最新のRyzen PRO 6000シリーズ搭載で、メモリやSSDも最新スペックが搭載です。
ワークステーションとしてみると、内蔵グラフィック性能がかなり高いとはいえグラフィックボードがないので、エントリークラスになります。
バッテリー駆動時間も長く、そして軽量なので、学生や、持ち運びが多く外出先でも本格的な作業をしたい社会人に向いています。
まずはレビューのまとめをどうぞ。
良い点
・最新のRyzen PRO 6000シリーズ搭載
・16インチワークステーションとしては軽量で、持ち運びがしやすい
・画面比が16:10で多くの情報が表示される
・メモリは最新のLPDDR5
・SSDは最速のPCIe 4.0
・WQXGAはファクトリー カラーキャリブレーションに対応
・内蔵グラフィックスが超高性能
・AMD搭載PCなのにThunderbolt 4が搭載!
・通信速度が速いWi-Fi 6Eに対応
残念な点
・筐体が樹脂素材(シルバーは天板がアルミニウム)
・メモリやストレージが増設できない
Lenovo ThinkPad P16s Gen 1 AMDのスペックレビュー
CPU | Ryzen 5 PRO 6650U Ryzen 7 PRO 6850U |
---|---|
メモリ | 最大32GB |
ストレージ | SSD 最大2TB |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス |
ディスプレイ(16型) | WUXGA(1920×1200) IPS液晶 タッチあり WQXGA(2560×1600) IPS液晶 省電力パネルあり |
OS | Windows 11 Pro/ 10Pro |
無線 | Wi-Fi 6E、4G LTE、Bluetooth 5.2 |
有線 | ギガビットイーサネット(10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T) |
オーディオ | Dolby Audio |
生体認証 | 指紋センサー、顔認証あり |
内蔵カメラ | HD 720p / FHD 1080p |
寸法(幅×奥行×高さ) | 361.9 × 255.5 × 20.5㎜ |
重さ | 1.73㎏ |
バッテリー | 最大20.5時間 |
保証 | 1年間 |
価格 | 14.4万円~ |
<性能評価>
パソコンの頭脳であるCPUは、超高性能のRyzen 6000 PROシリーズが搭載です。このCPUはグラフィック性能もかなり高く、最新のローエンドビデオカード並みの性能です。
メモリも最新のLPDDR5が搭載で、オンボード・最大32GBになります。大容量なので、メモリが足りないということも少ないと思います。
ストレージも最新のSSD PCI Express 4.0が搭載で、こちらも大容量の最大2TBが搭載できます。
16インチと大きな筐体ですが、メモリもSSDも空きスロットがないので、増設などはできません。珍しいですね。
ディスプレイは画面アスペクト比が16:10と縦に長く、16インチでも17インチ並みの情報が表示されます。また、解像度は一般的なフルHD相当のWUXGAか、2.5KのWQXGAが選べます。
2.5Kディスプレイは色域が広いsRGB 100%なので、色彩も鮮やかで見やすいです。
通信環境は抜群で、最新のWi-Fi 6Eに対応し、4G LTEも搭載可能なので、出先でもいつも通り作業ができます。
室内で使う場合は有線もあるので、安心ですね。
パソコンのコア性能は高く、最新スペック満載です。
その他のスペックは、Windows 11 HomeかProが搭載、指紋センサー搭載で顔認証はオプションで追加可能、Webカメラは高画質FHDも選べます。
また、16インチなのに最軽量モデルはたったの1.73㎏と軽く、バッテリー駆動時間も最大約20時間と長いです(バッテリーは52.5Whrか86Whrが選択可能)。
この大画面でこの軽さ、そしてバッテリー駆動時間も長いので、持ち運びが多く、どこででもがっつり作業をしたい人に合います。付け加えて言えば、AMDモデルの本機にThunderbolt 4が搭載しているので、インテルモデルとそん色ないですね。
ThinkPadでは珍しく、ブラックかストームグレーが選べるようですが、執筆時現在、ブラックのみになっています。
旧モデルとの比較
今までThinkPad Pシリーズは、14、15.6、そして17インチが販売されており、16インチは初めてのモデルになります。
旧モデルはありませんが、兄弟モデルのインテルCPU搭載モデルもあるので、記事の下の方で比較しています。
2022年のトレンドと比較
2022年のハイエンドノートパソコンのトレンドをまとめたので、本機がどのくらい満たしているか比較してみます。(〇は標準搭載、△はオプションで搭載可能、×は搭載不可)
12世代CPU | LPDDR5 | PCIe 4.0 | |
〇 | 〇 | 〇 | |
アスペクト比16:10 | sRGB 100%以上 | 輝度300nit以上 | 1080P Webカメラ |
〇 | 〇 | 〇 | △ |
