ThinkPadとThinkBookの違いを愛用者が徹底解説

当サイトは広告、アフィリエイトを含みます

LenovoではビジネスPCとしてThinkPadとThinkBook、そしてあまり有名じゃないですがLenovoという3種類のビジネスPCがあります。

Lenovoシリーズは超低価格で、以前は4~5万円ほどから販売されていました。ここ最近新機種を見ないのですが、時々更新されて新モデルが出ています。

さて、今回はLenovoシリーズは置いといて、有名なThinkPadとThinkBookの違いをご紹介します。筆者はThinkBookもThinkPadも長年使っており、詳細な比較ができると思います。

筆者の紹介筆者購入機種はこちらをどうぞ

 

動画も作ったので、こちらもどうぞ

まずは、ざっくりとスペックの比較を見ていきましょう。

ThinkPad ThinkBook
最低価格 約9万円~30万円オーバー 約8万円~16万円
性能 中~最高 中~上
機能 中~最高
排熱性能 中~最高
セキュリティ ThinkShield ThinkShield
Wi-Fi 6E/7 6/6E
ディスプレイ 低~最高 低~上
インチ 13.3、14、16インチ 13.3、14、16
増設 可能な機種もあり 可能な機種もあり
シリーズ X/X1/Z/T/E/P/L 特になし
キーボード 最高品質 普通

まずは大きな違いである点からご紹介していきます。

 

ThinkPadは豊富なシリーズがあり、ThinkPadはなし

特徴 増設 バッテリー取り外し
X/X1 シリーズ 薄型軽量、標準スペックでもハイスペック・ハイエンドモデル × ×
Zシリーズ Z世代向けの新しいThinkPad。SDGs(持続可能な開発目標)を意識したモデル × ×
Tシリーズ X1シリーズと似ているが、1~2㎜大きいため若干価格が低い メモリ 可能
Eシリーズ インターフェイスが若干少ないので低価格で高性能、若干重たい メモリ/SSD ×
Lシリーズ 性能はそこそこ高く、メモリ最大64GBと大容量だが大きな筐体。 メモリ ×
Pシリーズ 開発者向けのワークステーション。画像・動画編集・CADや分析などに向いている メモリ/SSD ×

ThinkPadと一言で言っても7つのシリーズがあり、 それぞれ特徴があります。ThinkBookは特にシリーズ名はなく、ThinkBook+インチ数の名称です。

考え方によってはThinkPadは複雑で、ThinkBookはシンプルで分かりやすいという見方もできます。

 

 

キーボードの品質が天と地

ThinkPadのキーボードは、以下の3つの点を追及して作られています。

「速く打てること」

「タイプミスが少ないこと」

「長時間使用しても疲れないこと」

このため、打鍵感、キーキャップの形状やキー周辺形状、そしてキーレイアウトが大切な要素になっており、これがThinkPadのキーボードを支えています。

キーストロークは、ここ最近の薄型ThinkPad(X/X1/Tシリーズ)では1.5㎜ほどですが、EシリーズやPシリーズは1.8㎜ほどと気持ちよくタイピングできます。また、キーピッチは大きな機種も小さな機種もほぼ縦横18.7ミリほどをキープしており、人の手の大きさに馴染むフルサイズになっています。

 

ThinkPad キーボード バックライトあり

キートップは湾曲しており、ちょっとずれてもうまく中心を打てるようになっています。

また、最大の特徴でもあるトラックポイントですね。マウス代わりになるポインターで、ホームポジションから手を動かさなくてもいろんな操作ができるので、生産性も上がります。

 

ThinkPad キーボード バックライト無し
バックライト無し

ただし一点だけ注意点があり、バックライト無しのキーボードはプラスチック感の強い材質で、打鍵感も低いです。購入する際は、必ずバックライト付きのモデルを購入しましょう。

 

Thinkbookのキーボード
ThinkBookのキーボード

ThinkBookのキーボードはIdeaPadやYogaと似たようなもので、特徴はありません。普通にタイピングできるキーボードです。

ThinkBookは日本語キーのみですが、ThinkPadは英語キーも選べます。

 

 

筐体の見た目が全然違う

さて、こちらはご存じの通り、筐体の見た目が全然違います。

ThinkPadは黒の筐体で「The ビジネスPC」といった見た目で、ThinkBookはシルバーで普段使いPCのIdeaPadの様な外観です。

どちらも最新モデルは13.3インチ、14インチ、16インチになり、画面アスペクト比は16:10と縦に長いです。Lenovoでは、時々急に旧モデルが販売されることがあり、その際は15.6インチのモデルも見るかもしれません。

 

ThinkPadもシルバーやグレーの機種もありますが、基本的に黒ですね。

 

 

<左・ThinkPad アルミニウム素材/右・ThinkBook 14インチ樹脂素材>

素材はこちらです。

ThinkPad・・・カーボン、メタル、樹脂

ThinkBook・・・メタル、樹脂

選ぶ機種にもよりますが、基本的にThinkPadはメタル素材(アルミニウムかマグネシウム)です。樹脂素材がデフォルトのこともありますが、2023年~24年以降はほとんどケースで樹脂をアルミニウムに変更できるはずです。

ThinkBookは13.3インチモデルはオールメタルボディですが、14インチや15インチ、16インチは底面カバーが樹脂素材のこともあります。天板には樹脂は使われないので、どちらも高級感のある見た目になります。

