Legion 上位モデルの7シリーズで、よりコンパクトで軽量化されたSlim 7シリーズになります。
持ち運びを想定したモデルで、16インチで2.23㎏と「持ち運びPC」にしてはやはり大きめですが、ちょっとした外出が多い人や、出先でも大画面でプレイしたい人にはファーストチョイスになると思います。
まずはレビューのまとめからどうぞ。
良い点
・小型で若干軽量
・CPUやメモリ、ストレージなど最新スペック満載
・グラボが3種類から選べる
・オールメタルボディでおしゃれ・傷もつきにくい
・画面比が16:10で、16型でも17型並みの情報が表示される
・最大で2.5K解像度で、色域も広いsRGB 100%
・Wi-Fi 6E対応
・サポートがすごく良い
・Thunderbolt 4搭載
残念な点
・メモリ容量が中途半端
・RJ45がない
Contents
Legion Slim 770iのスペックレビュー
CPU | Core i5-12500H Core i7-12700H Core i9-12900H |
---|---|
メモリ | 最大24GB |
ストレージ | SSD ×2 |
グラフィックス | RTX 3050 Ti RTX 3060 RTX 3070 |
ディスプレイ(16型) | WUXGA/WQXGA IPS 光沢なし |
リフレッシュレート | 165Hz |
OS | Windnows 11 Home/Pro |
無線 | Wi-Fi 6/Wi-Fi 6E/インテルKiller Wi-Fi 6E |
オーディオ | Nahimic |
生体認証 | 指紋センサー |
WEBカメラ | FHD 1080p |
寸法(幅×奥行×高さ) | 357.7 × 260 × 16.9~21㎜ |
重さ | 2.23㎏ |
バッテリー | 約9時間 |
電源 | 170W/230W |
カラー | オニキスグレー、ストームグレー |
保証 | 1年間 |
価格 | 19.3万円~ |
<性能評価>
パソコンの頭脳であるCPUは文句なしのハイエンドモデルで、インテル12世代Core i5、Core i7、そしてCore i9が搭載可能です。また、CPUは「Hシリーズ」のハイパフォーマンスモデルなので、かなり性能が高いです。
メモリも最新のDDR5-4800MHzが搭載で、ちょっと不思議な最大24GBとなっています。オンボードに8GB+スロットに8GBか16GBが選べ、このクラスのPCで32GBじゃないのは珍しいですね。
ストレージも最新のSSD PCI Express 4.0が搭載で、旧モデルよりも帯域幅が倍になり、最大データ転送速度も倍の64Gbpsとなっています。しかも、最大2枚のSSDが搭載可能です。
グラフィックボードはローエンドのRTX 3050 Tiか、ミドルクラスのRTX 3060、そしてハイエンドのRTX 3070の3種類が選べます。プレイするゲームによってスペックを選べるので、購入しやすいと思います。
ディスプレイは画面アスペクト比が縦に長い16:10で、フルHD相当のWUXGAか、2.5K解像度のWQXGAが選べ、ともに広色域のsRGB 100%になっています。
WUXGAでも輝度350ニト、WQXGAは500ニトとかなり高いので、明るい場所でも見やすいです。また、リフレッシュレートは165Hzとぬるぬるです!
