Lenovo ThinkPad Pシリーズで、2番目に性能が高いP1 Gen 6です。
軽量コンパクトでWi-Fi 6Eに対応し、LTEも搭載可能と機動性を高めつつ、最高でCore i9-13900H+RTX 5000 adaや、GeForce RTX 4090が搭載できる機種で、外出先でも負荷の高い作業をする人に向いています。
当サイトの評価は、このようになりました。
スペック | [usr 4.7] |
---|---|
コスパ | [usr 4.0] |
総合評価 | [usr 4.5] |
Contents
ThinkPad P1 Gen 6のスペック
CPU | Core i7-13700H/13800H Core i9-13900H |
---|---|
メモリ | 最大96GB |
ストレージ | SSD×2 |
グラフィックス | RTX A1000 RTX 2000/3500/4000/5000 ada Geforce RTX 4060/4080/4090 |
ディスプレイ(16型) | WUXGA IPS WQXGA IPS WQUXGA OLED |
OS | Windows 11 Home/Pro |
LAN | Wi-Fi 6E |
生体認証 | 指紋センサー、顔認証 |
WEBカメラ | なし/FHD/5MP |
スピーカー | 2W×2(ドルビーアトモスに最適化) |
寸法(幅×奥行×高さ) | 359.5 × 253.8 × 17.3mm |
重さ | 約1.78㎏~ |
バッテリー 電源 |
最大約19.5時間 170/230W |
標準保証 | 1年間 |
価格 | 34.4万円~ |
<性能評価>
パソコンの頭脳であるCPUはインテル第13世代が搭載で、ハイパフォーマンスモデルのHシリーズが搭載です。最高峰のCore i7とCore i9から選べるので、CPU性能はかなり高いです。
メモリはDDR5-5600MHzで、2スロット・最大96GBと大容量です。本機は、珍しい48GBのメモリが搭載できます。あまり聞かない容量ですね。ノートパソコンで96GBといえばかなり大きい方なので、重ための作業もスムーズにしやすいと思います。
ストレージは最新のSSD PCIe 4.0が搭載で、こちらも2スロットになります。公式サイトのSSDアップグレード価格は高いですが、SSDを2枚搭載するとRAID設定が簡単にできます。
グラフィックボードはローエンドには旧モデルのRTX A1000がありますが、その他は最新のada世代RTX 2000から5000まで選べ、GeForce RTX 40シリーズもあります。
GeForceはDirectX(3Dゲーム)に最適化されたGPUで、Aシリーズやada世代のグラボは高度な技術計算(OpenGL)に最適化されたモデルです。以前はQuadroと言う名称だったので説明も簡単でしたが、今だとGeForceかGeForceじゃないかと言う言い方になりますね。
GeForceじゃない方は発色が良く、CAD等を使う設計・建築クリエイターや、メディアクリエイターなどの業務用グラフィックボードです。
一般的にワークステーションであればGeForceを選ぶ人は少ないですが、ゲームもするような人はGeForceが良いです。
ディスプレイは画面アスペクトが16:10と縦に長い16インチで、17インチ並みの情報が表示されます。解像度は3種類あり、FHD相当のWUXGA、2.5KのWQXGA、そして4K相当のWQUXGAです。WQUXGAはOLED液晶で、広色域のDCI-P3 100%なので、画像・映像編集をするプロにも向いています。
また、通常であればWQUXGAなどの最高モデルのみファクトリー・カラーキャリブレーションが付いていますが、本機は全モデルが対応しています。あの面倒くさいキャリブレーションをしなくていいので、すっごく楽ですね。
その他のスペックは、OSはWindows 11 ProかHomeが選べ、顔認証と指紋センサー搭載、Webカメラは高画質のFHDか、2.8K相当の500万画素が選べます。
無線はWi-Fi 6Eに対応し、4G LTEも搭載可能。ただし、イーサネットコネクタがないので、Thunderbolt 4経由でアダプタを使って使うことになります。16インチのワークステーションでイーサネットがないのはマイナスポイントですね。
本機は1.78㎏からと軽量で、筐体もコンパクトなので、若干「持ち運びを意識した」機種になっているため、イーサネットを付けなかったのかなと思います。
本機は現場などにPCを持ち運びもするけど、据え置き用としても使う人に向いています。
2023年のトレンドと比較
2023年のノートパソコンのトレンドをまとめたので、本機がどのくらい満たしているか比較してみます。(〇/標準搭載、△/モデルによってはあり、×/なし)