Wi-Fi 6E | メタル素材 | Dolby Atmos | 全方位360°マイクが4つ |
〇 | × | × | × |
Thunderbolt 4 | 生体認証 | 18時間以上バッテリー | |
〇 | 〇 | 〇 |
本機は、速度に関連するスペックはかなり高く、すべての項目を満たしています。ただし、その他のスペックはハイエンドじゃなく、一般的なものが搭載です。
ちなみに、本機はThunderbolt 4が搭載しているのですが、これってすっごいことなんです。と言うのも、Thunderolt 4と言う規格はインテルがアップルと共同開発をしたのですが、当然ライバル社のAMDが搭載したパソコンには認証しなくないのか、ほぼ搭載されないんです。
でも、本機にはThunderolt 4が搭載とのことなので、インテルモデル並みに使いやすくなっています。
ちなみに、記載ミスかなと思ったのでLenovo公式のチャットで尋ねたのですが、Thunderbolt 4が搭載で間違いないとのことでした。
かなりしつこく聞いたので申し訳なかったですが、念には念を入れて聞きました。(笑)
まぁ、そのくらい珍しいことなんです。
ThinkPad P16s Gen 1 AMDの特徴
先述しましたが、本機種は2種類のカラーがあるようで、伝統的なブラックと、X1 Yogaで使用されるストームグレーがあります。
執筆時現在ブラックのみですが、ストームグレーが良い方はちょっと待ってみてもいいかもしれません。
16インチとしてはコンパクトで軽量、これをワークステーションで実現しているのはすごいですね。
ベゼル(画面の黒い枠)も程々に細く、一般的なノートパソコンに見えます。
寸法は
幅361.9㎜(≒千円札2.5枚分/375㎜)
奥行き255.5㎜(≒一万円札1.5枚分/240㎜)
高さ20.5㎜(≒一円玉の直径/20㎜)
で、一般的な15.6インチPCのサイズです。通常2.1㎏前後の16インチですが、重さも1.73㎏とかなり軽く、外出先でも本格的な作業をする人に合います。
厚さは20.5㎜と普通のPCにしてはちょっと厚いですが、ワークステーションとしては薄い方ですね。
グラフィックボードがないワークステーションなので、発熱もそこまでなく、底面に通気口があり、排気口は右側面の1つだけになっています。
ディスプレイはほぼ180度開き、現場で床に座って作業をすることがあるエンジニアにも使いやすいです。
電源ボタンに指紋センサーが統合
指紋センサーは電源ボタンに統合されており、電源を入れたらサインインも完了です。素早く使い始めることができます。
顔認証も選択できるので、必要な場合はカスタマイズから追加できます。
一番右のIR&1080p FHDカメラの「IR」が、顔認証用になります。ちなみに、IRカメラはWebカメラとのハイブリットで、別々のカメラじゃありません。
カメラ回り
Webカメラはここ最近のハイエンドモデル同様、HD 720pかFHD 1080pが選べ、プライバシーシャッターも搭載です。オーディオは一般的なDolby Audioで、2Wスピーカーが2つ、マイクはデュアルアレイ遠距離マイクです。
解像度が全然違うので、見た目がすごくアップしていますね。
MILスペックに準拠した機種
素材はブラックのモデルは樹脂を、グレーは天板がアルミニウムで底面が樹脂になります。
樹脂を使用しているとはいえ、本機はMIL規格と言う12項目の米軍の物資調達規格に準拠しており、落下テストや気温・気圧の変化テスト、ディスプレイ部の耐久性など様々なテストもクリアしています。
ISV認証
本機種はISV(独立系ソフトウェアベンダー)により、アプリケーションとの互換性や安定稼働、高い運用性をテストされてISV認証を得ています。
ISV認証はこちらから確認できますが、本機は新しい機種なので2022年8月現在、まだ登録されていませんでした。
キーボード
キーボードはフルサイズ110キーで、テンキー、バックライト付きになります。カスタマイズから、JISキー(日本語配列)かUSキーが選べます。
ThinkPadはキーストロークが約1.8㎜と深いので、タイピングはかなりしやすいですね。
タッチパッドは67㎜×115㎜と16インチとしては若干小さいかなと思いますが、ガラスっぽい素材で操作しやすくなっています。
高性能Ryzen 6000シリーズ
Ryzen 5 PRO 6650U | Ryzen 7 PRO 6850U | |
アーキテクチャ | Zen 3+ | Zen 3+ |
製造プロセス | 6nm | |
コア/スレッド | 6/12 | 8/16 |
キャッシュ | 16MB | |
基本クロック | 2.9GHz | 2.7GHz |
ブーストクロック | 4.5GHz | 4.7GHz |
GPUコア | 6 | 12 |
TDP | 15-28W |
Ryzen 6000シリーズはすべてがZen 3+のアーキテクチャで、以下の様な特徴があります。
・前世代と比較して最大30%高速
・最大24時間のバッテリー
・内蔵GPUがRDNA2(レイトレーシング対応)
・統合型グラフィック性能は最大約2倍に
・DDR5/LPDDR5のメモリに対応