RJ45はないですが、無線はインテルKiller Wi-Fi 6E(オプション)にも対応しており、安定した高速通信が可能になっています。
その他のスペックはWindows 11 HomeかProが選べ、指紋センサー搭載、FHD画質のWEBカメラが搭載でき、オーディオはゲーミングPCで人気のNahimicオーディオ。また、珍しく、ストームグレーかオニキスグレーのカラーが選べます。
16インチで2.23㎏と標準的な重さで、バッテリー駆動時間は最大約9時間なので、ちょっとした外出もしやすいですね。ちなみにバッテリーは71Whrと99.99Whrがあるのですが、99.99WhrはPC公式サイトで販売されている中で、世界最大のバッテリーとのことです。
2022年のトレンドと比較
2022年のハイエンドゲーミングPCのトレンドをまとめたので、本機がどのくらい満たしているか比較してみます。
インテル12世代 | DDR5 | PCIe 4.0 | 165Hz以上 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
アスペクト比16:10 | sRGB 100%以上 | 輝度300nit以上 | 1080P Webカメラ |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
Wi-Fi 6E | メタル素材 | Thunderbolt 4 | 生体認証 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
全項目満たしていますね。文句なしで、ハイエンドゲーミングPCだと思います。
ただし、本機はスリムモデルでコンパクトさを追求しているため、有線LANポート(RJ45)はありません。
必要な場合は、変換アダプタがアマゾンで2000円くらいで売っているので、確認してみてください。
旧モデルとの比較
<左/本機種・右/Legion Slim 750i>
旧モデルのLegion Slim 750iとの比較です。(表のメモリ・SSD・バッテリーは最大値)
本機種 | Legion Slim 750i | |
CPU | Core i5-12500H Core i7-12700H Core i9-12900H |
Core i7-10750H |
メモリ | DDR5 24GB | DDR4 16GB |
ストレージ | SSD PCIe 4.0 | SSD PCIe 3.0 |
GPU | RTX 3050 Ti RTX 3060 RTX 3070 |
GTX 1660 Ti RTX 2060 Max-Q |
ディスプレイ | 16型 WUXGA WQXGA 165Hz |
15.6型 FHD 60Hz UHD 165Hz |
無線 | Wi-Fi 6/6E | Wi-Fi 6 |
バッテリー | 14.5時間 | 8時間 |
寸法 | 357.7 × 260 × 16.9㎜ | 356 × 250 × 15.9㎜ |
重量 | 2.23㎏ | 1.86㎏ |
価格 | 19.3万円~ | 19.7万円~ |
変更点です。
・CPUが10世代から12世代に
・メモリがDDR4からDDR5に
・SSDがPCIe 3.0からPCIe 4.0に
・GPUが最新のRTX 30シリーズに
・15.6インチから16インチに大型化
・画面アスペクト比が16:9から16:10に
・リフレッシュレートが165Hzのみに
・Wi-Fi 6Eが追加
・WEBカメラにFHD画質が追加
・Thunderbolt 3が4になった
・これだけスペックが上がったのに価格が下がった
ちょっと残念な変更点です。
・4K画質がなくなった
・Adobe RGB 100%の色域がなくなった
・370g増量
Legion Slimシリーズは2021年に新モデルが出なかったため、2年ぶりの新モデルなのでかなり性能が上がっています。全体的に最新スペックが満載されていますね。
プロセッサーの性能を表すPassmarkスコアでは、倍近い性能差をつけています。
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i9-12900H | |
---|---|
Core i7-12700H | |
Core i5-12500H | |
Core i7-10750H |
Legion Slim 770iの特徴
15.6インチの旧モデルから16インチと大型化し、画面アスペクト比も16:10に変わりましたが、ほぼ同じサイズなので、ベゼル(画面の黒い枠)がかなり細くなっています。
WEBカメラ部分はノッチと言う仕様になっており、この部分だけ大きく、ほかの部分は細くなっています。これにより、よりスリムに見えるようになっています。
寸法は、
・幅 357.7㎜
・奥行き 260㎜
・高さ 16.9㎜
とコンパクトで、個人向けモデルのIdeaPad Slim 550 15.6インチ(356.7×233.1×17.9㎜)よりも幅と高さが小さくなっています。
普段使い用PCよりもスリムなゲーミングPCって、すごいですね。
2022年発売の他のLegionシリーズは高さが20㎜前後なので、本機の16.9㎜がいかに薄いか分かります。重さは2.23㎏と、一般的な16インチの重さです。
Lenovo Legionは「ゼロバンプヒンジ」を採用しており、この仕様は筐体の薄型化に貢献しているとのことです。
Lenovo Legion AI エンジン搭載で、CPUとGPUのTDPを調節しながらオーバークロックを行ったり、最も必要な個所に必要なパワーを送ったりして、フレームレートを高めています。
冷却システムのLegion Coldfront 4.0と、静かなファンシステムにより冷却性能が向上 し、背面に2つ、左右側面に1つずつの計4つの排気口があり、排熱効率も高そうです。
底面には大きな通気口があり、キーボード面からもフレッシュエアーを取り込めます。
底面には2Wスピーカーが2つあり、オーディオはハーマンカードン製、そしてゲーミングPCに人気のNahhimicオーディオになっています。
数年前から、ゲーミングPCと言えばNahimicオーディオと言う流れになっていますね。
素材はCNC削り出しアルミニウムを採用し、表面はアルマイト加工されており、見た目も手触りも、そして耐久性・剛性も高いです。
もちろん、パームレストもアルミニウムなので、オールメタルボディの筐体です。
筐体は180度開くことができます。
WEBカメラ
高画質FHD 1080p WEBカメラが搭載で、一般的なモデルに搭載しているHD 720pに比べ、かなり画質が上がっています。顔出し配信をする人や、オンラインレッスン、Web会議などで、相手により高画質な映像が届きます。
キーボード
キーボードはLegion TrueStrikeが搭載で、キーストロークは1.3㎜と普通ですが、ソフトランディングスイッチがあるのでより打鍵感が高い仕様です。(パンタグラフ内にあるラバードームの形状を変え、深いキーストロークがあるような感触が得られる仕様)
また、人間工学に基づき改良されたキーキャップ、耐摩耗性の高い保護機能、ガラスワンピースタッチパッドを搭載しており、タッチパッドは120㎜×75㎜と大きいので操作性が高くなっています。
モデルによってはホワイトバックライトが標準搭載ですが、カスタマイズからRGBライティングに変更もできます。
ゲーミングPCって、なぜだか生体認証がないモデルが多いんですが、本機は電源統合の指紋センサーが搭載しているので、サインインは一瞬です!
