本機種は絶賛販売中ですが、後継機種のX1 Yoga Gen 6が販売開始しました!こちらのレビューもどうぞ。
コロナウイルスの影響でテレワークに移行する企業が増えたのに対応するため、Lenovoではテレワーク対応モデルのThinkPad X1 Yoga Gen 5を発表しました。
ファンクションキーの列にテレビ電話用の受信・終了ボタンが配置されたので、わざわざクリックしなくてもボタンを押せばいいので、楽になりましたね。
最大の変化は、Wifi6に対応したところですね。今後普及がますます進むので、必須の機能になります。
Contents
ThinkPad X1 Yoga Gen 5のレビュー
CPU | Intel core i5-10210U/10310U INtel core i7-10510U/10610U |
---|---|
コア/スレッド | 4コア8スレッド |
グラフィックス | CPU内蔵インテルUHDグラフィックス |
メモリ | 8GB・16GB |
ストレージ(SSD) | 256GB~2TB(NVMe、OPAL対応) |
OS | Windows 10 Home、Windows 10 Pro |
ディスプレイ(マルチタッチ) | 14型FHD、WQHD、UHD(Privacy Guardあり) |
指紋センサー | 搭載 |
顔認証カメラ | 搭載 |
LTE | 搭載可能 |
NFC | 搭載可能 |
セキュリティ | パワーオン パスワード、ハードディスク パスワード、スーパーバイザー パスワード、システム マネジメント パスワード、セキュリティ キーホール、TPM、Windows Defender、Thinkshutter |
付属 | ThinkPad Pen Pro |
サイズ | 323x218x15.5mm |
重さ | 1.36㎏ |
バッテリー | 最大19.3時間 |
WiFi6 | 対応 |
保証 | 1年間 |
価格 | 22.7万円~ |
さすがにThinkPad X1シリーズなので、ハイスペックですね。まぁ、値段も高いですが。
やはり2 in 1 PCはいつでもどこでも使いやすいので、人気がありますよね。
デスクでは通常のデスクトップモード、移動中や車内ではタブレットモードに、ベットやソファに寝転がって映画を見る時はパソコンが熱くならないようにスタンドモードでと、場所によって形を変えることが出来るので便利ですよね。
セキュリティも豊富についているし、指紋センサーに顔認証、外出が多い人にも対応したLTEモデルもあります。
WiFi6は5Gと共に次世代通信規格として徐々に普及し始めているので、今からパソコンを買う人はWiFi6対応モデルがいいですね。
X1 yoga Gen 5とX1 yoga (2019)の比較
2020年モデルのThinkPad X1 Yoga Gen 5が、前機種であるX1 yoga(2019)からどこが変わったのか気になると思うので、比較を紹介します。
X1 yoga Gen 5 | X1 yoga (2019) | |
CPU | ・Intel core i5-10210U ・Intel core i5-10310U ・intel core i7-10510U ・intel core i7-10610U |
・Intel core i5-10210U ・intel core i7-10510U |
メモリ | 8GB,16GB(オンボード) | 8GB,16GB |
ストレージ | 256GB~2TB | 256GB~2TB |
ディスプレイ (マルチタッチ) |
・FHD 400nit IPS ・WQHD 300nit IPS ・UHD 500nit IPS HDR |
・FHD 400nit IPS ・WQHD 300nit IPS ・UHD 500nit IPS HDR |
グラフィックス | インテルUHD | インテルUHD |
サイズ | 323x218x15.5mm | 323 x 218 x 15.5mm |
重さ | 1.36㎏ | 1.36㎏ |
バッテリー | 最大19.3時間 | 最大19.3時間 |
通話・終了ボタン | 有り | 無し |
LTE | CAT16対応 | CAT9対応 |
WiFi6 | 対応 | 非対応 |
価格 | 22.7万円~ | 約21万円~ |
カラー | アイアングレー | アイアングレー |
注)その他の機能はほぼすべて同じです。
この1年間何をしていたのかな?って言うくらい何も変わっていないですね。おそらくですが、コロナの影響で急に思いついて新モデルを発表した感じもする超マイナーアップデートです。
CPUは前機種では選べなかったi5-10310Uとi7-10610Uが選べるのでちょっとはマシですが、これは特に目新しいCPUじゃないし、他の機種にも使われているのでアップデートと呼んでいいのかわからないです。
とは言っても、5Gにも対応できるようにLTEのカテゴリがCAT16になったし、最大の変化であるWiFi6に対応しているので、良しとしましょう。
ThinkPad X1 Yoga Gen 5の特徴
それでは各性能や特徴を解説していきます。
外観
外観は前機種から一切変更していません。おそらくですが、これ以上小型化したりインターフェイスに他のポートを付け加えることが出来ないんじゃないでしょうか?十分薄いし、小さいし、必要なものが揃っていますもんね。
画面の枠(ベゼル)もかなり細いので、おしゃれに見えるし、集中しやすいですよね。
