Ryzen 7000シリーズ搭載の2024年モデルです。全体的にスペックも高めで、メモリとストレージの増設が可能なので、スペックが足りなくなったときに増設をしたら永く使えます。
14インチで実測1372g1500gと持ち運びもしやすく、バッテリー駆動時間も約11.8時間と長めです。ただし、輝度が300ニトと明るい屋外では少し見にくいときがあります。
AIコアであるNPUはありませんが、テキストワーク中心の社会人や学生に合うと思います。
レビュー機はは当サイトの購入品で、Ryzen 3 7335U、メモリ8GB、ストレージ256GBになります。
サクッと概要を知りたい方は、こちらの動画もどうぞ。
※質量が1372gと記載していたのですが、はかりの電池が切れかかっていて正確な数値じゃありませんでした。実測1500gでした。ご迷惑をおかけしました。ここにて訂正させていただきます。
※2024年9月28日追記)使い始めて約2か月たったので、使い心地やメリットデメリットを書き足しました。
Contents
ThinkPad E14 Gen 6 AMDのスペック
CPU | Ryzen 3 7335U Ryzen 5 7535U Ryzen 7 7735U Ryzen 5 7535HS Ryzen 7 7735HS |
---|---|
メモリ | DDR5-4800 最大32GB(最大容量64GB) |
ストレージ | SSD×2 |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス |
ディスプレイ(14型) | WUXGA/2.2 IPS タッチあり |
OS | Windows 11 Home/Pro |
通信 | Wi-Fi 6/6E、1ギガビットイーサネット |
生体認証 | 指紋センサー/顔認証(オプション) |
WEBカメラ | HD、FHD、FHD+IRカメラ |
寸法(幅×奥行×高さ) | 313 × 219.3 × 17.99mm~ |
重さ | 公称値1.44㎏~(実測1500g) |
バッテリー(JEITA 3.0) | 最大約11.8時間 |
標準保証 | 1年間 |
価格 | 9.3万円~ |
<性能評価>
パソコンの頭脳であるCPUはRyzen 7000シリーズで、ミドルクラスの7035シリーズです。省電力モデルのUシリーズと、ハイパフォーマンスモデルのHSシリーズがあります。
バッテリー重視ならUシリーズ、性能重視ならHSシリーズですね。
メモリはDDR5-4800が搭載で、公式サイトでは最大32GBにできますが、最大64GBに対応しています。後々スペックアップできるので、長く使えますね。
ストレージは最新のSSD PCIe 4.0が搭載で、最大1TBと大容量です。こちらもM.2スロットがもう1つあるので増設も可能です。PCIe 4.0はデータ転送速度が爆速で、パソコン起動やアプリの立ち上げなどサクサクです。
ディスプレイは画面アスペクト比が16:10と縦に長いWUXGA(1920×1200ドット)か、2.2K(2240×1400ドット)で、14インチですが15インチ並みの情報が表示されるので、作業効率もアップします。
また、2.2KはsRGB 100%と高色域で、画像編集をする様なクリエイターに合います。
その他のスペックは、Winodws 11 HomeかProが選べ、無線は高速安定通信ができるWi-Fi 6かWi-Fi 6E、そして有線接続も可能、Webカメラは最高で高画質FHD 1080pになります。
指紋センサーと顔認証はオプションで追加でき、サインインも一瞬で完了です。ハーマンカードン製でドルビーアトモスに対応した2Wスピーカーが2つ搭載しており、そこそこ良いスピーカーです。
バッテリーは47Whrか57Whrがあり、バッテリー駆動時間は最大11.8時間となっています。使い方によっては、半日以上外出先で使用しても安心ですね。
インターフェイスは豊富じゃないですが、RJ45もあるし、USB Type-C 3.2 Gen 2もあるので悪くないです。
14インチで1.44㎏とちょっと重たいですが(実測1500g)、バッテリー駆動時間もそこそこ長いので、時々外出をする人にちょうど良いと思います。
2024年のトレンドと比較
2024年の‘ビジネスノートパソコンのトレンドをまとめたので、本機がどのくらい満たしているか比較してみます。(〇/標準搭載、△/モデルによってはあり、×/なし)
Ryzen 8000 | DDR5 | PCIe 4.0 | アスペクト比16:10 |
× | 〇 | 〇 | 〇 |
Wi-Fi 6/6E | sRGB 100%以上 | 輝度300nit以上 | 1080P Webカメラ以上 |
〇 | △ | 〇 | △ |
USB4 | 生体認証 | 重量1.4㎏前後 | バッテリー10時間以上 |
× | △ | △ | 〇 |
NPU | Copilotキー | ||
× | 〇 |
ちょっとバツと三角が多いですね。
旧モデルとの比較
旧モデルのThinkPad E14 Gen 5 AMDとの比較です。(表のメモリ・SSD・バッテリーは最大値)
旧モデル | 本機種 | |
CPU | Ryzen 3 7330U Ryzen 5 7530U Ryzen 7 7730U |
