ワークステーションと聞くと「専門的な業務に就く人が使う」というイメージがあると思いますが、正解でもあり間違いでもありますよね。
ホームオフィスが定着してきて自宅でやっている作業って、一昔前で言えば会社でしかできなかった作業をすることも多いと思います。Web会議などをしながらWordやExcel、パワポを使ったり、検索したりとマルチ作業が増えていると思います。それこそ、専門職の人ならCADを使ったり映像編集をしたり・・・
こういった作業を快適に行う場合は、それ相応のスペックが求められます。また、マルチディスプレイ環境で作業をする人が多いと思いますが、やはり、スペックがある程度「ビジネスレベルでまとも」じゃないと動作も遅くなり快適にとはいかないですよね。
LenovoではThinkPadとThinkCentreが有名なビジネスPCですが、ThinkStationがワークステーションになります。
ちょっと前まではワークステーションと言えば、「大きい」「価格が高い」と言うのが一般的なイメージでしたが、ここ最近は小型モデルも多く出ており企業じゃなくても個人利用にも合う機種が増えています。
Lenovo ワークステーションの特徴
基本的にワークステーションは特別な形をしてるわけじゃなく、Lenovoでは「ハイスペックな機種とほとんど同じ」と定義しています。「ほとんど」と言うことは若干違いがあるのですが、ハイスペックPC+「ISV認証」+「プロ向けのソフトウェアの動作を保証している」ものがワークステーションと呼ばれます。
<https://www.thinkworkstations.com/isv-certifications/>
ISV認証は独立系ソフトウェアベンダーがワークステーションをテストし、高いパフォーマンスを提供できた機種のみ取得可能な認証で、アプリケーションとの互換性や安定稼働、高い運用性があるパソコンになります。
上記リンクから購入予定機種と使用するアプリケーションを選択し、認証があるかどうかの確認が取れます。
また、特徴の一つである「ハイスペック」ですが、CPUにはZeonやThreadripperも搭載できるし、ノートパソコンであれば最大メモリが48GB~128GB、デスクトップであれば最大1024GBにもなります。
ここ最近では、グラフィックボード非搭載のノートパソコンも販売されており、こう言った機種は「専門的なアプリケーションは使用しないが、テレワークがよりしやすくなるようにしたい」というニーズにマッチしたものになりますね。(簡単なCADや画像・動画編集はグラボなしでもできます)
一番大事だと言っても過言じゃない保証とサポートですが、基本的にオンサイト修理(エンジニアが訪問修理)1年間が付いており、機種によっては「プレミアサポート(24時間対応の専用コールセンター)」も付属しています。(詳しく各機種を購入時に確認してください)
テレワーク向け
ワークステーションとしては低めの性能だが、メモリも大きくできるため複数のアプリを立ち上げ同時に快適に使うこともできる機種です。32GB程度のメモリを入れていたら、簡単な3DCADも使えるほどです。
ThinkStation P3 Tiny
小型筐体のTinyは、会社や自宅を往復するような人の持ち運びデスクトップとして合います。もしくは大きなデスクトップを置きたくない人ですね。エントリークラスのワークステーションですが、NVIDIA T1000は8GBのものもあるので、そこそこ高負荷なこともできます
CPU | Core i3-13100/13100T Core i5-13400/13400T Core i5-13500/13500T Core i5-13600/13600T Core i7-13700/13700T Core i9-13900/13900T |
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メモリ | 64GB |
ストレージ | SSD ×2 |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス NVIDIA T400 NVIDIA T1000 |
無線 | なし、Wi-Fi 6E、Wi-Fi 6E |
有線 | 1Gbe サーバーアダプターあり(オプション) |
重さ | 最大約1.4㎏ |
電源 | 170/230W |
標準保証 | 3年間プレミアサポート |
価格 | 13.7万円~ |
ThinkPad P16 Gen 2
2023年のLenovoノートパソコン最高峰の機種で、これより高いスペックの機種は出ないんじゃないかなと思います。16インチで約3㎏と重たいですが、LTEも搭載可能で現場作業にも向いています。ただし、ストレージが異常に高く、購入する人も限られると思います
CPU | Core i5-13600HX Core i7-13700HX Core i7-13850HX Core i9-13980HX Core i9-13950HX |
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メモリ | 最大192GB |