・USB4対応(ただし、本機には非搭載)
・PCIe Gen 4対応
・Wi-Fi 6E対応
プロセッサーはかなり高い性能で、PROモデルというセキュリティが強化されたビジネスモデルです。
こちらはCPUの性能を測るPassmarkスコアです。
スコアの目安
- 5000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 7000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 10000~・ハイエンドPCに搭載される
- 15000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i9-12900H | |
---|---|
Core i7-12700H | |
Core i5-12500H | |
Core i7-1280P | |
Ryzen 7 Pro 6850U | |
Core i7-1270P | |
Core i7-1260P | |
Ryzen 5 Pro 6650U | |
Core i5-1240P | |
Core i7-1265U | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 |
文句なしで、高性能です。
こちらはCinebench R23のスコアで、CPUの3DCGレンダリング性能を測定します。一般的に、3Dレンダリングやエンコードはマルチコア、モデリングやCAD、編集中、ゲームはシングルコアを重視します。
マルチコアは6000ほどで高性能、8000以上でかなり高性能、シングルコアは1500以上でかなり高性能になります。
Cinebench R23 マルチコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-12700H | |
---|---|
Ryzen 9 5900HX | |
Core i9-11900H | |
Core i7-11800H | |
Core i7-1260P | |
Ryzen 7 PRO 6850U | |
Ryzen 7 5700U | |
Core i5-1240P | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Ryzen 5 5500U | |
Ryzen 7 4700U | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 |
Cinebench R23 シングルコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i9-12900H | |
---|---|
Core i7-12700H | |
Core i7-1260P | |
Core i9-11900H | |
Core i7-1165G7 | |
Core i7-11800H | |
Ryzen 7 PRO 6850U | |
Core i5-1240P | |
Ryzen 9 5900HX | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Ryzen 5 5600U | |
Core i5-1135G7 | |
Ryzen 5 5700U | |
Ryzen 5 5500U |
どちらもかなり高い性能で、さすがワークステーションと言ったところです。
Ryzen 5 PRO 6650Uの詳しい性能は、こちらをどうぞ。
グラフィックス
グラフィックは内蔵グラフィックスで、Ryzen 5 6600UがRadeon 660M、Ryzen 7 6800UがRadeon 680Mになります。
グラフィック性能が高いと、Officeを使った作業や複数画面での作業などがしやすくなります。
VRAMもメインメモリと共有で最大4GBに設定でき、レイトレーシングやFSR2.0に対応しています。
Video Card Benchmarks
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
GTX 1650 | |
---|---|
Ryzen 7 PRO 6850U | |
MX550 | |
MX450 | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 | |
Core i5-1130G7 | |
MX250 | |
Ryzen 7 5800U | |
Ryzen 5 5500U | |
Ryzen 7 5700U | |
Core i3-1115G4 | |
Ryzen 5 5600U | |
Ryzen 7 4700U |
内蔵グラフィック性能が高いインテル11世代Core i7-1165G7よりも、50%以上も高く、グラフィックボードのGTX 1650より20%ほど低い性能です。
内蔵グラフィックスで、このスコアはすごいですね。画像編集や動画編集、簡単な3D CAD、軽い3Dゲームも全然できるほどの性能です。
ディスプレイ
