LenovoゲーミングPCで低価格モデルのLOQです。
14世代CPUを搭載し、最高でRTX 4060 Tiを搭載可能とミドルクラスの性能がありますが、インターフェイスが乏しく、拡張性はありません。自分で増設などカスタマイズをしない人に向いています。
ただし、価格は12万円からと安く、初めてPCゲームをする人や動画編集などを始めたい人に向いています。
当サイトの評価は、このようになりました。
スペック | [usr 4.2] |
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コスパ | [usr 4.5] |
総合評価 | [usr 4.0] |
Contents
LOQ Tower 17IRR9のスペック
CPU | Core i5-14400F Core i7-14700F |
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メモリ | DDR5-5600/4800 最大32GB |
ストレージ | 最大SSD 1TB+HDD 2TB |
グラフィックス | RTX 3050 RTX 4060 RTX 4060 Ti |
OS | Windows 11 Home/Pro |
LAN | Wi-Fi 6、ギガビットイーサネット |
スピーカー | なし |
寸法(幅×奥行×高さ) | 170 × 279 × 376mm |
重さ | 約8㎏ |
電源 | 500W 80PLUS PLATINUM |
標準保証 | 1年間 |
価格 | 12万円~ |
<性能評価>
パソコンの頭脳であるCPUはインテル14世代CPUで、内蔵グラフィックスなしのFシリーズになります。13世代と同じRaptor Lakeになり、若干性能が上がっています。
メモリはDDR5-5600(Core i7)か4800MHz(Core i5)で、最大32GBになります。デスクトップにしてはかなり小さな最大容量ですが、ゲームをするだけなら十分だと思います。
ストレージはSSD PCIe 4.0と3.5インチHDD SATA 7200rpmが搭載可能で、公式サイトではSSD最大1TB、HDD 最大2TBになります。HDDもかなり小さいので、ゲームをたくさんダウンロードする人は自分で大きなHDDを増設した方が良いかもしれません。
グラフィックボードはローエンドモデルのRTX 3050か、ミドルクラスのRTX 4060とRTX 4060 Tiが選べます。軽いゲームをする人やホビーユーザーには十分な性能かと思います。
その他のスペックはWindows 11 HomeかProが搭載でき、LANはギガビットイーサネットとWi-Fi 6、電源は500Wで高品質な80PLUS PLATINUMが搭載です。
ミニタワーよりも小さな筐体で、質量は約8㎏と設置や移動も楽にできる重さです。
旧モデルとの比較
<左/本機種・右/旧モデル>
旧モデルのLOQ Tower 17IRB8との比較です。(表のメモリ・SSD・バッテリーは最大値)
本機種 | 旧モデル | |
CPU | Core i5-14400F Core i7-14700F |
Core i5-13400/F Core i7-13700/F |
メモリ | DDR5 32GB | DDR4 32GB |
ストレージ | SSD+HDD | SSD+HDD×2 |
GPU | RTX 3050 RTX 4060 RTX 4060 Ti |
GTX 1660 Super RTX 3050 RTX 3060 |
無線 | Wi-Fi 6、ギガビットイーサネット | Wi-Fi 6、1/2.5 ギガビットイーサネット |
電源 | 500W | 310/380/500W |
重量 | 8.0㎏ | 8.4㎏ |
寸法 | 170 × 279 × 376mm | 170 × 304 × 376mm |
主な変更点です。
・CPUが14世代に
・メモリはDDR5に
・3.5インチベイが1つに減った
・RTX 40シリーズが搭載可能に
・2.5Gbeがなくなった
・400g軽くなった
・奥行きが25㎜小さくなった
RTX 40シリーズが搭載可能になりましたが、ダウングレードされた点もいろいろありますね。一番の変更点は価格です。以前はGTX 1660S搭載モデルが15.7万円~とかなり高額でしたが、本機はRTX3050搭載でも12万円からと安くなっています
こちらは、Fire Strikeの比較スコアです。
Fire Strike
RTX 4060 Ti | |
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RTX 4060 | |
RTX 3060 | |
RTX 3050 | |
GTX 1660S |
インテル14世代CPU搭載
Core i7-14700F | Core i5-14400F | |
Pコア | 8 | 6 |
Eコア | 12 | 4 |
スレッド | 28 | 16 |
ベースクロック Pコア/Eコア |
2.1/1.5GHz | 2.5/1.8GHz |
ターボブースト | p: 5.3GHz E: 4.2GHz |
p: 4.6GHz E: 3.3GHz |
ターボブーストMax3.0 | 5.4GHz | – |
キャッシュ(L2) | 33MB(28MB) | 20MB(9.5MB) |
基本電力 | 65W | |
最大電力 | 219W | 219W |
