ぶつけたり落としたりすることが多い子供のことを考えて設計された機種で、傷のつきにくいディスプレイを使用したり、落下防止設計になっていたりと、安心して使える機種です。
スペック的にも十分高く、子供がやることであれば性能的に困ることはありません。また、2 in 1 PCでヒンジを360度回転できるので、状況に合わせていろいろなモードで使えます。
当サイトの評価は、このようになりました。
スペック | [usr 3.9] |
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コスパ | [usr 3.2] |
総合評価 | [usr 3.5] |
Contents
Lenovo 13w Yoga (AMD)のスペック
CPU | Ryzen 3 5425U Ryzen 5 5625U |
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メモリ | 8GB |
ストレージ | SSD 256GB |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス |
ディスプレイ(13.3型) | WUXGA IPS タッチ |
OS | Windows 11 Pro / Home |
無線 | Wi-Fi 6 |
生体認証 | なし |
WEBカメラ | フロント/FHD 1080p リア/500万画素 |
寸法(幅×奥行×高さ) | 305×216.8×17.6㎜ |
重さ | 1.45㎏ |
バッテリー | 最大16.4時間 |
保証 | 1年間(片道引き取り) |
付属 | 本体収納型Lenovo Active Pen |
価格 | 16.5万円~ |
<性能評価>
パソコンの頭脳であるCPUは、2022年発売のRyzen 5000シリーズで、旧モデルよりも最大温度が10度下がったモデルです。発熱が低いので、パソコンも熱くなりにくく、使いやすいです。
メモリはDDR4で、オンボードに4GB、メモリスロットに4GBの合計8GBが搭載です。メモリが1枚よりも高い性能なので、より快適に使えます。ストレージはデータ転送速度が速いSSD
PCIe NVMeで、256GBとなっています。児童向けなら十分すぎる容量だと思います。
ディスプレイが画面アスペクト比が16:10と縦に長く、13.3インチですが14インチ以上の情報が表示されます。より多くの情報が一度に見て取れるので、画面をスクロールする回数も減り、作業効率が高まります。
解像度はフルHD相当のWUXGAで、視野角が広いIPS液晶、そしてタブレットの様なタッチパネルです。指で操作もできるし、付属のLenovoアクティブペンで絵を描いたりもできるので、直感的に使えると思います。
その他のスペックは、Windows 11 ProかHomeがあり、無線はWi-Fi 6、Webカメラは高画質FHD 1080pです。ただし、指紋センサーなどの生体認証はありません。
13.3インチで1.45㎏と重たいので、ある程度年齢のいった子供向けになりますが、一般的なPCよりも高い品質(落下防止設計や耐水性キーボードなど)になっているので、安心して使えます。
また、バッテリー駆動時間は最大16.4時間と長く、学校で使うには十分だと思います。
本機は量販店モデルで、楽天や家電量販店で販売されています。
旧モデルとの比較
以前も、学童向けの機種はありましたが、本機の名称が似ている機種がなく、旧モデルと呼べるものはなさそうです。
Lenovo 13w Yoga (AMD)の特徴
本機はディスプレイが360度回転する2 in 1 PCで、今いる状況にあった形状にすることができます。
デスクで使うならいつもの形状(画像左上)で、ベッドやソファに寝転がって使うならテントモード(画像右上)、電車内やメモ取り・イラスト描きをするならタブレットモード(画像左下)、画面を近づけて見たいときはスタンドモード(画像左下)など、使いやすい形に変えることができます。
また、タッチパネルなので、スマホやタブレットの様に、指やペンで操作ができます。小さな子供でも、直感で使いやすいと思います。
児童向けのPCなので筐体は若干大きめで、ベゼル(画面の黒い枠)も太いです。ディスプレイやパソコン自体を守るために、ちょっと大きくなったと思います。
寸法は
・幅 305㎜
・奥行 216.8㎜
・高さ 17.6㎜
で、A4用紙(210㎜×297㎜)よりも若干大きいです。
厚さは17.6㎜と薄いので、子供でもつかみやすいと思います。画像の赤い部分は、付属のLenovoアクティブペンを収納できる箇所で、収納時は充電もされます。
収納型はペンを失くしにくいので、子供にはうってつけです。
ヒンジ部分には排気口があり、底面に大きな通気孔があります。
底面の通気孔は、がっつりとフレッシュエアーを吸い込んでくれそうですね。
素材はアルミニウムと樹脂を使用しています。
Webカメラ周り
全面カメラはFHD 1080pで、一般的なPCに搭載のHD 720pに比べて高画質なので、相手に映し出される映像がきれいです。でも、子供向けでこれって必要かな?と思いますが、まぁ、映りが悪いよりも良い方が良いのかなと思います。
また、なぜだかキーボードの上に500万画素のカメラもあり、いつ使うのか分かりませんが、使う人もいるかもしれません。ちなみにこのカメラを使用したら、顔が下から映し出されるので、鼻の穴が見えたりします。
カメラを使わない場合は、セキュリティのため、プライバシーシャッターを閉じておくと安心です。
MILスペック
本機は「落下防止設計、耐水性キーボード、傷のつきにくいディスプレイ、強化されたポートやヒンジを備えている」とのことで、一般的なPCよりも「子供向け」の高い品質があります。
