モバイル・タブレット向けSoCの、Qualcomm Snapdragon 662のベンチマークです。
総合的に見てミドルクラスのスペックで、一般的な事であればサクサク快適に動作します。原神も普通にプレイできたので、個人的には満足しているスペックです。
Contents
Qualcomm Snapdragon 662の仕様
Qualcomm Snapdragon 662 | |
プロセス | 11nm |
コア | 8コア |
クロック数 | 300MHz~2.02GHz |
内蔵GPU | Adreno 610 |
ダウンロード速度 | 390Mbps |
アップロード速度 | 150Mbps |
Wi-Fi | Wi-Fi 6対応(802.11ac Wave 2, 802.11ax-ready, 802.11a/b/g/n) |
スナップドラゴン662で重要な仕様は、Big.Littleを使ったSoCだと思います。これは2組のプロセッサーを使用し、高負荷作業をしているときは高性能コアを、メールやWeb閲覧などの低負荷な作業をしているときは性能が低いコアを使用します。
このメリットは、低負荷な作業時に高性能コアを使用しないので、バッテリー駆動時間が伸びるというものです。
また、Wi-Fi 6にも対応しているので通信速度も速く安定しています(デバイスにより非対応)。
計測機種
計測機種はLenovo XiaoXin Pad(Lenovo Tab p11)で、スペックはこちらになります。
SoC | Qualcomm Snapdragon 662 |
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メモリ | 6GB |
ストレージ | 128GB |
※メモリの動作周波数は未確認ですが、SoC対応周波数は最大1866MHz。とストレージの種類は未確認ですが、対応ストレージはUFS 2.1です。
プロセッサー性能
プロセッサーの性能はミドルクラスで、普通に使う分には全然問題ない性能です。重ためのゲームである原神もプレイしましたが、ほぼ遅延もなくプレイできます。
Geekbench 5
本機種のスコアはマルチコア(総合性能)が1385、シングルコア(クリエイティブワークがしやすい指標)が315でした。
他機種との比較です。
Geekbench5 マルチコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Snapdragon 690 5G Lenovo TAB6 |
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Snapdragon 730G Tab P11 Pro |
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MediaTek Helio G90T Yoga Tab 11 |
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Snapdragon 662 Tab P11 |
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Snapdragon 662 XiaoXin Pad |
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MediaTek MT8183 IdeaPad Slim 360 Chromebook |
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MediaTek Helio P22T Tab M10 FHD Plus 2nd Gen |
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MediaTek Helio P60T IdeaPad Duet |
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Snapdragon 439 Yoga Smart Tab |
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Snapdragon 429 Tab B10 |
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MT8166 Tab 7 (3rd Gen) |
Geekbench5 シングルコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Snapdragon 690 5G Lenovo TAB6 |
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Snapdragon 730G Tab P11 Pro |
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MediaTek Helio G90T Yoga Tab 11 |
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Snapdragon 662 XiaoXin Pad |
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Snapdragon 662 Tab P11 |
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MediaTek MT8183 IdeaPad Slim 360 Chromebook |
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MediaTek Helio P60T IdeaPad Duet |
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Snapdragon 439 Yoga Smart Tab |
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Snapdragon 429 Tab B10 |
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MediaTek Helio P22T Tab 10 FHD Plus 2nd Gen |
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MT8166 Tab 7 (3rd Gen) |
PCMark 10
PCMark 10は日常的な作業や画像・動画編集などの性能を測るベンチマークです。
・Work・・・6258
・Web Browsing・・・5978
・Video Editing・・・3159
・Writing・・・7421
・Photo Editing ・・・12730
・Data Manipulation・・・5379
総合(Work 3.0)
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Snapdragon 730G | |
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MediaTek MT8183 | |
MediaTek Helio P60T | |
Snapdragon 662 | |
MediaTek Helio P22T | |
MT8166 |
Webブラウジング
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Snapdragon 730G | |
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MediaTek MT8183 | |
Snapdragon 662 | |
MediaTek Helio P60T | |
MediaTek Helio P22T | |
MT8166 |
全体的に「なんでもこなせる」程度の性能があり、完璧を求めない限りストレスが出るスペックではないですね。
3Dグラフィック性能
本項目ではOPEN GL ES3.0のSling Shot、OPEN GL ES3.1のSling Shot Extreme、そしてVulkanのWild Lifeの計測結果です。
計測したのが本機購入後3か月以上たっており多くのアプリやデータ(約60GB)が入っているので、新品を試すともうちょっとスコアが上がると思いますが、本スコアは実際に長くタブレットを使っているときのスコアに近いと思います。
Wild Lifeは377とかなり低い性能で、ゲーミング用途ではないですね(とは言っても後述していますが、原神やCall of Dutyもプレイ可能)。
Sling Shot ExtremeとSling Shotは、先日ベンチマークをとった下位モデルのMediaTek Helio P90に若干及ばないくらいです。もうちょっとスコアが伸びると思ったのですが、ローエンドです。
ゲームは?
グラフィック性能がローエンドとは言え、メモリが6GBあるので多くのゲームがプレイ出来ました。
原神は冒険ランク22・レベル40くらいまでやりましたが、敵が多い時やボス(トワリン)の時以外はサクサク快適に使えました。今まで数えるほどですが、カクついたりすることもあります。あまりゲームに影響はないです。
マリオカートは全然余裕でできます。
Call of Duty Mobile シーズン1もちょっとやってみましたが、特に問題なくプレイ出来ました。ただし、検証機種のリフレッシュレートが60Hzなので細かいところは未確認ですが、本格的にやる場合は90Hz以上の機種でおすすめします。
他にも多くの育児系アプリや仮想通貨の取引アプリも入れていますが、特に影響なく使えています。
Photoshop Expressも使える
タブレット版なのでPC版とちょっと違いますが、PhotoshopやLightroomも普通に使えました。
リサイズや露出光、コントラストなどなどのちょっとした編集なら、PCでせずとも十分だと思います。
Snapdragon 662搭載モデル
まとめ
全体的にローエンド~ミドルスペックの性能でしたが、特に動作が遅いや、使っててイライラすることもないので、個人的には満足するスペックです。
タブレットの中ではミドルハイクラスに近いミドルクラスの性能で、重たい原神もプレイできたので、できないことは少ないと思います。
今回ベンチマークを取った機種は、「Lenovo XiaoXin Pad」です。興味がある方はこちらのレビューも併せてどうぞ。