Xシリーズ同様コミュニケーションバーが搭載し、マイクやカメラ性能が上がったT16 Gen 3 Intelです。
大容量バッテリーを選ぶと自分で簡単にバッテリー交換ができる仕様になるので、長い目で見るとコスパが高いかもしれません。
最新スペックが満載で、最高でCore Ultra 7 165H、メモリ64GB、WUXGA OLEDとクリエイティブワークもできるほどのスペックにできます。
当サイトの評価は、このようになりました。
スペック | [usr 4.8] |
---|---|
コスパ | [usr 4.3] |
総合評価 | [usr 4.6] |
Contents
ThinkPad T16 Gen 3 Intelのスペック
CPU | Core Ultra 5 125U/135U Core Ultra 7 155U/165U Core Ultra 5 135H Core Ultra 7 155H/165H |
---|---|
メモリ | DDR-5600 最大64GB |
ストレージ | SSD 最大2TB |
グラフィックス | インテルグラフィックス インテルArcグラフィックス |
ディスプレイ(16型) | WUXGA IPS タッチパネルあり WQUXGA OLED |
OS | Windows 11 Home/Pro |
通信 | Wi-Fi 6E、LTE/5Gあり |
生体認証 | 顔認証、指紋センサー |
WEBカメラ | 500万画素 |
寸法(幅×奥行×高さ) | 359.7 × 250.8 × 19.64mm |
重さ | 1.63㎏~ |
バッテリー(JEITA 3.0) | 最大約8.8時間(52.5Whr) |
標準保証 | 1年間 |
価格 | 24.4万円~ |
<性能評価>
パソコンの頭脳であるCPUはインテル第14世代Core Ultraが搭載で、vPro対応モデルも含め7種類あります。
Uシリーズは省電力モデルで、末尾がHのものはハイパフォーマンスモデル。バッテリー重視ならUシリーズ、性能重視ならHシリーズが合います。また、14世代CPUはNPUコアが搭載し、AI関連の性能が上がっています。
本機は16インチと大きいので、据え置き用として使う人が多いと思いますが、16インチで1.63㎏と比較的軽いので、時々持ち運ぶという人にも合います。
メモリはDDR5-5600MHzで、最大64GBになります。公式サイトでは最大32GBなので、自分で増設した場合は64GBにできます。デスクトップ並みに大容量で、周波数も高く快適に使えます。
ストレージはSSD PCIe 4.0が搭載で、最大2TBと大容量です。PCIe 4.0はデータ転送速度が爆速で、アプリの立ち上げもパソコンの起動もサクサクです。16インチなのでSSDの増設もできるかと思ったら、M.2スロットの空きはなく、増設はできません。
グラフィックスはUシリーズがインテルグラフィックス、HシリーズはインテルArcグラフィックスになります。Arcはグラボ並みの性能があり、画像編集や動画編集などグラフィック性能が必要なことをする人は、Hシリーズがおすすめです。
ディスプレイは画面アスペクト比が16:10と縦に長く、16インチでも17インチ並みの情報が表示されます。解像度はWUXGA(1920×1200ドット) IPS液晶か、WQUXGA(3840×2400ドット) OLEDディスプレイがあり、WUXGAはタッチパネルやPrivacy Guardモデルもあります。
WQUXGAはノートPCでは現行最高の解像度で、OLEDディスプレイはリフレッシュレートが120Hzと高く、高色域のDCI-P3 100%になっています。映像編集をする人にも使えるスペックです。プロ業務用のディスプレイです。
その他のスペックはOSはWindows 11 HomeかProが選べ、WEBカメラとマイクはコミュニケーションバーに集約され、超高画質500万画素になります。また、一部モデルはHPD(人感検知機能)対応です。
無線はWi-Fi 6EにLTE、そして5Gも搭載可能で外出先でも使いやすく、最軽量モデルは1.63㎏と16インチでは軽めで、最大約8.8時間(動画再生時)のバッテリー駆動時間があります。
据え置き用として使う人にも、持ち運び用として使う人にも使いやすい機種です。
2024年のトレンドと比較
2024年のハイエンドノートパソコンのトレンドをまとめたので、本機がどのくらい満たしているか比較してみます。(〇/標準搭載、△/モデルによってはあり、×/なし)
14世代CPU | DDR5 | PCIe 4.0 | アスペクト比16:10 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