ストレージ | SSD ×2 |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス Intel Arc Pro A30M RTX A1000 RTX 2000/3500/4000/5000 ada |
ディスプレイ(16型) | WUXGA/WQXGA IPS 光沢なし WQUXGA OLED 光沢なし |
無線 | Wi-Fi 6E、LTE |
生体認証 | 指紋センサー、顔認証 |
WEBカメラ | 1080p FHD、IRカメラ搭載モデルあり |
重さ | 約2.95㎏~ |
価格 | 30.4万円~ |
ThinkPad P14s Gen 4 Intel
持ち運び用のワークステーションで1.34㎏と軽く、最大18.1時間のバッテリー駆動時間があります。コンパクトな機種でもあるので機動性を重視している分、大きな筐体に比べ若干性能が劣ります
CPU | Core i5-1340P/1350P Core i7-1360P/1370P |
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メモリ | 最大64GB |
ストレージ | SSD 最大2TB |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス NVIDIA RTX A500 |
ディスプレイ(14型) | WUXGA IPS タッチあり 2.2K IPS 2.8K OLED |
通信 | Wi-Fi 6E、4G LTE、1ギガビットイーサネット |
生体認証 | 指紋センサー、顔認証 |
重さ | 1.34㎏~ |
バッテリー | 最大約18.1時間 |
価格 | 17.8万円~ |
より専門的な機種
この項では本格的なCADや映像編集、金融関係などの専門的な用途で使いやすい「ミドルスペック」機種です。ただし、グラフィックボードを搭載しない場合は、テレワーク向け機種として使用しても良いと思います。
ThinkStation P3 Tower
P3シリーズでは一番高性能で最大電源も1100Wと大きいです。Xeonなしのデスクトップとしては最高峰の性能ですが、ミニタワーなので長時間高負荷な作業を連続でするような使い方には合いません。
CPU | Core i3-13100 Core i5-13400/13500 Core i5-13600/13600K Core i7-13700/13700K Core i9-13900/13900K |
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メモリ | 最大128GB(ECC/non ECCあり) |
ストレージ | SSD×3+HDD×3 |
グラフィックス(最大2枚) | 内蔵グラフィックス NVIDIA T400/T1000 RTX A2000/A4000/A4500/A5500 |
無線 | なし、Wi-Fi 6E |
LAN | 1Gbe(標準)、サーバーアダプターなど |
重さ | 最大13.61kg |
電源 | 500/750/1100W(92%) |
価格 | 29.7万円~ |
ThinkStation P3 Ultra
ミニタワーよりも小さな約3.6㎏の筐体で、どこにでも設置しやすい機種です。ただし、スペックは上位モデルに負けないほどパワフルです。電源がノートパソコン並の最大300Wなので、熱もこもりにくいです。
CPU | Core i3-13100 Core i5-13400T Core i5-13600/13600K Core i7-13700/13700T/13700K Core i9-13900/13900T/13900K |
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メモリ | 最大128GB(ECC/non ECCあり) |
ストレージ | SSD×2+HDD |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス NVIDIA T400/T1000 RTX A2000/A5500 |
無線 | なし、Wi-Fi 6E |
LAN | 2.5Gbe+1Gbe |
重さ | 3.6kg |
電源 | 170/230/300W |
標準保証 | 1年間 |
価格 | 15.5万円~ |
ThinkPad P15v Gen 3
エントリークラス~ミドルクラスの業務用GPUが選べ、CPUやメモリ、SSDは最新スペックで高い性能です。Wi-Fi 6Eに対応し、RAID設定も可能、4K UHDディスプレイはAdobe RGB 100%になっています
CPU | Core i5-12500H Core i7-12700H/12800H Core i9-12900H |
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メモリ | 最大64GB |
