クリエイターPCでプロ向けの品質ですが、13万円台からと購入しやすい価格で販売されています。
特にディスプレイが高品質で、WUXGA(1920×1200ドット)か2.8Kが選べ、どちらもOLED液晶で、デジタルシネマ規格のDCI-P3 100%になります。また、2.8Kは10bit 10.7億色の出力が可能です。
当サイトの評価は、グラフィックボード無しの機種ですが、これだけ高評価になりました。
スペック | [usr 4.5] |
---|---|
コスパ | [usr 4.5] |
総合評価 | [usr 4.5] |
レビュー機はメーカーからお借りしており、スペックはCore i7-1360P、メモリ16GB、SSD 512GBになります。
さくっと概要をつかみたい方は、こちらのYoutubeをどうぞ。
Yoga 7i Gen 8 14型のスペック
CPU | Core i5-1340P Core i7-1360P |
---|---|
メモリ | 16GB |
ストレージ | SSD 最大1TB |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス |
ディスプレイ(14型) | WUXGA/2.8K OLED DCI-P3 100% |
OS | Windows 11 Home/Pro |
無線 | Wi-Fi 6E |
生体認証 | 顔認証 |
WEBカメラ | IR&FHDカメラ |
スピーカー | ドルビーアトモス対応 |
寸法(幅×奥行×高さ) | 317.87 × 222.5 × 16.49mm |
重さ | 約1.49㎏ |
バッテリー | 最大約17.5時間 |
付属 | Lenovoデジタルペン |
標準保証 | 1年間 |
価格 | 13.8万円~ |
<性能評価>
パソコンの頭脳であるCPUは最新のインテル第13世代で、パワフルなPシリーズになっています。数年前のハイエンドデスクトップCPU並みの性能です。
メモリも最新のLPDDR5-5200MHzが搭載で、オンボード16GBになります。オンボードなので増設や換装はできませんが、大きめの容量なので十分だと思います。
ストレージも最新のSSD PCIe 4.0×4が搭載で、最大1TBと大容量です。SSD PCIe 4.0はデータ転送速度がかなり速く、パソコンの起動もアプリの立ち上げも速いです。
ディスプレイは画面アスペクト比が16:10と縦に長く、14インチでも15.6インチ並みの情報が表示されます。より多くの情報を一目で見れるので、作業効率が上がりますね。
解像度はフルHDよりも縦が長いWUXGA(1920×1200ドット)か、2.8K(2880×1800ドット)になります。もちろん2.8Kの方が高精細なので、画像・動画編集もしやすいですが、どちらもOLED(有機EL)液晶を採用し、広色域DCI-P3 100%となっています。
Yogaは高品質のディスプレイを採用しているので、クリエイターはもちろん、動画視聴などをする人にも使いやすいです。また、スピーカーはちょっと大きめの2Wが2つで、ドルビーアトモスに対応しているので、臨場感のある音が楽しめます。
その他のスペックは、OSにはWindows 11 HomeかProが選べ、顔認証機能付きの高画質FHD Webカメラが搭載です。Evoプラットフォーム認証を得た機種なので、「快適に使える」のは間違いないです(Evoについては、詳細を後述しています)。
14インチの2 in 1 PCで、どこででも使いやすいですが、1.49㎏と、14インチにしては若干重ための重量です。まぁ、バッテリー駆動時間を延ばすために71Whrという大容量のバッテリーが搭載しているので、しょうがないですね。
価格は13万円台とこのスペックにしては安く、また、旧モデルの価格は当初14.3万円だったので、スペックが上がって価格が下がりました。
2023年のトレンドと比較
2023年のノートパソコンのトレンドをまとめたので、本機がどのくらい満たしているか比較してみます。(〇/標準搭載、△/モデルによってはあり、×/なし)
12/13世代CPU | DDR5 | PCIe 4.0 | アスペクト比16:10 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
Wi-Fi 6E | sRGB 100%以上 | 輝度300nit以上 | 1080P Webカメラ |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
Thunderbolt 4 | 生体認証 | 重量1.4㎏前後 | バッテリー14時間以上 |
〇 | 〇 | × | 〇 |
Evoプラットフォーム認証を得た機種で、1つを除き、全項目を満たしています。
旧モデルとの比較
