Lenovo Yoga Pro 7 Gen 9 14.5型(AMD)の実機レビュー Ryzen AI+高品質ディスプレイのモバイルPC

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最大50TOPSのRyzen AI 9を搭載し、Puresight Pro 14.5型 2.8K OLEDディスプレイを採用した本格クリエイターPCです。

画面アスペクト比が16:10の14.5インチで、一般的な15.6インチよりも表示量が多く、解像度が高いので細かい部分もしっかりと見えます。

また、スピーカーの音質がすごく良く、音楽を聞きながら気分よく作業ができます。

そんなに軽いわけじゃないですが持ち運びもできるし、据え置き用としても十分な画面サイズです。

ちなみに、Yogaにはほぼ同じ名前の「Lenovo Yoga Pro 7 Gen 9 14型(AMD)」と言う機種がありますが、これはCopilot+PCじゃない機種で、グラフィックボードが搭載できるYogaでは珍しい機種です。

レビュー機はメーカーからお借りしており、スペックは Ryzen AI 9 365、LPDDR5X-7500MHz 32GB、SSD PCIe 4.0 1TBになります。

動画も作成したので、どうぞ。

 

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Yoga Pro 7 Gen 9 14.5型(AMD)のスペック

CPU Ryzen AI 9 365
メモリ 32GB
ストレージ SSD 1TB
グラフィックス 内蔵グラフィックス
ディスプレイ(14.5型) 2.8K OLED 10bit True Black 500 光沢あり
OS Windows 11 Home
無線 Wi-Fi 6E
生体認証 顔認証
WEBカメラ FHD、IRカメラ
オーディオ ドルビーアトモス、2Wスピーカー×4
寸法(幅×奥行×高さ) 325.5 × 226.49 × 16.6mm
重さ 1.54㎏
バッテリー(JEITA3.0) 最大約11.5時間
標準保証 1年間
価格 26.6万円~

<性能評価>

 

最大50TOPSのNPUパフォーマンスを持つAMD Ryzen 9 365を搭載しており、CPU Markスコアは約3.1万のハイエンドプロセッサーです。ローカルでもAI機能が使えるので、飛行機などWi-Fiがない時でもAIを使って作業ができます。

メモリはLPDDR5X-7500MHzのオンボード32GBで、ストレージはSSD PCIe 4.0で1TBになります。メモリやストレージの増設はできませんが、容量も大きいので安心です。

ディスプレイは14.5インチの画面比が16:10で、15.6インチ並みの表示量があります。高解像度の2.8KのOLEDディスプレイを採用し、10.74億色の10bitに対応、ハイダイナミックレンジのTrue Black 500、Dolby Visionにも対応しています。

タッチパネルではないですが光沢ありの液晶で、リフレッシュレートは120Hzとなっています。

その他のスペックはOSはWindows 11 Homeで高画質FHD Webカメラ、顔認証のIRカメラもあります。無線はWi-Fi 6Eに対応し、オーディオはドルビーアトモスで2Wスピーカーが4つも搭載です。

14インチとほぼ変わらないコンパクトな筐体で、質量は1.54㎏と軽量じゃないですが持ち運びもしやすい重さです。

バッテリーはJEITA 3.0測定(ビデオ再生時)で最大約11.5時間と長く、作業内容や輝度によっては1日使えると思います。最大消費電力が100Wと高い機種で、ここまでバッテリー駆動時間が長いのもすごいですね。

 

 

公式サイト

 

2024年のトレンドと比較

2024年のノートパソコンのトレンドをまとめたので、本機がどのくらい満たしているか比較してみます。(〇/標準搭載、△/モデルによってはあり、×/なし)

Ryzen 8000/AI NPU Copilotボタン DDR5
SSD PCIe 4.0 アスペクト比16:10 sRGB 100%以上 Wi-Fi 6E
輝度300nit以上 1080P Webカメラ 生体認証 バッテリー10時間以上

プロセッサはRyzen 8000シリーズではなく、最新のAI PC向けRyzen AI 300シリーズです。

 

 

旧モデルとの比較

旧モデルはありませんが、兄弟モデルにIntel Core Ultraシリーズ2搭載のYoga Slim 7i Aura Edition Gen 9があります。

こちらはIntel Core Ultra 258Vが搭載したCopilot+PCで、15.3インチになります。

Lenovo Yoga Slim 7i Aura Edition Gen 9購入レビュー おしゃれで高機能、グラフィック性能も高い!

 

Copilot+PCとは?