カラーは、ThinkPadでは珍しいアイアングレーになっています。Yogaっぽさを出すためにこの色になっていると思いますが、かっこいいです。ThinkPadは欲しいけどカラーが黒だからイヤだって人もいると思うので、そういう人には合いますね。
この様にタブレットモードにすれば、向かい合って座っている時に画面が見やすいし、書き込みもしやすくなりますね。
アクティブペンが付属しているのですが、本体の赤枠部分に収納できるので失くす可能性が減りますね。メモを取ったり簡単なイラストなんかも描けます。
サイズは323x218x15.5mmで、重さは1.36㎏となっています。大学ノートA4サイズ(297㎜x210㎜)と比べても、幅+2.6㎝、奥行き+0.8㎝とかなり小さいですね。
厚さもたったの15.5㎜なので1円玉(直径20㎜)の約3/4なので、持ち運びがかなりしやすいです。
WiFi6対応
5Gは有名なのでほとんどの人が知っているますが、これは主にスマホ向けですよね。WiFi6も、ほぼ同じ仕組みの次世代通信規格になります。
通信データ量が大きいし、WiFi6は8台繋がっていたら8台に同時に電波が飛ぶので高速通信が実現されたんですね。
当然ルーターやデバイスが対応していないと、高速通信の恩恵を受けることが出来ません。
ディスプレイ
右にスクロールできます↓
反射/汚れ防止 | 液晶 | 輝度 | コントラスト比 | NTSC | 視野角 | |
FHD | 〇 | IPS | 400nit | 700:1 | 72% | 170度 |
FHD Privacy Guard |
〇 | IPS | 500nit | 1000:1 | 72% | 170度 |
WQHD | 〇 | IPS | 300nit | 1000:1 | 72% | 170度 |
UHD/HDR | 〇 | IPS | 500nit | 1500:1 | DCI-P3 90% | 170度 |
全てマルチタッチディスプレイ
FHD | フル・ハイディフィニション 解像度 1920x1080 |
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WQHD | ワイドクワッド・ハイディフィニション 解像度 2560x1440 |
UHD(4K) | ウルトラ・ハイディフィニション解像度 3840x2160 |
nit | nitは輝度を表す単位で、250前後あれば標準の明るさ。4Kテレビの輝度は300~800nitが一般的 |
IPS液晶 | 視野角が広いので色々な角度から見ても画面がクリアに見える。 |
反射防止 | 映り込みが軽減された液晶で自分や背景などが映り込みにくい |
HDR | ハイダイナミックレンジ・白飛びや黒つぶれが軽減された液晶で、肉眼に近い色彩を描写 |
コントラスト比 | 最少輝度(黒色)と最大輝度(白色)の差。差が大きいとより鮮やかでつからづ酔い色彩が描写 |
NTSC | 色空間の規格で、一般的なノートパソコンは45%が多い。NTSC 72%はsRGB 100%相当なのでWeb用画像編集にも向いているほど高色域 |
DCI-P3 | 動画編集用ディスプレイで使われる規格 |
どの液晶も300nit以上と明るいので、どれを選んでもまず問題はないです。FHDでもsRGB100%相当なので、かなり高色域のディスプレイばかりです。
UHDはハイダイナミックレンジに対応しているので、明るい部分の白飛びが起こりにくく黒い部分の黒つぶれが起こりにくいんです。最近はネットフリックスなどの動画配信サービスも、HDR対応の動画をリリースしていますね。
また、ThinkShutterという前面カメラのカバーが付いているので、ウイルスに感染したとしてもこちら側が見られることはありません。
もう一つ面白い機能で、ThinkPad privacy guardというものがあります。これは左右からののぞき込みを防止する機能で、ONにすると写真左の様に視野角が狭くなり横から見ると画面が暗く見えます。
<写真左がThinkPad privacy guardをONにした状態・右はOFF>
また、NFC搭載モデルを選べば、NFC搭載のスマホなどを画面に近づけるとデータ移動や、デバイスで見ているページをパソコンに移動することも出来ます。
CPU
パソコンの頭脳部分であるCPUはComet Lakeになり、以下の4種類が搭載できます。
コア/スレッド | クロック数 | |
Intel Core i5-10210U | 4コア8スレッド | 1.6GHz(最大4.2GHz) |
Intel Core i5-10310U | 4コア8スレッド | 1.7GHz(最大4.4GHz) |
Intel Core i7-10510U | 4コア8スレッド | 1.8GHz(最大4.9GHz) |
Intel Core i7-10610U | 4コア8スレッド | 1.8GHz(最大4.9GHz) |
Core i5やi7の最新10世代なので性能は良いですが、X1 yoga (2019)から特段変わったわけじゃないので、ちょっとがっかりですね。
それでも4コア8スレッドもあるので色々なソフトやファイルを開いても快適に使えるし、クロック数も高いので特に問題だとは思いません。
スコアの目安
- 2000~・ネットサーフィンでもストレスを感じるほど
- 5000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 7000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 10000~・ゲーミングPCなど専門的な機種に搭載されることが多い
