先日、タブレット型のChromebookで目覚まし時計のアラームをセットしたときに、朝アラームが鳴らなかったんですね。故障かな?と思いつついろいろ触っていたのですが、大きな過ちに気付きました。
ChromebookってAndroidタブレットと似ているので、同じ機能があると思っていたのですが、タブレット型と言ってもパソコンなので、スリープ状態の時はアラームならないんです。細かい点ですが、色々な違いがあります。
今回はノートパソコンのChromebookと、タブレット型Chromebook、そしてAndroidタブレットを使って、違いをご紹介します。
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ChromebookとAndroidタブレットの違い
比較に使うのはこちら3機種です。
左からLenovo IdeaPad Slim 360 Chromebook(普通のノートパソコン)、IdeaPad Duet Chromebook(キーボードが取り外せるタブレットPC)、そしてタブレットのTab P11 Proです。まず大前提として、当たり前ですがタブレットはタッチディスプレイのみ、Chromebookは機種によります。
Slim 360 Chromebook | Duet Chromebook | Tab P11 Pro | |
OS | Chrome OS | Android 10 | |
拡張機能 | 〇 | 〇 | △(アプリDLで可能) |
使用可能アプリ | △ | △ | 〇 |
ショートカットキー | ほぼ同じ | ||
Bluetooth接続 | 〇 | 〇 | 〇 |
自動更新期間 | 2028年6月 | 2028年6月 | ― |
MSOffice Google Docs |
オンラインのみ 〇 |
アプリ・オンライン 〇 |
|
Linux | 〇 | △(アプリDLで可能) | |
USBハブ | 〇 | △ | |
マルチWindow | 好きなだけ | 2つまで | |
マルチディスプレイ | 〇(PCが対応していれば) | × | |
目覚ましアラーム | × | 〇 |
AndroidタブレットとChromebook(PC)は「基本的に似ているところが多い」ですが、やはりパソコンはパソコン。タブレットはタブレットになると思います。
ただし、筆者が思ったのは「Chromeの拡張機能」を使わない人やライトな使い方であれば、タブレットでも十分「パソコン代わりになる」と思います。
むしろ筆者は、今まで仕事でWordやExcelを使ってきたので、タブレットの方が作業がしやすかったです。
個人的に、外付けディスプレイを使う人はChromebookじゃないとだめですが、使わない人はタブレットの方が使いやすいと思うことがあるかもしれません。
それでは以下にて、各項目を詳しく紹介していきます。
OS・拡張機能
Chromebook | タブレット | |
OS | Chrome OS | Android |
拡張機能 | 使用可能 | アプリをDLしたら可能 |
OSはChromebookは「パソコン向け」のChrome OSで、タブレットはスマホ・タブレット用のAndroidが入っています。
見た目はあまり変わらないし、個人的に使い勝手も同じだと思います。
ただし、Chrome OSは拡張機能が設定でき、タブレットはGoogle Chromeではできませんが、KiWiブラウザを使うとChromeの拡張機能が利用できます。
筆者も試しに入れて見ました。拡張機能を追加できても使えないものもありましたが、大丈夫なものありなので、試してみると良いと思います。
赤枠のものが追加した拡張機能です。
<左・タブレット/右・Chromebook>
右上のドットが3つあるマーク「︙」を押すと設定が開きますが、Chromebookは印刷やキャスト、検索などタブレットにないツールが出てきます。タブレットでは出ていないだけで、タブレットでも使えます(「設定アプリ」から設定できます)。
Google Play 使用可能アプリ
Chromebook | タブレット | |
使用可能アプリ | △ | 〇 |
下の項目でMicrosoft Officeアプリの件も述べているのですが、Google Playからダウンロードできるアプリはタブレットの方が多いです。元々スマホやタブレット用に作られているので、これは当然ですね。
また、Chromebookでダウンロードできても、タブレットやスマホとは仕様が違うものもあるし、今まであったアプリがいきなりなくなることもあるので、「アプリが重要」と言う人は、タブレットを使用した方が良いです。
ショートカット
Chromebook | タブレット | |
ショートカット | 同じ |
別のサイトでショートカットキーが違うと書いていたのでですが、ほぼすべて同じでした。
ショートカットキー(詳細はこちら)は試した限りでは、タブレットもChromebookも同じコマンドで使用可能でした。Windows PCとほぼ同じです。
Bluetooth接続
Chromebook | タブレット | |
Officeアプリ | あり |
<タブレットのBluetooth接続>
筆者のタブレットはBluetooth 5.0に対応しており、ほぼ途切れることなくワイヤレスイヤフォン、ワイヤレスキーボード、ワイヤレスマウスを接続できました。マウスやキーボードは一定時間使っていないとスリープ状態になりますが、使い始めたら1秒もたたずに接続されます。
Chromebookも、もちろんワイヤレスで接続できます。
自動更新ポリシー(自動更新期限)
Chromebook | タブレット | |
Officeアプリ | あり | ― |
<IdeaPad Slim 360 Chromebookの自動更新期限>
Chromebookには「自動更新ポリシー」と言って、何年何月までOSがサポートされるという期限があります。この期限が切れると、アップデートされなくなるため脆弱性が見つかっても放置された状態になります。
通常、新品だったら購入から6年ほどサポートされているので安心ですが、中古を買う場合は期限を確認して購入した方が良いです。