Copilot+PC

Copilot+PC(コパイロットプラスピーシー)と言うのは、Microsoftが「Microsoft Build 2024」で発表した新しいカテゴリのPCで、AI技術を活用するための機種と位置付けられています。

主な特徴です。

・NPU搭載
・16GB以上のDDR5/LPDDR5メモリ
・256GB以上のストレージ
・40+TOPS(1秒当たり40兆回の演算)
・終日のバッテリー寿命
・最先端のAIモデルへのアクセス
・RecallでPCで見たものを簡単に検索
・CocreatorでほぼリアルタイムにAI画像の生成及び調整
・Live Captionで40以上の言語の音声を英語に翻訳
・薄型軽量、美しいデバイス

すごく簡単に言うと、AIがいろいろなサポートをしてくれて作業効率が上がる(便利になる)、と考えていたら問題ないです。

 

こちらにCopilot+PCでできることを紹介しているので、あわせてどうぞ。

ただし、IntelとAMD搭載機種は11月のOSアップデート後にこれらの機能が使えるようになります。

 

 

高性能Ryzen AI 300シリーズ搭載

Yoga Pro 7 Gen 9 14.5型(AMD) Ryzen AI 300シリーズを採用

本機最大の特徴は、コレですよね。アーキテクチャがZen 5(本機はZen 5とZen 5cが搭載)になったRyzen AI 300シリーズです。

Ryzen AI 9 365
製造プロセス 4nm
アーキテクチャ Zen 5、Zen 5C
NPU 最大50TOPS
コア 10
スレッド 20
L3キャッシュ 24MB
ブーストクロック 5GHz
ベースクロック 2GHz
デフォルト/最大TDP 28W/54W

*TOPS・・・1秒間に何兆回演算を実行できるかの数値。50TOPSは50兆回/秒

最大50TOPSのNPUを兼ねそろえるRyzen AI 9 365は、アーキテクチャにZen 5とZen 5cを採用しています。CはコンパクトのCで、IntelにはパワフルなPコアと高効率なEコアがありますが、Intelっぽく言えば、Zen 5はPコア、Zen 5cはEコアになります。

Zen 5cは1コア当たり1MBのキャッシュで(Zen 5は1MB当たり4MB)ピーククロック数も抑えており、電力効率が上がります。低負荷な作業をするときはZen 5cを使用し、バッテリー駆動時間が伸びるわけですね。IntelのPコアEコアと同じ概念ですが、AMDはEコアって言う名称を使いたくないようです。(笑)

Premier ProやDavinci ResolveなどもNPUに対応しており、今後ますます使いやすくなりますね。

また、ACアダプタは100Wと大きく、一般的な65Wを使用した機種よりも高い性能になると思います。

 

Lenovo Yoga Pro 7 Gen 9 14.5型(AMD) CPU-Z

マックスTDPは54Wと高いので、性能も高そうです。

 

Lenovo Yoga Pro 7 Gen 9 14.5型(AMD) CPU Mark計測結果

CPU Markスコアを計測したら32045とかなり高い性能でした。

 

スコアの目安

  • 7000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
  • 10000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
  • 15000~・ハイエンドPCに搭載される
  • 18000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い

CPU Markスコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen AI 9 HX 370  36217
Core Ultra 9 185H  33266
Ryzen AI 9 365  32045
Ryzen 7 8845H  30037
Core Ultra 7 165H  28719
Ryzen 7 8840HS  25148
Core Ultra 5 135H  24091
Core Ultra 7 155H  24271
Snapdragon X Elite X1E-78-100  22886
Core Ultra 7 258V  21237
Core Ultra 5 125H  20071
Snapdragon X Plus X1P-42-100  19377
Core Ultra 5 135U  18742
Core Ultra 5 125U  17921
Core 5 120U  17292
Core 7 150U  16900
Core Ultra 7 165U  16756
Core Ultra 7 155U  16140
Core i7-1355U  15878
Core i3-1315U  12654

 

Lenovo Yoga Pro 7 Gen 9 14.5型(AMD) Cinebench 2024計測結果

Cinebench 2024のスコアで、Cinema 4DのデフォルトレンダリングエンジンであるRedshiftのパワーを利用して、CPUとGPUの能力を計測します。計測結果はマルチコア1008、シングルコア113と、どちらも上位モデルのRyzen AI 9 HX 370並みの性能です。

他のCPUとの比較です。

マルチコアシングルコア

マルチコア性能

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較 

Ryzen AI 9 HX 370  1071
Ryzen AI 9 365  1008
Snapdragon X Elite X1E-78-100  924
Ryzen 7 8845HS  867
Apple M1 Max  791
Snapdragon X Plus X1P-42-100  702
Core Ultra 5 125H  631
Ryzen 5 8640HS  557
Core Ultra 7 258V  556
Apple M1  509
Core i7-1280P  433

