便利な機能が満載した機種で、最大47 TOPSのNPU性能を持つCore Ultra 7 258Vが搭載し、グラフィック性能が高い機種です。
本機最大の特徴は14インチで1㎏を切る軽さなので、持ち運びがぐっと楽になります。1㎏切ると、全然軽いんですよね。
バッテリー駆動時間も比較的長く、急速充電は1時間で約80%も充電できます。外出が多い人に向いた機種ですね。
レビュー機はメーカーからお借りしており、スペックはCore Ultra 7 258V、メモリ32GB、SSD 1TBになります。
サクッと概要をつかみたい方は、動画をどうぞ。
Contents
ThinkPad X1 Carbon Gen 13 Aura Editionのスペック
CPU | Core Ultra 7 258V |
---|---|
メモリ | LPDDR5X-8533 32GB |
ストレージ | SSD 1TB |
グラフィックス | Intel Arc 内蔵グラフィックス |
ディスプレイ(14型) | 2.8K OLED |
OS | Windows 11 Home |
無線 | Wi-Fi 7 |
生体認証 | 指紋センサー、顔認証 |
WEBカメラ | IR+FHDカメラ |
オーディオ | ドルビーアトモス/2Wスピーカー×2 |
寸法(幅×奥行×高さ) | 312.8 × 214.75 × 14.37mm |
重さ | 986g |
バッテリー(JEITA 3.0) | 最大約11.6時間 |
標準保証 | 1年間 |
価格 | 29.9万円~ |
<性能評価>
CPUはCore Ultraシリーズ2が搭載で、最大47 TOPSのNPUが搭載です。今はまだ使えないですが、Copilot+PCに準拠しているので今後ますます使いやすくなります。
メモリはLPDDR5X-8533MHzでオンボード32GB、ストレージはSSD PCIe 5.0で1TBとどちらも高性能で大容量です。ストレージはかなり爆速で、こんな速度初めて見ました。
内蔵グラフィックスのIntel Arc Graphics 140Vはかなり高性能で、GTX 165- Max-Q並みの性能だったので、動画編集や画像編集もできます。
ディスプレイは14インチで、画面アスペクト比が16:10と縦に長く一般的な15インチ並みの表示量があります。これだけ情報量が多いと据え置き用としても十分な大きさだし、持ち運び用にも合います。
また、2.8K解像度でOLEDを採用した、高精細高品質ディスプレイです。
OSはWindows 11 HomeかProが搭載し、IRカメラ付きのFHD Webカメラにプライバシーシャッターを搭載、そしてオーディオはドルビーアトモスです。
無線は最新のWi-Fi 7で、Wi-Fi 6E(最大160MHz)の2倍の帯域幅に、Wi-Fi 5の約13倍の最大通信速度があります。
筐体自体は2024年発売のGen 12と同じですが、X1 Carbon初の1㎏切りで986g、バッテリー駆動時間は長めの最大11.6時間です。
インターフェイスはThunderbolt 4が2つにUSB 3.2 Gen 1が2つ、マイク/ヘッドフォンジャックにHDMI、セキュリティキーホールもあります。
旧モデルとの比較
<左/本機種・右/旧モデル>
旧モデルと言っても2024年6月発売機種で、本機は2024年10月に出荷が始まった機種で、どちらも2024年モデルになります(表のメモリ・SSD・バッテリーは最大値)
本機種 | Gen 12 | |
CPU | Intel Core Ultra 7 258V | Core Ultra 5 125U/135U Core Ultra 7 155U/165U Core Ultra 5 125H Core Ultra 7 155H |
メモリ | LPDDR5X-8533MHz 32GB | LPDDR5X-7500MHz 最大64GB |
ストレージ | SSD PCIe 4.0 | SSD PCIe 4.0 |
ディスプレイ | 2.8K OLED | WUXGA IPS/2.8K OLED |
無線 | Wi-Fi 7、(LTE/5G) | Wi-Fi 6E、LTE/5G |
バッテリー | 11.6時間 | 12.8時間 |
質量 | 986g | 1.09㎏ |
寸法 | 312.8 × 214.75 × 14.37mm | 312.8 × 214.75 × 14.96mm |
変更点です。
・CPUが超最新のインテルCore Ultraシリーズ2
・メモリの動作周波数が上がった
・Wi-Fi 7に対応した
・質量が1㎏切り!
