Lenovo IdeaPad Slim 170i 15.6インチのレビューです。AMDモデルは先行発売されていましたが、ようやくインテルモデルも販売開始になりました。
インテルモデルは価格も性能も低く、あまりパソコンを使わない人に合い、AMDモデルは価格(5.9万円~)も性能も高いです。
当サイトの評価は、このようになりました。
スペック | [usr 2.2] |
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コスパ | [usr 3.2] |
総合評価 | [usr 2.6] |
※Wi-Fi 6が追加されたので、情報をアップデートしています
Contents
IdeaPad Slim 170i 15.6型 (Intel)のスペックレビュー
CPU | Celeron N4120 |
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メモリ | 8GB |
ストレージ | SSD 256GB |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス |
ディスプレイ(15.6型) | FHD TN 光沢なし |
OS | Windows 11 Home |
無線 | Wi-Fi 5、Bluetooth 5.0 |
生体認証 | なし |
寸法(幅x奥行きx高さ) | 360.2 × 236 × 17.9㎜ |
重さ | 1.54㎏ |
バッテリー | 最大約13時間 |
保証 | 1年間 |
価格 | 4.9万円~ |
<性能評価>
パソコンの頭脳であるCPUは、インテルCeleron N4120が搭載で、かなり控えめな性能になっています。のんびりパソコンを使うような人に合う、性能です。
メモリは8GB搭載で、十分な容量があります。ストレージは256GBと、このPCを使う人には十分だと思います。
ディスプレイはフルHD解像度で十分ですが、視野角が狭く、コントラスト比も低いTN液晶です。あまり長時間の使用はお勧めしませんが、短時間であれば目も疲れにくいと思います。
その他のスペックは、OSがWindows 11 HomeでWi-Fi 6に対応、そして、スピーカーは1.5Wが2つ搭載です。
最大バッテリー駆動時間が13時間と長めで、15.6インチなのに1.54㎏と軽いので持ち運びに向いていますが、輝度が低いので、屋外(明るい場所)で使うには向いていません。
全体的に低価格モデルと言ったスペックですが、とにかく安い機種です。PCを持ち運んで使うことがあり、室内(例えば、学校やカフェなど)で簡単な作業をする人に向いています。
旧モデルとの比較
IdeaPad Slim 170はAMDモデルが先行発売されていましたが、インテルモデルは本機が初です。
AMDモデルはRyzen 5やRyzen 7が搭載できるので、本機よりも高性能です。AMDモデル(5.9万円~)は、こちらから確認できます。
IdeaPad Slim 170i 15.6型 (Intel)の特徴
低価格モデルですが、ベゼル(画面の黒い枠)も太くなく、WEBカメラ部分はノッチになっており、おしゃれな外観です。WebカメラはHD 720pで、プライバシーシャッター付きです。
安いPCってベゼルが太いことが多く、明らかに安いpcと言うのがわかりますが、本機はそういったこともありません。画面占有率は、87%と大きいです。
幅 | 奥行 | 高さ | 重さ | |
本機 | 360.2㎜ | 236㎜ | 17.9㎜ | 1.54㎏ |
Slim 570i | 356.7㎜ | 233.1㎜ | 17.9㎜ | 1.77㎏ |
上位モデルのSlim 570iと比べてみても数ミリしか変わらず、重量は230gも軽いです。15.6インチにしてはかなり軽く、持ち運びがしやすい機種ですね。
高さは17.9㎜と標準的で、横から見てもスリムですね。
IMR(In-mould decoration/金型のデコレーション)という加工を表面にしており、つやと光沢がある仕上がりになっています。天板には「LENOVO」とロゴがあるだけで、シンプルですね。
素材はすべて樹脂素材になっていますが、特にチープな感じはしません。
底面カバーは明らかにプラスチックと言った仕上がりで、若干安っぽいですが、見ることもほとんどないので気にならないと思います。
大きな通気孔があり、CPUもCeleronなので、発熱は心配なさそうです。
キーボード
<販売されているモデルのキーボードは日本語キー>
キーボードは84キーのJIS配列で、テンキー(数字のキーパッド)付き、バックライトはありません。
テンキー付きなので、Excelなどで数字をよく使う人には特に使いやすいです。
タッチパッドは104㎜×69㎜と大きくないですが、使いにくいことはないサイズです。
また、指紋センサーなどの生体認証はありません。
CPU
Celeron N4120 | |
プロセス | 14nm |
コア | 4 |
スレッド | 4 |
キャッシュ | 4MB |
最大クロック | 2.60GHz |
定格クロック | 1.10GHz |
TDP | 6W |
TDPがたったの6Wとかなりの省電力CPUで、4コア4スレッドになります。マルチコアなのでそこそこ使えますが、性能がかなり控えめなので、パソコンで何か仕事などの作業をする人には使いにくいと思います。
ただし、メモリが8GBで、ストレージはSSDなので、ある程度の速度で使えます。
こちらは、CPUの性能を測るCPU Markスコアです。
スコアの目安
- 2000~・ネットサーフィンでもストレスを感じるほど
- 7000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 10000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 14000~・ハイエンドPCに搭載される