Ryzen 3 7335U Ryzen 5 7535U Ryzen 7 7735U Ryzen 5 7535HS Ryzen 7 7735HS |
メモリ | DDR4-3200 32GB | DDR5-4800 64GB |
ストレージ | SSD×2 | |
ディスプレイ | WUXGA/2.2 IPS | |
無線 | Wi-Fi 6/6E | |
バッテリー | 20.9時間(JEITA 2.0) | 11.8時間(JEITA 3.0) |
重量 | 1.41㎏ | 1.44㎏ |
寸法 | 313 × 219.3 × 18mm | 313 × 219.3 × 17.99mm |
主な変更点です。
・CPUが上位モデルの7035シリーズに
・メモリがDDR5になり、最大容量が倍に
・空いている方のM.2スロットがPCIe 4.0×4に対応した
・30g重くなった
・HD Webカメラが追加
・USB 3.2 Gen 2が追加
・カラーがグラファイトブラックに
・Trackpoint Quick Menuが搭載
同じ筐体を使用しており、主な変更点はCPUとメモリが新スペックになったことです。
こちらは、プロセッサーの性能を表すCPU Markスコアです。
CPU Markスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・旧モデル
Ryzen 7 7735HS | |
---|---|
Ryzen 7 7735U | |
Ryzen 7 7730U | |
Ryzen 5 7535HS | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 5 7530U | |
Ryzen 3 7335U | |
Ryzen 3 7330U |
2か月使った感想
2024年9月28日追記)
2024年6月に購入し約3か月使った感想です。
相変わらずタイピングはしやすく、WordpressやWordを使っての執筆や、Lightroomでの画像のリタッチなど快適に使え、特にこれといった不満もありません。
あえて1つ言えば、2024年8月に本機の16インチモデル・ThinkPad E16 Gen 2 AMDを購入し並行して使っていたのですが、持ち運び以外で言えば、大画面のほうが使いやすく16インチから本機14インチに変えた時の表示量のギャップに驚きます。
インターフェイスも十分にあり、1つはモニターに、もう1つはモバイルモニターに、そしてUSB-AはマウスのUSBレシーバーを差して使っています。
キーボードはE16 Gen 2よりも打鍵感があり、同じThinkPad Eシリーズでも若干違うんだなと気づきました。
それでは、本機の特徴をご紹介していきます。
増設可能なメモリとストレージ
注)自己増設や換装をすると保証が外れる可能性があるので、ご注意ください。詳しい増設方法は「ThinkPad E16 Gen 6の取り外しと増設」をどうぞ。
メモリはついにDDR5が搭載し、動作周波数は4800MHzです。公式サイトでは最大で16GB×2枚の32GBにできますが、最大容量は64GBなので最大32GB×2枚の64GBにできます。ヘビーユーザーにも使えますね。
今は16GBでも十分という人でも数年後に32GB、その後には64GBなどとその時の状況に合わせてスペックアップできるので、末永く使えます。
筆者購入モデルは8GBで、メモリマークのスコアは1913、24GB(8GB+16GB)に増設した後は2366となりました。8GBメモリは1枚しか搭載していなシングルチャンネルメモリなので遅いのはしょうがないですが、デュアルチャンネルの24GBも数字が伸びなかったです。
Memory Mark
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
LPDDR5X平均 | |
---|---|
LPDDR5平均 | |
DDR5-4800MHz平均 | |
LPDDR4X-4266MHz平均 | |
本機種DDR5-4800/24GB | |
DDR4-3200MHz平均 | |
本機種DDR5-4800/8GB |
ストレージも最新のSSD PCIe 4.0が搭載で、公式サイトでは最大1TBできますが、M.2スロットがもう一つあるのでストレージの増設も可能です。
スロットはType-2242と2280が1つずつで、PCIe 4.0×4スロット、最大1TBとなっています。PCIe 4.0はデータ転送速度が速く、パソコンの起動も15秒前後と速く、アプリの立ち上げも高速です。
ちなみに搭載ストレージはType-2242で、自分で増設するにはType-2280になります。
シーケンシャル速度はリード(読み込み速度)が4811MB/秒、ライト(書き込み速度)2735MB/秒と悪くない速度でした。ビジネス用途でも十分快適に使える速度です。
シーケンシャル速度
オレンジ色・・・リード 青・・・ライト
PCIe 4.0×4 | |
---|---|
PCIe 3.0×4 | |
HDD |
画面比16:10のディスプレイ
<WUXGA IPS NTSC 45%のディスプレイ>
解像度 | 液晶/光沢 | インチ | 輝度 |
WUXGA 2.2K |
