LenovoゲーミングPCの最新モデル、Legion Pro 5 Gen 8のレビューです。
最新のRyzen 7045シリーズを搭載し、グラボはRTX 4050、4060、そして4070が搭載可能です。リフレッシュレートは最大240Hzと高く、高画質2.5K解像度、そして色域はsRGB 100%と、ゲーマーにもクリエイターにも向いた機種です。
全体的にハイスペックで保証もばっちりなので、ホビーゲーマーからガチ勢まで使える機種です。
当サイトの評価は、このようになりました。総合評価が高いです。
スペック | [usr 4.7] |
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コスパ | [usr 4.5] |
総合評価 | [usr 4.6] |
Contents
Legion Pro 5 Gen 8 16型のスペック
CPU | Ryzen 5 7645HX Ryzen 7 7745HX |
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メモリ | 最大32GB |
ストレージ | SSD×2枚 |
グラフィックス | RTX 4050 RTX 4060 RTX 4070 |
ディスプレイ(16型) | WQXGA IPS 165/240Hz |
OS | Windows 11 Home/Pro |
通信 | Wi-Fi 6E、1Gbe |
WEBカメラ | FHD 1080p |
オーディオ | Nahimicオーディオ |
寸法(幅×奥行×高さ) | 363.4 × 260.4 × 22~27mm |
重さ | 約2.5㎏ |
バッテリー | 最大約6時間 |
標準保証 | カスタマイズモデル以外はLegion Ultimate Support標準添付 |
価格 | 19.5万円~ |
<性能評価>
パソコンの頭脳であるCPUは最新のRyzen 7000HXシリーズになり、かなり高い性能になっているようです。開発コードネームはDragon Rangeで、アーキテクチャはZen 4、そしてチップ構造はチップレットとデスクトップ版Ryzen 7000シリーズのRaphaelと同じく、1つのCCDと1つのIODから構成されています。
メモリはDDR5-5200が搭載で、メモリスロット2つ・最大32GBとゲームには十分な容量です。ストレージも最新のSSD PCIe 4.0が搭載で、最大2枚・2TB(自己増設する場合はそれ以上)の搭載が可能です。SSDはデータ転送速度がかなり速いので、パソコンの起動もゲームのロード時間も速いです。
グラフィックはミドルクラスのRTX 4050かミドルハイエンドのRTX 4060、そしてぎりぎりハイエンドと呼べる4070が搭載でき、多くの重量級タイトルもプレイできます。
ディスプレイは画面アスペクト比が16:10と縦に長く、高精細2.5K解像度、そしてIPS液晶になります。リフレッシュレートは240Hzか165Hzの2種類がありますが、どちらもぬるぬるプレイできます。
その他のスペックはWindows 11 Homeに、Wi-Fi 6Eと1ギガビットイーサネット、Webカメラは高画質のFHD、そしてゲーマーに人気のNahmicオーディオになっています。電源は300Wで、バッテリーは80Whrと大容量ですが、バッテリー駆動時間は最大約6時間となっています。
ゲーミング初心者に人気のLegion Ultimate Sipportが添付されていますが、カスタマイズモデルは標準保証(Ultimateじゃない保証)なので、必要な場合はカスタマイズからUltimate supportを選ぶことができます。
旧モデルとの比較
<左/本機種・右/Legion 570i Pro>
旧モデルのLegion 570i Proとの比較です。(表のメモリ・SSD・バッテリーは最大値)
本機種 | 570 Pro | |
CPU | Ryzen 5 7645HX Ryzen 7 7745HX |
Ryzen 5 6600H Ryzen 7 6800H |
メモリ | LPDDR5-5200 32GB | LPDDR5-4800 32GB |
ストレージ | SSD×2 | |
GPU | RTX 4050 RTX 4060 RTX 4070 |
RTX 3050 Ti RTX 3060 |
ディスプレイ | 16型WQXGA IPS 165/240Hz | 16型WQXGA IPS 165Hz |
無線 | Wi-Fi 6E、1Gbe | |
バッテリー | 6時間 | 11時間 |
重量 | 2.5㎏ | |
寸法(幅×奥行×高さ) | 363.4 × 260.4 × 22~27mm | 359.9 × 264.4 × 19.9~26.4mm |
主な変更点です。
・CPUがRyzen 7000シリーズに
・メモリ周波数が5200MHzに
・グラボがRTX 40シリーズに
・ディスプレイにリフレッシュレート240Hzが追加
・筐体の幅と奥行きが若干小さくなり、若干分厚くなった