旧モデルのYoga 770iとの比較です。(表のメモリ・SSD・バッテリーは最大値)
本機種 | Yoga 770i | |
CPU | Core i5-1340P Core i7-1360P |
Core i5-1235U Core i7-1255U Core i5-1240P Core i7-1260P |
メモリ | LPDDR5-5200 16GB | DDR5-4800 16GB |
ストレージ | SSD PCIe 4.0 1TB | |
ディスプレイ | WUXGA OLED 2.8K OLED |
2.2K IPS 2.8K OLED |
無線 | Wi-Fi 6E | Wi-Fi 6E |
バッテリー | 17.5時間 | 12時間 |
重量 | 1.49㎏ | 1.42㎏ |
寸法 | 317.87 × 222.5 × 16.49㎜ | 316.66 × 220.25 × 17.35㎜ |
主な変更点です。
・CPUが13世代に
・メモリがDDR5-4800からLPDDR5-5200と、動作周波数が上がった
・2.2Kディスプレイがなくなり、WUXGAが登場
・IPS液晶がなくなりすべてOLEDになった
・バッテリー駆動時間が伸びた
・スピーカーが4つから2つに減った
・70g重くなった
・数ミリですが筐体が大きくなった。ただし、薄くもなった
・インターフェイスは同じだが、配置が変わった
私の妻がYoga 770i 14型を使用しており、同じくEvo認証で快適に使えています。新機種は大きく変化はしておらず、一番の変化はCPUが新しくなったことですね。
ただし、今回ベンチマークを取った結果、旧モデルよりもCPU Markのスコアが落ちました。というか、旧モデルの性能は高すぎですね。
また、スピーカーが4つから2つに減ったのは、マイナスポイントです。しかも、スピーカーが減ったのに重くなったのもマイナスポイントです。
プロセッサーの性能を表すCPU Markスコアです。
CPU Markスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・旧モデル
Core i5-1340P/平均 | |
---|---|
Core i7-1360P/平均 | |
Core i5-1240P(Yoga 770i) | |
Core i7-1260P(平均値) | |
Core i7-1360P/本機 |
Evoプラットフォーム認証
<Evo認証のステッカー>
第13世代CPUのEvoプラットフォームは、Project Athenaから数えて第4世代のEvoになります。CPUで言えば11、12、13世代のインテルCPUに、Evo認証があります。
ただし、13世代CPUを搭載していたらEvo認証を得るわけじゃなく、下記項目を満たす「ハイスペックなノートパソコン」のみがEvo認証を得ることが出来ます。
- Iris Xeグラフィックス搭載の第13世代CPU搭載機種
- アプリケーションを高速かつ高レスポンスで使える
- AI推論も高速で使える
- 電源を問わずにレスポンスが良い事
- 9時間以上のバッテリー駆動時間
- フルHD以上
- 1秒以内でスリープから復帰
- 30分の充電で4時間駆動
- Wi-Fi 6E実装
- Intel CPS(Connectivity Performance Suite)に対応
- フルHD以上のWebカメラを搭載
- 音声ノイズ抑制機能搭載
- Thunderbolt 4搭載
- ノートパソコンであること
- Intel Unisonのサポート
12世代のEvo認証の要件に、「Intel Unisonのサポート」が追加されました。これは、スマホとPCをリンクして、PC上でスマホのデータをコピペしたり、スマホをPC上で操作できるものです。今も「スマートフォン連携」と言うアプリがありますが、これの連絡先にiPhoneも加わりました。
代々、Evoプラットフォーム認証を受けた機種は数えるほどしかなく、特別な機種になります。
どこででも使いやすい2 in 1 PC
2 in 1 PCとはディスプレイを360度回転させることができ、タブレットの様に使用したりできるタイプのPCになります。
<タブレットモード>
移動中の車内やカフェで使うときは、タブレットモードだと場所を取らないので使いやすいです。また、4096段階の筆圧を感知するLenovoデジタルペンも付属しており、簡単な絵を描いたりメモを取ったりもできます。
ペイントでの書き心地は普通ですが、手を置いたところが反応し、点が付くことがありました。
<テントモード>
ベッドやソファに寝転がって使うとき、テントモードだと底面にある吸気口を塞がないので、本体が熱くなりにくいです。
<スタンドモード>
タブレットモードだと光が反射して見にくい時や、ディスプレイをもっと近づけたいときに有効なスタンドモードです。
Yoga 7i Gen 8 14型の特徴