IPS/なし | 14インチ | 300nit |
コントラスト比 | 色域 | 視野角 | その他 |
800:1 1500:1 |
NTSC 45% sRGB 100% |
170° | ― Eyesafe |
ディスプレイは3種類あり、用途に合わせてスペックを選べます。
- WUXGA(1920×1200) IPS 300ニト NTSC 45%
- WUXGA IPS 300ニト NTSC 45% タッチパネル
- 2.2K(2240×1400) IPS 300ニト sRGB 100% EyeSafe
画面アスペクト比が16:10と縦に長いので、14インチでも15インチ並みの情報量があり、スクロールアップ/ダウンの回数も減り作業効率が上がります。
さすがに15.6インチには及びませんが、通常の14インチでは見えない部分も多く見えています。
色域は2種類あり、一般的なNTSC 45%か、Web用画像編集に向いているsRGB 100%になります。
左は本機でNTSC 45%、右は当サイトで撮影した別機種のsRGB 100%ですが、同じものを見ていても全然違ったものに見えますね。
視野角のチェックです。横から見ると薄暗く見えますが、公称値(左右85°)ほどだと思います。上から見たときはしっかりと見えます。
<屋外で撮影・明るい屋外だと輝度が低いので見にくい時がある>
全モデル輝度は300ニトで、こちらは輝度の目安です。持ち運びをする機種なので、350ニトや400ニトあれば、明るい屋外でもより使いやすかったです。
220ニト | 室内ならなんとか使える。明るい室内では暗く見える |
---|---|
250ニト | 室内向け。屋外では日陰ならギリギリ使える |
300ニト | 屋外の日陰でも見える |
400ニト | 屋外でも使いやすいが、直射日光が当たるとちょっとくらい |
500ニト | 屋外向け |
600ニト | 画面に直射日光が当たっても比較的見える |
Copilotボタン搭載キーボード
旧モデルからの変更点ですが、Prtscボタンがあった場所にCopilotボタンがついています。コパイロットはWordやExcelなどのMicrosoft製品をサポートする生成AIで、Chat GPTのような使い方もできます。
例えばCopilotで「Lenovoパソコンを購入するのに、おすすめのパソコンレビューサイトは?」と質問したら、当サイトも紹介されました。信頼性が高いAIです(笑)。
キーボードはフルサイズの89キーで、日本語キーか英語キーが選べ、バックライト有り無しも選べます。トラックパッド(タッチパッド)は56㎜×115㎜と大きく、操作性も高いです。
キーストロークは1.4㎜~1.5㎜で、キーピッチは18.9㎜×18.9㎜とフルサイズ並みです。キーストロークは深くないですが打鍵感があり、タイピングがしやしですね。また、タイピングをしても音がほとんど出ずに、図書館で高速タイピングをしても周りに見られることはないと思います。そのくらい静かです。
これ、すごいんですよね。ThinkPadのキートップは若干湾曲しているので、ミスタイプしにくいです。ちょっとくらいずれてもしっかりと中心をタイプできます。
本機はバックライト付きですが、バックライトなしを選ぶとプラスチック感の強いキーボードで、打鍵感も悪いです。バックライト無しを購入したのは2022年が最後なのでもしかしたら代わっているかもしれませんが、バックライトアリをお勧めします。
指紋センサーを選んだ場合は、電源に統合されているので、電源を入れたらサインインも完了です。
また、トラックポイントをダブルタップすると、TrackPoint Quick Menuがポップアップし、カメラやマイク、ノイズ抑制などの設定ができるようになりました。
その他の特徴
外観
LenovoのPCはどれもベゼル(ディスプレイ周りの枠)が細く、すっきりとした外観です。
ベゼル幅は左右4.7㎜、上は細い部分が7.5㎜、Webカメラ部分が10.3㎜、下は10.4㎜でした。細いですね~。以前購入したGen 3は上12㎜、下18.5㎜、左右6.2㎜だったので、すごくスリムになっています。
寸法は、
・幅 313㎜
・奥行 219.3㎜
・高さ 17.99㎜
で、かなり小さいです。ThinkPadのフラッグシップモデルであるX1 Carbon Gen 11(2023年モデル)よりも小さいんですよね。
質量は1500gと14インチにしてはちょっと重いほうです。
天板も底面カバーもアルミニウムで高級感がありますが、指紋が付きやすいので頻繁に拭いてあげたほうが良いです。
排気口は底面の半分ほどあり、すごく幅広くなっています。がっつりフレッシュエアーを吸ってくれそうです。
CinebenchというCPUの性能をフルで使うベンチマークを計測時にCPU温度を測定したら、ケルビンで353°(摂氏80°)近辺をずっと動いており、これ以上高くなりませんでした。バランスモードで計測していますが、発熱を気にせずに長時間重たい作業ができると思います。
追記)メモリを24GB(8GB+16GB)に増設後に、最適なパフォーマンスモードでもう一度計測しました。
最大370°(摂氏97°)で平均は364度(摂氏91°)と安定して動作していました。CPUの性能を最大限使えるパフォーマンスモードでこれだけ一定した温度を保って動作しているので、排熱性能は高いです
