IdeaPad Slim 5 Lightという名前は聞いたことがある人が多いと思います。
というのも、旧モデルのIdeaPad Slim 5 Light Gen 8はかなり人気があって、今でも売れ続けている機種で、ネット広告でもよく見ますね。
本機はその後継モデルで、13.3インチになります。14インチのGen 8から幅が30ミリ以上、奥行きは11ミリ、厚さは約3ミリも小さくなっており最軽量モデルは何と1.15㎏です。
また、動画再生時のバッテリーは約11.9時間とロングランで、外出時でも長時間使えます。
Contents
IdeaPad Slim 5 Light Gen 10 13.3型(AMD)のスペック
CPU | Ryzen 5 7535HS Ryzen 7 7735HS |
---|---|
メモリ | LPDDR5X-6400 16GB |
ストレージ | SSD 最大512GB |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス |
ディスプレイ(13.3型) | WUXGA IPS液晶 400nit sRGB 100% |
OS | Windows 11 Home |
無線 | Wi-Fi 6E |
生体認証 | 顔認証 |
WEBカメラ | FHD 1080p |
寸法(幅×奥行×高さ) | 295.58 × 206.95 × 14.3mm |
重さ | 1.15㎏ |
バッテリー(JEITA 3.0) | 最大約11.9時間 |
標準保証 | 1年間 |
価格 | 10.9万円~ |
<性能評価>
パソコンの頭脳であるCPUはRyzen 7035HSシリーズで、ハイパフォーマンスモデルが搭載です。Ryzen 5は6コア12スレッド、Ryzen 7は8コア16スレッドと多コア多スレッドです。
メモリはLPDDR5X-6400で16GB、ストレージはSSD PCIe 4.0が搭載で512GBになります。普段使い用としては十分な容量ですね。
ディスプレイは画面アスペクト比が16:10と縦に長い13.3インチで、一般的な14インチよりも多い情報量があります。
解像度はWUXGAで1920×1200ドット、視野角が広く色彩豊かなIPS液晶を採用し、色域が広いsRGB 100%、そして屋外でも見やすい輝度400ニトになります。
CPUなどのスペックだけでなく、ディスプレイも高品質ですね。
その他のスペックはWindows 11 Homeに、高速安定通信ができるWi-Fi 6Eに対応、Webカメラは高画質FHD 1080pで、顔認証のIRカメラ付きになります。
そして、本機の最大の特徴で、Chromebookを除いたIdeaPad史上最軽量モデル・1.15㎏からになります。めちゃくちゃ軽いですね。
また、バッテリー駆動時間は最大約11.9時間と長めで、丸1日外出する社会人や学生にピッタリです。
価格、スペックともに満足が行く機種です。
2024年のトレンドと比較
2024年のノートパソコンのトレンドをまとめたので、本機がどのくらい満たしているか比較してみます。(〇/標準搭載、△/モデルによってはあり、×/なし)
Ryzen 8000/7035シリーズ | NPU | Copilotボタン | DDR5 |
〇 | × | 〇 | 〇 |
SSD PCIe 4.0 | アスペクト比16:10 | sRGB 100%以上 | Wi-Fi 6E |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
輝度300nit以上 | 1080P Webカメラ | 生体認証 | バッテリー10時間以上 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
旧モデルとの比較
旧モデルと言うか兄弟モデルになり、14インチのIdeaPad Slim 5 Light Gen 8(AMD)になります。(表のメモリ・SSD・バッテリーは最大値)
本機種 | 旧モデル | |
CPU | Ryzen 5 7535HS Ryzen 7 7735HS |
Ryzen 3 7330U Ryzen 5 7530U Ryzen 7 7730U |
メモリ | LPDDR5X-6400 16GB | DDR4 16GB |
ストレージ | SSD PCIe 4.0 | SSD PCIe 3.0 |
ディスプレイ | 13.3型WUXGA IPS液晶 | 14型FHD IPS |
無線 | Wi-Fi 6E | Wi-Fi 6 |
バッテリー | 11.9時間(JEITA 3.0) | 17時間(JEITA 2.0) |
重量 | 1.15㎏~ | 1.17㎏~ |
