2024年モデルでRyzen 7000シリーズ搭載ですが、ビジネス用途にも十分な性能があり、メモリとストレージの増設が可能なので、スペックが足りないと感じたら自分でスペックアップができるので、末永く使える機種です。
16インチで1.81㎏と重たい機種ではありますが、バッテリー駆動時間が最大約13.2時間もあるので、外出時に大きな画面で作業をしたいエンジニアなどに向いています。
レビュー機は当サイトの購入品で、スペックはRyzen 5 7535U、メモリ16GB(1枚)、SSD 512GBです。
本機で作成した紹介動画です。
※2024年9月28日追記)
使い始めて約1か月たったので、使い心地やメリットデメリットを書き足しました。
Contents
ThinkPad E16 Gen 2 AMDのスペック
CPU | Ryzen 3 7335U Ryzen 5 7535U Ryzen 7 7735U Ryzen 5 7535HS Ryzen 7 7735HS |
---|---|
メモリ | DDR5-4800 最大32GB(最大容量64GB) |
ストレージ | SSD×2 |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス |
ディスプレイ(16型) | WUXGA/WQXGA IPS タッチあり |
OS | Windows 11 Home/Pro |
通信 | Wi-Fi 6/6E、1ギガビットイーサネット |
生体認証 | 指紋センサー/顔認証(オプション) |
WEBカメラ | HD、FHD、FHD+IRカメラ |
寸法(幅×奥行×高さ) | 356.1 × 247.7 × 19.85mm~ |
重さ | 1.81㎏~ |
バッテリー(JEITA 3.0) | 最大約7.8時間 |
標準保証 | 1年間 |
価格 | 9.3万円~ |
<性能評価>
パソコンの頭脳であるCPUはRyzen 7000シリーズで、ミドルクラスの7035シリーズです。省電力モデルのUシリーズと、ハイパフォーマンスモデルのHSシリーズがあります。
バッテリー重視ならUシリーズ、性能重視ならHSシリーズですね。
メモリはDDR5-4800が搭載で、公式サイトでは最大32GBにできますが、最大64GBに対応しています。後々スペックアップできるので、長く使えますね。
ストレージは最新のSSD PCIe 4.0が搭載で、最大1TBと大容量です。こちらもM.2スロットがもう1つあるので増設も可能です。PCIe 4.0はデータ転送速度が爆速で、パソコン起動やアプリの立ち上げなどサクサクです。
ディスプレイは画面アスペクト比が16:10と縦に長いWUXGA(1920×1200ドット)か、2.5K(2560×1600ドット)で、16インチですが17インチ並みの情報が表示されるので、作業効率もアップします。
また、2.5KはsRGB 100%と高色域で、画像編集をする様なクリエイターに合います。
その他のスペックは、Winodws 11 HomeかProが選べ、無線は高速安定通信ができるWi-Fi 6かWi-Fi 6E、そして有線接続も可能、Webカメラは最高で高画質FHD 1080pになります。
指紋センサーと顔認証はオプションで追加でき、サインインも一瞬で完了です。ハーマンカードン製でドルビーアトモスに対応したオーディオに2Wスピーカーが2つ搭載しており、そこそこ良いスピーカーです。
バッテリーは47Whrか57Whrがあり、バッテリー駆動時間は最大13.2時間となっています。使い方によっては、丸1日外出先で使用できそうです。
インターフェイスは16インチでは豊富じゃないですが、RJ45もあるしUSB Type-Cも2つあるので悪くないです。
2024年のトレンドと比較
2024年の‘ビジネスノートパソコンのトレンドをまとめたので、本機がどのくらい満たしているか比較してみます。(〇/標準搭載、△/モデルによってはあり、×/なし)
Ryzen 8000 | DDR5 | PCIe 4.0 | アスペクト比16:10 |
× | 〇 | 〇 | 〇 |
Wi-Fi 6/6E | sRGB 100%以上 | 輝度300nit以上 | 1080P Webカメラ以上 |
〇 | △ | 〇 | △ |
USB4 | 生体認証 | バッテリー10時間以上 | |
× | △ | 〇 |
バツと三角が多いですが、△はカスタマイズから上位スペックに変更できるので、悪くないと思います。
旧モデルとの比較
旧モデルのThinkPad E16 Gen 1 AMDとの比較です。(表のメモリ・SSD・バッテリーは最大値)
旧モデル | 本機種 | |
CPU | Ryzen 3 7330U Ryzen 5 7530U Ryzen 7 7730U |
Ryzen 3 7335U Ryzen 5 7535U Ryzen 7 7735U Ryzen 5 7535HS Ryzen 7 7735HS |