MIL規格と言う12項目の米軍の物資調達規格に準拠しており、落下テストや気温・気圧の変化テスト、ディスプレイ部の耐久性など様々なテストもクリアしています。他にも、200の項目の品質チェックをしており、安心して使える機種です。
ディスプレイは180度開くので、画面共有をするときも便利だし、エンジニアも使いやすいです。
Ryzen 7035シリーズ搭載
Ryzen 3 7335U | Ryzen 5 7535U | Ryzen 7 7735U | |
製造プロセス | 7nm | ||
---|---|---|---|
アーキテクチャ | Zen 3+ | ||
コア/スレッド | 4/8 | 6/12 | 8/16 |
L3キャッシュ | 8MB | 16MB | |
GPUコア | 4 | 6 | 12 |
基本クロック | 3.0GHz | 2.9GHz | 2.7GHz |
ブーストクロック | 4.3GHz | 4.55GHz | 4.75GHz |
TDP | 28W |
Ryzen 5 7535HS | Ryzen 7 7735HS | |
製造プロセス | 6nm | |
アーキテクチャ | Zen 3+ | |
コア/スレッド | 6/12 | 8/16 |
L3キャッシュ | 16MB | 16MB |
GPUコア | 6 | 12 |
ベースクロック | 3.3GHz | 3.2GHz |
ブーストクロック | 4.55GHz | 4.75GHz |
TDP | 35-54W |
アーキテクチャはZen 3+で、Zen 3と比べ、以下の点が変わっています。
・前世代と比較して最大30%高速
・最大24時間のバッテリー
・内蔵GPUがRDNA2(レイトレーシング対応)
・統合型グラフィック性能はRyzen 5000シリーズの最大2倍
・DDR5/LPDDR5のメモリに対応
・USB4対応
・PCIe Gen 4対応
・Wi-Fi 6E対応
ちなみに、Ryzen 7000シリーズって5種類あり、それぞれ仕様や規格が全然違うんです。見分け方は下2桁の数字です。
20U | 30U | 35U | 40U/HS | 45HX | |
プロセス | 6nm | 7nm | 7nm | 4nm | 5nm |
アーキテクチャ | Zen 2 | Zen 3 | Zen 3+ | Zen 4 | Zen 4 |
最大温度 | ? | 95° | 95° | 100° | 100° |
メモリ | DDR4 | DDR4 | DDR5 | DDR5 | DDR5 |
PCIe 4.0 | PCIe 3.0 | PCIe 3.0 | 対応 | 対応 | 対応 |
USB4 | × | × | 内蔵 | 内蔵 | × |
本機搭載モデルは下2桁が「35」で、ちょうど真ん中のモデルです。
また、2024年と言えばAIコアであるNPUが搭載した機種がどんどん出ていますが、本機にはNPUはありません。
以下のベンチマークは増設後のスコアも掲載していますが、詳しくはこちらをどうぞ。
搭載CPUはRyzen 3 7335Uで、CPUの性能を測るCPU Markスコアを計測したら12180でした。12世代Core i5並みの性能で、価格を考えるとすごく良いと思います。
スコアの目安
- 7000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 10000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 14000~・ハイエンドPCに搭載される
- 15000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
CPU Markスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 7735HS | |
---|---|
Core i7-1360P | |
Core i5-1340P | |
Ryzen 7 7735U | |
Ryzen 5 7535HS | |
Ryzen 7 5825U | |
Ryzen 5 7535U | |
Core i7-1355U | |
Ryzen 5 7530U | |
Ryzen 5 5625U | |
Core i5-1235U | |
Ryzen 3 7335U/8GB | |
Ryzen 3 7335U/24GB | |
Ryzen 3 7330U |
Cinebench R23のスコアで、CPUの3DCGレンダリング性能を測定します。一般的に、3Dレンダリングやエンコードはマルチコア、モデリングやCAD、編集中、ゲームはシングルコアを重視します。
本機はマルチコアは5454とRyzen 5 7520Uより高く、シングルコアは1314でRyzen 7 7730Uに近いスコアでした。ちなみにCinebench 2024は計測不可でした。
マルチコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 7840HS | |
---|---|
Ryzen 9 PRO 6950H | |
Ryzen 7 6800H | |