ベゼル(画面の黒い枠)がすっごく細く、スリムでスタイリッシュな筐体です。Lenovoでおしゃれと言えばYogaと言うくらいおしゃれの代名詞で、所有欲も満たしてくれます。
上のベゼルはノッチになっており、Webカメラやマイクが収納されている部分のみ通常サイズになっており、その他の部分は細くされています。このおかげで、よりスリムに見えますね。
また、ディスプレイを開けるときに、Webカメラ部分に指が引っ掛かるので、開けやすいです。
ベゼル幅は上7㎜、下10.3㎜、左右3.9㎜で、左右はかなり細いですね。
筐体はコンパクトで、寸法は
・幅 317.87㎜
・奥行 222.5㎜
・高さ 16.49㎜
で、旧モデルより1~2㎜大きくなっていますが、1㎜弱薄くなっています。
A4サイズよりちょっと大きいサイズなので、小さめのバッグにも入れて持ち運びがしやすいです。
ただし、一般的な14インチは約1.4㎏ほどですが、本機は1,484gと重ためです。これで軽かったら最高なんですけどね。
Yogaはボディラインがすっごくきれいで、アルミニウムボディのラウンドエッジに仕上げられています。手触りもよく、高級感があります。
底面にある通気孔は幅が広く、底面には長いゴム足もあり、通気スペースを確保しています。底面カバーもアルミニウムなので、触るとひんやりします。
カラーはタイダルティールというブルー系の色で、珍しい色です。
本機はMIL規格と言う米軍の物資調達規格の堅牢性を実現しており、安心して持ち運びができます。
片手で開けることができる
これ、すごく重要なんですよね。片手に書類や飲み物を持っていても、指1本でディスプレイを開くことができます。
排熱性能
背面の排気口は大きく取られています。
底面の通気孔も大きいですね。
CPUの発熱を見るためにThermalモニターで温度の推移を計測したのですが、なぜだかグラフ上の温度が一切変動しなかったので計測できませんでした。
キーボード上部が熱くなりましたが、キーの部分は不快に感じるほど熱くはなりませんでした。ただし、ベンチマークを見るとCore i7-1360Pでも1.6万台だったので、若干排熱が追い付かずに性能が下がっていると思います。
騒音値
騒音計測時は、CPUをフルパワーで使うCinebench R23を使用時で、左が背面排気口の前に置いた数値、右はディスプレイの目の前に置いたときです。どちらも最大50dBほどで、背面に置いたときは平均24dB、正面は4dBでした。
20dBは「木の葉の触れ合う音」らしいですが、個人的にはポータブル扇風機の弱くらいの音だと思います。
Webカメラ周り
WEBカメラは高画質FHD 1080pで、顔認証のIRカメラになります。Web会議などで、相手にクリアな映像が写されます。
旧モデルのカメラで撮影したものと、本機で撮影したものの比較ですが、ほぼ同じ品質だと思います。カメラ性能のチェックのため照明なしで撮影していますが、利用場所によっては、照明を使った方が良いかもしれません。
また、顔認証もあるので、サインインはパスワードを入れなくても一瞬でできます。
オーディオはドルビーアトモス対応で、2Wスピーカーが2つ搭載です。音質は普通クラスですが、旧モデルは4つのスピーカーを搭載していたので、ダウングレード感があります。
ただし、ドルビーアトモス対応のスピーカーなので、標準的なスピーカーよりも臨場感のある音が楽しめます。
キーボード
キーボードは84キーの日本語配列で、バックライト付きになります。タッチパッドは120㎜×75㎜と大きく、ガラスっぽい素材になっており、操作性が高いです。
キーピッチ(キーの中心から次のキーの中心までの距離)は実測18.7 × 18.2㎜で、フルサイズに近く、窮屈じゃないです。また、キーストローク(キーを押し込む距離)は実測1.3㎜と浅めで、結構軽めのタイプで入力しやすいですね。
主要キーはすべて同じ大きさで、キーストロークの割に打鍵感もそこそこあり、タイピングしやすいと思います。
タッチパッドは約120㎜×76㎜で十分な大きさがあり、手触りも良いです。
CPU
i7-1360P | i5-1340P | |
コア(P/Eコア) | 12(4/8) | |
スレッド | 16 | |
Pコアクロック | 2.2GHz | 1.9Hz |
Pコア最大クロック | 5.0GHz | 4.6GHz |
Eコアクロック | 1.6GHz | 1.4GHz |
Eコア最大クロック | 3.7GHz | 3.4GHz |
L3キャッシュ | 18MB | 12MB |
GPU | 96EU | 80EU |
ベース/マックスパワー | 28/64W |
CPUはPコア(Performance Core)とEコア(Efficient Core)の2つを搭載しており、高負荷な作業はPコアで処理を、低負荷な事はEコアで処理することによって、パワフルでも省電力性を兼ね揃えたCPUになっています。