Wi-Fi 6E | sRGB 100%以上 | 輝度300nit以上 | 1080P Webカメラ以上 |
〇 | △ | 〇 | 〇 |
Thunderbolt 4 | 生体認証 | 重量1.4㎏前後 | バッテリー10時間以上 |
〇 | △ | 〇 | 〇 |
旧モデルとの比較
旧モデルのT16 Gen 2との比較です。(表のメモリ・SSD・バッテリーは最大値)
本機種 | 旧モデル | |
CPU | Core Ultra 5 125U/135U Core Ultra 7 155U/165U Core Ultra 5 135H Core Ultra 7 155H/165H |
Core i5-1335U/1345U Core i7-1355U/1365U |
メモリ | DDR5-5600 64GB | DDR5-5600 40GB |
ストレージ | SSD 2TB | |
ディスプレイ | WUXGA IPS WQUXGA OLED |
|
通信 | Wi-Fi 6E、LTE/5G、ギガビットイーサネット | Wi-Fi 6E、LTE、ギガビットイーサネット |
バッテリー | 8.8時間(JEITA 3.0) | 31.9時間(JEITA 2.0) |
重量 | 1.63㎏ | 1.68㎏ |
寸法 | 359.7 × 250.8 × 19.64mm | 361.9 × 255.5 × 20.5mm |
主な変更点です。
・CPUが14世代に
・グラフィック性能が大きく上がった(Hシリーズ)
・最大メモリ容量が上がった
・コミュニケーションバーが搭載
・5Gが追加
・以前はHDとFHDカメラが選べたが、本機は500万画素Webカメラのみ
・一部モデルに人感検知機能が搭載
・トラックポイントクイックメニューが追加
・FnとCtrlボタンの位置が一般的なPCと同じになった
・50g軽量になった
・筐体が小さくなった
最大の変更点はインテル14世代CPUと、メモリが最大64GBになったてんでしょうか、すごく高い性能になりました。16インチのPCってスペックが他のモデルよりも低いことが多いのですが、本機に限って言えば他のモデル同様高性能です(むしろ3.8K解像度があるので、Tシリーズでは本機が一番高い性能かもしれません)。
ThinkPadと言えばFnボタンが一番左でその右横に左Ctrlボタンがありましたが、これが一般的なPCの様にCtrlボタンが一番左に来ています。設定で入れ替え可能ですが、目視すると違和感がありますね。
コミュニケーションバーが搭載したので、カメラやマイクのスペックが大きく上がっており、今まで以上にWeb会議などがしやすいです。
こちらは、プロセッサーの性能を表すCPU Markスコアです。
CPU Markスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・旧モデル
Core Ultra 7 165H | |
---|---|
Core Ultra 7 155H | |
Core Ultra 5 135H | |
Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 5 135U | |
Core i5-1345U | |
Core Ultra 5 125U | |
Core Ultra 7 165U | |
Core i7-1365U | |
Core i7-1355U | |
Core Ultra 7 155U | |
Core i5-1335U |
今まではUシリーズのみ搭載でしたが、本機種はHシリーズもあり大きく性能が上がっています。
それでは、特徴をご紹介します。
自分でバッテリー交換可能だが・・・
ThinkPad Tシリーズが発表されたときに、目玉の1つとして紹介された「交換可能なバッテリー」です。機種によってはメモリやSSD、キーボードも換装可能です。
バッテリーは大容量バッテリーを搭載したモデルのみになりますが、個人はもちろん、数百台、数千台単位で購入する企業は特にコスト削減になりますね。
昔はバッテリーを自分で交換できるものが多かったですが、最近は公式にはバッテリーを交換できると言わなくなってましたね。正確に言えば今までの機種もやり方さえ知っていたら自分でできましたが、本機は「誰でも簡単に交換できる」設計ということです。
これはうれしいな~と思っていたのですが、1つデメリットが・・・。
というのは、最近のLenovoは自分で底面カバーを開けて中身を触ったら保証が外れるんですよね。なので、チャットサポートに聞いてみました。(以下のチャットは兄弟モデルのT14 Gen 5のことを聞いていますが、T16も同じのはずです。明日Lenovoに問い合わせます(今、もう深夜を過ぎているので))。