メモリ | DDR4-3200 32GB | DDR5-4800 64GB |
ストレージ | SSD×2 | |
ディスプレイ | WUXGA/WQXGA IPS | |
無線 | Wi-Fi 6/6E | |
バッテリー | 20.7時間(JEITA 2.0) | 11.8時間(JEITA 3.0) |
重量 | 1.77㎏ | 1.81㎏ |
寸法 | 356.1 × 247.7 × 19.9mm | 356.1 × 247.7 × 19.85mm |
主な変更点です。
・CPUが上位モデルの7035シリーズに
・メモリがDDR5になり、最大容量が倍に
・40g重くなった
・HD Webカメラが追加
・USB 3.2 Gen 2が追加
・Trackpoint Quick Menuが搭載
同じ筐体を使用しており、主な変更点はCPUとメモリを別のものに載せ替えただけです。
こちらは、プロセッサーの性能を表すCPU Markスコアです。
CPU Markスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・旧モデル
Ryzen 7 7745HS | |
---|---|
Ryzen 7 7735U | |
Ryzen 7 7730U | |
Ryzen 5 7535HS | |
Ryzen 5 7530U | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 3 7335U | |
Ryzen 3 7330U |
1か月使った感想
2024年9月28日追記)
ちょっと長くなったので、越の記事にまとめました。1か月使った感想もどうぞ。
増設可能なメモリとストレージ
注)自己増設や換装をすると保証が外れる可能性があるので、ご注意ください
メモリはDDR5が搭載し、動作周波数は4800MHzです。公式サイトでは最大で16GB×2枚の32GBにできますが、最大容量は64GBと、ヘビーユーザーにも使えますね。
その時の状況に合わせてスペックアップできるので、末永く使えます。
メモリを32GBに増設して、デュアルチャンネルメモリでメモリ速度を計測しました。
Memory Markの計測結果は2551とかなり低かったです。ただし、これだけスコアがあれば特に処理速度が遅いなどと感じることはないです。
Memory Mark
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
LPDDR5X平均 | |
---|---|
DDR5平均 | |
LPDDR5平均 | |
本機種DDR5-4800 | |
LPDDR4X-4266MHz平均 | |
DDR4-3200MHz平均 |
ストレージも最新のSSD PCIe 4.0が搭載で、公式サイトでは最大1TBできますが、M.2スロットがもう一つあるのでストレージの増設も可能です。
スロットはType-2242と2280が1つずつで、PCIe 4.0×4スロット最大1TBとなっています。PCIe 4.0はデータ転送速度が速く、パソコンの起動も12秒前後と速く、アプリの立ち上げも高速です。
ちなみに搭載ストレージはType-2242で、自分で増設するにはType-2280になります。
本機のシーケンシャル速度はリードが5016MB/秒、ライトが4642MB/秒とビジネス用途でもサクサク使えるほど早い速度でした。特に、ライトがすごく良いですね。
こちらはシーケンシャル速度の、おおよその速度です。
シーケンシャル速度
オレンジ色・・・リード 青・・・ライト
PCIe 4.0×4 | |
---|---|
PCIe 3.0×4 | |
HDD |
画面比16:10のディスプレイ
<レビュー機はWUXGA IPS NTSC 45% 300nit>
解像度 | 液晶/光沢 | インチ | 輝度 |
WUXGA WQXGA |
IPS/なし | 16インチ | 300nit 400nit |
コントラスト比 | 色域 | 視野角 | その他 |
800:1 1500:1 |
NTSC 45% sRGB 100% |
170° | ― Eyesafe |
ディスプレイは3種類あり、用途に合わせてスペックを選べます。
- WUXGA(1920×1200) IPS 300ニト NTSC 45%
- WUXGA IPS 300ニト NTSC 45% タッチパネル
- WQXGA(2560×1600) IPS 400ニト sRGB 100% EyeSafe
画面アスペクト比が16:10と縦に長いので、16インチでも17インチ並みの情報量があり、小型モニターを使っているくらい見やすいです。
その他のインチと比較するとわかりやすいですが、一目で見て取れる情報量が多いです。スクロールアップ/ダウンの回数が減るので、作業効率もアップします。
