インテル第14世代CPU搭載のIdeaPad Slim 5i Gen 9のレビューです。
CPU性能がすごく高く、特にグラフィック性能はグラフィックボードのGTX 1650 Max-Qよりも高い性能でした。OLEDディスプレイもあり、最大色域はDCI-P3 100%と広いです。
普段使い用のIdeaPadですが、クリエイターにもお勧めしたい機種です。
当サイトの評価はこのようになりました。
スペック | [usr 4.5] |
---|---|
コスパ | [usr 4.2] |
総合評価 | [usr 4.4] |
レビュー機は当サイトの購入品で、Core Ultra 5 125H、メモリ16GB、SSD 512GBになります。※現在は公式サイトじゃなく楽天で販売されています。
Contents
IdeaPad Slim 5i Gen 9 14型のスペック
CPU | Core Ultra 5 125H Core Ultra 7 155H |
---|---|
メモリ | 最大32GB |
ストレージ | SSD 最大1TB |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス |
ディスプレイ(14型) | WUXGA IPS/OLED |
OS | Windows 11 Home |
無線 | Wi-Fi 6/6E |
生体認証 | 指紋センサー、顔認証 |
WEBカメラ | FHD、FHD+IRカメラ |
寸法(幅×奥行×高さ) | 312.0 × 221.0 × 16.9㎜ |
重さ | 1.46㎏ |
バッテリー | 最大約19.6時間(動画再生時) |
標準保証 | 1年間 |
価格 | 約12万円~ |
<性能評価>
パソコンの頭脳であるCPUは最新のインテル第14世代で、ハイパフォーマンスモデルのHシリーズになります。14世代CPUはAI関連の性能とグラフィック性能が上がっており、より高度な作業がグラボなしでしやすくなっています。
本機はグラフィック性能がかなり高く、GTX 1650 Tiに近いベンチマークでした。PhotoshopやLightroomでの編集がしやすくなりましたね。
メモリはLPDDR5x-7467MHzで、オンボード・最大32GBになります。メモリはこんなに動作周波数が高いですが、そこまでの速さはありませんでした。
ストレージはSSDで、PCIe 4.0で最大1TBと大容量です。データ転送速度もかなり速く、サクサク使えます。
ディスプレイは画面アスペクト比が16:10と縦に長い14インチで、15インチ並みの情報が表示されます。解像度はWUXGA(1920×1200ドット)のIPS液晶かOLEDディスプレイになり、輝度は300ニトか400ニトになります
色域はIPS液晶にNTSC 45%かsRGB 100%、OLEDはDCI-P3 100%と高色域です。
IdeaPadって普段使いモデルですが、なんかクリエイターPCみたいなスペックになっていますね。
そのほかのスペックはOSはWindows 11 Homeで、無線はWi-Fi 6もしくは6Eが搭載、WebカメラはFHDと高画質、生体認証には指紋センサーと顔認証が選べます。
ちょっと大きめの2Wスピーカーが2つ搭載し、14インチで1.46㎏と少し重ため、ただし筐体はコンパクトです。
インターフェイスは問題ない程度にありますが、すべてのUSBのデータ転送速度は5Gbpsとなっています。
上位モデルの普段使いPCで、画像編集やクリエイティブワークをする人にも合います。
2024年のトレンドと比較
2024年のノートパソコンのトレンドをまとめたので、本機がどのくらい満たしているか比較してみます。(〇/標準搭載、△/モデルによってはあり、×/なし)
14世代CPU | DDR5 | PCIe 4.0 | アスペクト比16:10 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
Wi-Fi 6/6E | sRGB 100%以上 | 輝度300nit以上 | 1080P Webカメラ |
〇 | △ | 〇 | 〇 |
Thunderbolt 4 | 生体認証 | 重量1.4㎏前後 | バッテリー14時間以上 |
× | 〇 | × | 〇 |
旧モデルとの比較
旧モデルのIdeaPad Slim 5i Gen 8との比較です。(表のメモリ・SSD・バッテリーは最大値)
旧モデル | 本機種 | |
CPU | Core i5-1340P Core i7-1360P Core i5-13500H Core i7-13620H |
Core Ultra 5 125H Core Ultra 7 155H |
メモリ | LPDDR5 16GB | LPDDR5x 32GB |
ストレージ | SSD PCIe 4.0 1TB | |
ディスプレイ | WUXGA IPS | WUXGA IPS/OLED |
無線 | Wi-Fi 6E | |
バッテリー | 15時間 | 19.6時間 |
重量 | 1.46㎏ | |
寸法 | 312.0 × 221.0 × 16.9㎜ |
変更点です。
・CPUが14世代に
・最大メモリ容量が倍に
・OLEDディスプレイが追加
・バッテリー駆動時間が伸びた
こちらは、プロセッサーの性能を表すCPU Markスコアです。
CPU Markスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-13620H | |
---|---|
Core i5-13500H | |
Core Ultra 7 155H | |