私「T14 Gen 5って、メモリ増設したら保証はどうなります?」
サポート「保証がなくなります」
私「ここ(Lenovo Techブログ)には交換可能なメモリスロット2つあるって書いてますけど?」
サポート「保証がなくなります」
私「バッテリーは?」
サポート「保証がなくなります」
私「ありがとうございました。。。」
自分でやったら保証外れるんです(笑)
使い方にもよりますが、バッテリーの寿命は(以前は)2-5年と言われており、2~3年たってきたらバッテリーの減りが速くなることがあると思います。
ThinkPadの保証は最長5年なので、この期間内に交換する必要があり、なおかつ保証を切らしたくないならLenovoにPCを送ってやってもらう必要があります(これは今までの手順と同じです)。
保証が切れた後であれば影響はないですが、保証期間内だったら自分で交換したくないですね。
インテル第14世代CPU搭載
Core Ultra 7 155H/165H | Core Ultra 5 135H |
|
製造プロセス | Intel 4(7nm) | |
P/E/LPコア | 6/8/2 | 4/8/2 |
スレッド | 22 | 18 |
キャッシュ | 24MB | 18 |
Pコア最大クロック | 4.8/5.0GHz | 4.6GHz |
Eコア最大クロック | 3.8/3.8GHz | 3.6GHz |
Xコア | 8 | 8 |
ベースパワー | 28W | |
マックスパワー | 115W |
Core Ultra 7 155U/165U | Core Ultra 5 125U/135U |
|
製造プロセス | Intel 4(7nm) | |
P/E/LPコア | 2/8/2 | 2/8/2 |
スレッド | 14 | 14 |
キャッシュ | 12MB | 12MB |
Pコア最大クロック | 4.8/4.9GHz | 4.3/4.4GHz |
Eコア最大クロック | 3.8GHz | 3.6GHz |
Xコア | 4 | 4 |
ベースパワー | 15W | |
マックスパワー | 57W |
CPUは今までのようにPコア(Performance Core)とEコア(Efficient Core)も搭載しており、高負荷な作業はPコアで処理を、低負荷な事はEコアで処理することによって、パワフルでも省電力性を兼ね揃えたCPUになっています。
また、14世代からLP Eコアという低消費電力コアも搭載しており、よりバッテリーが長持ちしやすくなっています。
AI専用のプロセッサーであるNPUを搭載し、グラフィックスはIntel Arcベース(Hシリーズ)かIntel Graphics(Uシリーズ)になっています。
ここ最近PhotoshopなんかでもAI生成などAIを使うことが増えているし、カメラのズームなど知らずにAIが活躍していることが多いので、今後もっと使いやすくなります。また、Hシリーズのグラフィック性能は大きく上がったので、グラボなしでも作業がしやすくなりました。
Core Ultra 7 165U/HとCore Ultra 5 135U/HはvPro対応モデルで、企業で多くのPCを一括管理をする場合に便利です。
こちらはCPUの性能を測るCPU Markのスコアです。スコアは公開されているものや、当サイトで計測したものになります。
CPU Markスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 9 185H | |
---|---|
Core i9-13900H | |
Core Ultra 7 165H | |
Core i7-13700H | |
Core Ultra 7 155H | |
Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 5 135H | |
Core i5-13500H | |
Core i7-1370P | |
Core i5-1340P | |
Ryzen 7 7730U | |
Core Ultra 5 135U | |
Core i7-1260P | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 5 7530U | |
Core i5-1240P | |
Core Ultra 7 165U | |
Core i7-1355U | |
Core Ultra 7 155U | |
Core i5-1335U |