グラフィックボードの性能比較です。
Fire Strike
オレンジ色・・・本機種 青・・・旧モデル
RTX 4070 | |
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RTX 4060 | |
RTX 4050 | |
RTX 3060 | |
RTX 3050 Ti |
Legion Pro 5 Gen 8 16型の特徴
画面占有率は93.08%とベゼル(画面の黒い枠)がかなり細く、16インチの大きな画面がより大きく見え。没頭感も高まりますね。
また、画面アスペクト比が16:10と縦に長いので、16インチでも17インチ並みの情報が表示されます。
寸法は
・幅 363.4㎜
・奥行 260.4㎜
・高さ22~27㎜
となっており、16インチなので大きいです。重量も約2.5㎏と重たくなっていますが、あまり持ち運ぶこともないと思うので、気にならないかもしれません。
天板に使用しているアルミニウムとマグネシウムの50%はリサイクル素材で、環境にもこだわった機種なんです。カラーはオニキスグレーになります。
主なインターフェイスは背面にあるので、机の上がケーブルで散らかりにくいですね。
底面カバーには、かなり大きな通気孔があります。
冷却システムは旧モデルのLegion Coldfron 4.0から5.0にバージョンアップし、3Dブレードを搭載したファンがあり、大型のハイブリッドヒートパイプもあるので、効率的に冷却されるとのことです。
底面とキーの隙間からフレッシュエアーを取り込み、左右1つずつと、背面の2か所、合計4か所から排気します。排気効率はかなり良さそうです。
オーディオは、多くのゲーミングPCに採用されているNahimicオーディオです。バーチャルサラウンド機能で、臨場感や迫力のある音になります。
Lenovo VantageでPCのセッティングをカスタマイズをして、オーバークロック制御やAIパフォーマンスチューニングなどにより、より快適にゲームができます。
また、Lenovo Legion AI Engine+と言うAIチップを搭載しており、システムセンサーをリアルタイムで活用てゲームを最適化し、高く安定したFPSが出せるようになっています。
ちなみに、電源はキーボード上の真ん中についています。珍しいですね。
FHD Webカメラ搭載
Webカメラは高画質FHD 1080pで、Tobii HORIZONもあります。Tobiiはウェブカメラを通して、自然な頭の動きを検出し追跡します。さらに、Tobii Awareは、自動調光、スクリーンタイムのトラッキング、プライバシー通知、オートロックなどのスマートな機能により、セキュリティ、プライバシー、生産性を向上させます。
Tobiiは、こちらの動画が分かりやすいので、どうぞ。
キーボード
キーボードは4ゾーンRGBバックライトで、84キーになります。
キーボードはLegion TrueStrikeが搭載で、ソフトランディングスイッチがあり、キーストロークも1.5㎜と深いので、打鍵感が良く入力がしやすいです。(パンタグラフ内にあるラバードームの形状を変え、深いキーストロークがあるような感触が得られる仕様です)
タッチパッドは120×75㎜と大きく、フルサイズの矢印キーとテンキーがあり、操作性も高いです。
CPU
Ryzen 5 7645HX | Ryzen 7 7745HX | |
製造プロセス | 5nm | |
アーキテクチャ | Zen 4 | |
コア/スレッド | 6/12 | 8/16 |
L3キャッシュ | 32MB | |
ベースクロック | 4.0GHz | 3.6GHz |
ブーストクロック | 5.0GHz | 5.1GHz |
GPUコア | 2 | |
TDP | 55W |
本機搭載のRyzen 7045シリーズは、Dragon Rangeと言うコードネームで、デスクトップ版CPUのRaphaelのノートパソコン版です。
製造プロセスがどんどん細微化されており、Intel(10nm)を置き去りにしていますね。
こちらは、CPUの性能を表すCPU Markのスコアです。かなり高性能ですね。
CPU Markスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 7745HX | |
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Core i7-13700HX | |
Core i5-13500H | |
Core i7-1370P | |
Ryzen 7 7735U | |
Ryzen 7 7730U | |
Ryzen 7 5825U |
グラフィックス
RTX 4070 Laptop | RTX 4060 Laptop | RTX 4050 Laptop | |
コードネーム | Ada Lovelace | ||
CUDAコア | 4608基 | 3072基 | 2560基 |
RTコア | 第3世代 | ||
Tensorコア | 第4世代 | ||