また、Intel Thread Directorというハードコアが、命令をより効率よくPコアとEコアに割り当てて実行できるので、性能も高いです。
こちらはCPUの性能を測るCPU Markスコアで、本機Core i7-1360Pは16,582でした。
スコアの目安
- 7000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 10000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 14000~・ハイエンドPCに搭載される
- 15000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
CPU Markスコア
オレンジ色・・・本機 青・・・比較
Core i7-1370P | |
---|---|
Core i5-1340P/平均 | |
Core i7-1360P/平均 | |
Core i7-1270P | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1250P | |
Core i5-1240P | |
Core i7-1360P/本機 | |
Core i7-1165G7 |
ビジネス用途でもスコアが1万くらいあれば快適に作業ができ、本機はその倍くらいのスコアなので、安心してサクサク使えます。
本機は平均を大きく下回りましたが、ビジネス用途にも十分な性能があります。
こちらはGeekbench 6のスコアで、CPUの3DCGレンダリング性能を測定します。一般的に、3Dレンダリングやエンコードはマルチコア、モデリングやCAD、編集中、ゲームはシングルコアを重視します。
本機はマルチコアが10119、シングルコアが2476と、高い性能でした。
その他のCPUとの比較です。
マルチコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-13700H | |
---|---|
Core i7-1360P | |
Core i7-1355U | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 7 7735U | |
Ryzen 7 7730U | |
Ryzen 7 7730U | |
Ryzen 5 7530U |
シングルコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-1355U | |
---|---|
Core i7-1360P | |
Core i5-1335U | |
Ryzen 7 7735U | |
Ryzen 7 7730U | |
Ryzen 5 7530U | |
Ryzen 7 7730U |
Cinebench R23のスコアで、CPUの3DCGレンダリング性能を測定します。一般的に、3Dレンダリングやエンコードはマルチコア、モデリングやCAD、編集中、ゲームはシングルコアを重視します。
スコアはマルチコア8262、シングルコア1738と結構よいスコアでした。
マルチコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 7840HS | |
---|---|
Ryzen 9 PRO 6950H | |
Ryzen 7 6800H | |
Core i7-1360P | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 7 7735U | |
Ryzen 7 7730U | |
Ryzen 5 7520U |
シングルコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 7840HS | |
---|---|
Core i7-1360P | |
Ryzen 9 PRO 6950H | |
Ryzen 7 7735U | |
Ryzen 7 6800H | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 7 7730U | |
Ryzen 5 7520U/Vivobook |
PCMark10
こちらはPCMark10の計測結果で、Essentialは「通常用途(Web検索やビデオ会議、アプリの起動など)の性能」、Productivityは「Microsoft Office(事務系のアプリ)使用時の性能」、Digital Content Creationは「コンテンツ作成(画像・動画編集など)のしやすさ」を表しています。
総合性能の目安は以下になります。
・5000以上・・・ハイスペック
・4000以上・・・中位モデル