13世代CPU | DDR5 | PCIe 4.0 | アスペクト比16:10 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
Wi-Fi 6E | sRGB 100%以上 | 輝度300nit以上 | 1080P Webカメラ |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
Thunderbolt 4 | 生体認証 | バッテリー14時間以上 | |
〇 | 〇 | 〇 |
旧モデルとの比較
旧モデルのThinkPad P1 Gen 5との比較です。筐体は同じものを使用し、スペックが変わっています。(表のメモリ・SSD・バッテリーは最大値)
本機種 | 旧モデル | |
CPU | Core i7-13700H/13800H Core i9-13900H |
Core i7-12700H/12800H Core i9-12900H |
メモリ | 96GB | 64GB |
ストレージ | SSD×2 | SSD×2 |
GPU | RTX A1000 RTX 2000/3500/4000/5000 ada GeForce RTX 4060/4080/4090 |
RTX A1000 /A2000/A3000/A4500/A5500 GeForce RTX 3070 Ti/3080 Ti |
ディスプレイ | WUXGA/WQXGA IPS WQUXGA OLED |
WUXGA/WQXGA/WQUXGA IPS |
無線 | Wi-Fi 6E、4G LTE | Wi-Fi 6、5G |
バッテリー | 最大約19.5時間 170/230W |
21.9時間 170/230W |
重量 | 1.78㎏ | 1.81㎏ |
寸法 | 359.5 × 253.8 × 17.3㎜ | 359.5 × 253.8 × 17.7㎜ |
変更点です。
・CPUが第13世代に
・メモリの周波数が5600MHzにアップし、最大容量が増えた
・グラボが最新モデルになった
・OLED液晶が追加
・5Gが4G LTEに
・30g軽くなった
こちらは、プロセッサーの性能を表すCPU Markスコアです。
CPU Markスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i9-13900H | |
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Core i9-12900H | |
Core i7-13700H | |
Core i7-13800H | |
Core i7-12700H | |
Core i7-12800H |
もともと高い性能だったので、微増に見えますね。
ThinkPad P1 Gen 6の特徴
ワークステーションにしてはベゼル(画面の黒い枠)がすごく細く、筐体もコンパクトですね。これだけパワフルなスペックですが、あの典型的なごついワークステーションと言うイメージを持っていたら、驚きますね。
寸法は
・幅 359.5㎜
・奥行 253.8㎜
・高さ 17.5㎜(タッチディスプレイは17.3㎜)
で、標準的な16インチの寸法です。コンパクトで重量も1.78㎏からと、運びがしやすいです。
筐体後ろの側面です。最薄モデルは17.3㎜と普段使いPC並みの薄さで、手で掴みやすいです。
ヒンジ裏には長い排気口があり、底面には大きな通気孔、そして内部はヒートパイプ2本にベイパーチャンバーが敷き詰められてるので、排熱性能は高そうです。
また、グラフィックボードのTGPは80Wに下げられており(RTX A1000と2000 adaは35W)、発熱を抑えるために性能も抑えられています。
天板はブラックペイントとカーボン素材(ガラス繊維強化プラスチックとカーボンファイバー強化プラスチック)の2種類があり、ディスプレイにWQUXGAを選ぶとカーボン素材になります。
カーボン素材だと見た目も手触りも格段に良いですが、これだけのためにWQUXGAを選ぶのもコストがかかるので(WUXGAからWQUXGAへアップグレードは74,800円!)、考えものですね。
キーボード
キーボードはフルサイズ・89キーで、バックライト付きになります。16インチですが、テンキーはありません。
ThinkPadのキーボードは打鍵感も高く、キートップが湾曲しており指に吸い付くようにタイピングできるのも特徴です。
トラックパッドは115㎜×67.6㎜と小さめですが、ガラス製なので操作性は高いです。
指紋センサーは標準搭載で、電源に統合されています。電源を入れたらサインインも完了なので、素早く使い始めることができます。
Webカメラ周り
