ここ最近NPUが登場し、AI機能を搭載したアプリが増えてきていますよね。ただし、現時点ではNPUを使うことはほとんどなく、アプリ側でAI処理をしています。
そこで、「NPUがある機種とない機種では違いがあるのか?」と疑問に思い、PhotoshopでAI機能を使い実験をしてみました。
実験内容は「削除ツールを使用してオブジェクトを消し、周りに合わせて画像生成する」ものと、「白紙からプロンプトのみでAI画像生成をする」ものです。削除ツールはフォトショップ2024を使用し、生成AIはファイヤーフライが使えるフォトショップ2025のベータ版を使用しています
結果を先に述べると、NPUがあってもなくても品質に大きな違いはなく、若干の速度が変わるのかな?というくらいでした。
検証に使った機種とスペックはこちらです。
Yoga Slim 7i Aura Edition Gen 9 |
ThinkPad E16 Gen 2 AMD |
Yoga 7 2-in-1 Gen 9 AMD |
IdeaPad Slim 5i Gen 9 |
ThinkPad X1 Carbon Gen 10 |
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スペック | Core Ultra 7 258V メモリ32GB |
Ryzen 5 7535U メモリ16GB |
Ryzen 5 8640HS メモリ16GB |
Core Ultra 5 125H メモリ16GB |
Ryzen 3 7335U メモリ8GB |
Core i7-1260P メモリ32GB |
NPU | 〇 | × | 〇 | 〇 | × | × |
結果画像1 | ||||||
結果画像2 | × |
レビュー機のベンチマーク比較
レビューに使用した機種のベンチマークで、ベンチマークによってはトップと最下位では3倍近い性能差があります。
まずはCPU性能を測るCPU Markです。
CPU Markスコア
Core Ultra 7 258V | |
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Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 5 125H | |
Core i7-1260P | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 3 7335U |
Cinebench 2024のスコアです。
マルチコア性能
Core Ultra 5 125H | |
---|---|
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 7 258V | |
Ryzen 5 7535U | |
Core i7-1260P |
シングルコア性能
Core Ultra 7 258V | |
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Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Ryzen 5 7535U | |
Core i7-1260P |
3Dグラフィック性能がを測るベンチマークです。
3D Graphics Mark
Ryzen 5 8640HS | |
---|---|
Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 7 258V | |
Ryzen 5 7535U | |
Core i7-1260P | |
Ryzen 3 7335U |
50枚のRAW画像1.17GBをPhotoshopでJpegに変換するのにかかった時間です。
RAW to JPEG
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 3 7335U | |
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Ryzen 5 8640HS | |
Ryzen 5 7535U | |
Core i7-1260P | |
Core Ultra 7 258V | |
Core Ultra 5 125H |
5分の4K動画を撮影し、Davinci Resolveでレンダリングにかかった時間です。当然ですが、時間が短いほうが高性能です
4K動画レンダリング速度
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-1260P | |
---|---|
Ryzen 3 7335U | |
Core Ultra 7 258V | |
Ryzen 5 7535U | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640HS |
検証1
検証1では「削除ツールを使用してオブジェクトを消し、周りに合わせて画像生成する」もので、この舞妓さんを削除し、背景のベンガラ格子を生成してもらいます。
検証過程はは動画にて紹介しているので、ここでは結果を大きな画像でご紹介します。
Core Ultra 7 258Vです。
若干赤い部分があるかな?という印象ですが、すごくよくできています。
Ryzen 5 7535Uです。
削除した場所がちょっと赤いですが、言われないとわからないレベルですね。
Ryzen 5 8640HSです。
記事を作成した後によく見返したら、この写真が一番出来が良かったです。
Core Ultra 5 125Hです。
これも自然ですが、削除部分が赤いですね。
一番性能が低いRyzen 3 7335Uです。
処理が終わるのに時間がかかり、削除部分が赤いですが悪くないと思います。
Core i7-1260Pです。
2022年のCPUで、一番質が悪いかなと思います。ただし、言うほど悪くないですね。
検証2
生成AIはAdobe Fireflyが使えるフォトショップ2025のベータ版を使用し、「白紙からプロンプトのみでAI画像生成をする」検証です。
Ryzen 3 7335Uのみスペック不足で検証できませんでした。
プロンプトは「Thia is a black and white picture outlined only red. People walking to metro in the rain in New York」です。
Core Ultra 7 258Vで、プロが撮った写真みたいです。
Ryzen 5 7535Uで、こちらも本格的な写真に見えます。
Ryzen 5 8640HSです。
Core Ultra 5 125Hです。
Core i7-1260Pです。
まとめ
AI機能と言っても、現在はPhotoshop側で対処しているので、使っているPCがAI PCでも、じゃなくても使えますね。
また、今回検証した結果では、PCの性能に関わらず高品質な結果がでました。ただし、高性能な方が処理速度が速いしカクツキなく作業はできます。
今後、AI PCの方がより快適になることは間違いないので、早くアプリも対応してほしいですね。
今回使用した機種のレビューは、下のリンクから読めるのでこちらもどうぞ。
Yoga Slim 7i Aura Edition Gen 9 |
ThinkPad E16 Gen 2 AMD |
Yoga 7 2-in-1 Gen 9 AMD |
IdeaPad Slim 5i Gen 9 |
ThinkPad X1 Carbon Gen 10 |
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スペック | Core Ultra 7 258V メモリ32GB |
Ryzen 5 7535U メモリ16GB |
Ryzen 5 8640HS メモリ16GB |
Core Ultra 5 125H メモリ16GB |
Ryzen 3 7335U メモリ8GB |
Core i7-1260P メモリ32GB |
NPU | 〇 | × | 〇 | 〇 | × | × |
結果画像1 | ||||||
結果画像2 | × |
関連リンク
記事は「11月にお勧めのLenovo PC」をどうぞ。