変更点です。
・APUが上位モデルの7035HSシリーズに
・メモリが最新のLPDDR5Xに
・SSDが最新のPCIe 4.0に
・画面比が16:9から16:10に
・Wi-Fi 6から上位のWi-Fi 6Eに
・20g軽くなった
また、旧モデルは14インチ1.17㎏とめちゃくちゃ軽かったですが、今回の13.3インチは画面アスペクト比が16:10なので、この14インチよりも情報量が多いです
こちらは、プロセッサーの性能を表すCPU Markスコアです。
CPU Markスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 7735HS | |
---|---|
Ryzen 7 7730U | |
Ryzen 5 7535HS | |
Ryzen 5 7530U | |
Ryzen 3 7330U |
IdeaPad Slim 5 Light Gen 10 13.3型(AMD)の特徴
おしゃれな筐体
ベゼル(画面の黒い枠)がめちゃくちゃ細く、ThinkPad Zシリーズに似たボディですね。
ここ最近のLenovoハイエンドモデルは筐体にラウンドエッジとシャープエッジを混ぜており、すごくかっこいいです。
寸法は
・幅 295.58㎜
・奥行 206.95㎜
・高さ 14.3㎜
で、めちゃくちゃ薄いですね。たったの14.3ミリです。カバンに入れても場所とらずです。
アルミニウムボディで、表面にはサンドブラスト加工を施しています。
MIL-STD 810Hと言う米軍の物資調達規格の21のテストをクリアしており、日常の衝撃や衝突に耐える高い堅牢性もあるので、安心して持ち運びができます。
この価格のIdeaPadにしてはそこそこ良いインターフェイスで、高速データ転送速度があるUSB Type-C Gen 2(Powerdelivery 対応、DisplayPort 出力機能付き)が2つに、USB-A Gen 1が2つ、そしてHDMI、マイク/ヘッドフォンジャック、microSDカードリーダーもあります。
インターフェイスは十分ですね。
WEBカメラ周り
Webカメラは高画質FHD 1080pで、プライバシーシャッターが搭載しています。標準的なWebカメラはHD画質なので、本機であれば相手により鮮明な映像が映し出されます。
全然違いますね。また、プライバシーシャッターを搭載しているので、WEBカメラを使わないときは、閉じておくと安心です。
また、顔認証のIRカメラもあり、サインインはゼロタッチでできます。
マイクは2つ搭載しており、ステレオスピーカー2Wが2つ搭載です。音楽を聴いたり、Web会議をしたりと、特に困ることのないスペックです。
キーボード
キーボードは84キー・日本語キーで、バックライト付きです。左右カーソルキーが大きいので、ミスが起こりにくいと思います。
コパイロットボタンもあるので、調べ物や疑問があるときもワンタッチで呼び出せるので快適です。
電源ボタンは指紋センサー統合型なので、電源を付けたらサインインも完了しています。
CPUは高性能7035HSシリーズ
Ryzen 5 7535HS | Ryzen 7 7735HS | ||
製造プロセス | 6nm | ||
---|---|---|---|
アーキテクチャ | Zen 3+ | ||
コア/スレッド | 6/12 | 8/16 | |
L3キャッシュ | 16MB | ||
GPUコア | 6 | 12 | |
基本クロック | 3.3GHz | 3.2GHz | |
ブーストクロック | 4.55GHz | 4.75GHz | |
TDP | 28W | 35-54W |
アーキテクチャはZen 3+で、Zen 3と比べ、以下の点が変わっています。
・前世代と比較して最大30%高速
・最大24時間のバッテリー
・内蔵GPUがRDNA2(レイトレーシング対応)
・統合型グラフィック性能はRyzen 5000シリーズの最大2倍
・DDR5/LPDDR5のメモリに対応
・USB4対応
・PCIe Gen 4対応
・Wi-Fi 6E対応
ちなみに、Ryzen 7000シリーズって5種類あり、それぞれ仕様や規格が全然違うんです。見分け方は下2桁の数字です。
20U | 30U | 35U | 40U/HS | 45HX | |
プロセス | 6nm | 7nm | 7nm | 4nm | 5nm |
アーキテクチャ | Zen 2 | Zen 3 | Zen 3+ | Zen 4 | Zen 4 |
最大温度 | ? | 95° | 95° | 100° | 100° |
メモリ | DDR4 | DDR4 | DDR5 | DDR5 | DDR5 |