・3000以下・・・エントリ―クラス
本機種のスコアです。
- 総合性能は5631
- Essentialは9599→通常用途やビデオ会議などかなり使いやすい
- Productivityは7654→高速に使える
- Digital content creationは6596→グラボ無しでは高性能
その他のCPUとの比較です。
Essential
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i9-13900H | |
---|---|
Core i7-1260P | |
Core i5-1240P | |
Core i7-1360P | |
Core i5-1340P | |
Ryzen 5 7535U | |
Core i5-1335U | |
Ryzen 7 7730U | |
Ryzen 3 5425U | |
Core i5-1235U | |
Ryzen 7 7735U | |
Ryzen 5 7520U | |
Core i5-1235U |
Productivity
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 7730U | |
---|---|
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 7 7735U | |
Ryzen 3 5425U | |
Core i9-13900H | |
Core i7-1360P | |
Core i7-1355U | |
Ryzen 5 7520U | |
Core i5-1340P | |
Core i3-1215U | |
Core i5-1235U | |
Core i5-1335U | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1240P |
Digital Content Creation
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i9-13900H | |
---|---|
Ryzen 7 7735U | |
Core i7-1360P | |
Ryzen 5 7535U | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1240P | |
Core i5-1335U | |
Core i7-1355U | |
Ryzen 7 7730U | |
Core i3-1215U | |
Core i5-1235U | |
Core i5-1340P | |
Ryzen 3 5425U | |
Ryzen 5 7520U |
グラフィックス
グラフィック性能が高いと、Officeを使った作業や複数画面での作業などがしやすくなります。
3D Graphics Markのスコアは3085と、そこそこ高めの性能でした。PhotoshopやLightroomを使って編集もできます。
3D Graphics Mark
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 PRO 6850U | |
---|---|
Ryzen 7 7735U | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Core i9-13900H | |
Core i7-1260P | |
Core i7-1360P | |
Core i7-1355U | |
Core i5-1335U | |
Core i5-1340P | |
Ryzen 7 7730U | |
Core i5-1240P | |
Core i3-1215U | |
Ryzen 7 5700U |
ディスプレイ
<2.8K OLED DCI-P3 100%>
解像度 | 光沢 | 液晶 | 輝度 |
WUXGA 2.8K(PureSight Display) |
あり | OLED | 400nit |
コントラスト比 | 色域 | 視野角 | リフレッシュレート |
100,000:1 | DCI-P3 100% | 175° | 60Hz 90Hz |
その他 | |||
---|---|---|---|
16:10、Dolby Vision、HDR 500、ブルーライト軽減、10bit |
2.8K | 解像度は2880 × 1800ドット |
---|---|
WUXGA | FHDよりも縦に長く、解像度は1920 × 1200ドット |
Dolby Vision | Dolby社のHDRの技術。従来よりもより明るく(白はより白く、黒はより黒く描写できる)表現できる |
HDR 500 True Black | ハイダイナミックレンジの規格。 |
