Lenovo ThinkBook 14 Gen 5(AMD)のレビュー

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2023年3月に発売が開始した、thinkbook 14 Gen 5のレビューです。旧モデルは、約2カ月前(2022年12月)に発売が開始したthinkbook 14 Gen 4ですが、こんなに短いスパンで新モデルが発売されています。

旧モデルよりも性能が上がっていますが、価格は下がっています。コスパが高いビジネスノートです。

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スペック [usr 4.0]
コスパ [usr 4.5]
総合評価 [usr 4.3]

 

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Lenovo ThinkBook 14 Gen 5(AMD)のスペック

CPU Ryzen 3 7330U
Ryzen 5 7530U
Ryzen 7 7730U
メモリ 最大32GB
ストレージ 最大SSD×2
グラフィックス 内蔵グラフィックス
ディスプレイ(14型) FHD IPS液晶 タッチあり
OS Windows 11 Home/Pro
通信 Wi-Fi 6E、ギガビットイーサネット
オーディオ ドルビーオーディオ対応
生体認証 指紋センサー
WEBカメラ FHD 1080p
寸法(幅×奥行×高さ) 323 × 218 × 17.9㎜
重さ 1,4kg
バッテリー 最大約13.4時間
標準保証 1年間
価格 7.7万円~

<性能評価>

 

パソコンの頭脳であるプロセッサーは、最新のRyzen 7000シリーズになり、旧モデル搭載のRyzen 5000シリーズよりも若干性能が上がっています。ただし、一番人気になるであろうRyzen 5のみ、20%以上高い性能でした。

メモリはオンボード+スロットで、標準でDDR4-3200MHz 8GBか16GBの搭載です。大きなメモリが必要な方は、オンボードのみ搭載したモデルを購入し、スロットに自分で増設もできます。

SSDは最大1TBが搭載で、M.2スロットが1つあるので、増設も可能です。また、搭載SSDは最新のPCIe 4.0ですが、プロセッサーがPCIe 3.0にしか対応していないので、PCIe 4.0の速度は出ません。ちなみに、メモリもDDR4/LPDDR4Xまでしか対応していません。

ディスプレイは一般的なFHD IPS液晶で、輝度300ニト、色域はsRGB 100%かNTSC 45%になります。

その他のスペックは、Windows 11 HomeかProがあり、Wi-Fi 6Eに10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-Tイーサネット、FHDカメラ、そして電源に統合された指紋センサーになります。

14インチで1.4㎏と平均的な重さで、最大バッテリー駆動時間は約13.4時間と長いので、持ち運びもしやすいです。

 

 

公式サイト

 

旧モデルとの比較S

旧モデルのThinkBook 14 Gen4 AMDとの比較です。(表のメモリ・SSD・バッテリーは最大値)

本機種 Gen 4
CPU Ryzen 3 7330U
Ryzen 5 7530U
Ryzen 7 7730U
Ryzen 5 5625U
Ryzen 7 5825U
メモリ 32GB 40GB
ストレージ SSD ×2
ディスプレイ FHD IPS
通信 Wi-Fi 6E、1Gbe
バッテリー 14.5時間 12.7時間
重量 1.4㎏

変更点です。

・プロセッサーがRyzen 7000シリーズに
・WEBカメラがFHD 1080pにグレードアップ
・バッテリー駆動時間が伸びた

メモリ容量も違う数値を書いていますが、本機はLenovoが販売をする最大値で、旧モデルは最大容量になります。Gen 5も同じく、最大40GBまで増設できるはずです。

また、上の比較表を見てわかるように、プロセッサーが変わっただけの同じ筐体になります。インターフェイスなども、全く同じです。

 

こちらは、プロセッサーの性能を表すCPU markスコアです。

CPU Markスコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen 7 7730U  19034
Ryzen 7 5825U  18328
Ryzen 5 7530U  17704
Ryzen 5 5625U  14407
Ryzen 3 7330U  11816
Ryzen 3 5425U  10946

Ryzen 5は大幅に性能が上がり、その他は微増ですね。

 