液晶は視野角が広いIPS液晶で、本機は上下横各85°広いので画面の四隅が暗くなったりしません。色域は2種類あり、一般的なNTSC 45%か、Web用画像編集に向いているsRGB 100%になります。
左は本機・E16 Gen 2でNTSC 45%、右はsRGB 100%ですが、同じものを見ていても全然違ったものに見えますね。
輝度は300ニトか400ニトで、こちらは輝度の目安です。
220ニト | 室内ならなんとか使える。明るい室内では暗く見える |
---|---|
250ニト | 室内向け。屋外では日陰ならギリギリ使える |
300ニト | 屋外の日陰でも見える |
400ニト | 屋外でも使いやすいが、直射日光が当たるとちょっとくらい |
500ニト | 屋外向け |
600ニト | 画面に直射日光が当たっても比較的見える |
Copilotボタン搭載キーボード
旧モデルからの変更点ですが、Prtscボタンがあった場所にCopilotボタンがついています。コパイロットはWordやExcelなどのMicrosoft製品をサポートする生成AIで、Chat GPTのような使い方もできます。
本機はフルサイズの110キーで、テンキー付き、バックライトの有無と英語/日本語キーはカスタマイズから変更できます。ただし、バックライト無しのキーボードはプラスチック感が強く打鍵感も低いので、バックライトありを強くお勧めします。
キーストロークは約1.5㎜と、ここ最近のThinkPadでは一般的で、キーピッチは縦横約19㎜とフルサイズ並みです。
テンキーはちょっと小さいですが一般的なサイズなので、タイピングがしやすいです。最近レビューをしたLenovoゲーミングPCのLOQはテンキーが小さくて、ちょっと使いにくかったですね。
ThinkPadのキートップは若干湾曲しているので、ミスタイプしにくいです。これもタイピングがしやすい要因の一つです。ただし、バックライト無しのキーボードはプラスチック感が強く打鍵感も低いので、バックライトありを強くお勧めします。
指紋センサーを選んだ場合は、電源に統合されているので、電源を入れたらサインインも完了です。
また、トラックポイントをダブルタップすると、TrackPoint Quick Menuがポップアップし、カメラやマイク、ノイズ抑制などの設定ができるようになりました。
クイックメニューに何を表示させるかも選べるので、選択肢は多くないですが自分が良く使うものを設定できます。
次は、その他の特徴です。
その他の特徴
外観
べゼル幅は左右4.9㎜、上7.8㎜(最薄部)、下11.2㎜とすべてが狭額で、16インチですがスリムにまとまっています。画面占有率は91%なので、いかにベゼルが細いかわかりますね。
寸法は、
・幅 356.1㎜
・奥行 247.7㎜
・高さ 19.85㎜
で、ちょっとぶ厚いですが、15.6インチサイズの大きさです。重さは1.81㎏からと重たいですが、バッテリー駆動時間が13.2時間もあるので、外出時にも大画面で作業をしたい人に向いています。
アルミニウム素材の筐体で、高級感もあり耐久性も高い機種です。
MIL規格と言う12項目の米軍の物資調達規格に準拠しており、落下テストや気温・気圧の変化テスト、ディスプレイ部の耐久性など様々なテストもクリアしています。他にも、200の項目の品質チェックをしており、安心して使える機種です。
いつものThinkPadであればアルミニウム素材の天板は指紋が付きやすいのですが、本機は目立った指紋が付いていません。何か素材が変わったのかわかりませんが、以前のように頻繁に拭く必要もなさそうです。
排気口は底面の半分ほどあり、すごく幅広くなっています。がっつりフレッシュエアーを吸ってくれそうです。底面もアルミニウム素材を使用しており、手触りも良いです。
ディスプレイは約180°開くことができるので、画面をシェアしたりするときに楽です。
Ryzen 7035シリーズ搭載
Ryzen 3 7335U | Ryzen 5 7535U | Ryzen 7 7735U | |
製造プロセス | 7nm | ||
---|---|---|---|
アーキテクチャ | Zen 3+ | ||
コア/スレッド | 4/8 | 6/12 | 8/16 |
L3キャッシュ | 8MB | 16MB | |
GPUコア | 4 | 6 | 12 |
基本クロック | 3.0GHz | 2.9GHz | 2.7GHz |
ブーストクロック | 4.3GHz | 4.55GHz | 4.75GHz |
TDP | 28W |
Ryzen 5 7535HS | Ryzen 7 7735HS | |
製造プロセス | 6nm | |
アーキテクチャ | Zen 3+ | |
コア/スレッド | 6/12 | 8/16 |
L3キャッシュ | 16MB | 16MB |
GPUコア | 6 | 12 |
ベースクロック | 3.3GHz | 3.2GHz |
ブーストクロック | 4.55GHz | 4.75GHz |