ディスプレイは2種類ありますが、どちらもOLED液晶を搭載し、広色域のDCI-P3 100%になっています。また、Dolby Visionにも対応しており、コントラスト比は10万:1を高く、くっきりとメリハリのある描写になります。
リフレッシュレートはデフォルトで60Hzですが、設定から90Hzに変更できます。
画面比は16:10と縦に長く、より多くの情報が表示可能です。
i1 Display Proで色域を計測したら、
・sRGBカバー率100%、sRGB比156%
・DCI-P3カバー率99.9%、DCI-P3比115.6%
・Adobeカバー率98.2%、Adobe比116.3%
でした。高品質で、業務用ディスプレイですね。
上の大きな画像は本機で、下の3つは比較画像です。左からNTSC 45%、sRGB 100%、DCI-P3 100%になります。
本機のディスプレイは2.8Kで、すごく高精細できれいだと思います。
また、PureSight Displayというよりシャープな映像がより速く、そしてより現実のものの様に描写できるとのことです。また、Free-Syncにも対応し、ティアリング(画像のずれ)やスタッタリング(遅れ)が起こりにくくなっています。
また出力可能な色は10bit・10億7374万色とかなり多く、より正確な色が描写可能です。ただし、WUXGAが10bitかどうかは分かりません。
計測輝度は346ニトで、こちらは輝度の目安です。ディスプレイの品質にもよるので、あくまでも目安として紹介しています。
220ニト | 室内ならなんとか使える。明るい室内では暗く見える |
---|---|
250ニト | 室内向け。屋外では日陰ならギリギリ使える |
300ニト | 屋外の日陰でも見える |
400ニト | 屋外でも使いやすいが、直射日光が当たるとちょっとくらい |
500ニト | 屋外向け |
600ニト | 画面に直射日光が当たっても比較的見える |
最後に視野角です。
視野角もかなり広い175度で、隅々まで見やすいですね。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
メモリはLPDDR5-5200MHzが搭載で、大容量16GBになります。動作周波数も高く、処理速度が速いので、重たい作業も快適にしやすいです。
ただし、オンボードメモリなので、増設や換装はできません。
Memory Mark計測結果は、3293とかなり良いスコアでした。ちなみにAMDモデルは2319と低いスコアでした。
その他のメモリとの比較です。
Memory Mark
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Yoga 7i Gen 8/LPDDR5-5200 | |
---|---|
DDR5-4800MHz平均 | |
LPDDR4-4266MHz平均 | |
LPDDR5平均 | |
DDR4-3200MHz平均 |
ストレージ
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
ストレージは最新のSSD PCIe 4.0×4が搭載で、パソコンの起動やデータ移動などサクサクです。
シーケンシャル速度を計測したら、リード(読み込み速度)は5080MB/秒、ライト(書き込み速度)は4001MB/秒と高速です。
こちらはシーケンシャル速度の、おおよその速度です。
シーケンシャル速度
オレンジ色・・・リード 青・・・ライト
PCIe 4.0×4 | |
---|---|
PCIe 3.0×4 | |
HDD |
起動時間を計測したら、平均で約9.8秒とかなり速いです。過去最高速度でした。
1回目 | 9秒96 |
---|---|
2回目 | 9秒14 |
3回目 | 9秒75 |
4回目 | 10秒02 |
5回目 | 10秒25 |
平均 | 9秒82 |
セキュリティ
セキュリティソフトをお考えの場合は「Lenovoパソコンにおすすめのセキュリティソフト」も併せて読んでみてください。
仮想環境を構築し、6つのソフト+Windows Defenederで実際のフィッシングサイトにアクセスをして遮断できるかどうかのテストを行ったので、実際の防御率が分かりやすいと思います。
Wi-Fi 6Eに対応
対応周波数 | 速度 | |
IEEE802.11ac (Wi-Fi 5) |
5GHz | 6.9Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6E) |
2.4/5/6GHz | 9.6Gbps |
次世代通信規格のWi-Fi 6に対応しており、現在主流のWi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