Core Ultra 5 125H | |
Core i7-1360P | |
Core i5-1340P |
最大性能は下がりましたが、どちらも十分な性能があります。
それでは、本機の特徴です。
インテル第14世代CPU搭載
Core Ultra 7 155H | Core Ultra 5 125H |
|
製造プロセス | Intel 4(7nm) | |
P/E/LPコア | 6/8/2 | 4/8/2 |
スレッド | 22 | 18 |
キャッシュ | 24MB | 18 |
Pコア最大クロック | 4.8GHz | 4.5GHz |
Eコア最大クロック | 3.8GHz | 3.6GHz |
Xコア | 8 | 7 |
ベースパワー | 28W | |
マックスパワー | 64/115W |
CPUは今までのようにPコア(Performance Core)とEコア(Efficient Core)も搭載しており、高負荷な作業はPコアで処理を、低負荷な事はEコアで処理することによって、パワフルでも省電力性を兼ね揃えたCPUになっています。
また、14世代からLP Eコアという低消費電力コアも搭載しており、よりバッテリーが長持ちしやすくなっています。
AI専用のプロセッサーであるNPUが搭載し、グラフィックスはIntel Arcベースになっています。
ここ最近PhotoshopなんかでもAI生成などAIを使うことが増えており、こういった作業をNPUがやるので全体的なパフォーマンスが上がりますね。また、グラフィック性能も大きく上がったので、グラボなしでも作業がしやすくなりました。
後述していますが、グラフィック性能はかなり高く、GTX 1650やGTX 1650 Tiに近いスコアが出ていたので、グラボなしでも使える用途が大幅に広がりました。
こちらはCPUの性能を測るCPU Markのスコアです。Core Ultra 7 155Hのスコアは公開されている平均値になります。
<左・バランス/右・パフォーマンス>
性能が高くなるパフォーマンスもバランスも、同じくらいのスコアです。
CPU Markスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 9 185H | |
---|---|
Core i9-13900H | |
Core i7-13700H | |
Core Ultra 7 155H | |
Core Ultra 5 125H/バランス | |
Core Ultra 5 125H/パフォーマンス | |
Core i5-13500H | |
Core i7-1370P | |
Core i5-1340P | |
Ryzen 7 7730U | |
Core i7-1260P | |
Ryzen 5 7530U | |
Core i5-1240P | |
Core i7-1355U | |
Core i5-1335U |
Geekbench 6
<左・パフォーマンス/右・バランス>
マルチコア性能
オレンジ色・・・本機 青・・・比較
Core Ultra 7 155H | |
---|---|
Core i9-13900H | |
Core Ultra 7 165H | |
Core i7-13700H | |
Core i5-13500H | |
Core Ultra 5 125H/パフォーマンス | |
Core Ultra 5 125H/バランス | |
Core Ultra 5 135H | |
Core Ultra 5 135U | |
Core i5-1335U |
シングルコア性能
オレンジ色・・・14世代 青・・・13世代
Core i9-13900H | |
---|---|
Core Ultra 9 185H | |
Core Ultra 7 165H | |
Core i7-13700H | |
Core Ultra 7 155H | |
Core Ultra 5 125H/パフォーマンス | |
Core Ultra 5 135H | |
Core i5-1335U | |
Core i5-13500H | |
Core Ultra 5 125H/バランス | |
Core Ultra 5 135U |
Cinebench R23
<左・パフォーマンス/右・バランス>
パフォーマンスもバランスもあまり変化がないですが、高い性能です。
マルチコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 9 185H | |
---|---|
Core i9-13900H | |
Core Ultra 7 155H | |
Core i7-13700H | |
Core Ultra 5 125H/バランス | |
Core Ultra 5 125H/パフォーマンス | |
Core i5-13420H | |
Core i7-1355U | |
Core i5-1235U | |
Core i5-1340P | |
Core i5-1335U |
シングルコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 9 185H | |
---|---|
Core Ultra 7 155H | |
Core i7-13700H | |
Core Ultra 5 125H/パフォーマンス | |
Core i5-13420H | |
Core Ultra 5 125H/バランス | |
Core i5-1340P | |
Core i5-1335U | |
Core i5-1235U |
PCMark10