TDP | 35-54W |
アーキテクチャはZen 3+で、Zen 3と比べ、以下の点が変わっています。
・前世代と比較して最大30%高速
・最大24時間のバッテリー
・内蔵GPUがRDNA2(レイトレーシング対応)
・統合型グラフィック性能はRyzen 5000シリーズの最大2倍
・DDR5/LPDDR5のメモリに対応
・USB4対応
・PCIe Gen 4対応
・Wi-Fi 6E対応
ちなみに、Ryzen 7000シリーズって5種類あり、それぞれ仕様や規格が全然違うんです。見分け方は下2桁の数字です。
20U | 30U | 35U | 40U/HS | 45HX | |
プロセス | 6nm | 7nm | 7nm | 4nm | 5nm |
アーキテクチャ | Zen 2 | Zen 3 | Zen 3+ | Zen 4 | Zen 4 |
最大温度 | ? | 95° | 95° | 100° | 100° |
メモリ | DDR4 | DDR4 | DDR5 | DDR5 | DDR5 |
PCIe 4.0 | PCIe 3.0 | PCIe 3.0 | 対応 | 対応 | 対応 |
USB4 | × | × | 内蔵 | 内蔵 | × |
本機搭載モデルは下2桁が「35」で、ちょうど真ん中のモデルです。
HSシリーズは6nmプロセスを採用し、TDPとベースクロックが上がりましたが、最大クロックはUシリーズと同じです。
また、NPUコアは搭載していません。
こちらはCPU Markスコアで、CPUの性能を数値化したものです。本機(Ryzen 5 7535U)は15855でした。ちょっと伸び悩んだスコアですが、Core i7-1355Uとほぼ同じくらいでした。
本記事掲載のベンチマークはすべてシングルチャンネルメモリ16GBで計測しています。デュアルチャンネルメモリ32GBの性能は、「Ryzen 5 7535Uのベンチマーク」で紹介しています。
スコアの目安
- 7000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 10000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 14000~・ハイエンドPCに搭載される
- 15000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
CPU Markスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 7745HS | |
---|---|
Core i7-1360P | |
Core i5-1340P | |
Ryzen 7 7735U | |
Ryzen 5 7535HS | |
Ryzen 7 5825U | |
Core i7-1355U | |
Core Ultra 7 155U | |
Ryzen 5 7530U | |
Core i7-1355U | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 3 7335U |
Cinebench R23のスコアで、CPUの3DCGレンダリング性能を測定します。一般的に、3Dレンダリングやエンコードはマルチコア、モデリングやCAD、編集中、ゲームはシングルコアを重視します。
本機はマルチコア7544、シングルコアは1478と、悪くないスコアでした。
マルチコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 7840HS | |
---|---|
Ryzen 9 PRO 6950H | |
Ryzen 7 6800H | |
Ryzen 7 7735HS | |
Ryzen 7 7735U | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 7 7730U | |
Ryzen 5 7520U |
シングルコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 7840HS | |
---|---|
Ryzen 9 PRO 6950H | |
Ryzen 7 7735HS | |
Ryzen 7 6800H | |
Ryzen 7 7735U | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 7 7730U | |
Ryzen 5 7520U |
こちらは上でベンチマークをとったCinebenchの最新版、Cinebench 2024です。
Cinebench 2024は、Cinema 4DのデフォルトレンダリングエンジンであるRedshiftのパワーを利用して、CPUとGPUの能力を計測します。本機はマルチコア405ポイント、シングルコア85ポイントと、標準的なスコアです。
マルチコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 8845HS | |
---|---|
Apple M1 Max | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Apple M1 | |
Core i7-1280P | |
Ryzen 3 8300GE | |
Ryzen 5 7535U |
シングルコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Apple M1 Max | |
---|---|
Apple M1 | |
Ryzen 3 8300GE | |
Ryzen 7 8845HS | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Ryzen 5 7535U | |
Core i7-1280P |
PCMark10
こちらはPCMark10の計測結果で、Essentialは「通常用途(Web検索やビデオ会議、アプリの起動など)の性能」、Productivityは「Microsoft Office(事務系のアプリ)使用時の性能」、Digital Content Creationは「コンテンツ作成(画像・動画編集など)のしやすさ」を表しています。
基本的に、ビジネス用途での使いやすさを測るときに使用するベンチマークです。
総合性能の目安は以下になります。
・9000以上・・・ハイスペック
・7500以上・・・ミドルハイ
・5000以上・・・ミドルクラス
・2500以下・・・エントリ―クラス
本機種のスコアです。
- 総合性能は5505→ミドルクラス性能
- Essentialは9465→通常用途やビデオ会議などは使いやすい
- Productivityは8176→高速に使える
- Digital content creationは5851→Officeなどは普通に使え、簡単なリタッチなどの画像編集も可能
総合的に見て、当たり前ですがビジネス用途でもサクサク使える性能があります。また、今回のベンチマークはメモリ1枚のシングルチャンネルで計測したので、メモリ2枚を搭載するともっと高いスコアになります。
Essential
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 5 8640HS | |
---|---|
Core Ultra 5 125H | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1240P | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 3 8300GE | |
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 3 5425U | |
Ryzen 3 7335U | |
Core i5-1235U | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Ryzen 5 5500U |
Productivity
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 3 8300GE | |
---|---|
Ryzen 5 8640HS | |
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 3 5425U | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 3 7335U | |
Ryzen 5 5500U | |
Core i3-1215U | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1240P | |
Core i5-1235U |
Digital Content Creation
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 5 125H | |
---|---|
Ryzen 5 8640HS | |
Ryzen 7 7735U | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1240P | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 3 8300GE | |
Ryzen 3 7335U | |
Core i3-1215U | |
Core i5-1235U | |
Ryzen 5 5500U | |
Core i3-12100 | |
Ryzen 3 5425U |
グラフィック性能はそこそこ使えるほどにある