ブーストクロック | 2175MHz | 2370MHz | 2370MHz |
メモリタイプ | GDDR6 | ||
メモリ容量 | 8GB | 8GB | 6GB |
メモリバス幅 | 128ビット | 128ビット | 96ビット |
メモリ帯域幅 | 256GB/s | 256GB/s | 192GB/s |
TGP | 140W |
グラフィックスは上からハイエンド~ミドルクラスと別れており、予算やゲームによってスペックを変更できます。
RTX 4050は一応一番下のモデルですが、性能が高いですね。RTX 2070 Superと同等性能です。RTX 2070 Superは、2020年ごろにハイエンドモデルでした。
こちらはDirectX 11で動作するFire Strikeと、DX12で動作するWQHD(2K/2560×1440)向けのTime Spyです。
Fire Strike
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 4090 | |
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RTX 4080 | |
RTX 3080 Ti | |
RTX 4070 | |
RTX 3070 Ti | |
RTX 4060 | |
RTX 3080 | |
RTX 3070 | |
RTX 2080S | |
RTX 2080 | |
Radeon RX 6600M | |
Radeon RX 6600M | |
RTX 2070 Super | |
RTX 4050 | |
RTX 3060 | |
RTX 3050 |
Time Spy
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 4090 | |
---|---|
RTX 4080 | |
RTX 3080 Ti | |
RTX 4070 | |
RTX 3080 | |
RTX 3070 Ti | |
RTX 4060 | |
RTX 3070 | |
RTX 2080S | |
RTX 2080 | |
Radeon RX 6600M | |
RTX 4050 | |
RTX 2070 Super | |
RTX 3060 | |
RTX 3050 |
ゲームのベンチマーク
スコアの単位はfps(1秒間に更新されるコマ数)で、60以上が「快適」にプレイできる目安です。スペックや状況により数値は変動するので、参考値として見てください。また、画質は特別表記がなければ最高画質です。
RTX 4070ゲームベンチマーク
青・・・FHD 赤・・・QHD
Watch Dogs Legion | |
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Horizon Zero Dawn | |
Red Dead Redemption 2 | |
Assassin’s Creed Odyssey | |
Monster Hunter World | |
Far Cry New Dawn | |
Cyberpunk 2077 | |
Apex Legends |
RTX 4060 ゲームベンチマーク
青・・・FHD高画質 赤・・・FHD最高画質
Watch Dogs Legion | |
---|---|
Horizon Zero Dawn | |
Red Dead Redemption 2 | |
Assassin’s Creed Odyssey | |
Monster Hunter World | |
Far Cry New Dawn | |
Cyberpunk 2077 | |
Apex Legends | |
Fotnite |
RTX 4050 ゲームベンチマーク
青・・・FHD高画質 赤・・・FHD最高画質
Watch Dogs Legion | |
---|---|
Horizon Zero Dawn | |
Red Dead Redemption 2 | |
Assassin’s Creed Odyssey | |
Monster Hunter World | |
Far Cry New Dawn | |
Cyberpunk 2077 | |
Apex Legends | |
Fotnite |
ディスプレイ
解像度 | 光沢 | 液晶 | 輝度 |
WQXGA(2560×1600) | なし | IPS | 300nit 500nit |
コントラスト比 | 色域 | 視野角 | リフレッシュレート |
1200:1 | sRGB 100% | 178° | 165Hz 240Hz |
その他 | |||
---|---|---|---|
Dolby Vision、NVIDIA G-Sync、AMD FreeSync、ブルーライト軽減、HDR 400(240Hzモデルのみ) |