シングルコア性能

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core Ultra 7 258V  119
Ryzen AI 9 HX 370  115
Ryzen AI 9 365  113
Apple M1 Max  113
Apple M1  112
Snapdragon X Elite X1E-78-100 107
Snapdragon X Plus X1P-42-100  107
Ryzen 3 8300GE  101
Ryzen 7 8845HS  100
Core Ultra 5 125H  100
Ryzen 5 8640HS  95
Core i7-1280P  74

 

Lenovo Yoga Pro 7 Gen 9 14.5型(AMD) PCMark10計測結果

こちらはPCMark10の計測結果で、Essentialは「通常用途(Web検索やビデオ会議、アプリの起動など)の性能」、Productivityは「Microsoft Office(事務系のアプリ)使用時の性能」、Digital Content Creationは「コンテンツ作成(画像・動画編集など)のしやすさ」を表しています。

総合性能の目安は以下になります。
・9000以上・・・超ハイスペック
・7500以上・・・ハイスペック
・5000以上・・・ミドルクラス
・2500以下・・・エントリ―クラス

本機種のスコアです。

  • 総合性能は7659→ミドルハイクラス
  • Essentialは10896→通常用途やビデオ会議などは余裕でできる
  • Productivityは10547→超高速に使える
  • Digital content creationは10611→かなり高い性能で動画編集などにも向いている
EssentialProductivityDigital Contents

Essential

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen AI 9 HX 370  10915
Ryzen AI 9 365  10896
Ryzen 5 8640HS  10622
Ryzen 5 7535U  10196
Core Ultra 5 125H  9781
Core i7-1260P  9744
Core i5-1240P  9728
Ryzen 5 7535U  9465
Core Ultra 7 258V  9421
Ryzen 5 5625U  9036
Ryzen 3 7335U  8318
Ryzen 5 PRO 6650U  8130
Snapdragon X Plus X1P-42-100  7615

Productivity

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen AI 9 HX 370  10550
Ryzen AI 9 365  10547
Ryzen 5 8640HS  9349
Ryzen 5 5625U  9223
Ryzen 5 7535U  8996
Core Ultra 7 258V  8287
Ryzen 5 7535U  8176
Ryzen 5 PRO 6650U  8026
Core Ultra 5 125H  7892
Ryzen 3 7335U  7499
Core i7-1260P  6187
Core i5-1240P  6167

Digital Content Creation

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen AI 9 HX 370  11536
Ryzen AI 9 365  10611
Core Ultra 7 258V  9578
Core Ultra 5 125H  8250
Ryzen 5 8640HS  7777
Ryzen 7 7735U  7159
Core i7-1260P  6406
Core i5-1240P  5875
Ryzen 5 7535U  5851
Ryzen 5 PRO 6650U  5636
Ryzen 5 5625U  5372
Ryzen 7 5700U  5282
Ryzen 3 7335U  4872
Core i5-1235U  4716
Snapdragon X Plus X1P-42-100  4251
Ryzen 3 5425U  4240

 

Lenovo Yoga Pro 7 Gen 9 14.5型(AMD) 5分のK動画の書き出し時間

5分の4K動画を撮影し、Davinci Resolveでレンダリングにかかった時間です。当然ですが、時間が短いほうが高性能です。3回計測し、平均は1分57秒でした。今まで計測した中で、一番速いです。

4K動画レンダリング速度

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core i7-1260P  15分20秒
Core Ultra 7 258V  6分2秒
Ryzen 5 7535U  4分47秒
Core Ultra 5 125H  4分14秒
Ryzen 5 8640HS  4分5秒
Ryzen AI 9 HX 370  2分26秒
Ryzen AI 9 HX 370  2分9秒
Ryzen AI 9 365  1分57秒

 

 

グラボ並みのグラフィックス性能

Lenovo Yoga Pro 7 Gen 9 14.5型(AMD) 3D Graphics Mark計測結果

グラフィック性能が高いとOfficeを使った作業や複数画面での作業、そして画像・動画編集などがしやすくなります。3D Graphics Markのスコアは8470とかなり高いスコアでした。