Ryzen 7 7735HS | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 7 7735U | |
Ryzen 7 7730U | |
Ryzen 3 7335U/24GB | |
Ryzen 3 7335U/8GB | |
Ryzen 5 7520U |
シングルコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 7840HS | |
---|---|
Ryzen 9 PRO 6950H | |
Ryzen 7 7735HS | |
Ryzen 7 7735U | |
Ryzen 7 6800H | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 7 7730U | |
Ryzen 3 7335U/24GB | |
Ryzen 3 7335U/8GB | |
Ryzen 5 7520U |
こちらはGeekbench 6のスコアで、CPUの3DCGレンダリング性能を測定します。一般的に、3Dレンダリングやエンコードはマルチコア、モデリングやCAD、編集中、ゲームはシングルコアを重視します。
Ryzen 3 7335Uの計測結果はマルチコア5391、シングルコア1799と、マルチコアはRyzen 5 7530Uと同じくらい、シングルコアはRyzen 7 7730Uと同じくらいです。Ryzen 3ですがやはり2024年モデルなので高めの性能です。
マルチコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 8845HS | |
---|---|
Ryzen 7 PRO 8840U | |
Ryzen 5 8640HS | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 5 7535HS | |
Ryzen 5 PRO 8540U | |
Ryzen 7 7735U | |
Ryzen 7 7730U | |
Ryzen 3 7335U/24GB | |
Ryzen 5 7530U | |
Ryzen 3 7335U/8GB |
シングルコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 8845HS | |
---|---|
Ryzen 7 PRO 8840U | |
Ryzen 5 PRO 8540U | |
Ryzen 5 8640HS | |
Ryzen 7 7735U | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 7 7730U | |
Ryzen 5 7535HS | |
Ryzen 5 7530U | |
Ryzen 7 7730U | |
Ryzen 3 7335U/24GB | |
Ryzen 3 7335U/8GB |
こちらはPCMark10の計測結果で、Essentialは「通常用途(Web検索やビデオ会議、アプリの起動など)の性能」、Productivityは「Microsoft Office(事務系のアプリ)使用時の性能」、Digital Content Creationは「コンテンツ作成(画像・動画編集など)のしやすさ」を表しています。
ビジネス用途の使いやすさの指標になりますが、意外に高性能でした。普通に重たい作業もできるほどのスコアです。
総合性能の目安は以下になります。
・9000以上・・・ハイスペック
・7500以上・・・ミドルハイ
・5000以上・・・ミドルクラス
・2500以下・・・エントリ―クラス
本機種のスコアです。
- 総合性能は4820→ギリギリミドルクラスに近い
- Essentialは8318→通常用途やビデオ会議などは使いやすい
- Productivityは7499→高速に使える
- Digital content creationは4872→Officeなどは普通に使える
Essential
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 5 8640HS | |
---|---|
Core Ultra 5 125H | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1240P | |
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 3 7335U/24GB | |
Ryzen 3 5425U | |
Core i3-1115G4 | |
Ryzen 3 7335U/8GB | |
Ryzen 3 Pro 4350G | |
Core i5-1235U | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Ryzen 5 5500U |
Productivity
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 5 8640HS | |
---|---|