CPUはPコア(Performance Core)とEコア(Efficient Core)の2つを搭載しており、高負荷な作業はPコアで処理を、低負荷な事はEコアで処理することによって、パワフルでも省電力性を兼ね揃えたCPUになっています。
また、Intel Thread Directorというハードコアが、命令をより効率よくPコアとEコアに割り当てて実行できるので、性能もかなり上がっています。
Core i7は13世代Core i7-13700からEコア数が8から12に増え、スレッドやキャッシュ容量も若干上がっています。Core i5はほぼ全く同じですが、最大電力が148Wから219Wに大きく上がっています。
Core i7は「ターボブーストMax3.0」に対応しており、こういった機能があります。
- インテル ターボ・ブースト・マックス・テクノロジー 3.0 は、プロセッサーの中の最もパフォーマンスの高いコアを識別し、電力と熱のヘッドルームを利用して、必要に応じてそれらのコアの周波数をあげることにより更なるパフォーマンスを提供します
こちらはCPUの性能を測るCPU markスコアです。
スコアの目安
- 7000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 10000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 14000~・ハイエンドPCに搭載される
- 15000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
CPU Markスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i9-13900 | |
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Core i7-13700K | |
Core i7-14700F | |
Core i7-13700F | |
Core i9-12900K | |
Core i7-13700 | |
Core i9-12900 | |
Core i5-13600K | |
Core i7-12700K | |
Core i5-12600K | |
Core i5-13400 | |
Core i5-14400F | |
Core i5-13400F | |
Core i5-12600 | |
Core i5-12500 |
Cinebench R23のスコアで、CPUの3DCGレンダリング性能を測定します。一般的に、3Dレンダリングやエンコードはマルチコア、モデリングやCAD、編集中、ゲームはシングルコアを重視します。
マルチコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-14700F | |
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Core i9-13900 | |
Core i7-13700K | |
Core i9-12900K | |
Core i7-13700 | |
Core i5-13600K | |
Core i7-12700K | |
Core i5-12600K | |
Core i5-14400F | |
Core i5-13400 | |
Core i5-12400 |
シングルコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-14700F | |
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Core i9-13900 | |
Core i7-13700K | |
Core i7-13700 | |
Core i5-13600K | |
Core i9-12900K | |
Core i7-12700K | |
Core i5-12600K | |
Core i5-13400 | |
Core i5-14400F | |
Core i5-12400 |
グラフィックス
RTX 4060 Ti | RTX 4060 | RTX 3050 | |
GPUアーキテクチャ | Ada Lovelace | Ampere | |
プロセス | 4nm | 8nm | |
CUDAコア | 4352基 | 3072基 | 2560基 |
RTコア | 34基 | 24基 | 20基 |
Tensorコア | 136基 | 96基 | 80基 |
ブーストクロック | 2540MHz | 2460MHz | 1777MHz |
メモリタイプ | GDDR6 | GDDR6 | GDDR6 |
メモリ容量 | 8GB | 8GB | 8GB |
メモリバス帯域幅 | 288GB/s | 272GB/s | 224GB/s |
メモリインターフェイス幅 | 128bit | 128bit | 128bit |
TDP | 160W | 115W | 130W |
NVIDIA GeForce RTXシリーズはリアルタイム レイトレーシングが可能で、3Dの描写が現実世界のように見えます。
「レイトレーシング」とは、光線(光)がどのように動くか追跡して表現する技術で、これを「リルタイム」でシュミレートし描写する技術なんです。また、fpsを落とさずに画質を上げることが出来るDLSSにも対応しているので、より鮮明な映像が楽しめます。