(グラフをタップすると数値が表示されます)
[visualizer id=”10195″]Core i5が6500辺りで、Core i7が約7300です。平均性能より当然高いのでサクサクパソコンが動きますね。
テレワーク対応ボタン
今まではビデオコールが来た時は「通話」をクリックしないといけなかったのですが、Gen5からファンクションキーに通話・終了ボタンが配置されました。
画期的なものではないですが、電話が多い人は役に立ちますね。作業の手を止めなくても簡単に通話ができます。
また、4つの360度集音マイクが設置されているので、音がクリアに相手に伝わります。
オーディオ
オーディオはDolby Atmosスピーカーシステムを搭載です。最大9.1chのサラウンディングなので、音がかなり良くなっています。ここ最近は、映画館でもDolby Atmosを導入するところが増えていますね。
キーボード上部に高音スピーカーが2つ、裏面横に低音スピーカーが2つの計4つ搭載されています。
OS
OSはWindows 10 HomeかWindows 10 Proが選べます。
Proには一部のビジネスパーソンに必要な、クライアントHyper-V(Windows内で仮想マシンとして複数のOSが使える機能)や、Active Directoryによる管理機能などが付いています。
Homeは一般家庭用ですが、ほとんどの人はProの機能なんていらないんじゃないかなと思います。
また、Windows 10には標準で、Windows Defenderというセキュリティが入っています。
これはマルウェア対策やフィッシング体策などしてくれる、比較的高性能なセキュリティです。
セキュリティ
セキュリティも、一般的なThinkPadシリーズに搭載されているものが入っています。主なものを紹介します。
- TPM・・・独立して機能するセキュリティチップで、パスワードなどの重要データが保管されます
- ハードディスクパスワード・・・ストレージにハードウェアレベルでパスワードを設定
- セキュリティキーホール・・・ワイヤーなどを繋いで物理的に持ち運びできないようにできる
- スーパーバイザーパスワード・・・BIOSなどのハードウェアの設定を見たり変更したりできる。
グラフィックス
グラフィックスはCPU内蔵の、インテルUHDグラフィックスになります。
CPU内蔵なので性能がいいわけじゃないですが、動画編集など3Dグラフィックスが必要な事をしない人は、そこまで気にしなくても大丈夫ですね。
まぁ、3Dゲームをしたり動画編集をする人に向けた機種じゃないので、これはしょうがないですが、グラフィックスが必要な人は、Thinkpadで言えばX1 Extremeになります。
メモリ
メモリは8GB、16GBが選べますが、どちらもオンボードでメモリスロットの空きがないので、メモリ増設が出来ません。
あとあとメモリ増設したくなる人が多いと思うので、16GBを選んでいたら安心ですね。
ストレージ
ストレージはSSD256GB~2TBまで選べます。どのSSDもM.2 PCIe-NVMeなので、高速データ移動ができますね。
前機種のX1 yoga(2019)にはさりげなくM.2 SATAが紛れ込んでいたのですが(笑)、今回はM.2 2280 M.2 PCle-NVMe 3.0x4のみなので安心して購入できます。
- SATAのデータ転送速度の理論値は、6Gbps
- M.2 PCIe-NVMe 2280のデータ転送速度の理論値は、36Gbps
6倍も性能が違います。
また、全てのSSDはOPALにも対応しています。OPALとは、ハードウェアレベルでストレージを暗号化する技術で、ソフトウェアで暗号化するよりも解除や解読が難しい強固なセキュリティです。
生体認証
指紋センサーと顔認証が搭載されています。顔認証は内蔵カメラの項目にIRと表記されているものになります。
時期によっては標準搭載されない時もあるので、購入時には確認しましょう。
LTE
LTEとは、nanoSIMを使ってインターネット通信をする技術で、Lenovo ThinkPad X1 Yoga Gen 5は従来のCAT.9より高速受信ができるCAT16に対応しています。下の表は、携帯各社のバンドです。
CAT.16の最大データ受信量は1Gbpsで、CAT.9は450Mbpsになるので、倍以上の高速データ通信が理論値上可能です。
インターフェイス
インターフェイスも前機種から代わり映えはないです。
- ペンスロット
- 電源ボタン
- USB3.1 Gen 1(Powered USB)
- セキュリティ・キーホール
- USB 3.1 Gen2 Type-C (Thunderbolt3 対応、電源と共用)
- USB 3.1 Gen2 Type-C (Thunderbolt3 対応)
- イーサネット拡張コネクター2
- USB3.1 Gen 1
- HDMI
- マイクロフォン/ヘッドフォン・コンボ・ジャック
有線LANケーブルもさせるし、ドッキングコネクタも使えるので、配線が多い人は助かりますね。(ドッキングコネクタは567を兼用)
まとめ
X1 yoga(2019)から若干アップデートがあっただけですが、WiFi6に対応し、LTEもCAT.16に対応と次世代高速通信に対応しているので、パソコンがサクサク動くようになりますね。
最初にも言ったようにLenovoではセール中なので、この機会をお見逃しなく!