3D Graphics Mark

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen AI 9 HX 370  9117
Ryzen 7 8845HS  9055
Ryzen AI 9 365  8470
Ryzen 5 8640HS  6065
Core Ultra 5 125H  5507
Ryzen 7 7735U  5098
Core Ultra 7 258V  5067
Ryzen 5 7535U  4127
Ryzen 5 PRO 6650U  3526
Core i7-1355U  2981
Core i5-1340P  2542
Ryzen 7 PRO 5850U  2328
Ryzen 3 7335U  2609

 

Lenovo Yoga Pro 7 Gen 9 14.5型(AMD) 3D Night Raid計測結果 Lenovo Yoga Pro 7 Gen 9 14.5型(AMD) Fire Strike計測結果 Lenovo Yoga Pro 7 Gen 9 14.5型(AMD) Steel Nomad Light計測結果 Lenovo Yoga Pro 7 Gen 9 14.5型(AMD) Wild Life計測結果

次はゲームのベンチマークを使い、グラフィック性能を測ります。

Steel Nomad Lightは3363、Wild Lifeは22384、Fire Stikeは8835、そしてNight Raidは34122とかなり良い性能です。上位モデルのRyzen AI 9 HX 370とほとんど変わらない性能ですね。

Steel Noamd LightWild LifeFire StrikeNight Raid

Steel Nomad Liteは、DirectX 12 Ultimateの性能をテストし、レイトレーシングを使用しない中量級ゲームを想定したベンチマークです。スマホなどの他のデバイスとスコアを比較できる、クロスプラットフォームです

Steel Nomad

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

RTX 3050  4902
Ryzen AI 9 HX 370  3507
Ryzen AI 9 365  3363
GTX 1650 Max-Q  2819
Ryzen AI 9 HX 370  2792
Core Ultra 7 258V  2734
Core Ultra 5 125H  2472
Ryzen 7 7735U  1437
Wild Lifeはクロスプラットフォームのベンチマークで、レイトレーシングを使用しない軽めのゲームを想定したベンチマークで、PCやタブレット、スマホなどとスコアの比較ができます。

Wild Life

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

RTX 3050 Ti  29016
Core Ultra 7 258V  25716
GTX 1650 Ti  23752
Core Ultra 5 125H  23037
Ryzen AI 9 HX 370  22702
Ryzen AI 9 365  22384
GTX 1650 Max-Q  16974
Ryzen 7 8845HS  16368
Ryzen 5 8640HS  13987
DirectX 11で動作するFire Strikeのスコアです。

Fire Strike

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

RTX 3050  10718
Ryzen AI 9 HX 370  9118
Ryzen AI 9 365  8835
GTX 1650  8033
Core Ultra 5 125H  7904
Core Ultra 7 258V  7839
GTX 1650 Max-Q  6861
Arc A350M  6770
Ryzen 5 8640HS  6614
Ryzen 7 7735U  4645
Night RaidはDirectX 12のベンチマークで、グラフィックボードがない機種の性能を測ります。

Night Raid

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

RTX 4050  43397
RTX 3050  39341
RTX 3050 Ti  34440
Ryzen AI 9 365  34122
Ryzen AI 9 HX 370  33378
Core Ultra 7 258V  31139
GTX 1650 Ti  27333
Core Ultra 5 125H  26261
GTX 1650 Max-Q  20322
Ryzen 7 7735U  17539

 

次はゲームのベンチマークで、ドラゴンクエスト10は17105で「すごく快適」、FFXIV黄金のレガシーは8214で「快適」でした。2Dゲームは快適にできるほどの性能です。

ドラクエXFFXIV

ドラクエX FHD画質

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core Ultra 7 258V  18362
Core Ultra 5 125H  17314
Ryzen AI 9 HX 370  17266
Ryzen AI 9 365  17105
Ryzen 5 5625U  10747
Ryzen 7 7730U  9033
Ryzen 5 7530U  8994
Ryzen 5 8640HS  8954
Ryzen 7 7735U  7291
Core i7-1260P  6272
Core i7-1355U  6213
Core i5-1335U  5150
Ryzen 3 7335U  5071

FFXIV 標準品質

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core Ultra 7 258V  9490
Ryzen AI 9 365  8214
Core Ultra 5 125H  7547
Ryzen AI 9 HX 370  7187
Snapdragon X Elite X1E-78-100  6556
Ryzen 5 8640HS  5470
Ryzen 7 8845HS  5345
Snapdragon X Plus X1P-42-100  4794
Ryzen 7 7735U  4398
Ryzen 3 7335U  2051

 

 