CPU
Core i5-12500H | Core i7-12700H | Core i9-12900H | |
製造プロセス | 10nm | ||
Pコア | 4 | 6 | |
Eコア | 8 | ||
スレッド | 16 | 20 | |
キャッシュ | 18MB | 24MB | |
ターボブースト | 4.5GHz | 4.7GHz | 5.0GHz |
Pコア最大周波数 | 4.5GHz | 4.7GHz | 5.0GHz |
Pコア基本周波数 | 2.5GHz | 2.3GHz | 2.5GHz |
Eコア最大周波数 | 3.3GHz | 3.5GHz | 3.8GHz |
GPU実行ユニット | 80 | 96 | 96 |
ベースパワー | 45W | ||
Maxパワー | 95W | 115W |
CPUはPコア(Performance Core)とEコア(Efficient Core)の2つを搭載しており、高負荷な作業はPコアで処理を、低負荷な事はEコアで処理することによって、パワフルでも省電力性を兼ね揃えたCPUになっています。
また、Intel Thread Directorというハードコアが、命令をより効率よくPコアとEコアに割り当てて実行できるので、性能もかなり上がっています。
こちらはCPUの性能を測るPassmarkスコアです。
スコアの目安
- 2000~・ネットサーフィンでもストレスを感じるほど
- 5000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 7000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 10000~・ハイエンドPCに搭載される
- 15000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i9-12900H | |
---|---|
Core i7-12800H | |
Core i7-12700H | |
Ryzen 9 6900HS | |
Ryzen 7 6800H | |
Core i5-12500H | |
Core i7-1280P | |
Ryzen 7 5800H | |
Core i7-11800H | |
Core i7-1270P | |
Core i7-1260P | |
Core i9-10855H | |
Core i7-1165G7 |
Core i5でもRyzen 7 6800H並みの性能で、Core i7に至ってはRyzen 9 6900HSを上回っていますね。Core i9は、アンタッチャブルに近い数値です。
次はCinebench R23のスコアで、CPUの3DCGレンダリング性能を測定します。一般的に、3Dレンダリングやエンコードはマルチコア、モデリングやCAD、編集中、ゲームはシングルコアを重視します。
マルチコアは8000を、シングルコアは1500を超えるとかなり高い性能です。
Cinebench R23 マルチコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-12700H | |
---|---|
Core i9-12900H | |
Ryzen 9 5900HX | |
Ryzen 7 5800H | |
Core i9-11950H | |
Core i9-11900H | |
Core i7-11850H | |
Core i7-11800H | |
Ryzen 7 5800U |
Cinebench R23 シングルコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i9-12900H | |
---|---|
Core i7-12700H | |
Core i9-11950H | |
Core i9-11900H | |
Core i7-1185G7 | |
Core i7-11850H | |
Core i7-1165G7 | |
Core i7-11800H | |
Core i5-11500H | |
Ryzen 9 5900HX |
グラフィックス
RTX 3070 Laptop | RTX 3060 Laptop | RTX 3050 Ti Laptop | |
アーキテクチャ | Ampere | ||
プロセス | 8nm | ||
CUDAコア | 5120基 | 3840基 | 2560基 |
RTコア | 40基 | 30基 | 20基 |
Tensorコア | 160基 | 120基 | 80基 |
ブースト周波数 | 1410MHz | 1605MHz | 1695MHz |
メモリタイプ | GDDR6 | ||
メモリ帯域 | 320Gbps | 336Gbps | 192Gbps |
メモリバス幅 | 256bit | 192bit | 128bit |
メモリ容量 | 8GB | 6GB | 4GB |
TDP | 100W | 100W | 95W |
RTX 30シリーズはリアルタイム レイトレーシング対応で、DLSSも対応です。リアルタイム レイトレーシングとは、光の反射などの動きをリアルタイムでシュミレートして描写する技術です。