ThinkBook 14 Gen 5(AMD)の特徴

執筆時現在(3月3日)、まだ発売されたばかりなので、参考資料として旧モデルの筐体写真を紹介します。

ThinkBook 14 Gen 4 amdの筐体

アルミニウム素材を使用しており、7万円台とは思えないほど高級感があります。ただし、Gen 4、Gen 5ともに、パームレストは樹脂素材です。

 

ん?そういえば今気づいたのですが、Gen 4って約2か月前の2022年12月27日に発売開始したばっかりなんですよね。

当サイトでも、初稿日は12月27日でした。

Thinkbook 14 Gen 4 AMDの記事の初稿日

2か月後に新しい機種が出たら、Gen 4買う人いなくなるんじゃ・・・?と言う疑問を飲み込みつつ、レビューをしていきます。

おそらくですが、戦争のせいで、部品の調達がうまくできずに発売が遅れたのかな?と思います。

また、先ほどGen 4の写真を紹介しましたが、本記事でも実機を入手するまではGen 4で写真を紹介します。全く同じ筐体なので、雰囲気がつかめると思います。

 

Lenovo ThinknBook 14 Gen4 AMD 左斜め前から

画面アスペクト比が16:9のディスプレイで、若干ですが、上下のベゼル(画面の黒い枠)をもうちょっと削減できそうですね。

ベゼルの大きさは上約11㎜、下約15㎜、左右6.15㎜なので、太いわけではないですね。

 

Lenovo ThinknBook 14 Gen4 AMD 横から

寸法は、

・幅323㎜
・奥行き218㎜
・厚さ17.9㎜

で、A4サイズ(297×210㎜)よりちょっと大きい寸法です。

 

Lenovo ThinknBook 14 Gen4 AMD 後ろから

ThinkBookと言えば、ツートンカラーのおしゃれなボディが有名ですね。また、アルミニウムを使用したボディなので、手触りもよく、見た目も高級感があります。

これで7万円台からという低価格は、すごいと思います。

 

Lenovo ThinknBook 14 Gen4 AMD 筐体エッジ

ラウンドエッジの筐体で、隅々までこだわって作られているのがわかります。

筆者は今現在ThinkPadをメインに使っていますが、Thinkbookを長らくメイン機種として使用していました。今でも外出するときは、Thinkbookを持って行くことが多いです。

かっこいいんですよね、Thinkbookは。

 

Lenovo ThinknBook 14 Gen4 AMD 底面カバー

底面カバーもアルミニウムで、通気孔は幅広いし、発熱の低いAMDプロセッサーを搭載しているので、排熱には問題なさそうです。

スピーカーは2Wが2つ搭載で、ドルビーオーディオになります。2Wとちょっと大きめなので、音質は悪くないです。

 

カメラ周り

Lenovo ThinknBook 14 Gen4 AMD カメラ

Webカメラは、ようやくFHD 1080p高解像度カメラが標準搭載になりました。旧モデルの仕様書にもFHDカメラと記載されていましたが、販売されることはなかったですね。

FHDカメラは一目でわかるほど解像度が高くなっており、Webで通話している相手に、より良い映像が送られます。

こちらは例ですが、HDとFHD Webカメラで撮影した画像です。

 

また、マイクはAIベースのノイズキャンセリング機能付きで、デュアルアレイマイクになります。

 

指紋センサー

Lenovo ThinknBook 14 Gen4 指紋センサー

電源ボタンは指紋センサー統合型で、電源を入れたらサインインも完了です。

 

 

MILスペック

本機はMIL規格(MIL-STD-810H)と言う米軍の物資調達規格に準拠しており、落下テストや気温・気圧の変化テスト、ディスプレイ部の耐久性など様々なテストもクリアしています。

 

 

キーボード

Lenovo ThinknBook 14 Gen4 キーボード周り

キーボードはフルサイズで84キー、バックライト付きになります。タッチパッドは105㎜×70㎜と、ちょっと小さめですが、普通に使えます。

キーストロークやキーピッチは実機が来てから計測しますが、旧モデルのものを紹介します。

・キーストローク(キーを押し込む距離)1.36㎜

・キーピッチ縦横18.5㎜ × 18.9㎜

 

CPU

Ryzen 7 7730U Ryzen 5 7530U Ryzen 3 7330U
製造プロセス 7nm
アーキテクチャ Zen 3
コア/スレッド 8/16 6/12 4/8
L3キャッシュ 16MB 8MB
ベースクロック 2.0Hz 2.3GHz
ブーストクロック 4.5GHz 4.3GHz
GPUコア 8 7 6
TDP 15W