Webカメラは標準で1080p FHD+IRカメラになっており、2.8K相当の500万画素+IRカメラも選べます。どちらも高解像度なので、WEBカメラ経由で現場の状況を見せたり、Web会議で自分の映りが良くなるので、相手にとって見やすくなります。
ただし、どちらもハイブリットカメラ(Webカメラと顔認証カメラを1つのカメラで併用)なので、独立したカメラよりも性能は落ちます。
また、仕様書によるとWEBカメラ無しも選べるようです。
オーディオはドルビーアトモスに最適化された2Wスピーカーが2つ搭載で、ドルビーボイス(周囲の騒音があるときや、複数人で会議をしているときに、自動的に音量を調整する機能)に対応した遠距離マイクが2つ搭載です。
Dolby Atmosは一般的なオーディオの様な平面的じゃなく、立体的な音を体感でるので、音楽も聞きやすいです。
ISV認証
ISV(独立系ソフトウェアベンダー)により、アプリケーションとの互換性や安定稼働、高い運用性をテストされてISV認証を取得しているので、安心して使えます。
英語版のみですが、Lenovoのサイトでどのベンダーのどのソフトと互換性があるか確認が出来ます。
P1 Gen 6は新しい機種なのでまだリストに載っていませんでしたが、購入前に確認してみてください。
MILスペック
本機はMIL規格と言う12項目の米軍の物資調達規格に準拠しており、落下テストや気温・気圧の変化テスト、ディスプレイ部の耐久性など様々なテストもクリアしています。他にも、200の項目の品質チェックをしており、安心して使える機種です。
CPU
Core i7-13700H | Core i9-13800H | Core i9-13900H | |
製造プロセス | 10nm | 10nm | 10nm |
Pコア | 6 | 6 | 6 |
Eコア | 8 | 8 | 8 |
スレッド | 20 | 20 | 20 |
キャッシュ | 24MB | 24MB | 24MB |
ターボブースト | 5.0GHz | 5.2GHz | 5.4GHz |
ターボブーストマックステクノロジー3.0 | 5.0GHz | 5.2GHz | 5.4GHz |
Pコア最大周波数 | 5.0GHz | 5.2GHz | 5.4GHz |
Eコア最大周波数 | 3.7GHz | 4.0GHz | 4.1GHz |
GPU実行ユニット | 96EU | 96 | 96EU |
ベースパワー | 45W | 45W | 45W |
マックスパワー | 115W | 115W | 115W |
CPUはPコア(Performance Core)とEコア(Efficient Core)の2つを搭載しており、高負荷な作業はPコアで処理を、低負荷な事はEコアで処理することによって、パワフルでも省電力性を兼ね揃えたCPUになっています。
また、Intel Thread Directorというハードコアが、命令をより効率よくPコアとEコアに割り当てて実行できるので、性能もかなり上がっています。
ターボブーストマックステクノロジー3.0は、プロセッサーの中の最もパフォーマンスの高いコアを識別し、電力と熱のヘッドルームを利用して、必要に応じてそれらのコアの周波数をあげることにより更なるパフォーマンスを提供します
Core i7とi9はクロック数が違うだけで、他はすべて同じですね。
こちらはCPUの性能を測るCPU Markスコアです。
スコアの目安
- 7000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 10000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 15000~・ハイエンドPCに搭載される
- 18000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
CPU Mark
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i9-13900HX | |
---|---|
Core i7-13700HX | |
Core i9-13900H | |
Core i7-13700H | |
Core i7-13800H | |
Core i7-13620H | |
Core i5-13500H | |
Core i7-1360P | |
Core i5-1340P | |
Core i5-13420H | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1240P | |
Core i7-1365U |
こちらはGeekbench 6のスコアで、CPUの3DCGレンダリング性能を測定します。一般的に、3Dレンダリングやエンコードはマルチコア、モデリングやCAD、編集中、ゲームはシングルコアを重視します。