こちらはPCMark10の計測結果で、Essentialは「通常用途(Web検索やビデオ会議、アプリの起動など)の性能」、Productivityは「Microsoft Office(事務系のアプリ)使用時の性能」、Digital Content Creationは「コンテンツ作成(画像・動画編集など)のしやすさ」を表しています。
総合性能の目安は以下になります。
- 5000以上・・・ハイスペック
- 4000以上・・・ミドルハイ
- 3000以上・・・ミドルクラス
- 2000以下・・・エントリ―クラス
本機種のスコアです。
- 総合性能は6168
- Essentialは9781→通常用途やビデオ会議などはかなり使いやすい
- Productivityは7892→かなり高速に使える
- Digital content creationは8250→外付けGPUが無い機種ではかなり高性能
Essential
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 5 125H | |
---|---|
Core i7-1260P | |
Core i5-1240P | |
Core i5-1340P | |
Core i5-1335U | |
Core i7-1355U | |
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 7 5700U | |
Core i5-1235U | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Ryzen 7 7735U |
Productivity
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 7735U | |
---|---|
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Core Ultra 5 125H | |
Core i7-1355U | |
Ryzen 5 5500U | |
Core i5-1340P | |
Core i5-1335U | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1240P | |
Core i5-1235U |
Digital Content Creation
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 5 125H | |
---|---|
Ryzen 7 7735U | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1240P | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Core i7-1355U | |
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 7 5700U | |
Core i5-1335U | |
Core i5-1235U | |
Core i5-1340P | |
Ryzen 3 5425U |
高性能内蔵グラフィックス
前評判通りグラフィック性能は高く、すべてのベンチマークでGTX 1650 Max-Qよりも高いスコアでした。現在はあまり見かけないグラボですが、それでも2022年ごろまで普通に販売されていたグラボにCPU内蔵グラフィックスが勝つというのはすごいです。
まずは3D Graphics Markのスコアです。
3D Graphics Mark
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 5 125H | |
---|---|
Ryzen 7 7735U | |
Core i7-1165G7 | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Core i7-1260P | |
Core i7-1355U | |
Core i5-1335U | |
Core i5-1340P | |
Ryzen 7 5800U | |
Ryzen 7 PRO 5850U | |
Core i5-1240P | |
Ryzen 5 5500U | |
Core i5-1235U | |
Core i3-1215U |
次はDirectX 11で動作するFire Strikeのスコアです。
<右・バランス/左・パフォーマンス>
GTX 1650 Max-Qよりも性能が高く、GTX 1650とほぼ同じスコアを付けました。
Fire Strike
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 4060 | |
---|---|
Radeon RX 6600M | |
RTX 4050 | |
RTX 3060 | |
RTX 2070 Max-Q | |
RTX 2060 Max-Q | |
GTX 1660 Ti | |
RTX 3050 Ti | |
RTX 3050 | |
GTX 1650 | |
Core Ultra 5 125H/パフォーマンス | |
Core Ultra 5 125H/バランス | |
GTX 1650 Max-Q | |
Arc A350M |
Night RaidはCPU内蔵グラフィックス向けのDirectX 12のベンチマークです。
<左・パフォーマンス/右・バランス>
Night Raidは、GTX 1650 Tiに近いスコアです。