クリエイター向け高品質ディスプレイ

Lenovo Yoga Pro 7 Gen 9 14.5型(AMD) ディスプレイ

本機のディスプレイは特徴が多いので、羅列します。

特徴
2.8K(2880×1800ドット)解像度 高精細で細かなものもはっきりと見やすい
画面比16:10の14.5インチ 一般的なディスプレイ(16:9)よりも縦に長いので、表示量が多く、15.6インチ並み
PureSight Pro よりシャープな映像がより速く、そしてより現実の様に描写できる
OLEDディスプレイ OLEDはLCDのようにバックライトが必要ないので、本物の黒を表現でき、コントラスト比や視野角も高い
1,000,000:1のコントラスト比 はっきりとくっきりと描写ができる。一般的なディスプレイは800~1500:1
広い色域 Adobe RGB 100%、P3 100%、sRGB 100%、色再現度が高い
10 bit 10.7億色の色深度 より本来の色が描写できる
ΔE<1の色精度 現実のものとの色差がほとんどない
Dolby Vision/HDR True Black 500 ハイダイナミックレンジ対応で、白飛びや黒つぶれしにくい
最大120Hzのリフレッシュレート 高速スクロールやゲームをしてもぬるぬる動く
0.2msのディスプレイ応答時間 スムースな動きになる
X Riteカラーキャリブレーション 工場出荷時の状態にワンクリックで戻せる
光沢 光沢ありで明るく発色が良いが、反射もしやすい

2.8Kと高精細で細かな部分もしっかりと描写され、OLEDは本物の黒を描写できるし、コントラスト比は百万対1ですっきりとくっきりな描写ができます。

 

本機はあまり聞きなれない14.5インチで、画面アスペクト比が16:10と縦に長いので、比較している15.6インチ(画面比16:9)よりも多くの情報が一目で見て取れます。

15.6インチよりも小さな筐体で、15.6インチよりも情報量が多いってすごいですね。

 

左は本機で、右は標準よりもちょっと良いディスプレイのIPS液晶・sRGB 100%の色域があります。本機の方が断然色彩豊かで、HDR True Black 500対応で力強くメリハリのある描写です。

また色域も広くAdobe RGB 100%なので、印刷向けのスペックです。

 

ΔE

ΔE<1(Delta E測定で1以下)なので、現実のものと色差は肉眼ではわからないくらいになります。言い換えると、現実にあるものと本機のディスプレイに映し出されたものは、ほぼ同じ色彩であるということです。

PureSight Proの詳細は公開されていないのですが、PureSightはいくつかの旧モデルにも採用されており、「よりシャープな映像がより速く、そしてより現実の様に描写できる」とのことです。今回はPro版なので性能が上がっているんだと思います(Adobe RGB 100%、ΔE<1、リフレッシュレート120Hzなど)。

これらに加え、10 bitの色深度で10.7億色の発色なので(一般的なディスプレイは8 bitの1670万色)、より正確な色が描写されます。

 

右の画像は白い煙があまり出ていませんが、本機は上の方まででています。ディスプレイの品質によりあるものも見えないことがあるので、しっかりと描写できる本機はクリエイターにうってつけです。

ただし、色の鮮やかさは右のYoga Slim 7i Aura Editionの方がよさそうに見えます。

 

リフレッシュレートはデフォルトで60Hzになっていますが、Ctrl+Rで120Hzに変更できます。

輝度は400ニトで、こちらは輝度の目安です。ここ最近の上位のクリエイターPCは輝度500ニトが多いので、ここが残念です。

220ニト 室内ならなんとか使える。明るい室内では暗く見える
250ニト 室内向け。屋外では日陰ならギリギリ使える
300ニト 屋外の日陰でも見える
400ニト 屋外でも使いやすいが、直射日光が当たるとちょっとくらい
500ニト 屋外向け
600ニト 画面に直射日光が当たっても比較的見える

 

視野角のチェックです。公称値は175°で、どこから見ても問題ないです。

 

 

FHD Webカメラ+Dolby Atmos+2Wスピーカー4基搭載

Lenovo Yoga Pro 7 Gen 9 14.5型(AMD) FHD Webカメラ搭載

Webカメラは高画質FHDで、顔認証用のIRカメラに電子式プライバシーシャッターを搭載しています。

 

ズームするとわかりやすいですが、他の機種で撮影したFHDウェブカメラよりも若干写りが良いと思います。サインイン時の顔認証はスムーズです。(カメラが高性能だと顔認証の反応が良い)

 

Lenovo Yoga Pro 7 Gen 9 14.5型(AMD) スピーカー

スピーカーはキーボード左右に2つと底面に2つあり、2Wツイーターとウーファーが2つずつの計4台のスピーカーを搭載し、さすがYogaといった高品質なサウンドです。最大80dBの大音量で、気持ちが良いサウンドです。