アーキテクチャはRyzen 5000シリーズと同じZen 3になり、TDPは省電力の15Wです。プロセッサーの最大発熱温度が95°と低いので、安定して高負荷なこともしやすいと思います。

 

こちらはCPUの性能を測るCPU markスコアです。

 

スコアの目安

  • 7000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
  • 10000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
  • 14000~・ハイエンドPCに搭載される
  • 15000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い

CPU Markスコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core i7-1280P  22897
Core i7-1270P  19915
Ryzen 7 7730U  19034
Core i7-1260P  18691
Ryzen 5 7530U  17704
Core i5-1240P  17664
Ryzen 7 5700U  16272
Ryzen 5 5500U  13579
Core i7-1255U  13251
Ryzen 3 7330U  11816
Core i7-1165G7  10620

 

ディスプレイ

Lenovo ThinknBook 14 Gen4 ディスプレイ<Gen 4のディスプレイ/FHD IPS NTSC 45%>

解像度 光沢 液晶 輝度
FHD なし IPS 300nit
コントラスト比 色域 視野角 その他
800:1
1200:1
NTSC 45%
sRGB 100%
170° タッチあり

ディスプレイは平均的なもので、仕事をするうえで困ることはないと思います。

未確認ですが、sRGB 100%のディスプレイもあるとのことなので、より色域が広いディスプレイが必要な方は、そちらを選ぶと良いと思います。

こちらはディスプレイの例で、左がNTSC 45%、右がsRGB 100%の色域です。

 

 

メモリ

メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。

搭載メモリはDDR4-3200MHzで、オンボードに8GB、スロットに8GBが搭載できます。旧モデルと同じく、スロット側に32GBメモリも搭載できると思うので、最大40GBにできます。

メモリの換装・増設ができると、数年後にメモリ容量が足りなくなっても増やせるので、長く使うことができますね。

 

 

ストレージ

ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。

 

Thinkbook 14 Gen 5 ストレージ

搭載ストレージはSSD PCI Express 4.0ですが、PCのスロットはPCIe 3.0×4にしか対応していないし、プロセッサーも対応していないので、PCI Express 4.0の速度は出ません。

旧モデルは、シーケンシャルリード(読み込み速度)は3291MB/秒、ライト(書き込み速度)は1921MB/秒とだったので、それなりに速い速度でした。

 

こちらはシーケンシャル速度の、おおよその速度です。

シーケンシャル速度

オレンジ色・・・リード 青・・・ライト

PCIe 4.0×4  3000~7000MB/秒
 2000~5000MB/秒
PCIe 3.0×4  ~約3000MB/秒
 ~約2000MB/秒
HDD  600MB/秒
 200MB/秒

 

 

セキュリティ

Lenovoのセキュリティ

セキュリティソフトをお考えの場合は「Lenovoパソコンにおすすめのセキュリティソフト」も併せて読んでみてください。

 

 

Wi-Fi 6Eに対応

対応周波数 速度
IEEE802.11ac
(Wi-Fi 5)
5GHz 6.9Gbps
インテルWireless-AC 9560 2×2(Wi-Fi 5) 2.4/5GHz 1.7Gbps
IEEE802.11ax
(Wi-Fi 6)
2.4/5GHz 9.6Gbps
IEEE802.11ax
(Wi-Fi 6E)
2.4/5/6GHz 9.6Gbps

次世代通信規格のWi-Fi 6Eに対応しており、現在主流のWi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。

Wi-Fi 6EはWi-Fi 6のExtended(エクステンディット)版で、6GHz帯(高速通信)での通信ができるのですが、執筆時現在の日本では6GHz帯はまだないので使えません。最大で5GHz帯になります。

 

 

バッテリー駆動時間

バッテリーは45Whrで、Ryzen 7は最大約13.4時間、Ryzen 5は12.7時間、そしてRyzen 3は12.4時間となっています。

十分な時間があるので、外出が多い人にも合います。

 

 

インターフェイス

インターフェイスは必要十分にあり、問題ないと思います。SDカードリーダーもあるので、ディスプレイでsRGB 100%の色域を選んだ場合は、クリエイターにも使いやすいです。