DirectX 11で動作するFire Strikeと、DX12で動作するWQHD(2K/2560×1440)向けのTime Spyのスコアです。
Fire Strike
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 4090 | |
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RTX 4080 | |
RTX 3090 Ti | |
RTX 4070 Ti | |
RTX 3090 | |
RTX 4070 | |
RTX 3080 | |
RTX 3070 Ti | |
RTX 4060 Ti | |
RTX 3070 | |
RTX 4060 | |
Radeon RX 6600 XT | |
RTX 3060 Ti | |
RTX 3060 | |
RTX 3050 | |
GTX 1660S |
Time Spy
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 4090 | |
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RTX 4080 | |
RTX 3090 Ti | |
RTX 4070 Ti | |
RTX 3090 | |
RTX 4070 | |
RTX 3080 | |
RTX 3070 Ti | |
RTX 4060 Ti | |
RTX 3070 | |
RTX 3060 Ti | |
RTX 4060 | |
Radeon RX 6600 XT | |
RTX 3060 | |
RTX 3050 | |
GTX 1660S |
ゲームベンチマーク
スコアの単位はfps(1秒間に更新されるコマ数)で、60以上が「快適」にプレイできる目安です。スペックや状況により数値は変動するので、参考値として見てください。
RTX 3050 ゲームベンチマーク
青・・・高画質 赤・・・最高画質
Watch Dogs Legion | |
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Horizon Zero Dawn | |
Assassin’s Creed Odyssey | |
Monster Hunter World | |
Far Cry New Dawn | |
Fortnite | |
APEX Legends | |
Rainbow Six Siege |
RTX 4060 Ti ベンチマークスコア
オレンジ色・・・FHD 青・・・QHD
Red Dead Redemption 2 | |
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Assassin’s Creed Odyssey | |
Cyberpunk 2077 | |
Horizon Zero Dawn | |
Borderlands 3 | |
Shadow of the Tomb Raider |
RTX 4060 ベンチマークスコア
オレンジ色・・・FHD青・・・QHD
Red Dead Redemption 2 | |
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Assassin’s Creed Odyssey | |
Cyberpunk 2077 | |
Horizon Zero Dawn | |
Borderlands 3 | |
Shadow of the Tomb Raider |
その他の特徴
外観
上位モデルのLegionとは全然違う外観で、シンプルですね。17Lのミニタワーより小さな筐体で、質量は約8㎏とゲーミングPCにしては軽いほうです。
小さいな筐体のため拡張性は低く、メモリは2スロット、3.5インチベイは1つとなっています。がっつり増設したい人はLegionシリーズが良いと思います。
左側面には小さな通気口があり、右側面は無しです。
天面にも通気口などはないので、デスク下に設置する場合は、足を載せることができます(笑)。
底面です。
最大でリアファンとフロントファンが1つずつ搭載し、拡張性もなく中は空っぽなので排気性能は高そうですね。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
メモリはDDR5-5600(Core i7)か4800MHz(Core i5)で、最大32GBになります。デスクトップにしてはかなり小さな最大容量ですが、ゲームをするだけなら十分だと思います。
ストレージ
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
搭載ストレージはSSD PCIe 4.0で最大1TB、3.5インチHDDは最大2TBにできます。
こちらはシーケンシャル速度の、おおよその速度です。
シーケンシャル速度
オレンジ色・・・リード 青・・・ライト
PCIe 4.0×4 | |
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PCIe 3.0×4 | |
HDD |
LAN
ギガビットイーサネット(10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T)と、Wi-Fi 6に対応です。