この表を見たらCore Ultra 7 155Uの性能が低く見えますが、1.5万もあるので高い性能です。
こちらはGeekbench 6のスコアで、CPUの3DCGレンダリング性能を測定します。一般的に、3Dレンダリングやエンコードはマルチコア、モデリングやCAD、編集中、ゲームはシングルコアを重視します。
マルチコア性能
オレンジ色・・・本機 青・・・比較
Core Ultra 7 155H | |
---|---|
Core i9-13900H | |
Core Ultra 7 165H | |
Core i7-13700H | |
Core i5-13500H | |
Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 5 135H | |
Core Ultra 7 155U | |
Core Ultra 5 135U | |
Core i5-1335U |
シングルコア性能
オレンジ色・・・14世代 青・・・13世代
Core i9-13900H | |
---|---|
Core Ultra 9 185H | |
Core Ultra 7 165H | |
Core i7-13700H | |
Core Ultra 7 155U | |
Core Ultra 7 155H | |
Core Ultra 5 135H | |
Core i5-1335U | |
Core i5-13500H | |
Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 5 135U |
Cinebench R23のスコアで、CPUの3DCGレンダリング性能を測定します。一般的に、3Dレンダリングやエンコードはマルチコア、モデリングやCAD、編集中、ゲームはシングルコアを重視します。
マルチコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 9 185H | |
---|---|
Core i9-13900H | |
Core Ultra 7 155H | |
Core i7-13700H | |
Core Ultra 5 135H | |
Core Ultra 5 125H | |
Core i5-13420H | |
Core i7-1355U | |
Core i5-1235U | |
Core i5-1340P | |
Core i5-1335U |
シングルコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 9 185H | |
---|---|
Core Ultra 7 155H | |
Core i7-13700H | |
Core Ultra 5 135H | |
Core i5-13420H | |
Core Ultra 5 125H | |
Core i5-1340P | |
Core i5-1335U | |
Core i5-1235U |
高性能内蔵グラフィックスIntel Arcグラフィックスあり
グラフィクスはCore Ultra 5 125U/135UとCore Ultra 7 155U/165Uはインテルグラフィックスで、13世代のIris-Xeと同じですが名称が変わっています。
Core Ultra 5 135HとCore Ultra 7 155/165HはインテルArcグラフィックスで、14世代CPUの目玉の1つです。Arcはかなり高い性能で、GTX 1650並みの性能があります。
画像・動画編集をするならHシリーズを選択し、ディスプレイにはWQUXGA OLEDディスプレイを選ぶと完璧ですね。
画像編集なし、もしくは簡単な画像編集をするような人であればUシリーズでもよいと思います。
3.8K(WQUXGA) OLEDディスプレイ搭載可能
ディスプレイはWUXGA(1920×1200ドット) IPS液晶と、WQUXGA(3840×2400ドット) OLEDの2種類があります。
- WQUXGA OLED 、DCI-P3 100%、Dolby Vision、HDR500、400ニト
- WUXGA IPS液晶、sRGB 100%、Privacy Guard、500ニト
- WUXGA IPS液晶、sRGB 100%、400ニト、省電力
- WUXGA IPS液晶、NTSC 45%、マルチタッチ、300ニト
- WUXGA IPS液晶、NTSC 45%、300ニト
全モデル光沢なしで、60Hzのリフレッシュレートです。
画面アスペクト比は16:10と縦に長く、16インチでも17インチ並みの情報が表示されます。今まで以上に一目で見て取れる情報量が増え、作業効率もアップします。