- 15000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 5700U | |
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Ryzen 5 5500U | |
Ryzen 5 4500U | |
Core i7-1185G7 | |
Core i7-1165G7 | |
Ryzen 3 5300U | |
Core i7-1065G7 | |
Core i5-1035G1 | |
Ryzen 5 3500U | |
Core i3-1005G1 | |
Ryzen 3 3200U | |
Athlon Gold 3150U | |
Celeron N4120 |
ディスプレイ
右にスライドできます↓
解像度 | 光沢 | 液晶 | 輝度 | コントラスト比 | 色域 | 視野角 |
FHD 1920×1080 |
なし | TN | 220nit | 400:1 | NTSC 45% | 90° |
FHD | フル・ハイディフィニション、一般的な画質 |
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光沢 | 光沢ありは発色が良い反面、自分や背景が映り込みしやすい。光沢無しは映り込みがしにくい |
TN液晶 | コントラスト比が低く、視野角も狭い。若干青みがかった色 |
nit | 明るさを表す単位。通常250~300nitが標準 |
色域 | 色空間の企画で、NTSC 45%は標準的なディスプレイ |
コントラスト比 | 最少輝度と最大輝度の差。値が大きいと、より力強い描写が可能 |
解像度は一般的なFHDですが、液晶は視野角が90%と狭いTN液晶です。そして輝度は220ニトと低く、明るい場所では見にくいと思います。
軽くてバッテリー駆動時間も長い機種なのに、屋外で使いにくいディスプレイを搭載しているのは残念です。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
搭載メモリは昔懐かしのDDR4 2400MHzが搭載で、メモリは1スロット・8GBになります。2017年ごろに発売されたメモリで、クロック数も低く、処理速度は速くありません。ただし、8GBあるので、あまりパソコンを使わない人にとっては、あまり気にならないかもしれません。
メモリスロットがあるので増設もできそうですが、仕様書には最大8GBと記載され、Celeron N4120はDDR4-2400MHzまでしか対応していないので、増設・換装はしない方が良さそうです。
ストレージ
SSD(PCIe NVMe) | HDD | |
最大データ転送速度 | 最大16Gbps | 最大6Gbps(SATAの場合) |
平均起動時間 | 10秒~15秒 | 30秒~2分 |
温度 | 熱くなりにくい | 熱くなりやすい |
価格 | 高い | 安い |
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
搭載SSDはPCIe 3.0×2なので、HDDよりも速いですが、一般的なSSDよりも遅い速度になります。
Wi-Fi 6に対応
対応周波数 | 速度 | |
IEEE802.11ac (Wi-Fi 5) |
5GHz | 6.9Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
次世代通信規格のWi-Fi 6に対応しており、現在主流のWi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
バッテリー駆動時間
バッテリーは3セル・42Whバッテリーが搭載で、最大バッテリー駆動時間は約13時間になります。
バッテリー駆動時間は長いので、外出時はACアダプタは必要なさそうです。
インターフェイス
右側面インターフェースはSDカードなどが使えるメディアカードリーダーと、USB-A 2.0になります。
左側面には電源コネクタ、USB-A 3.2 Gen 1、HDMI、USB3.2 Gen 1 Type-C、そしてヘッドフォン/マイクジャックがあります。
右のUSB-A 2.0はマウスやキーボードを接続する用なので、外付けHDDなどでデータ転送をしても遅いのでご注意を。左のUSBはどちらも5Gbpsの転送速度があるので、比較的速いです。
インターフェースは少ないですが、7 in 1ハブなどを購入したら、十分なインターフェースになります。
サポート・保証
標準で1年間の「引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、最長3年まで延長できます。また、Premium Careと言うサポートにアップグレードができ、こちらは24時間365日専任のエージェントが電話対応します。(通常サポートは朝9時~夕方6時まで)
引き取り修理とは、家などの指定住所にLenovoの指定業者がPCを引き取りに来てリペアセンターに配送、修理後、郵送してくれる保証です。保証期間内は、基本的に修理費・郵送費など無料です。
修理拠点は日本国内なので対応も速く、安心して任せることができます。
まとめ
良い点
・低価格モデルにしてはベゼル(画面の黒い枠)が細い
・15.6型にしてはかなり軽い
・Windows 11搭載
・バッテリー駆動時間が長い
残念な点
・全体的に控えめな性能
総合評価
スペック的に「ゆっくりとパソコンを使う人」に合い、仕事用などじゃなく、プライベートで使う機種です。
価格から分かるように、それなりにしか動きませんが、「スマホじゃ画面が小さいからしにくいことをしたい」とか、写真の保存、動画を見るなどの使い方だったら、そこまでストレスもなく使えると思います。