ディスプレイは画面比が16:10と縦に長く、16インチでも17インチ以上の情報が表示されます。また、2.5Kと高精細で、ディスプレイはLenovo Puresightと言い、よりシャープな映像がより速く、そしてより現実の様に描写できるとのことです。
色域もsRGB 100%と広く、Dolby Vision(Dolby社のHDR規格)にも対応と、高品質です。
<左/sRGB 100%・右/NTSC 45%>
色域が広いと没入感も高く、画像編集などのクリエイティブワークにも合います。
リフレッシュレートが165Hzか240Hzとぬるぬるなので、fpsもどんなゲームも本格的にできます。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
最新のDDR5-5200MHzが搭載で、メモリスロット2つ・最大32GBになります。Proモデルはなぜだか最大32GBに設定されていますが、64GBなど大容量にできたら、ゲーム兼クリエイティブワークにも使いやすかったですね。
ストレージ
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
ストレージは最新のSSD PCIe 4.0で、最大でSSD2枚搭載できます。最新SSDでシーケンシャル速度が高速なので、ゲームのロードもパソコンの起動も激速です。
こちらはシーケンシャル速度の、おおよその速度です。
シーケンシャル速度
オレンジ色・・・リード 青・・・ライト
PCIe 4.0×4 | |
---|---|
PCIe 3.0×4 | |
HDD |
Wi-Fi 6Eとギガビットイーサネットに対応
対応周波数 | 速度 | |
IEEE802.11ac (Wi-Fi 5) |
5GHz | 6.9Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6E) |
2.4/5/6GHz | 9.6Gbps |
次世代通信規格のWi-Fi 6に対応しており、現在主流のWi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
Wi-Fi 6EはWi-Fi 6のExtended(エクステンディット)版で、6GHz帯(高速通信)での通信ができるのですが、執筆時現在の日本では6GHz帯はまだないので使えません。最大で5GHz帯になります。
有線接続は、最大1ギガビットになります。
バッテリー駆動時間
バッテリー容量は80Whrとかなり大きいですが、パワフルなPCなのでバッテリー駆動時間は最大約6時間となります。
また、急速充電にも対応しており、約1時間で満充電になります。
インターフェイス
インターフェイスは左右と背面に分かれており、ケーブルで机の上がごちゃごちゃなりにくいようになっています。
右側面にはUSB 3.2 Gen 1、マイクヘッドフォンジャック、そして電子式プライバシーシャッターのボタン、左側面にはUSB 3.2 Gen 1とUSB 3.2 Gen 2 Type-Cになります。
背面はRJ45、USB 3.2 Gen 2 Type-C、HDMI、USB 3.2 Gen 1が2つ、そして電源コネクタです。
USB Tupe-Cは、2つともDisplayPort出力機能付きです。
サポート・保証
標準で1年間の「引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、最長4年まで延長できます。
引き取り修理とは、家などの指定住所にLenovoの指定業者がPCを引き取りに来てリペアセンターに配送、修理後、郵送してくれる保証です。保証期間内は、基本的に修理費・郵送費など無料です。
また、カスタマイズモデル以外には標準で、「ゲーミングに特化した24時間サポート・Legion Ultimate Support」が付いています。このサポートの特徴は、パソコンの不具合の対処法や使い方の事だけじゃなく、最新ゲームの推奨環境やゲームを快適にプレイする上での知識・どうやったら勝てるかなども提供しています。
しかも、スタッフはゲームに精通した熟練プレイヤーなので、専門用語(ゲーム用語)やコミュニティ用語での会話が可能です!
このサポートのおかげで、初心者でも気軽にゲーミングPCデビューできるようになりましたね。
まとめ
良い点
・最新スペック満載
・ミドルクラスからハイエンドのスペックが選べるので、予算ややりたいゲームによてカスタマイズできる
・メモリとストレージの増設/換装が可能
・リフレッシュレートが高い
・ベゼルがかなり細い
・広色域なので、クリエイターにも向いた機種
・通気孔が大きい
・タイピングしやすいキーボード
悪い点
メモリをもっと大きくできたら業務用クリエイターPCとしても十分使えた
総合評価
最新スペック満載で、グラボも最新のRTX 40シリーズが搭載です。最高でRTX 4070を搭載できるので、スペック的に困ることはほぼないと思います。また、リフレッシュレートが高いので、ガチ勢にも合うと思います。
個人的に言えば、ゲームをする人って、画像編集や動画編集などをする人も多いと思うので、メモリがより大きかったらうれしかったです。