PCIe 4.0 | PCIe 3.0 | PCIe 3.0 | 対応 | 対応 | 対応 |
USB4 | × | × | 内蔵 | 内蔵 | × |
本機搭載モデルは下2桁が「35」で、ちょうど真ん中のモデルです。
また、2024年と言えばAIコアであるNPUが搭載した機種がどんどん出ていますが、本機にはNPUはありません。
以下のベンチマークは公開されているスコアや、当サイトの別機種で計測したものです。
スコアの目安
- 7000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 10000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 14000~・ハイエンドPCに搭載される
- 15000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
CPU Markスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 8845HS | |
---|---|
Core Ultra 7 155H | |
Ryzen 7 7735HS | |
Core i7-1360P | |
Core i5-1340P | |
Ryzen 7 7735U | |
Ryzen 5 7535HS | |
Ryzen 7 5825U | |
Ryzen 5 7535U | |
Core i7-1355U | |
Ryzen 5 7530U | |
Ryzen 5 5625U | |
Core i5-1235U | |
Ryzen 3 7335U | |
Ryzen 3 7330U |
Cinebench R23のスコアで、CPUの3DCGレンダリング性能を測定します。一般的に、3Dレンダリングやエンコードはマルチコア、モデリングやCAD、編集中、ゲームはシングルコアを重視します。
マルチコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 7840HS | |
---|---|
Ryzen 9 PRO 6950H | |
Ryzen 7 6800H | |
Ryzen 7 7735HS | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 7 7735U | |
Ryzen 7 7730U | |
Ryzen 3 7335U | |
Ryzen 5 7520U |
シングルコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 7840HS | |
---|---|
Ryzen 9 PRO 6950H | |
Ryzen 7 7735HS | |
Ryzen 7 7735U | |
Ryzen 7 6800H | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 7 7730U | |
Ryzen 3 7335U | |
Ryzen 5 7520U |
こちらはGeekbench 6のスコアで、CPUの3DCGレンダリング性能を測定します。一般的に、3Dレンダリングやエンコードはマルチコア、モデリングやCAD、編集中、ゲームはシングルコアを重視します。
マルチコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 8845HS | |
---|---|
Ryzen 7 PRO 8840U | |
Ryzen 5 8640HS | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 5 7535HS | |
Ryzen 5 PRO 8540U | |
Ryzen 7 7735U | |
Ryzen 7 7730U | |
Ryzen 3 7335U | |
Ryzen 5 7530U |
シングルコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 8845HS | |
---|---|
Ryzen 7 PRO 8840U | |
Ryzen 5 PRO 8540U | |
Ryzen 5 8640HS | |
Ryzen 7 7735U | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 7 7730U | |
Ryzen 5 7535HS | |
Ryzen 5 7530U | |
Ryzen 7 7730U | |
Ryzen 3 7335U |