CPU内蔵の3Dグラフィック性能は、メモリが2枚のデュアルチャンネルメモリだと本当の性能を発揮できますが、本機は16GBメモリ1枚のシングルチャンネルメモリで計測しています。
これで2745もあるので、そこそこ高い性能です。
ドラゴンクエスト10のベンチマークは、「快適」で6023でした。
重ためのゲームのファイナルファンタジー14 黄金のレガシーは、3048で設定変更を推奨でした。グラフィック性能が足りていないです。
ちなみに、メモリを32GBにしてLightroomとPhotoshop、そしてDavinci Resolveでクリエイティブワークに使えるか検証もしました。
排熱性能
本機はファンが1つに、ヒートパイプも1つのみとなっており、排熱性能は高くないです。ヒートパイプやファン数は上位モデルの方が多く、そして高品質になります。
ヒートシンクは1つだけですね。
<表記はケルビン>
こちらは、CinebenchというCPUをフルパワーで使うベンチマークを実行時に計測したCPU温度の推移です。
平均353°(摂氏83度)で最大357°(摂氏87°)と一定した温度の推移でした。これは排熱がうまくできており、CPUも熱くなりすぎてクロック数が落ちたりしていない証拠です。
筐体内部を見るとあまり良い排熱機構にはなっていませんが、筐体が大きいからか上手く排熱できているようです。
WEBカメラ周り
Webカメラは3種類あり高画質FHD 1080p、FHD 1080p+IRカメラ。HD 720pカメラになり、プライバシーシャッター付きになります。
IRカメラは顔認証用で、サインインも一瞬で完了です。
ズームするとわかりやすいですが、FHDの方が倍近い画質で、毛並みまできれいに見えます。Web会議などで相手に表示される自分の映像が高精細になり、印象がアップします。
マイクはデュアルアレイで2つ搭載、そしてドルビーアトモス対応2Wのスピーカーが2つあります。また、周囲の騒音があるときや、複数人で会議をしているときに、自動的に音量を調整するDolby Voiceにも対応しています。
セキュリティ
ThinkPadは、全方位から備えるサイバーセキュリティのThinkShieldによって守られており、堅牢性が高い機種になっています。
AIを搭載したインテル スレット・ディテクション・テクノロジーは、ランサムウェアやクリプトジャッキングなどを検出します。
一般的なノートパソコンよりは強固ですが、セキュリティソフトをお考えの場合は「Lenovoパソコンにおすすめのセキュリティソフト」も併せて読んでみてください。
Wi-Fi 6/6Eに対応
対応周波数 | 速度 | |
IEEE802.11ac (Wi-Fi 5) |
5GHz | 6.9Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6E) |
2.4/5/6GHz | 9.6Gbps |
次世代通信規格のWi-Fi 6、もしくは6Eに対応しており、現在主流のWi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
Wi-Fi 6EはWi-Fi 6のExtended(エクステンディット)版で、6GHz帯(高速通信)での通信ができます。そして1ギガビットイーサネットも搭載しており、無線でも有線でも快適に使えます。
<左・2022年モデルのX1 Carbon Gen 11で計測/右・2024年モデルの本機で計測>
こちらは、本機(Wi-Fi 6E)と2022年モデルのX1 Carbon Gen 11(Wi-Fi 6E)で同時にWi-Fi速度を計測した結果です。3回計測して、すべて本機の方がX1 Carbon Gen 11よりも速度が速かったので、アンテナの感度も良くなっているのかなと思います。
バッテリー駆動時間
バッテリーは47Whrと57Whrがあり、最大バッテリー駆動時間は約13.2時間になります。使い方によっては1日持つので、重たいですが、大画面で作業をしたいという場合は持ち運んでもよいかもしれません。
インターフェイス
インターフェイスは多くなくUSB4もないですが、3.2 Gen 2が2つあり、DP対応USB Type-Cが2つあるので悪くないです。
右側面インターフェイスはUSB 3.2 Gen 1(データ転送速度5Gbps)、RJ45、そしてケーブルロックスロットになります。
左側面インターフェイスはUSB 3.2 Gen 2 Type-Cが1つとGen 1が1つ(DisplayPort映像出力機能、PD 3.0)、USB 3.2 Gen 2、HDMI、そしてマイク/ヘッドフォンジャックになります。
サポート・保証
標準で1年間の「引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、最長5年まで延長できます。また、プレミアサポートと言うサポートにアップグレードができ、こちらは24時間365日専任のエージェントが電話対応します。(通常サポートは朝9時~夕方6時まで)