・バッテリー駆動時間が少し下がった
1つ言わせていただければ、Gen 12も最新のCPUを搭載しておりNPUも少しですがあります。ただし、Gen 12はCopilot+PCではないという点が一番の違いかなと思います。
また、Gen 13が出たのでGen 12はもうすでに20万円切りしており、お買い得です。
こちらは、プロセッサーの性能を表すCPU Markスコアです。
CPU Markスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 7 155H | |
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Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 5 135U | |
Core Ultra 7 258V | |
Core Ultra 5 125U | |
Core Ultra 7 165U | |
Core Ultra 7 155U |
Copilot+PCとは?
Copilot+PC(コパイロットプラスピーシー)と言うのは、Microsoftが「Microsoft Build 2024」で発表した新しいカテゴリのPCで、AI技術を活用するための機種と位置付けられています。
主な特徴です。
・NPU搭載
・16GB以上のDDR5/LPDDR5メモリ
・256GB以上のストレージ
・40+TOPS(1秒当たり40兆回の演算)
・終日のバッテリー寿命
・最先端のAIモデルへのアクセス
・RecallでPCで見たものを簡単に検索
・CocreatorでほぼリアルタイムにAI画像の生成及び調整
・Live Captionで40以上の言語の音声を英語に翻訳
・薄型軽量、美しいデバイス
すごく簡単に言うと、AIがいろいろなサポートをしてくれて作業効率が上がる(便利になる)、と考えていたら問題ないです。
こちらにCopilot+PCでできることを紹介しているので、あわせてどうぞ。
Lenovo Aura Editionとは?
執筆時現在3つのThinkPadと1つのYogaがAura Editionとして販売されています。
スマートモードにはシールドモードやアテンションモード、コラボレーションモードなど、PCをより安全に、そしてより賢く使える機能があります。
スマートシェアはスマートフォンをPCにタップするだけでデータ転送ができ、スマートケアは国内どこにいてもバーチャルサポートを受けることができます(有料)。
この特徴については「Lenovo Aura Editionとは?」にまとめたので、こちらをどうぞ。
個人的に気に入っているのは、Smart Shareです。
Evo Editionプラットフォーム認証に準拠
<Evo Edition プラットフォーム認証のロゴが小さくなった>
本機は5世代めのEvoプラットフォーム認証に準拠している特別な機種です。
Evoは14世代CPUを搭載しているすべてのPCが準拠しているわけじゃなく、下記項目を満たす「ハイスペックなノートパソコン」のみがEvo認証を得ることが出来ます。
14世代CPU搭載のEvoプラットフォーム認証の主な要件は75を超え、Intel曰く「高性能、高速充電、長寿命バッテリー、即時起動、クラス最高の接続性、および最適なサイズと重量など、75 を超える項目について、妥協することない高い水準をクリアする必要がある」とのことです。
以下は要件の一部です。
- Core Ultra 5/7/9搭載
- Intel Arc、もしくはdGPU搭載
- アプリケーションを高速かつ高レスポンスで使える
- 電源を問わずにレスポンスが良い事
- フルHDで実利用10時間以上のバッテリー駆動時間
- フルHD以上
- 1.5秒以内でスリープから復帰
- 生体認証/近接デバイス認証対応
- 30分の充電で4時間以上駆動
- 15㎜以下(iGPU)もしくは20㎜以下(dGPU)の厚さ
- Wi-Fi 6E実装
- Intel CPS(Connectivity Performance Suite)に対応
- フルHD以上のWebカメラを搭載
- 音声ノイズ抑制や背景ぼかしなどの機能
- Windowsスタジオエフェクト対応
- Thunderbolt 4搭載
- EPEATR Silver以上などサステナブルであること
- Intel Unisonのサポート
代々、Evoプラットフォーム認証を受けた機種は数えるほどしかなく、特別な機種になります。
Lenovo AI Nowが使える
Lenovo AI Nowは、簡単に言うと「完全無料でインターネット不必要、そして完全にローカルで処理をするChat GPT」と言った感じで、プラスアルファの機能があります。
これ凄いんですよ。無料で、しかも回数制限もなく、自分好みのAIアシスタントを簡単に構築できます。
Local AI Modeでは完全にローカルで処理をするため、今まで情報漏洩の観点からChat GPTなどを使えなかった人にも合います。
Lenovo AI Nowには以下の機能があります。
・Local Chat(Chat GPYやGeminiみたいなもの)
・Knowledge Assistant(パーソナルナレッジベース (PKB) にファイルをアップし(ローカルに保存される)、検索、要約、洞察などができる)
・PC Assistant(Windowsの設定などを簡単にできる便利機能)
・Cloud Chat(現在使えないが、オンライン版のチャットのよう)