ストレージ | SSD PCIe 4.0 最大2枚 |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス NVIDIA T600 NVIDIA T1200 RTX A2000 |
ディスプレイ(15.6型) | FHD IPS 光沢なし タッチあり 4K UHD IPS 光沢なし |
OS | Windows 11 Home/Pro |
無線 | Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.2 |
有線 | 10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T |
生体認証 | 指紋センサー、顔認証あり |
RAID | RAID 0、1 |
重さ | 2.09㎏ |
バッテリー | 最大10時間 |
価格 | 17.7万円~ |
ハイエンドワークステーション
高性能ワークステーションで、4K編集、VR、建築設計、医療・科学などの産業向けになります。ただし、カスタマイズからスペックを選べるので、自分の用途に合った仕様にできます。
ThinkStation P5
ミドルタワーよりも若干スリムな筐体で、デスクに置いてもそこまで圧迫感がないです。スペックはかなり高めですが、グラボはローエンドからハイエンドまで好みのものを選べます。
CPU | Xeon w3-2423/2425/2435 Xeon w5-2455/2455X/2465X Xeon w7-2475X/2495X |
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メモリ | ECCメモリ最大512GB(8スロット4チャンネル) |
ストレージ | SSD×7+HDD×3 |
グラフィックス(最大2枚) | 内蔵グラフィックス NVIDIA T400/T1000 NVIDIA RTX A2000/A4000/A4500/A5500/A6000 |
LAN(最大2つ) | ギガビットイーサネット、サーバーアダプターあり |
無線 | なし、Wi-Fi 6E |
PCIスロット | Gen 4.0 PCI Express×4 ×3 Gen 4.0 PCI Express×8 ×1 Gen 5.0 PCI Express×16 ×2 |
重さ | 最大約19㎏ |
電源 | 750W/900W/1000W 92% |
価格 | 41.4万円~ |
ThinkStation P920
Lenovoワークステーションで最強最高性能の本機種は、Xeonを2枚搭載でき、メモリも最大1024GB、グラフィックボードに至っては最大5枚(P400)も搭載可能です!これ以上は望めないじゃないか?ってくらい、完成されたモデルです。
CPU | Intel Xeon Silver x2(2つ搭載) Intel Xeon Gold x2(2つ搭載) Intel Xeon Platinum x2(2つ搭載) |
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メモリ | ECCメモリ最大1024GB |
ストレージ | M.2スロット<9xM.2 SSD(オンボードx2,PCIex x7)> ドライブベイ<4×3.5 HDD/SSD> Flexベイ<2×2.5インチHDD/SSD> |
チップセット | インテルC621 |
グラフィックス | NVIDIA Quadro P400/600/620/1000/2200/ NVIDIA Quadro RTX /4000/5000/6000/8000 NVIDIA Quadro GV100 |
電源 | 最大1400W |
寸法(W/D/H) | 200 x 620 x 440㎜ |
価格 | 約29万円~ |
ThinkStation P720
P920よりも若干筐体が小さく電源が最大1000Wになっていますが、同じくXeon 2枚搭載可能でメモリは最大768GB、小さなグラボなら複数枚搭載可能です。P920は大きな筐体なので場所を取りますが、スペースの関係上少し小さな筐体が良いという場合は、本機種の方が設置しやすいと思います。ただし、若干小さな筐体と言ってもタワー型なので小さくはないです。
CPU | Intel Xeon Silver x2(2つ搭載) Intel Xeon Gold x2(2つ搭載) |
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メモリ | ECCメモリ最大768GB |
ストレージ | HDD SATA最大10基 SSD最大10基 |
チップセット | インテルC621 |
グラフィックス | NVIDIA Quadro P400/600/620/1000/2200/ NVIDIA Quadro RTX /4000/5000/6000/8000 NVIDIA Quadro GV100 |
電源 | 最大1000W |
寸法(W/D/H) | 175 x 485 x 446㎜ |
価格 | 約26万円~ |
ThinkStation P620