マルチコアは8000~9000以上で高性能、シングルコアは1500以上あれば高性能です。
マルチコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i9-13980HX | |
---|---|
Core i9-13950HX | |
Core i9-13900HX | |
Core i7-13700HX | |
Core i9-13900H | |
Core i7-13800H | |
Core i7-13700H | |
Core i5-13500H | |
Core i5-1350P | |
Core i5-1340P | |
Core i7-1370P | |
Core i7-1360P | |
Core i5-1335U | |
Core i5-1345U | |
Core i7-1365U |
シングルコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i9-13900HX | |
---|---|
Core i9-13900H | |
Core i7-1370P | |
Core i7-13800H | |
Core i7-13700HX | |
Core i7-13700H | |
Core i5-13500H | |
Core i7-1360P | |
Core i5-1345U | |
Core i5-1340P | |
Core i5-1335U | |
Core i3-1315U | |
Core i5-1350P | |
Core i7-1365U |
グラフィックス
GPUは業務用のRTXシリーズと、ゲームに最適化されたGeForce RTX 40シリーズになり、RTX A1000以外は最新のada世代です。
RTX 5000 |
RTX 4000 |
RTX 3500 |
RTX 2000 |
RTX A1000 |
|
アーキテクチャ | Ada Lovelace | Ampere | |||
CUDAコア | 9728 | 7424 | 5120 | 3072 | 2560 |
RTコア | 76 | 58 | 40 | 24 | 16 |
Tensorコア | 304 | 232 | 160 | 96 | 20 |
単精度性能 (TFLOPS) |
42.6 | 33.6 | 23.0 | 14.5 | 9.3 |
メモリタイプ | GDDR6 | ||||
メモリ帯域 | 576GB/秒 | 432GB/秒 | 432GB/秒 | 256GB/秒 | 168GB/秒 |
メモリ容量 | 16GB | 12GB | 12GB | 8GB | 6GB |
TGP | 115W | 115W | 115W | 60W | 60W |
・RTコアは第3世代で、A1000のみ第2世代
・Tensorコアは第4世代で、A1000のみ第3世代
こちらはDirectXに最適化されたGeForceです。
RTX 4060 Laptop | RTX 4080 Laptop | RTX 4090 Laptop | |
コードネーム | Ada Lovelace | ||
CUDAコア | 3072基 | 7424基 | 9728基 |
RTコア | 第3世代 24基 | 第3世代 58基 | 第3世代 76基 |
Tensorコア | 第4世代 96基 | 第4世代 232基 | 第4世代 304基 |
ベース/ブーストクロック | 2370MHz | 2280MHz | 2040MHz |
メモリタイプ | GDDR6 | ||
メモリ容量 | 8GB | 12GB | 16GB |
メモリバス幅 | 128bit | 192bit | 256bit |
メモリ帯域幅 | 256GB/s | 432GB/s | 576GB/s |
TGP | 115W | 175W |
一般的にワークステーションなら「GeForceじゃない方」を選びますが、ゲームをする人はGeforce が良いです。
ディスプレイ
解像度 | 光沢 | 液晶 | 輝度 |
WUXGA WQXGA WQUXGA |
なし なし 反射/傷防止 |
IPS IPS OLED |
300nit 500nit 400nit |
コントラスト比 | 色域 | 視野角 | その他 |
1200:1 1200:1 100,000:1 |
sRGB 100% sRGB 100% DCI-P3 100% |
178° | WQUXGA)Dolby Vision、HDR400 |
ディスプレイは3種類あり、すべてのモデルでファクトリーカラーキャリブレーションに対応しています。これは、ディスプレイをワンクリックで工場出荷時の状態に戻せるので、今後、あの面倒くさいキャリブレーションをする必要がなくなります。