・Explore(Lenovo AI Nowの機能を1画面にまとめた項目)
こちらで詳しいレビューをしているので、ぜひ読んでみてください。
めちゃくちゃ軽い!
X1 Carbon史上初めて1㎏を切ったGen 13ですが、実測979グラムと1㎏を切ると羽のように軽いですね。
これだけ軽いと、軽々持ち運べます。いやー、軽い。軽いです。
しかも、天板はカーボンで筐体はマグネシウムを使用しているので、上の写真のような持ち方をしても筐体が変形したり傷ついたりしません。
カーボン素材は航空機などに使用され、耐久性が高くそれでいて軽量にできます。また、見た目もメタル素材とは違いシックな感じに見えます。
ベゼルも細いし、洗練された外観です。これもX1 Carbonの魅力ですね。
これ以上無理なんじゃ?ってくらい細いですね。ベゼル幅は横約5ミリ、上約6.3ミリでした。
幅312.8ミリ、奥行き214.75ミリ、厚さ14.37mmとすごくコンパクトで薄いです。
本機はMIL規格と言う12項目の米軍の物資調達規格に準拠しており、落下テストや気温・気圧の変化テスト、ディスプレイ部の耐久性など様々なテストもクリアしています。他にも、200の項目の品質チェックをしており、安心して使える機種です。
カバー付きiPhone 14よりちょっと厚いくらいです。これだけ薄いと、カバンに入れてもかさばらないです。
天板のロゴです。かっこいい・・・。
カメラやマイクが収納された部分で、コミュニケーションバーと呼びます。
通常、このバーのおかげでより良いマイクやカメラが搭載できるようになっているのですが、なぜだか本機はFHD Webカメラが搭載です。まぁ、FHD画質でも全然良いのですが、ここ最近のハイエンド機種には500万画素や900万画素のカメラが搭載していることを考えると、物足りないですね。
こんなに軽いのに絶妙なバランスで設計されており、片手で開くことができます。
ディスプレイは最大180度開くことができるので、床で作業をすることがある人にも使いやすいです。
最大47 TOPSのNPU性能を持つCore Ultra シリーズ2搭載
Core Ultra 7 258V | |
製造プロセス | TSMC N3B |
Pコア | 4コア |
Eコア | 4コア |
スレッド | 8スレッド |
キャッシュ | 12MB |
ターボブースト | 4.8GHz |
Pコア最大周波数 | 4.8GHz |
Pコア基本周波数 | 2.2GHz |
Eコア最大周波数 | 3.7GHz |
Xコア | 8コア |
NPU | 47 TOPS |
ベースパワー | 17W |
マックスパワー | 37W |
CPUはPコア(Performance Core)とEコア(Efficient Core)の2つを搭載しており、高負荷な作業はPコアで処理を、低負荷な事はEコアで処理することによって、パワフルでも省電力性を兼ね揃えたCPUになっています。
8コア8スレッドとスレッドが少ないのでマルチコア性能は低め、シングルスレッド性能は高いです。
また、Intel Thread Directorというハードコアが、命令をより効率よくPコアとEコアに割り当てて実行できるので、性能もかなり上がっています。
NPUは47 TOPSで、これは1秒間に47兆回の演算ができます。このおかげで、ローカルでStable DiffusionなどのAIコアが必要なアプリも使えます。
グラフィックはIntel Arcグラフィックス140Vで、Xコアは8個になります。より詳しいCPUの詳細やベンチマークは「Intel Core Ultra 258Vのベンチマーク」をどうぞ。
こちらはCPUの性能を測るCPU Markスコアで、18506と別機種で計測したものよりもちょっと低い性能でした。
スコアの目安
- 7000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 10000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 15000~・ハイエンドPCに搭載される
- 18000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
CPU Markスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Core Ultra 9 185H | |
Ryzen AI 9 365 | |
Ryzen 7 8845H | |
Core Ultra 7 165H | |
Core Ultra 7 155H | |
Ryzen 7 8840HS | |
Core Ultra 7 155H | |
Core Ultra 5 135H | |
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 5 125U | |
Core Ultra 7 258V/別機種 | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 | |
Core i5-1335U | |
Core Ultra 5 135U | |
Core Ultra 7 258V | |
Core 5 120U | |
Core 7 150U | |
Core Ultra 7 165U | |
Core Ultra 7 155U |