レイトレーシングOFFの時は、ガラスや水溜りに反射がほとんど無いのですが、レイトレーシングをONにすると光の反射がリアルに表現され、現実世界の様に映し出されます。
またDLSSを使えば、画質を落とさずにフレームレートを上げることが出来ます。
<レイトレーシングOFF> | <レイトレーシングON> |
DirectX 11で動作するFire Strikeと、DX12で動作するWQHD(2K/2560×1440)向けのTime Spyです。
Fire Strike
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 3070 Ti | |
---|---|
RTX 3080 | |
RTX 3070 | |
RTX 2080S | |
RTX 2080 | |
RTX 2070 Super | |
RTX 3060 | |
RTX 2070 | |
RTX 2070 Max-Q | |
RTX 2060 Max-Q | |
GTX 1660 Ti | |
RTX 3050 Ti | |
RTX 3050 | |
GTX 1650 |
Time Spy
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 3080 | |
---|---|
RTX 3070 Ti | |
RTX 3070 | |
RTX 2080S | |
RTX 2080 | |
RTX 2070 Super | |
RTX 3060 | |
RTX 2070 | |
RTX 2070 Max-Q | |
RTX 2060 Max-Q | |
RTX 3050 Ti | |
RTX 3050 | |
GTX 1650 | |
GTX 1650 Max-Q |
RTX 3070はハイエンドモデル、RTX 3060はミドルクラス、RTX 3050 Tiはミドルクラスよりのローエンドモデルです。
ゲームベンチマーク
スコアの単位はfps(1秒間に更新されるコマ数)で、60以上が「快適」にプレイできる目安です。スペックや状況により数値は変動するので、参考値として見てください。また、RTX 3050 Ti以外は、画質は高画質です。
RTX 3070 ゲームベンチマーク
青・・・FHD 赤・・・QHD
Watch Dogs Legion | |
---|---|
Horizon Zero Dawn | |
Red Dead Redemption 2 | |
Assassin’s Creed Odyssey | |
Monster Hunter World | |
Far Cry New Dawn | |
Cyberpunk 2077 | |
Apex Legends | |
PUBG |
RTX 3060 ゲームベンチマーク
青・・・FHD 赤・・・QHD
Watch Dogs Legion | |
---|---|
Horizon Zero Dawn | |
Red Dead Redemption 2 | |
Assassin’s Creed Odyssey | |
Monster Hunter World | |
Far Cry New Dawn | |
Cyberpunk 2077 | |
Apex Legends | |
PUBG |
RTX 3050 Ti ベンチマークスコア
オレンジ色・・・低画質 青・・・標準 赤・・・高画質
Fortnite | |
---|---|
The Witcher 3 Wild Hunt | |
Cyberpunk 2077 | |
PUBG | |
Red Dead Redemption 2 | |
Battlefield V | |
Apex Lengends | |
Rainbow Six Siege |
RTX 3070は軽いタイトルならWQHDでのプレイ、重量級と中量級ゲームは画質調整したら何とかという感じですが、FHD画質でのプレイがメインになってくると思います。
ディスプレイ
解像度 | 液晶/光沢 | リフレッシュレート | 輝度 |
WUXGA WQXGA |
IPS/なし | 165Hz | 350nit 500nit |
コントラスト比 | 色域 | 視野角 | その他 |
1200:1 | sRGB 100% | 178° | Dolby Vision,G-Syncなど |
WQXGA | ワイド・クアッド・ハイディフィニションで解像度は2560 × 1600ドット |
---|---|
WUXGA | フルHD相当で解像度は1920 × 1200ドット |
光沢 | 光沢ありは発色が良い反面、自分や背景が映り込みしやすい。光沢無しは映り込みがしにくい |
Dolby Vision | Dolby社のHDRの技術。従来よりもより明るく(白はより白く、黒はより黒く描写できる)表現できる |
ディスプレイは画面アスペクト比が縦に長い16:10で、16インチでも17インチ並みの情報が表示されます。今までは小さすぎて見えなかった部分もより見やすくなったので、敵やアイテムも発見しやすくなっています。
解像度はFHD相当のWUXGAか、2.5KのWQXGAがあり、ともに視野角が広くコントラスト比が高いIPS液晶になっています。