画面アスペクト比は16:10と縦に長く、16インチでも17インチ並みの情報が表示され、今まで見えなかった部分が見えるので、作業効率もアップします。Lenovoでは16:10のアスペクト比は普通になっていますが、同業他社を見るとまだまだ16:10の方が少ないですね。
解像度はWUXGA(1920×1200ドット)、WQXGA(2560×1600ドット)、そしてWQUXGA(3840×2400ドット)になります。高解像度の方が高精細で細かい部分まで見れるので、必要に応じて解像度を選べます。
また、個人的に大事な部分は、解像度はもちろんですが、輝度と色域です。
屋外で使うことが多い人は500ニトのWQXGAが一番よく、反対に屋内で使う人は300ニトのWUXGAでも問題ありません。
色域は広い方がより現実の色に近いので、例えば印刷関係や写真や映像の編集など、正確な色を見て正確な編集が必要な場合はDCI-P3 100%が一番ですが、Web用画像などであればsRGB 100%でも問題ないと思います。
左から広色域のDCI-P3 100%、sRGB 100%、そして多くの人のPCで採用されているのは一番右のNTSC 45%です。
また、DCI-P3 100%はDolby VisionとHDR400に対応しており、従来よりもより明るく(白はより白く、黒はより黒く描写できる)表現できます。このモデルはOLED液晶を採用しているので、真っ黒な「黒」も描写できますね。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
メモリはDDR5-5600MHzで、2スロット・最大96GBになります。96GBの場合は48GB×2になりますが、珍しい容量ですね。一般的に売られているのは8、16、32、64GBなので、もし、48GBメモリ1枚を選んだら、対になるもう1枚を探すのが大変です。
ノートパソコンで最大96GBは十分な大きさですが、もし、もっと大きな容量が欲しい場合は、ThinkPad P16 Gen 2が196GBまで増設できます。
ストレージ
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
搭載ストレージはSSD PCIe 4.0で、最大2枚・8TBにできます。Lenovo公式サイトでSSDを2枚搭載した場合はRAID設定がワンクリックでできますが、ストレージが激高なんです。
1TBで83,600円、4TBに至っては41万円オーバー!!現実的に見たら、1stストレージだけ選び、2ndストレージは自分で購入して増設した方がいいですね。amazonでは4TBで3万円ほど、2TBで1.5万円くらいからありました。
こちらはシーケンシャル速度の、おおよその速度です。
シーケンシャル速度
オレンジ色・・・リード 青・・・ライト
PCIe 4.0×4 | |
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PCIe 3.0×4 | |
HDD |
セキュリティ
ThinkPadは、全方位から備えるサイバーセキュリティのThinkShieldによって守られており、堅牢性が高い機種になっています。
一般的なノートパソコンよりは強固ですが、セキュリティソフトをお考えの場合は「Lenovoパソコンにおすすめのセキュリティソフト」も併せて読んでみてください。
Wi-Fi 6Eに対応
対応周波数 | 速度 | |
IEEE802.11ac (Wi-Fi 5) |
5GHz | 6.9Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6E) |
2.4/5/6GHz | 9.6Gbps |
次世代通信規格のWi-Fi 6Eに対応しており、現在主流のWi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
Wi-Fi 6EはWi-Fi 6のExtended(エクステンディット)版で、6GHz帯(高速通信)での通信ができるのですが、執筆時現在の日本では6GHz帯はまだないので使えません。最大で5GHz帯になります。
先述しましたがイーサネットコネクタがないので、アダプタを購入し、Thunderbolt 4経由で接続できます。
LTE
WWANはFibocom L860-GL CAT 16が搭載でき、ダウンロードは最大1Gbps、アップロードは最大75Mbpsになります。テザリングやポケットWi-Fiよりも速いので、屋外でも常にWi-Fiに接続する必要がある場合は、LTEモデルがおすすめです。
ちなみにLTE用の格安SIMなら、大手のIIJmioがおすすめですよ。