<左から2.8K DCI-P3 100%、WUXGA sRGB 100%、NTSC 45%>
WUXGAはNTSC 45%か画像編集向きのsRGB 100%があり、WQUXGAはOLEDディスプレイを採用し高精細で細かな部分も見やすく、映像編集向けのDCI-P3 100%と高色域で映像クリエイター向けの品質で、ノートパソコンのディスプレイとしては最高峰のスペックです。
また、OLEDディスプレイは完全な黒を描写でき、コントラスト比は10万対1、そしてHDR True Black 500にハイダイナミックレンジのDolby Vison対応とメリハリのある描写が可能です。
sRGB 100%とDCI-P3 100%クリエイティブワークをする人だけじゃなく、動画配信を見る人や画面をシェアすることがある人にも合います。
視野角も広く、IPS液晶は160°、Privacy Guard付きのIPS液晶は170°、そしてOLEDディスプレイは175°とかなり大きな視野角です。
輝度は300/400/500ニトで、こちらは輝度の目安です。
220ニト | 室内ならなんとか使える。明るい室内では暗く見える |
---|---|
250ニト | 室内向け。屋外では日陰ならギリギリ使える |
300ニト | 屋外の日陰でも見える |
400ニト | 屋外でも使いやすいが、直射日光が当たるとちょっとくらい |
500ニト | 屋外向け |
600ニト | 画面に直射日光が当たっても比較的見える |
WUXGAの1モデルのみPrivacy Guardに対応しており、内蔵されたフィルターで横からののぞき見を防止する機能です。若干輝度が下がりますが、横からはかなり見にくくなるなので、カフェなどで作業をすることがある人は、あったら便利です。
超高画質500万画素WEBカメラ搭載
WEBカメラは超高画質の500万画素(2.8K解像度)で、一般的なPCに搭載されるHD(約72万画素)やビジネスPCに採用されるFHD(約200万画素)よりも全然高画質です。
カメラはIRカメラ付きもあり、プライバシーシャッターも搭載しています。また、いくつかのモデルにはHPD(人感検知機能)付きで、のぞき見防止などに役立ちます。
360度遠距離マイクが2つ、そして周囲の騒音があるときや複数人で会議をしているときに、自動的に音量を調整するDolby Voiceにも対応しています。オーディオは2Wスピーカーが2つで、ドルビーオーディオになります。
また、Windows Studioエフェクトによるオートフレーム機能や背景ぼかし機能、カメラ目線に補正するアイコンタクト機能などもあります。
筐体上部に乗っている長丸のバー・コミュニケーションバーのおかげで、マイクやカメラの性能が上がりましたね。
ポジションバー付きキーボード
キーボードはフルサイズの110キーで、USキーか日本語キーが選べ、バックライトの有無も選択できます。
ちなみにCtrボタンがついに左端に移動し、Fnキーが1つ中に入りました。Ctrl⇔Fnボタンの変更はできき、私自身は歓迎ですが、長年のThinkPadユーザーから悲鳴が聞こえてきそうな変更です。
また、アクセシビリティ向上のため、エンターキーやFnキー、F2とF3キーに突起(ポジションバー)が付きました。重要なキーの押し間違いが減りそうです。
そして、トラックポイントをダブルタップすると、TrackPoint Quick Menuがポップアップし、カメラやマイク、ノイズ抑制などの設定ができるようになりました。
指紋センサー搭載は電源ボタンに統合されており、電源をつけたらサインインも一瞬で完了です。
その他の特徴
外観
狭額ベゼルで、旧モデルよりも少しコンパクトになりました。また、旧モデルは20㎜以上の厚さでしたが、本機はギリギリ20㎜以下の19.64㎜となっています。
重量は1.63㎏と16インチでは軽く、大きいですが持ち運びもしやすい重さです。一般的な15.6インチは1.7㎏前後なので、より大きな本機の方が軽いのはすごいです。
また、MIL-STD 810Hと言う12項目の米軍の物資調達規格に準拠しており、落下テストや気温・気圧の変化テスト、ディスプレイ部の耐久性など様々なテストもクリアしています。他にも、200の項目の品質チェックをしており、安心して持ち運びができます。
以前は右側面に排気口があり、マウスを使っていると側面の排気口から出る温風が手に当たって不快感がありましたが、本機はそういったこともないので安心です。
不思議なデザインの底面の通気口です。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