解像度 | 液晶/光沢 | アスペクト比 | 輝度 |
WUXGA | IPS/なし | 16:10 | 300nit |
コントラスト比 | 色域 | 視野角 | その他 |
800:1 | NTSC 45% | 170° | ― タッチ |
解像度 | 液晶/光沢 | アスペクト比 | 輝度 |
WQXGA | IPS/なし | 16:10 | 400nit |
コントラスト比 | 色域 | 視野角 | その他 |
1200:1 | sRGB 100% | 170° | X-Rite Pantone ファクトリー・カラー・キャリブレーション、省電力あり |
WQXGA | 2.5Kの2560×1600ドット |
---|---|
WUXGA | フル・ハイディフィニション相当で、1920×1200ドット |
X-Rite Pantone | ファクトリー・カラー・キャリブレーション。工場出荷時の発色データが保存されており、DLすることでいつでも工場出荷時の発色に戻すことができる |
ディスプレイはアスペクト比が16:10と縦に長く、もともと大きな16インチですが、17インチ並みの情報が表示されます。
解像度はFHD相当のWUXGAと、2.5KのWQXGAになり、コントラスト比が高く視野角も広いIPS液晶になります。
WUXGAは色域が一般的なNTSC 45%なので鮮やかな色ではないですが、普通に使う分には問題ないです。
2.5KのWQXGAはsRGB 100%と広色域で、コントラスト比も1200:1と高く、シャープな映像が描写できます。
<左・NTSC 45%/右・sRGB 100%>
NTSC 45%と比べると、全然違う色彩ですよね。sRGB 100%はちょっと価格が高くなるので、画像編集をするような人以外は選びにくいですね。
また、2.5K WQXGAを選んだ場合は、ファクトリー カラー キャリブレーションにも対応しています。これは、簡単にディスプレイを工場出荷時の状態に戻せるので、面倒くさいキャリブレーションをすることも無くなりますね。
メモリはLPDDR5
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
搭載メモリは最新のLPDDR5-6400MHzが搭載で、最大32GBです!帯域幅が広く、動作周波数も高いので、最高処理速度は現行最高です。
メモリは最大32GBと大容量ですが、オンボードのみで増設はできません。
最新のPCIe 4.0のSSD搭載
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
本機には最新のPCIe NVMe 4.0×4が搭載で、今まで最高だったPCIe NVMe 3.0×4よりも帯域幅が倍になり、最大データ転送速度も倍になっています。
こちらはシーケンシャル速度のおおよそのスコアで、HDDはおおよその最大速度です。
シーケンシャルリード
オレンジ色・・・リード 青・・・ライト
PCIe 4.0×4 | |
---|---|
PCIe 3.0×4 | |
HDD |
セキュリティ
ThinkPadは一般的なノートパソコンよりは強固なセキュリティですが、追加のセキュリティをお考えの場合は「Lenovoパソコンにおすすめのセキュリティソフト」も併せて読んでみてください。
Wi-Fi 6Eに対応
周波数 | 最大通信速度 | |
Intel Wi-Fi 6E AX211 | 2.4/5GHz/6GHz | 9.6Gbps |
次世代通信規格のWi-Fi6Eに対応しており、現在主流のWiFi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一般的なWi-Fi 6の周波数に加え6GHzにも対応しているので、より速い通信が可能です。ただし、Wi-Fi 6Eの国内利用はまだ始まっていません。
LTE
WWANは標準では非搭載で、カスタマイズから追加ができます。
・Fibocom L860-GL CAT 16・・・ダウンロードは最大1Gbps、アップロードは最大75Mbps
・Quectel EM05-G・・・ダウンロードは最大150Mbps、アップロードは最大50Mbps
が搭載可能です。
バッテリー駆動時間
バッテリーは標準搭載で52.5Whr、オプションで86Whrが選べ、最大で約20.5時間のバッテリー駆動時間になっています。
16インチのワークステーションなので、実務をしているとここまで持たないですが、使い方によっては一日外出して使っても大丈夫そうですね。
インターフェイス
左側面インターフェースはRJ45、USB 3.2 Gen 2(Thunderbolt 4 対応)が2つ、HDMI、USB 3.2 Gen 1、そしてマイク/ヘッドフォンジャックになります。
右側面インターフェースはスマートカードリーダー(カスタマイズ)、USB 3.2 Gen 1、セキュリティキーホールになります。
LTEモデルは、背面にnanoSIMスロットがあります。
インターフェイスは十分ですが、右側面に排気口があるため、左側に偏っています。また、このせいでSDカードリーダーも搭載できなかったんじゃないかなと思います。