Geekbench AIのONNXでCPUのAI性能を測りました。ONNXはOpen Neural Network eXchangeで、ディープラーニングや機械学習モデルのようなAIモデルの性能を計測します。
Single Precision(単精度)は2428とHalf Precision(半精度)も1236、Quantized(量子化スコア)も4869と、すべて良い性能でした。
Single Precision Score/単精度スコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 7 155H | |
---|---|
Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 5 125U | |
Core Ultra 7 258V | |
Core i7-1260P | |
Core Ultra 7 258V/別機種 | |
Ryzen 5 8640HS | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 3 7335U |
Half Precision Score/半精度スコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 7 155H | |
---|---|
Core Ultra 7 258V/別機種 | |
Core Ultra 7 258V | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 5 125U | |
Core i7-1260P | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 3 7335U |
Quantized Score/量子化スコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 7 155H | |
---|---|
Core Ultra 7 258V | |
Core Ultra 7 258V/別機種 | |
Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core i7-1260P | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 3 7335U |
Cinebench 2024のスコアで、Cinema 4DのデフォルトレンダリングエンジンであるRedshiftのパワーを利用して、CPUとGPUの能力を計測します。計測結果はマルチコア459、シングルコア122とシングルコアは今までで一番高いスコアでしたが、マルチコアはすごく低い性能です。
他のCPUとの比較です。
マルチコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
Ryzen 7 8845HS | |
Apple M1 Max | |
Core Ultra 7 155H | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 7 258V/別機種 | |
Apple M1 | |
Core Ultra 7 258V | |
Core Ultra 5 125U | |
Core Ultra 7 258V | |
Core i7-1280P |
シングルコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 7 258V | |
---|---|
Core Ultra 7 258V/別機種 | |
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Apple M1 Max | |
Apple M1 | |
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 | |
Ryzen 3 8300GE | |
Ryzen 7 8845HS | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 5 125U | |
Core Ultra 7 155H | |
Core i7-1280P |
こちらはPCMark10の計測結果で、Essentialは「通常用途(Web検索やビデオ会議、アプリの起動など)の性能」、Productivityは「Microsoft Office(事務系のアプリ)使用時の性能」、Digital Content Creationは「コンテンツ作成(画像・動画編集など)のしやすさ」を表しています。
総合性能の目安は以下になります。
・9000以上・・・超ハイスペック(主にグラボ搭載機種)
・7500以上・・・ハイスペック
・5000以上・・・ミドルクラス
・2500以下・・・エントリ―クラス
本機種のスコアです。
- 総合性能は6564→ミドルハイクラス
- Essentialは10005→通常用途やビデオ会議などはかなり快適にでできる
- Productivityは8182→かなり快適に使える
- Digital content creationは8966→高い性能
Essential
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Ryzen 5 8640HS | |
Ryzen 5 7535U | |
Core Ultra 7 258V | |