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 4050 | |
---|---|
RTX 3050 | |
RTX 3050 Ti | |
GTX 1650 Ti | |
Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 5 125H | |
GTX 1650 Max-Q |
Wild Lifeはクロスプラットフォームのベンチマークで、PCやタブレット、スマホなどとスコアの比較ができます。こちらもほぼGTX 1650並みです。
Wild Life
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 4050 | |
---|---|
RTX 3050 | |
RTX 3050 | |
RTX 3050 Ti | |
GTX 1650 Ti | |
Core Ultra 5 125H/バランス | |
Core Ultra 5 125H/パフォーマンス | |
GTX 1650 Max-Q |
ストレージが高速
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
搭載ストレージはSSD PCIe 4.0で、シーケンシャル速度を計測したらリード(読み込み速度)は5022MB/秒、ライト(書き込み速度)は3927MB/秒と速いです。PCIe 4.0では最速ではないですが、普段使い用PCでここまではやデータ転送速度はすごいです。
こちらはシーケンシャル速度の比較です。
シーケンシャル速度
オレンジ色・・・リード 青・・・ライト
本機種 | |
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PCIe 4.0×4 | |
PCIe 3.0×4 | |
HDD |
ハイスペックディスプレイ
<購入モデルはWUXGA IPS液晶 300ニト sRGB 100%>
ディスプレイはWUXGA(1920×1200ドット) IPS液晶(光沢なし)かOLEDディスプレイ(光沢あり)があります。IPS液晶はコントラスト比も高く明るく見やすい液晶ですが、OLEDはより明るく完全な黒を描写できます。
画面アスペクト比が16:10と縦に長く、14インチでも15インチ並みの情報が表示されます。
今まで作業効率を考えて15.6インチを選んでいた人でも、本機であれば十分に満足がいくと思います。
また、IPS液晶はNTSC 45%とsRGB 100%の色域があり、OLEDはDCI-P3 100%になります。
Adobe RGBは印刷向け、sRGB 100%はWeb用画像編集をするようなクリエイター向け、DCI-P3 100%はデジタルシネマ規格で動画編集に向いています。NTSC 45%は低価格PCに採用される色域で、色が薄いです。
左からNTSC 45%(別機種から)、sRGB 100%(本機)、そしてDCI-P3 100%(別機種)のディスプレイです。NTSC 45%以外はクリエイター向けですが、動画視聴が多い人にもおすすめです。
輝度は300ニトか400ニトで、こちらは輝度の目安です。
220ニト | 室内ならなんとか使える。明るい室内では暗く見える |
---|---|
250ニト | 室内向け。屋外では日陰ならギリギリ使える |
300ニト | 屋外の日陰でも見える |
400ニト | 屋外でも使いやすいが、直射日光が当たるとちょっとくらい |
500ニト | 屋外向け |
600ニト | 画面に直射日光が当たっても比較的見える |
視野角のチェックです。公称視野角は170度で、上からの視野角は広く、横からそこまで広いように感じませんが、正面から見る分には全然問題ないです。
指1本で開くことができる
これ、筆者にとってはかなり重要なのですが、指1本で開くことができるPCって少ないんですよね。あってもハイエンドモデルが中心で、めずらしいんです。
指1本で開くことができると、片手にコーヒーを持ってるときや書類を持っているとき、電話中などでも簡単に開くことができ、本機は顔認証もあるのですぐに使い始めることができます。
すごく便利です。
高画質FHD Webカメラ搭載
ビジネスモデルでは一般的になったFHD Webカメラですが、本機にも搭載しています。プライバシーシャッターやIRカメラも搭載しており、ビジネススペックですね。
FHDと一般的なPCに採用されるHDじゃ、全然見た目が違いますね。より明るく、そして高精細、Web会議などでも印象アップです。
スピーカーはキーボード横についており、2W×2とちょっと大きめで、マイクは2つ搭載でノイズキャンセリング機能付きです。
カメラには自動フレーミング(動いても自分が中心に映る)やアイコンタクト(視線がずれても相手を見ているように映る)、そして背景のぼかし機能もあります。
インテリジェントセンサー搭載
本機はインテリジェントセンサーを搭載しており、タッチレスログインやオートロックができます。
タッチレスログインは、その名の通り触らずにログインできるもので、ディスプレイを開いているときに、PCの前に来たらセンサーが反応しIRカメラが起動してサインインできます。
こんな感じになります。
IdeaPad Slim 5i Gen 9は人感検知機能付きで、ゼロタッチログインができます
離着席が多い人には便利ですね pic.twitter.com/glDdOLjXL2
— パソコンガイド (@pc_reviewer) February 11, 2024
その他の特徴
外観