コントラスト比はどちらも1200:1と高く、Dolby Vision対応なので、よりくっきりとシャープな映像です。
また、輝度がどちらも高い!一般的なノートパソコンは250~300ニトの輝度ですが、WUXGAは350ニト、WQXGAは500ニトとなっており、明るい場所でも画面が見やすいです。
<左・NTSC 45%/右・sRGB 100%>
色域は画像編集向けのsRGB 100%で、鮮やかな色彩が描写されるので、没入感も高まるし、クリエイターにも向いています。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
搭載メモリはDDR5-4800MHzで、オンボードに8GB、スロットに最大16GB搭載可能です。最大24GBと珍しい容量ですね。おそらく、兄弟モデルのLegion 570i(最大32GB)と区別化するためにこうなったと思います。
旧モデルから動作周波数が50%アップしており(3200MHz→4800MHz)、処理速度も大幅にアップしています。
ストレージ
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
ストレージは最新のSSD PCI Express 4.0で、最大2枚搭載できます。旧モデルよりも帯域幅が倍になったので、最大データ転送速度も倍の64Gbpsとなっています。
こちらはシーケンシャル速度のおおよそのスコアで、HDDはおおよその最大速度です。
シーケンシャルリード
オレンジ色・・・リード 青・・・ライト
PCIe 4.0×4 | |
---|---|
PCIe 3.0×4 | |
HDD |
セキュリティ
セキュリティソフトをお考えの場合は「Lenovoパソコンにおすすめのセキュリティソフト」も併せて読んでみてください。
仮想環境を構築し、6つのソフト+Windows Defenederで実際のフィッシングサイトにアクセスをして遮断できるかどうかのテストを行ったので、実際の防御率が分かりやすいと思います。
Wi-Fi 6Eに対応
周波数 | 通信速度 | |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6E) |
2.4/5/6GHz | 9.6Gbps |
次世代通信規格のWi-Fi 6/6Eに対応しており、インテルKiller Wi-Fi 6はAX1690iという特殊なモデルで、詳細が一切ありませんでした。似たモデルのAX1690は、最大3Gbpsの通信速度となっているので、似たような仕様かもしれません。
Wi-Fi 6EはWi-Fi 6のExtended(エクステンディット)版で、6GHz帯(高速通信)での通信ができるのですが、執筆時現在の日本では6GHz帯はまだないので使えません。最大で5GHz帯になります。
バッテリー駆動時間
バッテリーは71Whrか99.99Whrがあり、99.99Whrは公式販売されているPCで、世界最大の容量とのことです。
99.99Whr搭載モデルのバッテリー駆動時間は最大約9時間で、71Whrは7.8時間となっています。急速充電にも対応しており、30分で50~70%充電ができます。
また、電源はどのCPU/グラボを選んでも230Wとなっています。
豊富なインターフェイス
インターフェイスは数も質も高く十分だと思いますが、RJ45がないので、変換アダプタを購入したい人もいると思います。
USBのデータ転送速度は、USB 3.2 Gen 2が10Gbps、USB 3.2 Gen 1が5Gbpsになります。
背面インターフェイスはHDMI 2.1、USB 3.2 Gen 2、USB 3.2 Gen 1が2つ、そして電源コネクタになります。
右側面インターフェイスはマイク/ヘッドフォンジャック、そして4 in 1メディアカードリーダーです。
左側面はThunderbolt 4とUSB 3.2 Gen 2 Type-Cになり、Type-CはDisplayPort出力機能付き、Powerdelivery対応になります。
ちなみにThunderbolt 4には、こういった機能・性能があります。
- Power delivery対応、DisplayPort出力機能付き、DC-in機能付き
- 最大データ転送速度40GB/秒が2mのケーブルでも出る(以前は0.8mまで)
- PCIeの転送速度は32GB、ストレージ転送速度は最大3000Mbps
- 4Kディスプレイ2台同時に出力可能
- 8K出力にも対応
サポート・保証
標準で1年間の「引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、最長4年まで延長できます。
サポートは「ゲーミングに特化した24時間サポート・Legion Ultimate Support」かPremium Careにアップグレードできます。多くの人はLegion Ultimate Supportを選ぶと思います。
このサポートの特徴は、パソコンの不具合の対処法や使い方の事だけじゃなく、最新ゲームの推奨環境やゲームを快適にプレイする上での知識・どうやったら勝てるかなども提供しています。
しかも、スタッフはゲームに精通した熟練プレイヤーなので、専門用語(ゲーム用語)やコミュニティ用語での会話が可能です!