バッテリー駆動時間
バッテリーは大容量90Whrが搭載で、最大19.5時間のバッテリー駆動時間があります。
ワークステーションなので大容量ですね。これで1.76㎏からってすごいですね。
また、電源は170Wか230Wがあり、搭載スペックにより自動的に選ばれます。
インターフェイス
インターフェイスは16インチのワークステーションとしては豊富じゃないですが、Thunderbolt 4が2つあるので、アダプタやドックを持っていたら問題なく使えます。Lenovoではいくつかのドックやハブが販売されており、ワークステーション用のドックもあるので、Lenovoドックのレビューも併せてどうぞ。
右側面にはSDカードリーダー、SIMカードスロット、USB 3.2 Gen 1が2つ、そそいてセキュリティスロットになります。
左側面には電源コネクタ、Thunderbolt 4が2つ、HDMI、マイク/ヘッドフォンジャックになり、Thunderbolt 4にはこういった機能・性能があります。
- Power delivery対応、DisplayPort出力機能付き、DC-in機能付き
- 最大データ転送速度40GB/秒が2mのケーブルでも出る(以前は0.8mまで)
- PCIeの転送速度は32GB、ストレージ転送速度は最大3000Mbps
- 4Kディスプレイ2台同時に出力可能
- 8K出力にも対応
サポート・保証
標準で1年間の「引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、最長5年まで延長できます。また、レノボオンサイトプレミアサポートと言うサポートにアップグレードができ、こちらは24時間365日専任のエージェントが電話対応します。(通常サポートは朝9時~夕方6時まで)
保証は引き取り修理とオンサイト修理、翌営業日オンサイト修理の3種類があります。
- 引き取り修理・・・家などの指定住所にLenovoの指定業者がPCを引き取りに来てリペアセンターに配送、修理後、郵送してくれる保証です。保証期間内は、基本的に修理費・郵送費など無料です。
- オンサイト修理・・・事務所や自宅にエンジニアが来て修理
- 翌営業日オンサイト修理・・・翌営業日(土日祝日以外)にエンジニアが来て修理
ライバル機種
Lenovoのワークステーション・Pシリーズは上記5つのモデルがあり(P15VはP16Vにサイズアップしました)、表の様な性能と機動性になっています。
より高い性能をお求めなら、P16 Gen 2がおすすめです。
ThinkPad P16 Gen 2
2023年のLenovoノートパソコン最高峰の機種で、これより高いスペックの機種は出ないんじゃないかなと思います。16インチで約3㎏と重たいですが、LTEも搭載可能で現場作業にも向いています。ただし、ストレージが異常に高く、購入する人も限られると思います
CPU | Core i5-13600HX Core i7-13700HX Core i7-13850HX Core i9-13980HX Core i9-13950HX |
---|---|
メモリ | 最大192GB |
ストレージ | SSD ×2 |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス Intel Arc Pro A30M RTX A1000 RTX 2000/3500/4000/5000 ada |
ディスプレイ(16型) | WUXGA/WQXGA IPS 光沢なし WQUXGA OLED 光沢なし |
無線 | Wi-Fi 6E、LTE |
生体認証 | 指紋センサー、顔認証 |
WEBカメラ | 1080p FHD、IRカメラ搭載モデルあり |
重さ | 約2.95㎏~ |
価格 | 30.4万円~ |
まとめ
良い点
・ハイスペックだが、コンパクト軽量で持ち運びがしやすい
・カーボン素材もあり、おしゃれで傷もつきにくい
・画面比が16:10で、16型でも17型並みの情報が表示される
・グラボが多彩でチョイスが多い
・最新スペックが満載
残念な点
・インターフェイスが若干少ない
総合評価
高性能ワークステーションで、軽量化のためにイーサネットコネクタが犠牲になったりしていますが、Thunderbolt 4で欠点をカバーしたり、GPUのTGPを下げて電源も大きくせずにしたりと、機動性も高く絶妙なバランスをとった機種ですね。
外観もカッコよく、スリムでおしゃれなので、どこで作業をしても「なんであんなにごついPC使っているんだ?」と思われることもないと思います。
機動性を高めたハイエンドモデルなので、持ち運び用の2台目として購入する人が多いと思いますが、デスクトップのワークステーションが必要ないくらいの用途であれば、本機を持ち運び兼据え置き用として、十分使えます。