4つのノイズキャンセリング機能付きマイクを搭載しており、騒がしい場所でも、複数人で使用してもしっかりと声を拾ってくれます。

 

IdeaPad 5x 2-in-1 Gen 9と音の比較をしました。厚みが全然違う音ですね。

 

 

その他の特徴

 

おしゃれな筐体

Lenovo Yoga Pro 7 Gen 9 14.5型(AMD) 右斜め前から

Yogaはいつ見ても、どのモデルも洗練された外観で高級感がありますね。ベゼルは横4.5㎜、上6.5㎜とかなり細く、画面いっぱいに表示されます。

 

Lenovo Yoga Pro 7 Gen 9 14.5型(AMD) 横から

美しさ、快適さ、パフォーマンスが一体となったコンフォートエッジデザインを採用し、コンパクトな筐体に仕上がり、16.6㎜と薄いので持ち運びも便利です。

 

Lenovo Yoga Pro 7 Gen 9 14.5型(AMD) iPhoneと厚さ比較<iPhone 14と比較>

 

Lenovo Yoga Pro 7 Gen 9 14.5型(AMD) コンフォートエッジデザイン

エッジはラウンドエッジの上部を真っ二つに切った感じのデザインで、丸いけどシャープなエッジになっています。

 

Lenovo Yoga Pro 7 Gen 9 14.5型(AMD) 背面

MIL-STD-810Hに準拠しており、満員電車で圧迫が掛かることが多い人も安心して持ち運びできます。

 

 

Lenovo Yoga Pro 7 Gen 9 14.5型(AMD) アルミニウム使用した筐体

アルミニウムの筐体で、ルナグレーになります。14.5インチで実測1534gとなっており、このサイズにしては重たいわけじゃないですが、軽いわけでもありません。

ちなみに15.3インチのYoga Slim 7i Aura Editionは1530gと、一回り以上大きいのに同じ重さです。

また、2024年に入り、天板にはLenovoのロゴだけでYogaのロゴはパームレストに移動しました。個人的に残念だと思います。

 

Lenovo Yoga Pro 7 Gen 9 14.5型(AMD) 約180度開くことができるディスプレイ

Yogaと言えばヒンジが360度回転する2 in 1 PCと言うイメージを持っている人も多いと思いますが、本機は約180度までディスプレイを倒すことができます。

 

 

排熱性能

Lenovo Yoga Pro 7 Gen 9 14.5型(AMD) 底面カバー

底面カバーにある通気口は大きく、そしてメッシュ状でごみも入りにくいですね。

 

Lenovo Yoga Pro 7 Gen 9 14.5型(AMD) 筐体内部

薄い筐体なのに2連ファンを搭載し、ヒートパイプも2つと良い排熱機構です。ソフトウェアアクセラレータがリアルタイムでオペレーションを最適化しながら、ハードウェアに冷気を循環させるバイオミメティックファンで安定したパフォーマンスを提供とのことです。

ちなみに、空きスロットはないのでメモリやストレージの増設はできません。

 

Lenovo Yoga Pro 7 Gen 9 14.5型(AMD) CPU温度の推移図

こちらはCPU性能をフルパワーで使う、Cinebench 2024を実行時に計測した温度の推移です。

最大で360°(摂氏87°)まで達しましたが、355度(摂氏82°)近辺を安定して推移しています。サーマルスロットリング(温度が高すぎて破損を防ぐために、自動でパフォーマンスを落として温度を下げる)を起こすことなく安定して高負荷な作業ができているので、安心して使えます。

 

 

騒音値

Lenovo Yoga Pro 7 Gen 9 14.5型(AMD) cinebench 2024計測時のCPU温度の推移

Cinebench 2024というCPUをフルパワーで使うベンチマークを計測時に、騒音値を測りました。

最大49dBで平均46.68dBと静かなゲーミングPCと言った感じで、静かなところでフルパワーで使うと音が気になるかもしれません。

 

 

Copilotボタン搭載キーボード

Lenovo Yoga Pro 7 Gen 9 14.5型(AMD) キーボード

コパイロットキーもついており、より便利になったキーボードです。

 

Copilot

Copilotキーを押すとこういった画面が開き、質問などがすぐにできます。便利になりましたね。

キーボードは84キーでバックライトもあります。

キーピッチ(キーの中心から次のキーの中心までの距離)は約19 × 約18㎜と、フルサイズ並みで窮屈じゃありません。また、キーストローク(キーを押し込む距離)は1.5㎜となっています。