メモリはDDR5-5600MHz・最大64GBと大容量で、デスクトップ並みにできますね。ただし、公式サイトでは最大32GBまでしかできないので、64GBにするには自分で増設する必要があります。また、自分でやると保証が外れるのでご注意を。
ストレージ
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
ストレージはSSD PCIe 4.0が搭載で最大2TB、そしてデータ転送速度が爆速です。パソコンの起動やアプリの立ち上げもサクサクです。
先述しましたが、16インチと大きな筐体なのにSSDの増設はできません。
こちらはシーケンシャル速度の、おおよその速度です。
シーケンシャル速度
オレンジ色・・・リード 青・・・ライト
PCIe 4.0×4 | |
---|---|
PCIe 3.0×4 | |
HDD |
セキュリティ
ThinkPadは、全方位から備えるサイバーセキュリティのThinkShieldによって守られており、堅牢性が高い機種になっています。
一般的なノートパソコンよりは強固ですが、セキュリティソフトをお考えの場合は「Lenovoパソコンにおすすめのセキュリティソフト」も併せて読んでみてください。
Wi-Fi 6Eに対応
対応周波数 | 速度 | |
IEEE802.11ac (Wi-Fi 5) |
5GHz | 6.9Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6E) |
2.4/5/6GHz | 9.6Gbps |
次世代通信規格のWi-Fi 6Eに対応しており、現在主流のWi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
Wi-Fi 6EはWi-Fi 6のExtended(エクステンディット)版で、6GHz帯(高速通信)での通信ができます。
LTE/5G 対応
LTEはQuectel EM061K 4G CAT6が搭載でき、5GはQuectel RM520N-GL 5G Sub6になります。
・LTEは下り最大300Mbps、上り最大50Mbpsと十分な速さです。
・5Gは下り最大2.4Gbps、上り最大900Mbpsとかなり速いです。
eSIMにも対応しているので、ネットでeSIMを注文したらすぐに使い始めることができますね。
テザリング用の格安SIMなら、楽天最強プランがおすすめです。筆者はIIJmioでドコモ回線20GB/月 約2000円と、楽天最強プランを契約していますが、月に20GB以上使うのであれば楽天がお得です。
バッテリー駆動時間
バッテリーは52.5Whrか86Whrが選べ、JEITA 3.0測定で52.5Whr時の動画再生時最大8.8時間のバッテリー駆動時間になっています。
また、86Whrを選んだ場合は、自分で簡単にバッテリー交換ができる仕様になります。
インターフェイス
インターフェイスは16インチにしては多くないですが標準的で、Thunderbolt 4が2つもあるのでドックを持っていたらケーブルも散らからないし、より快適です。
Lenovoではいくつかのドックやハブが販売されているので、Lenovoドックのレビューも併せてどうぞ。
右側面にはスマートカードリーダー、nanoSIMスロット、USB 3.2 Gen 1、RJ45、そしてケーブルロックです。
左側面にはThunderbolt 4が2つ、HDMI、USB 3.2 Gen 1、そしてマイク/ヘッドフォンジャックがあり、Thunderbolt 4にはこういった機能・性能があります。
- Power delivery対応、DisplayPort出力機能付き、DC-in機能付き
- 最大データ転送速度40GB/秒が2mのケーブルでも出る(以前は0.8mまで)
- PCIeの転送速度は32GB、ストレージ転送速度は最大3000Mbps
- 4Kディスプレイ2台同時に出力可能
- 8K出力にも対応
サポート・保証
標準で1年間の「引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、最長5年まで延長できます。また、プレミアサポートと言うサポートにアップグレードができ、こちらは24時間365日専任のエージェントが電話対応します。(通常サポートは朝9時~夕方6時まで)
また、保証は引き取り修理とオンサイト修理、翌営業日オンサイト修理の3種類があります。
- 引き取り修理・・・家などの指定住所にLenovoの指定業者がPCを引き取りに来てリペアセンターに配送、修理後、郵送してくれる保証です。保証期間内は、基本的に修理費・郵送費など無料です。