Core Ultra 5 125U | |
Core Ultra 5 125H | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1240P | |
Core Ultra 7 155H | |
Ryzen 5 7535U | |
Core Ultra 7 258V/別機種 | |
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 3 5425U | |
Ryzen 3 7335U | |
Ryzen 5 PRO 6650U |
Productivity
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Ryzen 5 8640HS | |
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 5 7535U | |
Core Ultra 7 258V/別機種 | |
Ryzen 3 5425U | |
Core Ultra 7 258V | |
Core Ultra 7 155H | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 3 7335U | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1240P |
Digital Content Creation
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Core Ultra 7 155H | |
Core Ultra 7 258V/別機種 | |
Core Ultra 7 258V | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Ryzen 7 7735U | |
Core Ultra 5 125U | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1240P | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 3 7335U | |
Core i5-1235U |
5分の4K動画を撮影し、Davinci Resolveでレンダリングにかかった時間です。当然ですが、時間が短いほうが高性能です。3回計測し、平均は4分42秒でした。
4K動画レンダリング速度
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-1260P | |
---|---|
Ryzen 5 7535U | |
Core Ultra 7 258V | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 7 155H | |
Core Ultra 5 125U | |
Core Ultra 7 258V/別機種 | |
Ryzen AI 9 HX 370 |
グラボ並みのグラフィックス性能
グラフィック性能が高いとOfficeを使った作業や複数画面での作業、そして画像・動画編集などがしやすくなります。3D Graphics Markのスコアは5132と、そこそこ高い性能でした。
3D Graphics Mark
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Ryzen 7 8845HS | |
Core Ultra 7 155H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 7 258V | |
Core Ultra 7 258V | |
Ryzen 7 7735U | |
Ryzen 5 7535U | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Core i7-1260P | |
Core i7-1355U | |
Core i5-1335U | |
Core i5-1340P | |
Ryzen 3 7335U |
次はゲームの3DMarkを使い、グラフィック性能を測ります。
Steel Nomad Lightは2891、Wild Lifeは20972、Fire Stikeは6500、そしてNight Raidは25839と3項目でGTX 1650 Max-Qのスコアを上回り、Fire Strikeのみ5%弱下回りました。
Steel Nomad Liteは、DirectX 12 Ultimateの性能をテストし、レイトレーシングを使用しない中量級ゲームを想定したベンチマークです。スマホなどの他のデバイスとスコアを比較できる、クロスプラットフォームです
Steel Nomad
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 3050 | |
---|---|
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Core Ultra 7 155H | |
Core Ultra 7 258V/別機種 | |
Core Ultra 7 258 | |
GTX 1650 Max-Q | |
Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 7 7735U | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 |