 

Lenovo Yoga Pro 7 Gen 9 14.5型(AMD) 湾曲しているキートップ

キーキャップは0.3㎜とソフトでシルキーな耐水・耐油コーティングが施されており、明らかにいままでのYogaと違うキーボードで、感覚的にThinkPad X1 Carbonとほぼ同じ打鍵感でタイピングがしやすいです。

タッチパッドは135㎜×80㎜とめちゃくちゃ大きく、操作性が高いです。もしかしたら、今までレビューPCの中でTOP 3に入る大きさかもしれません。

 

メモリ

Lenovo Yoga Pro 7 Gen 9 14.5型(AMD) Memory Mark計測結果

メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。

搭載メモリはLPDDR5X-7500MHzで32GBで、Memory Markで性能を計測したら2747とそこそこ良いスコアでしたが、LPDDR5X-7500MHzのオンボードとしては低いスコアでした。

その他のメモリとの比較です。

Memory Mark

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

LPDDR5X平均  3503
DDR5平均  2769
本機種  2747
LPDDR5平均  2759
LPDDR4X-4266MHz平均  2502
DDR4-3200MHz平均  2165

 

 

ストレージ

Lenovo Yoga Pro 7 Gen 9 14.5型(AMD) シーケンシャル速度計測結果

ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。

搭載ストレージはSSD PCIe 4.0 1TBで、シーケンシャル速度を計測したら、リード(読み込み速度)は5136MB/秒、ライト(書き込み速度)は4684MB/秒で、書き込み速度のライトがかなり速いです。

こちらはシーケンシャル速度の、おおよその速度です。

シーケンシャル速度

オレンジ色・・・リード 青・・・ライト

本機種  5136MB/秒
 4684MB/秒
PCIe 4.0×4  ~約7000MB/秒
 ~約5000MB/秒
PCIe 3.0×4  ~約3000MB/秒
 ~約2000MB/秒
HDD  600MB/秒
 200MB/秒

 

起動時間を計測しました。平均12.8秒と結構速いです。

1回目 13秒
2回目 13秒
3回目 13秒
4回目 13秒
5回目 12秒
平均 12.8秒

 

 

バッテリー駆動時間

バッテリーは大きめの4セル73Whで、動画再生時は最大約11.5時間とそこそこ長いです。本機は最大消費電力が100Wと高いので、バッテリー駆動時間がもっと長くならなかったのかなと思います。

充電時間は約1.5時間で満充電になります。

 

 

Wi-Fi 6Eに対応

対応周波数 速度
IEEE802.11ac
(Wi-Fi 5)
5GHz 6.9Gbps
IEEE802.11ax
(Wi-Fi 6)
2.4/5GHz 9.6Gbps
IEEE802.11ax
(Wi-Fi 6E)
2.4/5/6GHz 9.6Gbps

次世代通信規格のWi-Fi 6Eに対応しており、現在主流のWi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。

Wi-Fi 6EはWi-Fi 6のExtended(エクステンディット)版で、6GHz帯(高速通信)での通信ができます。

 

 

インターフェイス

インターフェイスの数は多くないですが、高品質でUSB4もあるので据え置き用でも外出用でも必要十分だと思います。

Lenovo Yoga Pro 7 Gen 9 14.5型(AMD) 右側面インターフェイス
右側面は左から電子式プライバシーシャッター、電源ボタン、マイク/ヘッドフォンジャック、USB 3.2 Gen 2(データ転送速度10Gbps)になります。

 

Lenovo Yoga Pro 7 Gen 9 14.5型(AMD) 左側面インターフェイス

左側面はHDMI、USB 3.2 Gen 2 Type-C(データ転送速度10Gbps)、USB4(データ転送速度40Gbps)になります。

 

 

サポート・保証

Lenovo サポートと保証

標準で1年間の「引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、最長4年まで延長できます。また、Premium Care Plus/プレミアムケアと言うサポートにアップグレードができ、こちらは24時間365日専任のエージェントが電話対応します。(通常サポートは朝9時~夕方6時まで)

また、保証は引き取り修理になります。

  • 引き取り修理・・・家などの指定住所にLenovoの指定業者がPCを引き取りに来てリペアセンターに配送、修理後、郵送してくれる保証です。保証期間内は、基本的に修理費・郵送費など無料です。

 

ライバル機種

 

ThinkPad T14s Gen 6 Strix Point(AMD)