このサポートのおかげで、初心者でも気軽にゲーミングPCデビューできるようになりましたね。
ライバル機種
<左から本機種・Legion 770i・Legion 570i>
本機種と似たような最新機種との比較です。(メモリ・SSD・バッテリーは最大値。スマホの人は表を右にスクロールできます)
本機種 | Legion 770i | Legion 570i | |
CPU | Core i5-12500H Core i7-12700H Core i9-12900H |
Core i7-12800HX Core i9-12900HX |
Core i5-12500H Core i7-12700H |
メモリ | DDR5 24GB | DDR5 32GB | |
ストレージ | SSD PCIe 4.0 | ||
グラフィックス | RTX 3050 Ti RTX 3060 RTX 3070 |
RTX 3070 Ti RTX 3080 Ti |
RTX 3050 Ti RTX 3060 RTX 3070 |
ディスプレイ | 16型WUXGA、WQXGA 165Hz |
16型WQXGA IPS 165Hz |
15.6型FHD、WQHD 165Hz |
無線 有線 |
Wi-Fi 6E なし |
Wi-Fi 6E 2.5ギガビット |
Wi-Fi 6/6E 1ギガビット |
バッテリー | 9時間 | 11時間 | 8時間 |
電源 | 230W | 300W | 230/300W |
重量 | 2.23㎏ | 2.3㎏ | 2.4㎏ |
価格 | 19.3万円~ | 37.3万円~ | 16.2万円~ |
本機種とLegion 770iは画面アスペクト比が16:10で、Legion 570iは16:9です。また、本機種のみRJ45がなく、電源も230Wのみになります。
各モデルの価格です。(価格はセールで変動します。また、カスタマイズからその他のスペックを変えたら価格は上下します)
本機種 | Legion 570i | Legion 770i | |
Core i5+RTX 3050 Ti | 19.3万円 | 16.2万円 | – |
Core i5+RTX 3060 | 21.9万円 | 16.8万円 | – |
Core i7+RTX 3060 | 22.2万円 | 20.1万円 | – |
Core i7+RTX 3070 | 26.2万円 | 23.3万円 | – |
Core i9+RTX 3070 | 29.7万円 | – | – |
Core i7+RTX 3070 Ti | – | – | 35.7万円 |
Core i9+RTX 3080 Ti | – | – | 48.9万円 |
本機種はスリムモデルなので、スペックに対し価格は若干高いですね。一番低価格なLegion 570iもお勧めですが、画面アスペクト比が16:9と言う点で躊躇するかもしれません。
まとめ
良い点
・小型で若干軽量
・CPUやメモリ、ストレージなど最新スペック満載
・グラボが3種類から選べる
・オールメタルボディでおしゃれ・傷もつきにくい
・画面比が16:10で、16型でも17型並みの情報が表示される
・最大で2.5K解像度で、色域も広いsRGB 100%
・Wi-Fi 6E対応
・サポートがすごく良い
・Thunderbolt 4搭載
残念な点
・メモリ容量が中途半端
・RJ45がない
総合評価
スリムなゲーミングPCとして持ち運びも想定していると思いますが、16インチで2.23㎏と持ち運び用としては大きく重たいです。ただし、持ち運びをすることがあるという人には、ファーストチョイスになると思います。
16インチでアスペクト比が16:10なので、モニターに繋がなくても大画面でプレイできるし、バッテリーも99.99Whrを選択すれば、ちょっとした外出や自宅内移動で別の部屋に行ってプレイもしやすいです。
スペック的にはほぼ申し分なく、最新スペック満載で、グラフィックボードも3種類から選べるので、プレイしたいタイトルや予算に合わせて購入できるのもの嬉しいですね。