また、MIL規格と言う米軍の物資調達規格に準拠しており、落下テストや気温・気圧の変化テスト、ディスプレイ部の耐久性など様々なテストもクリアしています。
キーボード
キーボードはフルサイズ84キーで、バックライトやテンキーはありません。
タッチパッドは104㎜×60.5㎜とあまり大きくないですが、使いにくいことはないと思います。
CPU
Ryzen 3 5425U | Ryzen 5 5625U | Ryzen 7 5825U | |
製造プロセス | 7nm | ||
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アーキテクチャ | Zen 3 | ||
コア/スレッド | 4/8 | 6/12 | 8/16 |
L3キャッシュ | 8MB | 16MB | |
GPUコア | 6 | 7 | 8 |
基本クロック | 2.7GHz | 2.3GHz | 2.0GHz |
ブーストクロック | 4.1GHz | 4.3GHz | 4.5GHz |
TDP | 15W |
アーキテクチャはZen 3になっており、通常版CPUのZen 2に比べ以下の様な特徴があります。
- コアからアクセスできるL3キャッシュが倍増(パフォーマンス向上)
- IPCが19%向上し、電力当たりのパフォーマンスが最大24%UP
- シングルスレッドの性能が最大23%UP
- マルチスレッドの性能が最大108%UP
- バッテリー効率が上がった
TDPが15Wなので上位モデルのRyzen 3 5400UやRyzen 5 5600U、そしてRyzen 7 5800Uより若干低い性能になっています。ただし、発熱がより抑えられた設計なので、使いやすさは増しています。
スコアの目安
- 7000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 10000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 14000~・ハイエンドPCに搭載される
- 15000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 5800U | |
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Ryzen 7 5825U | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 5 5600U | |
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 3 5400U | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 | |
Ryzen 3 5300U | |
Ryzen 3 5425U | |
Core i3-1115G4 |
グラフィックス
グラフィック性能が高いと、Officeを使った作業や複数画面での作業などがしやすくなります。
3D Graphics Mark
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-1165G7 | |
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Core i7-1260P | |
Core i5-1135G7 | |
Ryzen 7 5800U | |
Core i5-1240P | |
Ryzen 5 5500U | |
Core i3-1215U | |
Ryzen 7 5700U | |
Core i5-1235U | |
Ryzen 5 5600U | |
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 3 5425U | |
Ryzen 5 4500U | |
Ryzen 3 5400U | |
Ryzen 3 5300U |
ディスプレイ
解像度 | 光沢 | 液晶 | 輝度 |
WUXGA | あり | IPS | 300nit |
コントラスト比 | 色域 | 視野角 | その他 |
800:1 | NTSC 45% | 170° | タッチディスプレイ |
ディスプレイは画面アスペクト比が16:10と縦に長く、13.3インチですが、14インチ以上の情報が表示されます。
液晶は視野角が広いIPS液晶で、タブレットやスマホと同じ光沢ありになります。
光沢なしは背景が反射しないので見やすく、光沢ありは背景が反射するので、見にくい時があります。ただし、今の子供はタブレットの光沢ありに慣れていると思うので、気にならないかもしれません。また、光沢ありは発色が良く、明るく見えます。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
メモリはDDR4-3200MHzが搭載で、オンボードに4GB、スロットに4GBの、計8GBが搭載です。仕様書によると最大12GBということなので、増設も可能です(ただし保証が外れます)。
一般的なメモリで、メモリ2枚組の8GBなので、十分な速度だと思います。
ストレージ
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
搭載ストレージはSSDで、パソコンの起動もデータ移動も速いです。
こちらはシーケンシャル速度の、おおよその速度です。
シーケンシャル速度
オレンジ色・・・リード 青・・・ライト
SSD PCIe 3.0×4 | |
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HDD |