ちなみに筆者所持のIdeaPad Slim 360 Chromebookは2021年12月に購入で、期限は6年半(2028年6月まで)あります。IdeaPad Duet Chromebookは2020年8月に購入し、7年10ヵ月(2028年6月まで)になります。
こちらのGoogle公式サイトで、全ブランドの期限を確認できます。
タブレットは特に更新期限はないようです。
Microsoft Officeの使用
Chromebook | タブレット | |
Officeアプリ | なし | あり |
オンライン | 可能 | 可能 |
上のスクショはタブレットとChromebookで「Office」と検索した結果ですが、全然違う結果ですね。
AndroidタブレットはGoogle PlayからマイクロソフトのOfficeアプリ(Word、Excel、Power Poin)をダウンロードできますが、Chromebookは代替アプリしかダウンロードできません。
基本的にChromebookではGoogle Docs(ドキュメント)を使用することになります。マイクロソフトOfficeと互換性もあるし、使い方も似ているので問題ない人が多いと思います。
ただし、執筆作業やゼミのレポート、会社の業務でWordやExcelを使う人は、マイクロソフトOfficeアプリが使えた方が良い場面があります。例えばWordは日本語フォントが数種類ありますが、Googleドキュメントは6つになるので、フォントをこだわった場合など差異が生まれます。
筆者はOfficeのサブスクをしているし、ずっと使ってきたのであえてGoogleドキュメントに変更しようと思いませんが、現在Officeを使っていない人ならGoogleドキュメントで良いと思います。
ChromebookでどうしてもWordなどを使いたい場合は、無料で使えるオンライン版を使用することになります。
Linux
Chromebook | タブレット | |
Linux | 〇 | アプリをDLしたら可能 |
LinuxはオープンソースのOSで、自分でカスタマイズしやすいのでLinuxを使う人もいると思います。
ChromebookにLinuxをインストールするには、設定からデベロッパーツールに行き「Linux 開発環境」をONにします。詳しい方法はGoogle公式サイトから。
あえてタブレットでLinuxを使いたい人がいると思いませんが、タブレットではUserlandやAndronixというアプリをダウンロードして使用可能です。
USBハブ
使用したUSBハブはLenovo USB Type-C 7-in-1 ハブで、外付けUSBマウス、USBキーボード、SDカード、SSDを同時にさして動作を確認しました。
<IdeaPad Slim 360 ChromebookにUSBハブを接続>
<IdeaPad Duet ChromebookにUSBハブを接続>
<タブレットにUSBハブを接続>
Chromebook | タブレット | |
マウス | 〇 | 〇 |
キーボード | 〇 | 〇 |
SDカード | 〇 | 〇 |
SSD | 〇 | △ |
CD/DVDドライブ | × | × |
全ての機種で外付けUSBマウス、USBキーボード、SDカードを同時にさして読み込みができましたが、タブレットのみ、なぜか外付けSSDを追加すると読み込みませんでした。謎です。
ただし、タブレットはOTG機能が付いているので、外付けストレージ単体だと読み込みました。
CDとDVDの読み書きができるスーパーマルチドライブは、どちらの機種でも動作しませんでしたが、Chromebook対応のドライブもあるようです。
総合的に見ても、あまり差は無いように感じます。
マルチウィンドウ
<タブレットのマルチウィンドウ>
Chromebook | タブレット | |
マルチウィンドウ | いくつでも可能 | 2画面まで |
この点は気になる人には気になると思いますが、タブレットは2画面分割までしかできないので、いくつものウィンドウを開けて使う人には、若干使いにくいかもしれません。とは言え、タブレットは画面が小さいし、外付けモニターが使えないので、マルチウィンドウができても使うことはあまりないと思います。
<Chromebookのマルチウィンドウ>
Chromebookであれば、いくらでもウィンドウを表示することができます。
マルチディスプレイ
Chromebook | タブレット | |
マルチディスプレイ | 可能 | 不可 |
外付けディスプレイを使うだけであれば、タブレットでも対応するポートがあれば大丈夫です。ただし、この場合は「複製(同じものを映す)」で、「拡張(別々のものを表示する)」はできません。
Chromebookであれば「拡張」できるので、2画面で作業もできます。
アラーム
Chromebook | タブレット | |
マルチディスプレイ | 使用中は可能 | 可能 |
Chromebookはパソコンなので、スマホやタブレットの様に目覚ましを設定したりすることはできません。パソコンを使っている時のみ、ポップアップのアラームが出てきます。
IdeaPad Duet Chromebookはタブレットの様にキーボードが取り外せるので、てっきりタブレット的に動作するのかと思っていました。パソコンなんで無理なんですね。
まとめ
タブレットを選んだ方が良い人
・アプリを使う
・拡張機能はあまり使わない
・Microsoft Officeアプリが必要
・アラーム機能が欲しい
Chromebookを選んだ方が良い人
・拡張機能を使う
・アプリはそれほど重要じゃない
・Microsoft Officeアプリはいらない
・Linuxを使いたい
・複数画面を使って作業をしたい
がっつり複数画面で作業をするのであればChromebookが使いやすいですが、ライトな使い方であればタブレットでもChromebookとほぼ同じことができるので、タブレットでも使いやすいと思います。ただしその場合はメモリ4GB以上、できれば6GBほどあるものを選んだ方がいいです。間違っても2GBメモリのタブレットじゃ、同じことはできません(できるけど、めちゃくちゃ遅いです)。
これから購入するのであれば、筆者はLenovoタブレット4つに、LenovoのChromebookを2つ使っているので、こちらも併せて読んでみてください。