また、保証は引き取り修理とオンサイト修理、翌営業日オンサイト修理の3種類があります。
- 引き取り修理・・・家などの指定住所にLenovoの指定業者がPCを引き取りに来てリペアセンターに配送、修理後、郵送してくれる保証です。保証期間内は、基本的に修理費・郵送費など無料です。
- オンサイト修理・・・事務所や自宅にエンジニアが来て修理
- 翌営業日オンサイト修理・・・翌営業日(土日祝日以外)にエンジニアが来て修理
ライバル機種
ThinkPad E16 Gen 1 AMD
本機の旧モデルですが、今ならRyzen 3モデルが8.1万円、Ryzen 5モデルが8.7万円から販売中です。CPU以外はほぼ同じスペックなので、ぶっちゃけ言うと私だったらこっちの旧モデルを買います
CPU | Ryzen 3 7330U Ryzen 5 7530U Ryzen 7 7730U |
---|---|
メモリ | 最大24GB |
ストレージ | SSD×2 |
ディスプレイ(16型) | WUXGA/WQXGA IPS タッチあり |
通信 | Wi-Fi 6/6E、1ギガビットイーサネット |
生体認証 | 指紋センサー/顔認証(オプション) |
WEBカメラ | FHD、FHD+IRカメラ |
重さ | 1.77㎏~ |
バッテリー | 最大約20.7時間 |
価格 | 8.1万円~ |
ThinkBook 16 Gen 6 AMD
なんと最大メモリが64GBと大きく、ストレージも2枚搭載可能なThinkBookです。キートップがThinkPadの様に湾曲しており、タイピングがしやすくなっています。また、画面比が16:10と縦に長く、より多くの情報を表示できます。CPUスペックはハイエンドではありませんが、十分な性能となっています
CPU | Ryzen 3 7330U Ryzen 5 7530U Ryzen 7 7730U |
---|---|
メモリ | 最大64GB |
ストレージ | SSD 最大1TB(M.2スロットは2つあり) |
ディスプレイ(16型) | WUXGA IPS 光沢なし WQXGA IPS 光沢なし sRGB 100% |
通信 | Wi-Fi 6E、ギガビットイーサネット |
生体認証 | 指紋センサー、顔認証 |
WEBカメラ | FHD 1080p、IRカメラ |
重さ | 約1.71㎏ |
バッテリー | 最大14.9時間 |
セキュリティ | ThinkShield |
価格 | 7.4万円~ |
ThinkPad E16 Gen 2インテル
インテル14世代CPU搭載でAI性能が高まった機種です。メモリとストレージの増設が可能で、かなり大容量にできます。画面比は16:10と縦に長く、17インチ並みの情報が表示され、2.5KディスプレイはsRGB 100%と高色域です。Thunderbolt 4対応USB4が1つ搭載しており、据え置き用としても使いやすい機種です。
CPU | Core Ultra 5 125H/125U Core Ultra 7 155H/155U |
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メモリ | DDR5-5600 最大32GB(最大容量64GB) |
ストレージ | SSD×2 |
ディスプレイ(16型) | WUXGA/WQXGA IPS タッチあり |
通信 | Wi-Fi 6/6E、1ギガビットイーサネット |
生体認証 | 指紋センサー/顔認証(オプション) |
重さ | 1.78㎏~ |
バッテリー(JEITA 3.0) | 最大約8.5時間 |
価格 | 12.0万円~ |
まとめ
良い点
・16インチとしては比較的コンパクト
・画面アスペクト比が16:10と縦に長い
・2.5Kディスプレイや、sRGB 100%もあり
・メモリとストレージの増設が可能
・Wi-Fi 6/6Eに対応し、レビュー機は通信速度が速かった
・高画質FHD Webカメラ搭載可能
・16インチと大画面なので、見やすい
残念な点
・特になし
総合評価
画面アスペクト比が16:10と縦に長い16インチで、メモリは最大64GB、ストレージは最大2枚搭載可能と、デスクトップ並みのスペックにできますね。
デフォルトでは低スペックな部分もありますが、カスタマイズからスペックを上げることもできるし、もし必要ないものであれば、そのまま低スペックのものにしておけば安く購入することができます。
本機は何が良いかって、やっぱり16インチはでかい。すごく見やすいです。しかも、本機は画面アスペクト比が16:10なので17インチ並みの情報量だし、あとはコスパが高いですよね。増設もできるし、デフォルトスペックもしっかりしたThinkPadが9万円台からなので、買ってよかったな~って思います。