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 3 5425U | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 3 7335U/24GB | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 3 7335U/8GB | |
Ryzen 5 5500U | |
Core i3-1215U | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1240P | |
Core i3-1115G4 | |
Core i5-1235U |
Digital Content Creation
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 5 125H | |
---|---|
Ryzen 5 8640HS | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1240P | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 3 7335U/8GB | |
Core i3-1215U | |
Core i5-1235U | |
Ryzen 3 7335U/24GB | |
Ryzen 5 5500U | |
Ryzen 3 5425U | |
Core i5-1135G7 | |
Core i3-1115G4 |
グラフィック性能
3D Graphics MarkでRyzen 3の性能を計測したら、2025と意外に高いスコアでした。意外にと言ったのは、普通はメモリが1枚のシングルチャンネルメモリだとグラフィック性能が伸びず、1000~1200を予想していました。
3D Graphics Mark
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 5 8640HS | |
---|---|
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 7 7735U | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Core i7-1260P | |
Core i7-1355U | |
Core i5-1335U | |
Ryzen 3 7335U/24GB | |
Core i5-1340P | |
Ryzen 7 5800U | |
Ryzen 7 PRO 5850U | |
Core i5-1240P | |
Ryzen 5 5500U | |
Core i5-1235U | |
Core i3-1215U | |
Ryzen 3 7335U/8GB |
ちなみに兄弟モデルのRyzen 5 75353U搭載ThinkPad E16 Gen 2を購入したのですが、動画編集もサクサクできるほどの性能だったので、グラフィック性能が必要な人はRyzen 5以上がおすすめです。
WEBカメラ周り
<レビュー機はHD 720pです>
Webカメラは3種類あり高画質FHD 1080p、FHD 1080p+IRカメラ。HD 720pカメラになり、プライバシーシャッター付きになります。
IRカメラは顔認証用で、サインインも一瞬で完了です。
あれ?以外に本機のカメラ(HD解像度)の映りが良いですね。FHDと比べると普通はもっと顕著に差が出るのですが、そんなに悪くないです。
マイクはデュアルアレイで2つ搭載、そして2Wのスピーカーが2つあります。また、周囲の騒音があるときや、複数人で会議をしているときに、自動的に音量を調整するDolby Voiceにも対応しています。
セキュリティ
ThinkPadは、全方位から備えるサイバーセキュリティのThinkShieldによって守られており、堅牢性が高い機種になっています。
AIを搭載したインテル スレット・ディテクション・テクノロジーは、ランサムウェアやクリプトジャッキングなどを検出します。
一般的なノートパソコンよりは強固ですが、セキュリティソフトをお考えの場合は「Lenovoパソコンにおすすめのセキュリティソフト」も併せて読んでみてください。
Wi-Fi 6/6Eに対応
対応周波数 | 速度 | |
IEEE802.11ac (Wi-Fi 5) |
5GHz | 6.9Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6E) |
2.4/5/6GHz | 9.6Gbps |
次世代通信規格のWi-Fi 6、もしくは6Eに対応しており、現在主流のWi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
Wi-Fi 6EはWi-Fi 6のExtended(エクステンディット)版で、6GHz帯(高速通信)での通信ができます。そして1ギガビットイーサネットも搭載しており、無線でも有線でも快適に使えます。
バッテリー駆動時間
バッテリーは47Whrと57Whrがあり、最大バッテリー駆動時間は約11.8時間になります。半日以上は十分使えるので、外出用としても使いやすいです。
インターフェイス