CPUはあのAMD Threadripperで、最小でも12コア24スレッドの3945WX、最大で64コア128スレッドの3995WXが搭載可能です!夢のようなプロセッサーですね。メモリは最大512GB、グラボも複数枚搭載できる優れものです。筐体はP720より、幅1㎝、奥行き2㎝小さいだけです。
CPU | AMD Threadripper Pro 3945WX/3955WX/3975WX/3995WX |
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メモリ | ECCメモリ最大512GB |
ストレージ | 3.5インチHDD SATA最大5基 SSD最大11基 |
チップセット | AMD WRX80 |
グラフィックス | NVIDIA Quadro P620/1000/2200/ NVIDIA Quadro RTX /4000/5000/6000/8000 AMD Radeon Pro W5500/W5700/WX3200 |
電源 | 最大1000W |
寸法(W/D/H) | 165 x 460 x 446㎜ |
価格 | 約30万円~ |
ThinkPad P1 Gen 5
アスペクト比16:10の16インチで、重さは1.81㎏からと持ち運びがしやすく、グラボも最大でRTX A5500、もしくはGoForce RTX 3080 Tiが搭載できます。CPUやメモリ、SSDも最新スペックで、パワフルな機種です
CPU | Core i7-12700H/12800H Core i9-12900H |
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メモリ | 最大64GB |
ストレージ | SSD×2 |
グラフィックス | NVIDIA RTX A1000 /A2000/A3000/A4500/A5500 Laptop GPU NVIDIA GeForce RTX 3070 Ti/3080 Ti |
ディスプレイ(16型) | WUXGA/WQXGA/WQUXGA IPS タッチあり |
OS | Windows 11 Home/ Pro |
無線 | Wi-Fi 6E、5Gあり |
生体認証 | 指紋センサー、顔認証あり |
WEBカメラ | 1080p |
重さ | 1.81㎏~ |
バッテリー 電源 |
最大約21.9時間 170W/230W |
価格 | 33.8万円~ |
ThinkPad P16 Gen 2
2023年のLenovoノートパソコン最高峰の機種で、これより高いスペックの機種は出ないんじゃないかなと思います。16インチで約3㎏と重たいですが、LTEも搭載可能で現場作業にも向いています。ただし、ストレージが異常に高く、購入する人も限られると思います
CPU | Core i5-13600HX Core i7-13700HX Core i7-13850HX Core i9-13980HX Core i9-13950HX |
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メモリ | 最大192GB |
ストレージ | SSD ×2 |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス Intel Arc Pro A30M RTX A1000 RTX 2000/3500/4000/5000 ada |
ディスプレイ(16型) | WUXGA/WQXGA IPS 光沢なし WQUXGA OLED 光沢なし |
無線 | Wi-Fi 6E、LTE |
生体認証 | 指紋センサー、顔認証 |
WEBカメラ | 1080p FHD、IRカメラ搭載モデルあり |
重さ | 約2.95㎏~ |
価格 | 30.4万円~ |
ThinkPad P14s Gen 4 Intel
持ち運び用のワークステーションで1.34㎏と軽く、最大18.1時間のバッテリー駆動時間があります。コンパクトな機種でもあるので機動性を重視している分、大きな筐体に比べ若干性能が劣ります
CPU | Core i5-1340P/1350P Core i7-1360P/1370P |
---|---|
メモリ | 最大64GB |
ストレージ | SSD 最大2TB |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス NVIDIA RTX A500 |
ディスプレイ(14型) | WUXGA IPS タッチあり 2.2K IPS 2.8K OLED |
通信 | Wi-Fi 6E、4G LTE、1ギガビットイーサネット |
生体認証 | 指紋センサー、顔認証 |
重さ | 1.34㎏~ |
バッテリー | 最大約18.1時間 |
価格 | 17.8万円~ |
まとめ
最安値は6万円台からワークステーションがあるので、個人でも購入しやすくなりましたね。カスタマイズをしたら価格は上がりますが、自分に合ったスペックにできるので選びやすいと思います。
本記事では最新機種のみご紹介しましたが、旧モデルも含めて全機種を確認したい場合は、下記リンクからどうぞ。