- オンサイト修理・・・事務所や自宅にエンジニアが来て修理
- 翌営業日オンサイト修理・・・翌営業日(土日祝日以外)にエンジニアが来て修理
ライバル機種
ThinkPad E16 Gen 2 AMD
16インチの大画面でメモリ最大64GB、SSDを2枚搭載できます。バッテリー駆動時間が長いので、16インチで1.81㎏と重たいですが、外出先でも大画面で作業をした人、もしくはエンジニアなどに向いた機種です。
CPU | Ryzen 3 7335U Ryzen 5 7535U Ryzen 7 7735U Ryzen 5 7535HS Ryzen 7 7735HS |
---|---|
メモリ | DDR5-4800 最大32GB(最大容量64GB) |
ストレージ | SSD×2 |
ディスプレイ(16型) | WUXGA/WQXGA IPS タッチあり |
通信 | Wi-Fi 6/6E、1ギガビットイーサネット |
生体認証 | 指紋センサー/顔認証(オプション) |
WEBカメラ | HD、FHD、FHD+IRカメラ |
重さ | 1.81㎏~ |
バッテリー(JEITA 3.0) | 最大約13.2時間 |
価格 | 9.3万円~ |
ThinkPad E16 Gen 2インテル
インテル14世代CPU搭載でAI性能が高まった機種です。メモリとストレージの増設が可能で、かなり大容量にできます。画面比は16:10と縦に長く、17インチ並みの情報が表示され、2.5KディスプレイはsRGB 100%と高色域です。Thunderbolt 4対応USB4が1つ搭載しており、据え置き用としても使いやすい機種です。
CPU | Core Ultra 5 125H/125U Core Ultra 7 155H/155U |
---|---|
メモリ | DDR5-5600 最大32GB(最大容量64GB) |
ストレージ | SSD×2 |
ディスプレイ(16型) | WUXGA/WQXGA IPS タッチあり |
通信 | Wi-Fi 6/6E、1ギガビットイーサネット |
生体認証 | 指紋センサー/顔認証(オプション) |
重さ | 1.78㎏~ |
バッテリー(JEITA 3.0) | 最大約8.5時間 |
価格 | 12.0万円~ |
ThinkBook 16 Gen 6 AMD
最大メモリが64GBと大きく、ストレージも2枚搭載可能なThinkBookです。キートップがThinkPadの様に湾曲しており、タイピングがしやすくなっています。また、画面比が16:10と縦に長く、より多くの情報を表示できます。CPUスペックはハイエンドではありませんが、十分な性能となっています
CPU | Ryzen 3 7330U Ryzen 5 7530U Ryzen 7 7730U |
---|---|
メモリ | 最大64GB |
ストレージ | SSD 最大1TB(M.2スロットは2つあり) |
ディスプレイ(16型) | WUXGA IPS 光沢なし WQXGA IPS 光沢なし sRGB 100% |
通信 | Wi-Fi 6E、ギガビットイーサネット |
生体認証 | 指紋センサー、顔認証 |
WEBカメラ | FHD 1080p、IRカメラ |
重さ | 約1.71㎏ |
バッテリー | 最大14.9時間 |
セキュリティ | ThinkShield |
価格 | 7.4万円~ |
まとめ
良い点
・16インチと大きいが、コンパクトで軽い
・最大メモリが64GBと大容量
・最新スペック満載
・CPUの性能が高く、NPUも搭載
・Hシリーズのグラフィック性能が高い
・画面比が16:10で、16インチでも17インチ並みの情報が表示される
・最高で業務用レベルの3.8K OLED搭載可能
・標準搭載Webカメラが500万画素!
・LTEや5Gも搭載可能
・大容量バッテリーを選ぶと自分で簡単にバッテリー交換ができる
残念な点
・保証期間内に自分でバッテリーを交換したら保証が切れる
・16インチなのにSSDの増設ができない
総合評価
本機は生粋の据え置き用というスペックじゃなく、据え置き兼時々持ち運び用の機種ですね。16インチと大きいですが1.63㎏と軽く、筐体も16インチにしてはコンパクト、そしてLTEや5Gも搭載可能です。
最高でインテル14世代Hシリーズにメモリは64GB、そしてWQUXGA OLEDとクリエイター向けのスペックにもできるハイスペック機種です。
また、標準で超高画質の500万画素WEBカメラを搭載し、オンラインレッスンの講師でも使えるほどのスペックなので、そういう使い方をする人やオンラインミーティングを仕切るリーダーなどに合いますね。