ThinkPad T14s Gen 6 Strix Point(AMD) 正面最大50TOPSのNPU性能があるRyzen AI 7 PRO 360を搭載し、メモリが最大64GBと大容量機種です。筆者は数年前からメモリ32GBを使っていますがヘビーなことをやっているとメモリ不足に陥ることがあるので、こういった使い方をする人にも便利です。また、1.3㎏と軽いので持ち運びに向いています

CPU Ryzen AI 7 PRO 360
メモリ LPDDR5X-7500 32GB/64GB
ストレージ SSD PCIe 4.0 最大1TB
ディスプレイ(14型) WUXGA IPS、タッチあり
無線 Wi-Fi 7、5G Sub6あり
生体認証 顔認証、指紋センサー(搭載可能)
WEBカメラ 500万画素、IRカメラ
重さ 1.3㎏~
バッテリー 最大約15.5時間
価格 23.2万円~

レビュー

 

 Yoga Slim 7i Aura Edition Gen 9

Lenovo Yoga Slim 7i Aura Edition Gen 9筆者メイン機種
最先端のAIソフトを詰め込んだ様な機種で、NPUは最大47TOPSとかなりハイスペックです。画面比が16:10の15.3インチで1.53㎏と軽く、バッテリー駆動時間は最大13.7時間と長時間作業ができます。筐体もコンパクトで薄い、そしてパワフルの機種です。ディスプレイはIPS液晶ですがPureSight Proディスプレイを採用しており、OLEDディスプレイとあまりそん色ないほど高品質です

CPU Core Ultra 7 258V
メモリ LPDDR5X 32GB
ストレージ SSD 最大1TB
ディスプレイ(15.3型) 2.8K IPS
OS Windows 11 Home
無線 Wi-Fi 7
生体認証 顔認証
WEBカメラ FHD
重さ 約1.53㎏
バッテリー 最大約13.7時間
価格 24.9万円~

レビュー

 

 ASUS Vivobook S 14 OLED

ASUS Vivobook S 14 OLED本機もディスプレイがかなりの高品質で、今までレビューをした中でTOP 5に入るほどです。また、上位のRyzen AI 9 HX 370を搭載し高性能です。14インチで1.3㎏と軽量で、Yogaよりも240gも軽いので、持ち運ぶに便利です

CPU Ryzen AI 9 HX 370
メモリ LPDDR5X-7500MHz 32GB
ストレージ SSD 1TB
ディスプレイ(14型) 2.8K(2880×1800ドット)OLED HDR 120Hz 600ニト グレア
無線 Wi-Fi 6E
生体認証 顔認証
重さ 約1.3㎏
バッテリー(JEITA 3.0) 最大約8.9時間
価格 20.9万円~

レビュー

 

ThinkPad X1 Carbon Gen 13 ​Aura Edition

Lenovo ThinkPad X1 Carbon Gen 13 Aura EditionThinkPad初でLenovoで二機目のAura Editionです。CPUにはCore Ultraシリーズ2を採用し、グラフィック性能がかなり高くバッテリーも長持ちです。また、本機はX1 Carbon初の1㎏以下の機種で、14インチで986gと超軽量です

 

CPU Intel Core Ultra 7 258V
メモリ LPDDR5X-8533MHz 32GB
ストレージ SSD 1TB
ディスプレイ(14型) 2.8K OLED
無線 Wi-Fi 7 BE201
生体認証 指紋センサー、顔認証
重さ 986g
バッテリー(JEITA 3.0) 最大約11.6時間
価格 28.6万円~

レビュー

 

 

まとめ

CPU性能が高く、特にグラフィック性能は上位モデルのRyzen AI 9 HX 370に近い性能でしたね。

また、ディスプレイはかなり品質が高く業務用プロ向けのスペックなので、クリエイターも安心して使えるレベルです。また、14.5インチと大きく、15.6インチよりも表示量が多いので作業がしやすいです。

また、作業中に音楽を聞くことが多い筆者は、Yogaのスピーカーじゃないと満足できないくらいはまっています。2Wスピーカーが4つ搭載ですよ。音がほんとによいんですよね。気分も乗ってくるので、快適に作業ができます。

レビュー時はCopilot+の機能はまだ使えませんでしたが、今月・2024年11月のOSアップデート後に使えるようになるので、コクリエイターなどの私が使いたくてたまらないAI機能がどんどん使えるようになります。

本機は、

・大画面で作業をしたいクリエイターや動画配信を見ることが多い人に向いている
・外出用兼据え置き用でも使いやすい
・打鍵感の良いキーボードをお探しの人
・音楽をPCのスピーカーから聞く人
・Copilot+PCを探している人

に合います。

 

 

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