Wild Life
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 3050 Ti | |
---|---|
Core Ultra 7 258V/別機種 | |
Core Ultra 7 155H | |
GTX 1650 Ti | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Core Ultra 7 258 | |
GTX 1650 Max-Q | |
Ryzen 7 8845HS | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 5 8640HS | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 |
Fire Strike
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 3050 | |
---|---|
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Core Ultra 7 155H | |
Core Ultra 7 258V/別機種 | |
GTX 1650 | |
Core Ultra 5 125H | |
GTX 1650 Max-Q | |
Arc A350M | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 7 258 | |
Ryzen 7 7735U | |
Core Ultra 5 125U | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 |
Night Raid
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 4050 | |
---|---|
RTX 3050 | |
RTX 3050 Ti | |
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Core Ultra 7 258V/別機種 | |
Core Ultra 7 155H | |
GTX 1650 Ti | |
Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 7 258 | |
GTX 1650 Max-Q | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 7 7735U | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 |
次はゲームのベンチマークで、ドラゴンクエスト10は14067で「すごく快適」、FFXIV黄金のレガシーは7056で「やや快適」でした。計測はどちらもFHD・標準品質モードです。
ドラクエX FHD画質
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 7 155H | |
---|---|
Core Ultra 7 258V/別機種 | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Core Ultra 7 258V | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 3 5345U | |
Ryzen 7 7730U | |
Ryzen 5 7530U | |
Ryzen 5 8640HS | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Ryzen 7 7735U | |
Core i7-1355U | |
Core i5-1335U |
FFXIV 標準品質
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 7 258V/別機種 | |
---|---|
Core Ultra 7 155H | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Core Ultra 7 258V | |
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 7 8845HS | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 | |
Ryzen 7 7735U | |
Ryzen 3 7335U |
高品質ディスプレイ
本機のディスプレイは特徴が多いです。
・2.8K(2880×1800ドット)の高解像度
・OLEDディスプレイ
・400ニト
・反射/汚れ防止
・400ニト
・コントラスト比100,000:1
・DCI-P3 100%
・リフレッシュレート120Hz
・視野角170度
ディスプレイは通常の画面アスペクト比の16:9よりも縦に長い16:10で、14インチでも15インチ並みの情報が表示されます。一目でより多くの情報が見て取れるので、スクロールする回数も減ります。
さすがに15.6インチには負けますが、それに近い表示量があるので作業効率も高いです。