 

Thinkbook 14 Gen 5 インターフェイス

1 4-in-1メディアカードリーダー
2 USB 3.2 Gen1
3 イーサネット・コネクター(RJ-45)
4 セキュリティキーホール
5 USB 3.2 Gen2 Type-C
6 USB 3.2 Gen2 Type-C
7 HDMI
8 USB 3.2 Gen1 (Powered USB)
9 マイクロホン/ヘッドホン・コンボ・ジャック

USBの速度はType-Cが10Gbps、USB-Aが5Gbpsになり、USB Type-Cはどちらも充電に使用可能で、映像出力機能(DisplayPort)付きです。

 

サポート・保証

Lenovo サポートと保証

標準で1年間の「引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、最長5年まで延長できます。また、プレミアサポートと言うサポートにアップグレードができ、こちらは24時間365日専任のエージェントが電話対応します。(通常サポートは朝9時~夕方6時まで)

また、保証は引き取り修理とオンサイト修理、翌営業日オンサイト修理の3種類があります。

  1. 引き取り修理・・・家などの指定住所にLenovoの指定業者がPCを引き取りに来てリペアセンターに配送、修理後、郵送してくれる保証です。保証期間内は、基本的に修理費・郵送費など無料です。
  2. オンサイト修理・・・事務所や自宅にエンジニアが来て修理
  3. 翌営業日オンサイト修理・・・翌営業日(土日祝日以外)にエンジニアが来て修理

 

 

ライバル機種

 

IdeaPad Flex 5 Gen 8 14 AMD

IdeaPad Flex 5 Gen 8 14型(AMD)Ryzen 7000シリーズ搭載で、2.2Kディスプレイが選べたり、Windows 11 Proも選べ、ビジネスモデルよりの普段使いPCです。2 in 1 PCで形を変えることができるので、どこででも使いやすいです

CPU Ryzen 3 7330U
Ryzen 5 7530U
Ryzen 7 7730U
メモリ 8GB/16GB
ストレージ SSD 最大1TB
ディスプレイ(14型) WUXGA IPS NTSC 45%
2.2K IPS sRGB 100%
その他 Wi-Fi 6、指紋センサー、HD/FHDカメラ、Lenovoデジタルペン付属
重さ 1.55㎏
バッテリー 最大約14.5時間
価格 7.7万円~

レビュー

 

Yoga 6 Gen 8

Lenovo Yoga 6 Gen 8 13.3型(AMD)最新のRyzen 7000シリーズ搭載で、性能が高くなっています。また、画面比が16:10なので、13.3インチでも14インチ並みの情報が表示されます。SDカードリーダーがなく、USBのデータ転送速度が5Gbpsなので、一眼を使うようなクリエイターには向きませんが、普段使い用としては優秀な機種です

APU Ryzen 5 7530U
Ryzen 7 7730U
メモリ 最大16GB
ストレージ SSD 最大1TB
ディスプレイ(13.3型) WUXGA IPS タッチパネル
無線 Wi-Fi 6
生体認証 指紋センサー、顔認証
WEBカメラ FHD&IRカメラ
オーディオ ドルビーアトモス
重さ 約1.39㎏
バッテリー 最大約21.7時間
付属 Lenovoデジタルペン
価格 10.3万円~

レビュー

 

 

まとめ

良い点

・メモリやストレージの増設が可能なので、長期間使える
・Wi-Fi 6E対応
・電源ボタンに指紋センサーが統合
・FHD 1080pカメラ搭載
・高級感のあるアルミニウムボディで、耐久性も高い

 

残念な点

・旧モデルから、あまり進化がない

 

総合評価

良くも悪くもいつものThinkBookといった感じで、安定した性能になっています。アルミニウムボディで耐久性も高く高級感もあり、メモリやストレージの増設もできるので、今後、長く使っていくことができます。

これだけのスペックがありながら、7万円台と低価格です。旧モデルから、そこまで変える部分がなかったので、価格を抑えることができたのかなと思います。

長年のthinkbookファンとしてはちょっとがっかりな新機種ですが、今まで以上のスペックにはなっているので、充分使いやすいと思います。

 

 

公式サイト

 

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