インターフェイスは多くないですが、必要十分かなと思います。
右側面インターフェイスはUSB 3.2 Gen 1(データ転送速度5Gbps)、RJ45、そしてケーブルロックスロットになります。
左側面インターフェイスはUSB 3.2 Gen 2 Type-Cが1つとGen 1が1つ(DisplayPort映像出力機能、PD 3.0)、USB 3.2 Gen 2(データ転送速度10Gbps)、HDMI、そしてマイク/ヘッドフォンジャックになります。
サポート・保証
標準で1年間の「引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、最長5年まで延長できます。また、プレミアサポートと言うサポートにアップグレードができ、こちらは24時間365日専任のエージェントが電話対応します。(通常サポートは朝9時~夕方6時まで)
また、保証は引き取り修理とオンサイト修理、翌営業日オンサイト修理の3種類があります。
- 引き取り修理・・・家などの指定住所にLenovoの指定業者がPCを引き取りに来てリペアセンターに配送、修理後、郵送してくれる保証です。保証期間内は、基本的に修理費・郵送費など無料です。
- オンサイト修理・・・事務所や自宅にエンジニアが来て修理
- 翌営業日オンサイト修理・・・翌営業日(土日祝日以外)にエンジニアが来て修理
ライバル機種
2024年は、Ryzen 8000シリーズとインテル第14世代CPU搭載機種が販売されています。本機は価格が安い分、Ryzen 7000シリーズでAIコアがないですが、AIコアが必要だという場合はこちらの機種も検討候補になると思います。
ThinkPad E14 Gen 6インテル
インテル14世代CPU搭載で最大でCore Ultra 7 155Hが選択できるハイスペックモデルです。メモリとストレージはスロットが2つずつあり、増設も可能です。インターフェイスが高品質で、USB4、USB 3.2 Gen 2×2、Gen 2とGen 1があります。1.42㎏と平均的な重量で最大約9.2時間のバッテリー駆動時間。半日ほど外出先で作業をする人にちょうど良いスペックです
CPU | Core Ultra 5 125H/125U Core Ultra 7 155H/155U |
---|---|
メモリ | DDR5-5600 最大32GB(最大容量64GB) |
ストレージ | SSD×2 |
グラフィックス | インテルグラフィックス インテルArcグラフィックス |
ディスプレイ(14型) | WUXGA/2.2 IPS タッチあり |
通信 | Wi-Fi 6/6E、1ギガビットイーサネット |
生体認証 | 指紋センサー/顔認証(オプション) |
重さ | 1.42㎏~ |
バッテリー(JEITA 3.0) | 最大約9.2時間 |
価格 | 11.9万円~ |
ThinkBook 14 Gen 7
こちらも本機と似たようなスペックですが、ThinkBookになります。若干軽く、そして若干安い機種です。
CPU | Core Ultra 5 125U Core Ultra 7 155U Core Ultra 5 125H Core Ultra 7 155H |
---|---|
メモリ | 最大64GB |
ストレージ | SSD 最大1TB×2 |
グラフィックス | Intel Arcグラフィックス Intel Graphics |
ディスプレイ(14型) | WUXGA IPS 光沢なし |
LAN | Wi-Fi 6E、ギガビットイーサネット |
生体認証 | 指紋センサー |
WEBカメラ | 1080p FHD |
重量 | 1.38㎏ |
バッテリー(JEITA 3.0) | 最大約10.2時間 |
価格 | 11.3万円~ |
まとめ
良い点
・超コンパクトなボディ
・画面アスペクト比が16:10と縦に長い
・高色域sRGB 100%もあり
・メモリとストレージの増設が可能
・Wi-Fi 6/6Eに対応
・高画質FHD Webカメラ搭載可能
・14インチでRJ45あり
・2024年のThinkPadが10万円以下!
・ちょっと軽い
・バッテリー駆動時間が長い
残念な点
・持ち運びに向いている14インチなのに、画面輝度が300ニトのみ
・AIコア非搭載
総合評価
2024年発売のThinkPadで、10万円以下の機種は本機だけじゃないでしょうか?安いですね。
ただ安いだけじゃなく、超コンパクトな筐体で2023年モデルのThinkPad X1 Carbon Gen 10よりも小さいなんて、価格を考えても頑張りすぎた感がありますね。
筆者は外出先でテキストワークをするときに使うように購入したので、スペックは一番低いモデルを選びましたが、カスタマイズからかなり性能を上げることができるので、ここは用途に合わせて
また、不必要なものは低スペックにして、必要な部分だけカスタマイズから性能を上げたら、安く自分好みの機種も作れます。
現時点ではAIコアはなくても困らないという人がほとんどですが、先々を考えるとあったほうが良いと思います。
ですので、本機は法人がテキストワーク用途で大量購入したりするのに合うと思います。もしくは執筆中心の人や、本命を買うまでの繋ぎ、筆者のように外出用になどですね。