15.3インチと珍しいサイズのPCで、普段使い用IdeaPadになります。
普段使い用にしてはスペックが高く、FHD Webカメラが搭載していたり、メモリもSSDも最新で、ディスプレイは画面アスペクト比が16:10と縦に長く、高色域のsRGB 100%とビジネスPC並みです。
当サイトの評価は、このようになりました。
スペック | [usr 4.0] |
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コスパ | [usr 4.5] |
総合評価 | [usr 4.2] |
Contents
IdeaPad Slim 5i Gen 9 15.3型のスペック
CPU | Core 5 120U Core 7 150U |
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メモリ | LPDDR5X 最大16GB |
ストレージ | SSD 最大1TB |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス |
ディスプレイ(15.3型) | WUXGA IPS 光沢なし |
OS | Windows 11 Home/Pro |
無線 | Wi-Fi 6/6E |
生体認証 | 指紋センサー、顔認証 |
WEBカメラ | FHD、IRカメラあり |
オーディオ | Dolby Audio、2W×2 |
寸法(幅×奥行×高さ) | 343.5 × 238.21 × 17.4mm |
重さ | 約1.793㎏ |
バッテリー | 最大約9.8時間 |
標準保証 | 1年間 |
価格 | 7.7万円~ |
<性能評価>
パソコンの頭脳であるCPUはメインストリーム向けのCore Uプロセッサで、Core Ultraの下位モデルの位置づけです。下位モデルとは言え新しいCPUなので性能も高く、Core 5 120Uは約1.7万ほどのCPUマークスコアをつけています。
メモリはLPDDR5X-5200MHzでオンボード最大16GBと十分な容量、ストレージはSSD PCIe 4.0で最大1TBとこちらも大容量です。
ディスプレイは15.3インチとちょっと不思議なサイズで、解像度はWUXGA(1920×1200ドット)、コントラスト比が高いIPS液晶、そして光沢なしです。色域はsRGB 100%と高く、Web用画像編集をするようなクリエイターに向いています。また、画面アスペクト比が16:10と縦に長く、15.3インチでも16インチ並みの情報が表示されます。
そのほかのスペックはOSはWindows 11 HomeかProが選べ、無線はWi-Fi 6E(+1100円)かWi-Fi 6、そしてFHD Webカメラが搭載しており、+1100円で顔認証を、+2200円で指紋センサーを追加できます。
コンパクトな筐体ですが、15.3インチで1793gとちょっと重ため、ただし57Whrのバッテリーを搭載しており最大バッテリー駆動時間は約9.8時間と長いです。
メインの据え置き用として使用し、時々持ち運ぶこともあるという人に使いやすいです。
2024年のトレンドと比較
2024年のノートパソコンのトレンドをまとめたので、本機がどのくらい満たしているか比較してみます。(〇/標準搭載、△/モデルによってはあり、×/なし)
14世代CPU | DDR5 | PCIe 4.0 | アスペクト比16:10 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
Wi-Fi 6/6E | sRGB 100%以上 | 輝度300nit以上 | 1080P Webカメラ |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
Thunderbolt 4 | 生体認証 | バッテリー10時間以上 | |
× | △ | △ |
普段使いPCなのでThunderbolt 4は搭載していませんが、その他はほぼ搭載、もしくはカスタマイズから追加できます。
旧モデルとの比較
2022年に量販店モデルとして、IdeaPad Slim 570i 15.6インチが発売されました。12世代CPUが搭載した機種で、現在は約7.2万円から販売されています。
通常であれば旧モデルとスペックの比較をしますが、2年前の機種と比べても差が付きすぎているので、今回は省略します。
画面アスペクト比が16:10と縦に長い
画面アスペクト比が16:10で、解像度はWUXGA(1920×1200ドット)とFHDに比べ縦に120ドットも長く、15.3インチでも16インチ並みの情報が表示されます。ディスプレイも大きく一目で見て取れる情報量が多いので、作業効率も上がります。
液晶はコントラスト比が高く視野角が広いIPS液晶で、光沢なし、そして輝度は300ニトになります。
こちらは輝度の目安です。
220ニト | 室内ならなんとか使える。明るい室内では暗く見える |
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250ニト | 室内向け。屋外では日陰ならギリギリ使える |
300ニト | 屋外の日陰でも見えるしっかりとしたスペックです。 |
400ニト | 屋外でも使いやすいが、直射日光が当たるとちょっとくらい |
500ニト | 屋外向け |
600ニト | 画面に直射日光が当たっても比較的見える |
また、一般的な普段使いPCはNTSC 45%(画像右)という色域を採用していますが、本機は7.7万円と低価格なのにsRGB 100%(画像左)の高色域です。
画像編集や簡単な動画編集に合う色域で、動画視聴にも合います。
高画質FHD Webカメラ搭載
WEBカメラは高画質FHDで、一般的にビジネスPCに採用されるスペックです。
HD解像度のカメラと比べると全然解像度が高く、Web会議やビデオ通話で印象がアップしますね。プライバシーシャッターも搭載しており、カメラを使わないときは閉じておくと安心です。