WUXGAでsRGB 100%のディスプレイ
解像度 | 光沢 | 液晶 | 輝度 |
13.3型 WUXGA | なし | IPS | 400nit |
コントラスト比 | 色域 | 視野角 | その他 |
1500:1 | sRGB 100% | 178° | ブルーライト軽減 |
ディスプレイは画面アスペクト比が16:10と縦に長いWUXGAで、コントラスト比が1500対1と高いIPS液晶が搭載です。
左は本機と同じディスプレイで、右は旧モデルと同じディスプレイです。左は13.3インチですが右の14インチとほぼ同じくらい(正確に言うとより多く)の情報が表示できます。
色域はsRGB 100%と広く、一般的なIdeaPadに採用されるNTSC 45%よりも色彩が豊かです。sRGB 100%は画像編集や、SNSやYoutubeに投稿する動画編集にも合う色域です。
輝度は400ニトと高く、こちらは輝度の目安です。
220ニト | 室内ならなんとか使える。明るい室内では暗く見える |
---|---|
250ニト | 室内向け。屋外では日陰ならギリギリ使える |
300ニト | 屋外の日陰でも見える |
400ニト | 屋外でも使いやすいが、直射日光が当たるとちょっとくらい |
500ニト | 屋外向け |
600ニト | 画面に直射日光が当たっても比較的見える |
サポート・保証
標準で1年間の「引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、最長4年まで延長できます。また、通常であればPremium Care Plus/プレミアムケアと言うサポートにアップグレードができますが、執筆時現在、まだこの保証はありません。こちらは24時間365日専任のエージェントが電話対応します。(通常サポートは朝9時~夕方6時まで)
- 引き取り修理・・・家などの指定住所にLenovoの指定業者がPCを引き取りに来てリペアセンターに配送、修理後、郵送してくれる保証です。保証期間内は、基本的に修理費・郵送費など無料です。
ライバル機種
Pavilion Aero 13-bg
Ryzen AI搭載のRyzen 8000シリーズを搭載し、カメラは500万画素と超高画質です。13.3インチで画面比が16:10と縦に長く14インチ並みの情報が表示されるので、小型でも作業効率が高いです。また、990gと軽量で、毎日の持ち運びが便利になります
APU | Ryzen 5 8640U Ryzen 7 8840U |
---|---|
メモリ | LPDDR5x-6400 16GB |
ストレージ | SSD 最大1TB |
グラフィックス | Radeonグラフィックス |
ディスプレイ(13.3型) | WUXGA IPS 400nit sRGB 100% |
無線 | Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3 |
カメラ | 500万画素+IRカメラ |
生体認証 | 顔認証 |
寸法(幅×奥行×高さ) | 297 × 211 × 16.5㎜-17.4㎜ |
重さ | 990g |
バッテリー | 11.5時間 |
価格 | 12.5万円~ |
IdeaPad Slim 5 Light Gen 8(AMD)
旧モデルですが、とにかく安い!コスパを考えると、これは候補に入ります
CPU | Ryzen 3 7330U Ryzen 5 7530U Ryzen 7 7730U |
---|---|
メモリ | 最大16GB |
ストレージ | SSD 最大512GB |
ディスプレイ(14型) | FHD IPS液晶 |
無線 | Wi-Fi 6 |
生体認証 | 指紋センサーあり |
WEBカメラ | FHD 1080p |
重さ | 約1.17㎏~1.24㎏ |
バッテリー | 最大約17時間 |
価格 | 7.9万円~ |
まとめ
良い点
・超軽量でコンパクトなモバイルPC
・性能が高い最新のRyzen 7035HSシリーズ
・WEBカメラが高画質FHD
・広色域sRGB 100%
・顔認証付き
・バッテリー駆動時間が最大11.9時間と長い
・USB Type-CがGen 2
・Wi-Fi 6E対応
残念な点
・なし
総合評価
13.3インチで1.15㎏と軽く、しかも4.3ミリとめちゃくちゃ薄いです。持ち運びが楽なモバイルノートですね。
しかもCPUはRyzen 7035HSシリーズが搭載し、メモリもストレージも最新規格とハイスペックで、ディスプレイも高品質です。
また、バッテリー駆動時間も長く文句なしだと思います。
旧モデルがあれだけ売れて、それよりもパワーアップしているので楽しみな機種ですね。