Wi-Fi 6EはWi-Fi 6のExtended(エクステンディット)版で、6GHz帯(高速通信)での通信ができるのですが、執筆時現在の日本では6GHz帯はまだないので使えません。最大で5GHz帯になります。
LTE
LTEなどのWWANには非対応です。屋外で使用する際は、モバイルのテザリング機能を使うか、カフェなどの無線に繋ぐ必要があります。
LTE用の格安SIMなら大手のIIJmioか、楽天最強プランがおすすめです。筆者はIIJmioでドコモ回線20GB/月 約2000円と、楽天最強プランを契約していますが、月に20GB以上使うのであれば楽天がお得です。
バッテリー駆動時間
バッテリーは4セル71Whrと大きく、ワークステーション並みの容量です。最大バッテリー駆動時間は17.5時間と長く、外出先でも気兼ねなく作業ができます。
また、急速充電に対応しており、約2時間で満充電になります。
インターフェイス
インターフェイスはThuderbolt 4が2つありますが、薄さの代償で、全体的に数が少ないです。また、いつものことですが、クリエイターPCなのにSDカードリーダーがないのは、そろそろ変更してほしいですね。
屋内で使うときは、Thunderbolt 4対応ドックを使用すると、便利になります。
右側面インターフェイスはUSB 3.2 Gen 1(データ転送速度5Gbps)、microSDカードリーダー、そして電源ボタンです。
左側面インターフェイスはHDMI、Thunderbolt 4が2つ、そしてマイク/ヘッドフォンジャックで、Thunderbolt 4には、こういった機能・性能があります。
- Power delivery対応、DisplayPort出力機能付き、DC-in機能付き
- 最大データ転送速度40GB/秒が2mのケーブルでも出る(以前は0.8mまで)
- PCIeの転送速度は32GB、ストレージ転送速度は最大3000Mbps
- 4Kディスプレイ2台同時に出力可能
- 8K出力にも対応
サポート・保証
標準で1年間の「引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、最長4年まで延長できます。また、Premium Care Plus/プレミアムケアと言うサポートにアップグレードができ、こちらは24時間365日専任のエージェントが電話対応します。(通常サポートは朝9時~夕方6時まで)
- 引き取り修理・・・家などの指定住所にLenovoの指定業者がPCを引き取りに来てリペアセンターに配送、修理後、郵送してくれる保証です。保証期間内は、基本的に修理費・郵送費など無料です。
ライバル機種
Yoga 7 Gen 8 AMD
Ryzen 7000シリーズ搭載で、メモリやSSDも最新スペック、そしてディスプレイがハイスペックのクリエイターPCです。画面比16:10と縦に長く、WUXGAでも2.8KでもOLED液晶、DCI-P3 100%と業務用としても使えるほどです
CPU | Ryzen 5 7535U Ryzen 7 7735U |
---|---|
メモリ | 16GB |
ストレージ | SSD 最大1TB |
ディスプレイ(14型) | WUXGA/2.8K OLED |
無線 | Wi-Fi 6E |
生体認証 | 顔認証 |
WEBカメラ | IR&FHDカメラ |
重さ | 約1.49㎏ |
バッテリー | 最大約14.4時間 |
付属 | Lenovoデジタルペン |
価格 | 12.3万円~ |
IdeaPad Flex 5 Gen 8 14 AMD
Ryzen 7000シリーズ搭載で、2.2Kディスプレイが選べたり、Windows 11 Proも選べ、ビジネスモデル寄りの普段使いPCです。同じく2 in 1 PCで、どこででも使いやすいです
CPU | Ryzen 3 7330U Ryzen 5 7530U Ryzen 7 7730U |
---|---|
メモリ | 8GB/16GB |
ストレージ | SSD 最大1TB |
ディスプレイ(14型) | WUXGA IPS NTSC 45% 2.2K IPS sRGB 100% |
その他 | Wi-Fi 6、指紋センサー、HD/FHDカメラ、Lenovoデジタルペン付属 |
重さ | 1.55㎏ |
バッテリー | 最大約14.5時間 |
価格 | 7.7万円~ |
まとめ
良い点
全体的にハイエンドスペックで、重量以外はほとんど文句の付け所がない機種だと思います。クリエイターにも満足いく機種で、特にディスプレイが高品質なので業務用としても使えます。
シングルコアやマルチコア性能も高く、グラボはないですが画像・動画編集もできます。また、2 in 1 PCなので、状況に合わせた形にして使うこともできます。
残念な点
・14インチで1.49㎏と重たく、クリエイターPCなのにSDカードリーダーがないのはマイナスポイント