対応周波数 | 速度 | |
IEEE802.11ac (Wi-Fi 5) |
5GHz | 6.9Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
王測通信が可能なWi-Fi 6に対応しており、現在主流のWi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
電源
電源は一番高性能な500W 80PLUS Titaniumが搭載です。
電源は主に以下の6種類があり、電力変換効率が高いもの(Titanium)の方が電源の発熱も低くなります。
・80PLUS Standard・・・80%
・80PLUS Bronze・・・82%~85%
・80PLUS Silver・・・85~88%
・80PLUS GOLD・・・87%~90%
・80PLUS Platinum・・・90~92%
・80PLUS Titanium・・・92~94%
このクラスのPCにTitanium搭載とは驚きですね。
インターフェイス
フロントにはマイク/ヘッドフォンジャック、USB 3.2 Gen 1 Type-CとUSB 3.2 Gen 1が1つずつです。
背面はライン出力、HDMIとVGA(動作しない)、USB 2.0が4つ、そしてRJ45になります。
また、各グラボに以下のインターフェイスがあります。
・RTX 3050・・・HDMI、DP 1.4、DVI
・RTX 4060/4060 Ti・・・HDMI、DP 1.4a×3
ちょっと、インターフェイスはひどいですね。
サポート・保証
Lenovo製品には標準で1年間の「引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、最長4年まで延長できます(通常サポートは朝9時~夕方6時まで)。
引き取り修理とは、万が一の際にLenovo指定業者がPCを引き取りに来て、リペアセンターに配送、修理後、郵送してくれるサービスで、保証期間内は郵送費などは無料です。
プレミアムケアという保証にもアップグレードできますが、Legion Ultimate Supportが良いかもしれません。
また、Legion Ultimate Support(最長4年まで延長可)という「ゲーミングに特化した24時間サポート」も1年付いており、このサポートの特徴は、パソコンの不具合の対処法や使い方の事だけじゃなく、最新ゲームの推奨環境やゲームを快適にプレイする上での知識・どうやったら勝てるかなども提供しています。
ライバル機種
Legion Tower 5i Gen 8(2024年モデル)
インテル13世代CPU搭載で、最高でCore i9-13900のモンスターCPUが搭載できます。メモリやSSDも2023年最新で、LANはワークステーションに採用されることがある2.5ギガビットイーサネットに対応です。グラボはRTX 3060 Tiでミドル(~ミドルハイ)クラスで、ホビーゲーマーには十分すぎるスペックになっています
CPU | Core i7-14700KF |
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標準メモリ | DDR5 16GB(メモリスロット4つ/最大128GB) |
ストレージ | SSD 512GB(M.2スロット2つ) |
グラフィックス | RTX 4060 RTX 4060 Ti RTX 4070 RTX 4070 Ti |
LAN | 1000BASE-T/2.5GBASE-T、Wi-Fi 6E |
拡張スロット/ベイ | 3.5インチ×2、PCI Express ×16(1つ/空き0)、M.2 2230(WLAN用)1つ/空き0 |
重さ | 最大14㎏ |
電源 | 500W 80PLUS Silver 850W 80PLUS Platinum |
価格 | 15.1万円~ |
Victus 15L インテル
ミドルスペックのゲーミングPCで、拡張性がないので、購入したものをそのまま使う人に合います。また、グラボはRTX 4060か4060 Tiで、クリエイティブワークもできるし、ゲームは中量級がメインですが、重量級も画質調整をすればできるものもあります。
CPU | Core i5-14400F Core i7-14700F |
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メモリ | 最大32GB(メモリスロット2つ) |
ストレージ | SSD 512GB+HDD 2TB |
グラフィックス | RTX 3050 RTX 4060 RTX 4060 Ti |
無線 | Wi-Fi 6、Bluetooth 5.3 |
LAN | ギガビットイーサネット(10/100/1000 Mbps) |
重さ | 6.31㎏ |
電源 | 500W ATX電源 80PLUS Bronze |
価格 | 15.7万円~ |
まとめ
良い点
・安い
・そこそこまともなスペックが搭載
残念な点
・インターフェイスが低品質
総合評価
LOQはLegionシリーズほど高性能じゃないですが、初めてゲーミングPCを買う人や、予算がないけどゲームがしたいという人のニーズをつかんだ機種だと思います。
ただし、グラボは最高でRTX 4060 Tiを搭載できるので、画像・映像編集をする人や、AIを使った画像作成など何かしらやってみたいという人にも合います。