2.8K解像度と高精細で細かい部分もしっかりと描写でき、OLEDディスプレイを採用しているので真っ黒もここまで描写できています。コントラスト比は10万対1と高く、メリハリがあり境界部分もくっきりはっきり見えてますね。
左は低価格モデルに採用されるNTSC 45%、真ん中はクリエイター向けsRGB 100%、そして右は本機DCI-P3 100%になります。
色彩豊かで、しっかりと本来の色を表現できています。
輝度は400ニトと普通で、このクラスと価格のPCにしてはちょっと残念です。
こちらは輝度の目安です。
220ニト | 室内ならなんとか使える。明るい室内では暗く見える |
---|---|
250ニト | 室内向け。屋外では日陰ならギリギリ使える |
300ニト | 屋外の日陰でも見える |
400ニト | 屋外でも使いやすいが、直射日光が当たるとちょっとくらい |
500ニト | 屋外向け |
600ニト | 画面に直射日光が当たっても比較的見える |
視野角の確認です。公称値は170°となっており、真上からでも真横からでもしっかりと見えます。
Wi-Fi 7に対応
対応周波数 | 速度 | |
IEEE802.11ac (Wi-Fi 5) |
5GHz | 6.9Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6E) |
2.4/5/6GHz | 9.6Gbps |
IEEE802.11be (Wi-Fi 7) |
2.4/5/6GHz | 46Gbps |
次世代通信規格のWi-Fi 7に対応しており、現在主流のWi-Fi 6の約5倍、低価格モデルのPCに採用されるWi-Fi 5の約13倍の最大通信速度があります。また、理論上16本のストリームになり、今まで以上に多くのデバイス(理論上2倍)を接続して快適に使えます。
6GHzで最大320MHzのチャンネル幅があり、Wi-Fi 6E(最大160MHz)の2倍の帯域幅になります。
2つの生体認証対応
執筆時現在、全モデルに指紋センサーと顔認証があります。通常はゼロタッチの顔認証でサインインすることが多いと思いますが、暗いところやカメラが汚れてるなどでうまく動作しないことがあるので、そういった時に指紋センサーもあると便利ですね。
ただし、指紋センサーはいつもの電源統合型じゃなく、Copilotキーの横にあります。
爆速SSD
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
搭載ストレージは最新のSSD PCIe 5.0 1TBで、シーケンシャル速度を計測したらリード(読み込み速度)は13678MB/秒、ライト(書き込み速度)は10166MB/秒と今までのPCIe 4.0の倍くらいの速さになりました。
バグってる様な速さですね。アプリの立ち上げ時間も速いし、データ移動がめちゃくちゃ速く、体感でわかる速さです。
こちらはシーケンシャル速度の、おおよその速度です。
シーケンシャル速度
オレンジ色・・・リード 青・・・ライト
本機種 | |
---|---|
PCIe 4.0×4 | |
PCIe 3.0×4 | |
HDD |
起動時間を5回計測し、平均は20秒でした。速い機種は10~15秒くらいですが、本機はなぜだか遅かったです。
1回目 | 20秒 |
---|---|
2回目 | 20秒 |
3回目 | 20秒 |
4回目 | 20秒 |
5回目 | 20秒 |
平均 | 20秒 |
その他の特徴
Copilotボタン搭載キーボード
キーボードはフルサイズの89キーで日本語キーか英語キーが選べ(執筆時現在日本語のみ)、バックライトやCopilotボタンもあります。
Copilotキー1つでいろいろなことができるので、最近はChatGPTじゃなくコパイロットを使うことが多くなりました。
キーピッチ(キーの中心から次のキーの中心までの距離)は19.0 × 19.0㎜と、フルサイズ並みで窮屈じゃありません。また、キーストローク(キーを押し込む距離)は1.5㎜と、この薄い筐体ではすごいですね。打鍵感はぼちぼち良いです。
キーはご覧の通り湾曲しており、ちょっとくらい中心からずれてもうまく中心を打てるようになっています。主要キーは同じサイズなので、打ちやすいです。
この赤枠のキーは他のキーよりも小さくなっており、慣れるまでミスしやすいかもしれません。
タッチパッドは120.7㎜×56.8㎜と大きいので、トラックポイントを使わない人でも使いやすいです。
また、トラックポイントを2度タップするとTrackPoint Quick Menuがポップアップし、カメラやマイク、ノイズ抑制などの設定ができるようになりました。Web会議が多い人には使いやすいです。
Webカメラ&オーディオ/スピーカー
Webカメラは高画質FHDで、顔認証用のIRカメラにプライバシーシャッターを搭載しています。左の写真はプライバシーシャッターを閉じた状態です。
FHDカメラでも十分高画質ですが、本音を言うとこの価格で最先端のAI PCなので500万画素のWebカメラを搭載してほしかったです。
とは言え、サインイン時の顔認証はすごく快適で、しっかりと反応します。(カメラが高性能だと顔認証の反応が良い)
こちらはWebカメラの画質比較で、真ん中の本機は左の一般的なFHDカメラよりも高精細で、右の500万画素には劣りますが悪くない品質だと思います。(ズームするとわかりやすいです)
スピーカーは2Wが2つでオーディオはドルビーアトモスに最適化されており、臨場感のあるサウンドです。