データ転送速度はThunderolt 4が最大40Gbps、USB 3.2 Gen 1は5Gbpsとなり、Thunderbolt 4にはこういった機能・性能があります。
- Power delivery対応、DisplayPort出力機能付き、DC-in機能付き
- 最大データ転送速度40GB/秒が2mのケーブルでも出る(以前は0.8mまで)
- PCIeの転送速度は32GB、ストレージ転送速度は最大3000Mbps
- 4Kディスプレイ2台同時に出力可能
- 8K出力にも対応
先述しましたが、AMD搭載PCでThunderbolt 4が搭載と貴重な機種で、使い勝手が大きく上がりますね。
サポート・保証
標準で1年間の「引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、最長5年まで延長できます。また、プレミアサポートと言うサポートにアップグレードができ、こちらは24時間365日専任のエージェントが電話対応します。(通常サポートは朝9時~夕方6時まで)
また、保証は引き取り修理とオンサイト修理、翌営業日オンサイト修理の3種類があります。
- 引き取り修理・・・家などの指定住所にLenovoの指定業者がPCを引き取りに来てリペアセンターに配送、修理後、郵送してくれる保証です。保証期間内は、基本的に修理費・郵送費など無料です。
- オンサイト修理・・・事務所や自宅にエンジニアが来て修理
- 翌営業日オンサイト修理・・・翌営業日(土日祝日以外)にエンジニアが来て修理
修理拠点は日本国内なので対応も速く、安心して任せることができます。
ライバル機種
<左から本機種・ThinkPad P16s・Yoga 770i>
本機種と似たような最新機種との比較です。全機種16インチ、画面比16:10・sRGB 100%になり、比較機種はビデオカード搭載した価格です。(メモリ・SSD・バッテリーは最大値。スマホの人は表を右にスクロールできます)
本機種 | ThinkPad P16s Gen 1 | ThinkPad T16 | |
CPU | Ryzen 5 6650U Ryzen 7 6850U |
第12世代 Pシリーズ |
第12世代 P・Uシリーズ |
メモリ | LPDDR5 32GB | DDR4 48GB | |
ストレージ | SSD PCIe 4.0 | ||
グラフィックス | 内蔵グラフィックス | NVIDIA T550 | MX550 RTX 2050 |
ディスプレイ | WUXGA/WQXGA IPS sRGB 100%あり |
WUXGA/WQXGA IPS sRGB 100% |
|
無線 有線 |
Wi-Fi 6E、LTE あり |
||
バッテリー 電源 |
20.5時間 65W |
16時間 100W |
17.4時間 45/65/135W |
重量 | 1.73㎏ | 1.68㎏ | 1.64㎏ |
価格 | 14.4万円~ | 16.2万円~ | 15.1万円~ |
本機種のみグラフィックボートがないですが、内蔵グラフィックスとしてはかなり高い性能になっています。
各機種の特徴です。
本機種・・・唯一グラボがなく電源も一般的な65W(グラボがないので)ですが、メモリはLPDDR5と高性能でバッテリー駆動時間が一番長い
ThinkPad P16s Gen 1・・・業務用グラフィックボードのNVIDIA T550が搭載で、本機種の兄弟モデルでスペックも似ているが、グラボがある分、より高性能
ThinkPad T16 Gen 1・・・省電力性が高いUシリーズのCPUもあり、最大でRTX 2050も搭載と、グラフィック性能は高い。電源も一番大きくメモリも大容量。バッテリー駆動時間が長くかなり軽量なので、持ち運びが多い人にも合います
まとめ
良い点
・最新のRyzen PRO 6000シリーズ搭載
・16インチワークステーションとしては軽量で、持ち運びがしやすい
・画面比が16:10で多くの情報が表示される
・メモリは最新のLPDDR5
・SSDは最速のPCIe 4.0
・WQXGAはファクトリー カラーキャリブレーションにも対応
・内蔵グラフィックスが超高性能
・Thunderbolt 4が2つある!
・通信速度が速いWi-Fi 6Eに対応
残念な点
・筐体が樹脂素材(シルバーは天板がアルミニウム)
・メモリやストレージが増設できない
総合評価
ワークステーションとしては(と言うか、16インチのノートパソコンとしても)軽量コンパクトで、バッテリー駆動時間も長いので、PCの持ち運びが多く、外でも本格的な作業がしたい人に向いた機種です。
最新のRyzen 6000シリーズ搭載で、メモリはLPDDR5、SSDはPCI Express 4.0と最新スペックが満載なので多くの人は満足すると思います。
先述したようにグラフィック性能も高いですが、あくまで「内蔵グラフィックス」としては高い性能であって、グラフィックボードがないので、複雑な設計や大規模データを扱う作業には向いていません。
学生や2DCADや簡単な3DCADを扱う人や、画像編集をするような人に向いています。