セキュリティ
セキュリティはWindows Defenderがあり、TPMもあります。
一般的なPCのセキュリティですが、セキュリティソフトをお考えの場合は「Lenovoパソコンにおすすめのセキュリティソフト」も併せて読んでみてください。
Wi-Fi 6に対応
対応周波数 | 速度 | |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
次世代通信規格のWi-Fi 6に対応しており、現在主流のWi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
バッテリー駆動時間
バッテリーは4セル・51Whrで、最大バッテリー駆動時間は約16.4時間(Ryzen 5モデル)か、約14.1時間(Ryzen 3モデル)になっています。
実際に使っているとここまで持ちませんが、学校で1日使う分には問題ないと思います。
インターフェイス
左側面には、USB Type-C 3.2 Gen 1(映像出力機能付き)が2つ、HDMI、そして、マイク/ヘッドフォンジャックになります。
右側面はペン収納箇所、SDカードリーダー、USB 3.2 Gen 1が2つ、そしてナノセキュリティスロットになります。
子供向けにしては、十分だと思います。
サポート・保証
標準で1年間の「片道引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、通常は最長4年まで延長できます。ただし、本機はLenovo公式サイトで販売されていないので、購入時に販売店にお尋ねください。
ライバル機種
本機は子供向けの仕様なので、より頑丈に作られていますが、価格がちょっと・・・高いですね。ライバル機種として一般的なモデルをご紹介します。
Carbonと名がつくモデルは若干高いですが、めちゃくちゃ軽いので、持ち運びがしやすいです。
IdeaPad Slim 370i 14 Intel
CPUは最新のインテル第12世代が搭載で高性能ですが、その他はいたって「普通」です。普通に使えたら十分と言う人に向いています。2 in 1 PCじゃないですが、性能的に本機と同じくらいです
CPU | Core i3-1215U Core i5-1235U |
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メモリ | 8GB |
ストレージ | SSD 256GB |
ディスプレイ(14型) | FHD IPS |
OS | Windows 11 Home |
無線 | Wi-Fi 5 |
重さ | 1.43㎏ |
バッテリー | 最大約7.9時間 |
価格 | 8.0万円~ |
Yoga Slim 760 Carbon(14)
OLED液晶搭載で2.8K解像度と高品質なディスプレイが搭載で、高色域DCI-P3 100%、HDR対応とクリエイターなら欲しくなるディスプレイです。CPU性能もかなり高いRyzen 5000シリーズです。
CPU | Ryzen 5 5600U Ryzen 7 5800U |
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メモリ | 8GB/16GB |
ストレージ | SSD 512GB |
グラフィックス | Radeonグラフィックス |
ディスプレイ(14型) | 2.8K OLED 10.74億色 DCI-P3 100% 90Hz 画面縦横比16:10 |
その他 | Wi-Fi 6、Bluetooth 5.1、IRカメラ(顔認証)、Dolby Atmos |
重さ | 1.1㎏ |
バッテリー | 14時間 |
価格 | 13.6万円~ |
Yoga Slim 750i Carbon
堅牢性の高いカーボンファイバー素材の本機種は軽量小型モデルで、なんと966gです!軽いですね。
軽いだけじゃなく耐久性やスペックも高く、Lenovo史上最高峰のモバイルPCだと思います。子供が使うにはスペックを持てあましますが、とにかく軽いので持ち運びがしやすいです
CPU | Intel core i5-1135G7 Intel core i7-1165G7 |
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メモリ | 最大16GB |
ストレージ | SSD 最大1TB |
グラフィックス | Iris Xe |
ディスプレイ(13.3型) | WQXGA(2.5K) IPS 光沢無し |
その他 | WiFi6、Bluetooth v5.0、顔認証、Office搭載モデルあり、最大4画面表示可能、EVOプラットフォーム、Thunderbolt 4(2つ) |
寸法 | 295.9×208.9×14.25㎜ |
重さ | 966g |
バッテリー | 約14時間 |
価格 | 12.2万円~ |
まとめ
良い点
・子供でも安心して使える耐久性
・画面比が16:10で、13.3型でも14型以上の情報が表示される
・2 in 1 PCで使いやすい
・タッチパネルなので操作しやすい
・バッテリー駆動時間が長い
残念な点
・子供向けにしては重たい
総合評価
スペック的に大人でも十分なほど高い性能があり、学校でやるようなことでは、スペック不足になることはないと思います。
また、2 in 1 PCなので、直感で使うことができ、小さな子供でも操作がしやすいです。
耐久性を高めたり、ぶつけたり落としたりすることが多い子供向けに対策された機種なので、1.45㎏と重たくなっています。児童向けの機種はだいたい1.4㎏前後が多いので、他機種と比べると「平均的」ではありますが、持ち運び距離が長い場合は疲れるかもしれません。