2W2つなのでたいしたことないかなと思っていたら、そこそこ良い音でした。(音は動画で紹介します)
2つのノイズキャンセリング機能を備えた360度全方位マイクを搭載しており、Dolby Voice(周囲の騒音があるときや、複数人で会議をしているときに、自動的に音量を調整する機能)にも対応しているので、Web会議も電話もばっちりできます。
排熱性能
通気口はいつも通りかなり小さいです。
筐体内部には2つのファンとヒートシンク、そしてSSDの上に放熱しやすくするカッパーのチャンバーでしょうか?これがありますね。
CPUの性能をフルで使うCinebench 2024と言うベンチマークを実行時の、CPU温度とPC表面温度、そして騒音値を計測しました。
スタートは313度(摂氏40度)で、ベンチマークをスタートしたら363度(摂氏90度)まで一気に上がり、その後は安定的に343度近辺(摂氏70度)を推移しています。
コンパクトでハイスペックですが、排熱もしっかりできているようです。
この時のPC表面温度は35.5度と普通です。
同じく、この時の騒音値は平均34.8dBでファンの音は聞こえますが、うるさいというわけじゃありません。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
搭載メモリは最新のLPDDR5X-8533MHzで、オンボードメモリ32GBになります。メモリ性能を測るMemory Markの結果は3458と、かなり速かったです。
その他のメモリとの比較です。
Memory Mark
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
本機種LPDDR5 | |
---|---|
LPDDR5X平均 | |
DDR5平均 | |
LPDDR5平均 | |
LPDDR4X-4266MHz平均 | |
DDR4-3200MHz平均 |
LTE
執筆時現在LTE/5Gモデルはないですが、nanoSIMスロットがあるモデルがあるので販売されると思います。
テザリング用の格安SIMなら、楽天最強プランがおすすめです。筆者はIIJmioでドコモ回線20GB/月 約2000円と、楽天最強プランを契約していますが、月に20GB以上使うのであれば楽天がお得です。
バッテリー駆動時間
バッテリーは3セル・57Whrで、最大11.6時間のバッテリー駆動時間があります。急速充電にも対応しており、1時間で約80%の充電が可能です。
インターフェイス
インターフェイスは普通ですが、Thunderbolt 4が2つあるので便利です。ただし、USB-Aはデータ転送速度が5Gbpsなので、せめて1つは10Gbpsをつけてくれていたら良かったと思います。
右側面には電源ボタン、マイク/ヘッドフォンジャック、USB 3.2 Gen 1、HDMI、そしてセキュリティキーホールになります。
左側面はUSB 3.2 Gen 1、Thunderbolt 4が2つ、そしてLTEモデルにはnanoSIMスロットが付き、Thunderbolt 4にはこういった機能・性能があります。
- Power delivery対応、DisplayPort出力機能付き、DC-in機能付き
- 最大データ転送速度40GB/秒が2mのケーブルでも出る(以前は0.8mまで)
- PCIeの転送速度は32GB、ストレージ転送速度は最大3000Mbps
- 4Kディスプレイ2台同時に出力可能
- 8K出力にも対応
サポート・保証
標準で1年間の「引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、最長4年まで延長できます。また、プレミアムケアと言うサポートにアップグレードができ、こちらは24時間365日専任のエージェントが電話対応します。(通常サポートは朝9時~夕方6時まで)
- 引き取り修理・・・家などの指定住所にLenovoの指定業者がPCを引き取りに来てリペアセンターに配送、修理後、郵送してくれる保証です。保証期間内は、基本的に修理費・郵送費など無料です。
ライバル機種
ライバルになり得る機種は少ないですが、こちらにCopilot+PCをまとめているのでどうぞ。
まとめ
良い点
・コンパクトで、超軽量
・カーボン+マグネシウム素材でおしゃれ・高級感がある
・Evoプラットフォームで性能が高い
・グラフィック瀬能が高い
・ディスプレイが超高品質
・画面比が16:10で、14インチでも15インチ並みの情報が表示される
・片手でディスプレイ開けることができる
・高機能
・Wi-Fi 7に対応
・Thunderbolt 4が2つある
・SSDが爆速
・生体認証が2つある
残念な点
・8コア8スレッドなので、マルチコア性能はそんなに高くない
・Copilot+PCの機能がまだ使えない
・(画質は良かったとはいえ)この価格でFHDカメラ
・急に小さくなっているキーがある
総合評価
最大47 TOPSのNPU性能を持ち、全体的に高性能・高品質な機種です。
性能はもちろんですが、やはり最大の特徴は14インチで1㎏を切るこの軽さです。
いや~、軽い軽い。本当に軽い。
また、画面比も16:10なので、一般的な16:9の14インチよりも表示量が多く、出先でも生産性を落とすことなく作業ができると思います。
グラフィック性能はGTX 1650 Max-Q並みで、軽い3Dゲームも動画編集もできる優れものです。
また、Aura Editonでのみ使える新しい機能がたくさん搭載しており、今まで以上にAIが「毎日の作業をちょっと快適にしてくれる」と思います。