また、上の写真を見てもわかる通り、ThinkPadは黒なので指紋が付きやすいですが、ThinkBookは目立つ指紋は付きません。

ThinkBookはIdeaPadみたいでおしゃれですよね。これなんで、私もずっと使っていました。中にはThinkPadの黒の筐体が嫌だという人もいるかもしれません。その点、ThinkBookは万人受けするし、主張が強すぎない外観です。

 

その他の違い

 

性能

ThinkPadとThinkBookの性能の違い

CPUやメモリにSSDは基本的に同じものを搭載できるのでそこまで大きな違いはありませんが、ThinkPadはワークステーションがあるのでかなり高いスペックにできます。

例えば、CPUはどちらも最高でCore Ultra 9 185Hまで搭載できます。メモリはThinkPadは最大96GB、ThinkBookは64GBまで、そしてモデルによってはどちらもSSDを2枚搭載可能です。

なので、一般的に言われる「スペック」として、最高性能は似たようなものになります。

ただし、ThinkPadはグラフィックボードを搭載できたり、500万画素のWEBカメラ(ThinkBookはFHD解像度まで)に高品質マイクやスピーカー、最新のWi-Fi 7を搭載できたり、1㎏を切る機種だったりと、CPUなどの直接的なスペック以外のスペックが高いんです。

夢が詰まった機種とでも言いましょうか、ThinkPadは「これあったらいいな」と言うものがあります。

ThinkBookにも顔認証や指紋センサーなどの「便利な機能」がありますが、ThinkPadほどではありません。

 

 

機能

Lenovo thinkPad E14 Gen 6 Intel TrackPoint Quick Menu<Web会議時に役に立つQuick Menu>

機能は一概にいうのが難しいのですが、例えばThinkPadの一部機種ではトラックポイントをダブルタップしてクイックメニューを呼び出せたり、人感検知機能だったり・・・、この点でも多くの「あったらいいな」が搭載できます。

ThinkBookは特別な機能はなく、IdeaPadなどの普段使いPCにも採用される機能のみです。

 

 

堅牢性

Lenovo ThinkShield<ThinkShieldの概要>

ThinkPadもThinkBookもMIL-STD-810Hという米軍の物資調達規格に準拠した堅牢性があり、ThinkShieldという包括的なセキュリティで守られています。

 

 

排熱性能

注)この項目は筆者が今まで確認した中での話で、価格やスペックにより変わるかもしれません

排熱性能はファンやヒートパイプの数と品質・素材に左右され、筐体の厚さも関係してきます。

ThinkPadの低価格モデルはシングルファンで、ヒートパイプも1本だけのものが多く、Xシリーズなどのハイエンドモデルはファンが2つになり、放熱板やヒートシンクがあったりと、ここは価格やスペックに左右されると思いますが、より排熱性能を高めています。

ThinkBookもそこそこ良い排熱性能があり、大きなファンが1つにヒートパイプは2本あります。

 

ちなみに、筐体内部を見ているのでついでにですが、ThinkBookは13.3インチ以外、メモリの増設がほぼすべての機種でできます。ストレージのM.2スロットが2つある機種もあります。

ThinkPadではPシリーズとEシリーズは全部じゃないですがメモリとストレージの増設が可能、LシリーズとTシリーズは、同じく全機種じゃないですが基本的にメモリの増設ができます。

 

 

ディスプレイは、多くの人にはあまり影響がない差

ThinkPadは最大で4K・WQUXGA(3840×2400ドット) IPS液晶が搭載でき、中には2.8K OLEDや3Kディスプレイもあり、色域もsRGB 100%、DCI-P3 100%があります。

ThinkBookは基本的にWUXGA(1920×1200ドット) IPS液晶で、時々2.5Kを選べる機種もあります。また、ほとんどの機種はNTSC 45%の色域で、カスタマイズからsRGB 100%が選べる機種もあります。

2.8Kや4Kなどの高精細ディスプレイが必要な場合はThinkPadになりますが、一般的なWUXGAでよければどちらでも構わないです。

 

 

まとめ

ThinkPadの特徴

・いろいろなシリーズがあり、目的に合わせた機種がラインアップされている
・タイピングしやすいキーボードでUSキーも搭載可能
・主にブラックの筐体でカーボン素材もある
・CPUやメモリなど以外のスペックも高い
・あったらいいなという機能が搭載
・MIL-STD-810Hに準拠し、ThinkShieldに守られた堅牢性の高いPC
・上位モデルは排熱性能が高い
・自分でカスタマイズできる機種もある

 

ThinkBookの特徴

・低価格でビジネスPCが購入できる
・主張が強すぎないおしゃれなシルバーの筐体
・MIL-STD-810Hに準拠し、ThinkShieldに守られた堅牢性の高いPC
・放熱性能はそこそこある
・自分でカスタマイズできる機種もある

 

総合的に見て、がっつり毎日ビジネス用途で使うならThinkPadの方がよいと思いますが、時々しか使わないという場合は、ちょっとした便利な機能がなくても業務を遂行できるThinkBookでもいいと思います。

ここは、どれだけ快適に使いたいか、どれだけ早く業務を終わらせたいかが関係してくると思います。

私が初めて執筆業務用に購入したのはIdeaPadで、そこから作業時間が長くなるにつれてThinBook(2年ほどメイン機種として使用)→ThinkPad(2年ほどメイン機種として使用)と変更しました。今はレビューをしている関係上ほかの機種を使い込むこともありますが、今この記事はThinkPadで書いています。

 

それでは、こちらの記事もぜひご一緒に読んでみてください。

 

ThinkPadおすすめ機種

ThinkBookおすすめ機種

Lenovo PCの選び方

IdeaPadとYogaの違い

ThinkPadとIdeaPadの違い