また、モデルによっては標準搭載ですが、顔認証用のIRカメラも搭載可能です。指紋センサーもカスタマイズから追加できるので、どちらか1つはあった方が良いです。
スピーカーはちょっと大きめの2Wが2つ、デュアルマイクが搭載しており、こちらは標準的なものです。
Windows 11 Proも選べる
IdeaPadでは珍しく、Windows 11 Proも選択可能です。 リモートデスクトップをホストしたり、Hyper-Vを使う人はProが良いです。
たったの5500円でアップグレードできるので、安いですね。
その他の特徴
狭額ベゼルの筐体で、大きな画面がより大きく見えます。7.7万円のPCとは思えないくらい、スタイリッシュです。
表面にはAl陽極酸化スタンピングを施したアルミニウムを使用し、パームレストや底面カバーもアルミニウムとなっています。なんか、上位モデルのPCみたいですね。
寸法は幅343.5㎜、奥行き238.21㎜、そして厚さ17.4㎜とコンパクトです。
筐体はきらりと光るメタリックダイヤモンドカットを施しており、高級感があります。
通気口は幅広く、がっつりとフレッシュエアーを吸ってくれそうです。天板はシンプルで、Lenovoのロゴがあるだけです。
キーボード
84キーのフルサイズキーボードで、出荷されるのは日本語キー、バックライト付きでCopilotボタンもあります。コパイロットはWordやExcelなどのMicrosoft製品をサポートする生成AIです。
タッチパッドは約120㎜×75㎜と大きく、操作性も高いです。
CPU
Core 3 100U | Core 5 120U | Core 7 150U | |
Pコア | 2 | 2 | 2 |
Eコア | 4 | 8 | 8 |
スレッド | 8 | 12 | 12 |
キャッシュ | 10MB | 12MB | 12MB |
ターボブースト | 4.7GHz | 5GHz | 5.4GHz |
Pコア最大周波数 | 4.7GHz | 5GHz | 5.4GHz |
Pコア基本周波数 | 1.2GHz | 1.4GHz | 1.8GHz |
Eコア最大周波数 | 3.3GHz | 3.8GHz | 4GHz |
GPU実行ユニット | 64EU | 80EU | 96 |
ベースパワー | 15W | 15W | 15W |
マックスパワー | 55W | 55W | 55W |
※Core 3は比較のため記載しています
CPUはPコア(Performance Core)とEコア(Efficient Core)の2つを搭載しており、高負荷な作業はPコアで処理を、低負荷な事はEコアで処理することによって、パワフルでも省電力性を兼ね揃えたCPUになっています。
ちなみに今までのように「Core i」じゃなくなりましたが、中身は13世代Uシリーズのリフレッシュ版で、大きな変更はありません。
こちらはCPUの性能を測るCPU Markスコアで、PassMark Softwareが公表している数値です。
スコアの目安
- 7000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 10000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 15000~・ハイエンドPCに搭載される
- 18000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
CPU Markスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 9 185H | |
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Core Ultra 7 165H | |
Core Ultra 5 135H | |
Core Ultra 7 155H | |
Core Ultra 5 125H | |
Core i5-1335U | |
Core 5 120U | |
Core i7-1355U | |
Core i3-1315U |
Core 5の性能はかなり高めで、ビジネス用途でも十分なほどです。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
搭載メモリはLPDDR5X-5200MHzで、オンボード最大16GBになります。動作周波数も高く、処理速度も速いです。
ストレージ
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
最新のSSD PCIe 4.0が搭載で、512GBか1TBが搭載できます。データ転送速度も速く、パソコンの起動も速いです。
こちらはシーケンシャル速度の、おおよその速度です。
シーケンシャル速度
オレンジ色・・・リード 青・・・ライト
PCIe 4.0×4 | |
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PCIe 3.0×4 | |
HDD |
Wi-Fi 6/6Eに対応
対応周波数 | 速度 | |
IEEE802.11ac (Wi-Fi 5) |
5GHz | 6.9Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6E) |
2.4/5/6GHz | 9.6Gbps |
次世代通信規格のWi-Fi 6か6Eが選べ、Wi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
Wi-Fi 6EはWi-Fi 6のExtended(エクステンディット)版で、6GHz帯(高速通信)での通信ができます。
LTE/5Gは無し
LTEや5Gはないので、外出先で無線につなぐときはスマホのテザリングや店舗のWi-Fiを使用することになります。
テザリング用の格安SIMなら、楽天最強プランがおすすめです。筆者はIIJmioでドコモ回線20GB/月 約2000円と、楽天最強プランを契約していますが、月に20GB以上使うのであれば楽天がお得です。
バッテリー駆動時間
バッテリーは3セル57Whrで、最大約9.8時間(動画再生時)のバッテリ駆動時間があります。また、急速充電に対応しており、約2時間で満充電になります。
インターフェイス
すべてのUSBのデータ転送速度は5Gbpsと普段使いPCでは普通の速度で、USB-AもType-Cも2つずつとなっています。特に良いインターフェイスではないですが、普段使い用であれば困ることもないと思います。
右側面インターフェイスはmicroSDカードリーダー、USB 3.2 Gen 1が2つです。
左側面インターフェイスはUSB Type-C Gen 1が2つ、HDMI、そしてマイク/ヘッドフォンジャックになり、Type-Cは(Powerdelivery 対応、DisplayPort 出力機能付きになります。
サポート・保証
標準で1年間の「引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、最長4年まで延長できます。また、Premium Care Plus/プレミアムケアと言うサポートにアップグレードができ、こちらは24時間365日専任のエージェントが電話対応します。(通常サポートは朝9時~夕方6時まで)
- 引き取り修理・・・家などの指定住所にLenovoの指定業者がPCを引き取りに来てリペアセンターに配送、修理後、郵送してくれる保証です。保証期間内は、基本的に修理費・郵送費など無料です。
ライバル機種
IdeaPad Slim 3i Gen 9 16
6万円台からと低価格ですが、16インチの大画面でアスペクト比が16:10と縦に長く、17インチ並みの情報が表示されます。指紋センサーやWi-Fi 6、そしてFHD Webカメラが搭載と、6万円台のPCとは思えないスペックです
CPU | Core 3 100U Core 5 120U Core 7 150U |
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メモリ | DDR5-5200 最大16GB |
ストレージ | SSD 最大1GB |
ディスプレイ(16型) | WUXGA IPS液晶 光沢なし |
LAN | Wi-Fi 6 |
生体認証 | 指紋センサー |
WEBカメラ | 1080p FHD |
重さ | 約1.74㎏ |
バッテリー(JEITA 3.0) JEITA 2.0 |
最大約7.7時間(動画再生時) 最大約13.9時間 |
価格 | 6.6万円~ |
IdeaPad Pro 5i Gen 9
Lenovo一発目の14世代PCは普段使い用のIdeaPadからで、Proモデルのハイスペック機種です。ディスプレイが特に高品質で2.8K OLED(IPSもあり)、高色域のDCI-P3 100%+10bit表示で業務用スペックです。全体的に欠点がない機種で、持ち運び兼据え置き用に合うクリエイターPCです
CPU | Core Ultra 5 125H Core Ultra 7 155H |
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メモリ | LPDDR5X 32GB |
ストレージ | SSD 最大1TB |
グラフィックス | インテルArcグラフィックス |
ディスプレイ(14型) | 2.8K(2880×1800) IPS sRGB 100% 光沢なし 2.8K(2880×1800) OLED DCI-P3 100% 光沢 |
無線 | Wi-Fi 6E |
その他 | FHD 1080p+IRカメラ、Thunderbolt 4 |
重さ | 1.46㎏ |
バッテリー(JEITA 3.0) | 最大約10.5時間(動画再生時) |
標準保証 | 1年間 |
価格 | 12.9万円~ |
IdeaPad Slim 5i Gen 9
普段使い用のPCとは思えないスペックで、インターフェス以外は全体的にハイエンドモデルです。特にグラフィック性能が高く、計測したベンチマークは、GTX 1650 Max-Qよりもすべて高かったです。ディスプレイは最高でOLED+DCI-P3 100%を選べるので、クリエイターにも合う機種です
CPU | Core Ultra 5 125H Core Ultra 7 155H |
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メモリ | 最大32GB |
ストレージ | SSD 最大1TB |
グラフィックス | Intel Arkグラフィックス |
ディスプレイ(14型) | WUXGA IPS/OLED |
無線 | Wi-Fi 6/6E |
生体認証 | 指紋センサー、顔認証 |
WEBカメラ | FHD、FHD+IRカメラ |
重さ | 1.46㎏ |
バッテリー | 最大約19.6時間(動画再生時) |
価格 | 約12万円~ |
まとめ
良い点
・アルミニウムのおしゃれな筐体
・画面比が16:10で、15.3インチでも16インチ並みの情報が表示される
・高色域のsRGB 100%
・FHD Webカメラ
・Wi-Fi 6Eに対応
・2つあるUSB Type-Cはフルファンクション
残念な点
・(価格を考えると)なし
総合評価
7万円台と低価格ながら、画面アスペクト比が16:10と縦に長く、高色域のsRGB 100%と価格以上の品質です。メモリやストレージも最新モデルが搭載しており、WEBカメラは高画質FHD、そしてWindows 11 Proも選択可能と、ビジネスPCに近いスペックです。
ただし、普段使いPCなのでUSBのデータ転送速度は5Gbpsと速くないですが、普段使いPCでは普通です。
価格を考えると、文句なしかなと思います。