コンパクトな筐体で、ベゼル(ディスプレイの黒い枠)も細くおしゃれな機種です。普段使い用PCにしては価格もスペックも高く、筐体はアルミニウムと高級感があります。
キーボードはバックライト付きで、意外に打ち心地も悪くなく(意外にと言ったら失礼ですね(笑))、タイピング音も静かです。タッチパッドは若干安っぽさもある押し心地ですが、普通といえば普通です。
ベゼル幅はIdeaPadで1、2を争う細さです。スリムで引き締まってみますね。
寸法は
幅 312.0㎜
奥行 221.0㎜
高さ16.9㎜
とコンパクトですが、1.46㎏とちょっと重たいです。1.4㎏くらいに収まっていたらよかったです。
ディスプレイは160度くらい開けるので、画面シェアをするときにも便利です。
排熱性能
排気口は幅広く、がっつりとフレッシュエアーを吸い込んでくれそうです。
Core TempというCPUの温度を測るアプリで、ドラゴンクエストXのベンチマーク計測時に温度を測りました。
意外なことに最大温度は84°と低く、キーボードはちょっと温かいかなというくらいです。排熱性能は問題ないと思います。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
搭載メモリはLPDDR5X-7467MHzと高性能モデルですが、Memory Markで計測したら2242と普通でした。
その他のメモリとの比較です。
Memory Mark
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
DDR5-4800MHz平均 | |
---|---|
LPDDR4-4266MHz平均 | |
LPDDR5平均 | |
本機/LPDDR5X | |
DDR4-3200MHz平均 |
Wi-Fi 6Eに対応
対応周波数 | 速度 | |
IEEE802.11ac (Wi-Fi 5) |
5GHz | 6.9Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6E) |
2.4/5/6GHz | 9.6Gbps |
次世代通信規格のWi-Fi 6Eに対応しており、現在主流のWi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
Wi-Fi 6EはWi-Fi 6のExtended(エクステンディット)版で、6GHz帯(高速通信)での通信ができるのですが、執筆時現在の日本では6GHz帯はまだないので使えません。最大で5GHz帯になります。
LTE
LTEや5GのWWANはないので、外出先で使うときはスマホのテザリングがおすすめです。
LTE用の格安SIMなら、楽天最強プランがおすすめです。筆者はIIJmioでドコモ回線20GB/月 約2000円と、楽天最強プランを契約していますが、月に20GB以上使うのであれば楽天がお得です。
バッテリー駆動時間
バッテリ―駆動時間は、動画再生時(150ニト・ローカルでのビデオ)で19.6時間と長めです。作業内容によっては、丸一日くらい持つ人もいると思います。
インターフェイス
普段使い用PCとしては十分なポートで、すべてのUSBのデータ転送速度は5Gbpsになります。2つあるUSB Type-Cはフル機能があり、PDやDisplayPort映像出力機能付きです。
左側面にはUSB Type-C 3.2 Gen 1、HDMI、もう一つUSB Type-C 3.2 Gen 1、そして3.5㎜ヘッドフォン/マイクジャックになります。
右側面にはUSB 3,2 Gen 1が2つと、microSDカードリーダーがあります。
サポート・保証
標準で1年間の「引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、最長4年まで延長できます。また、Premium Care Plus/プレミアムケアと言うサポートにアップグレードができ、こちらは24時間365日専任のエージェントが電話対応します。(通常サポートは朝9時~夕方6時まで)
ライバル機種
現在(2024年2月)はハイエンドモデルばかりで、ちょっと価格が高い機種のみです。こちらの「14世代CPU搭載Lenovo PC」も確認してみてください。
ThinkBook 13x Gen 4
第14世代搭載のクリエイターPCで、最大でCore Ultra 9+メモリ32GBとハイスペックです。2.8K解像度にsRGB 100%の高色域、顔認証や指紋センサーと快適に使えるスペックです。エッジ トゥ エッジデザインでキーボードが筐体の端から端まで広がっているので、コンパクトな筐体ですが十分なキーピッチがありタイピングがしやすいです。1.17㎏と軽く、バッテリー駆動時間は最大約12.1時間と丸一日使えます
CPU | Core Ultra 5 125H Core Ultra 9 185H |
---|---|
メモリ | LPDDR5X 最大32GB |
ストレージ | SSD 最大1TB |
ディスプレイ(13.5型) | 2.8K(2880×1920) IPS液晶 タッチあり |
無線 | Wi-Fi 6E |
その他 | FHD+IRカメラ、指紋センサー、顔認証、Dolby Atmos |
寸法(幅×奥行×高さ) | 292.9 × 205 × 12.9㎜ |
重さ | 1.17㎏ |
バッテリー(JEITA 3.0) | 最大約12.1時間 |
価格 | 15.9万円~ |
IdeaPad Pro 5i Gen 9
Lenovo一発目の14世代PCは普段使い用のIdeaPadからで、Proモデルのハイスペック機種です。ディスプレイが特に高品質で2.8K OLED(IPSもあり)、高色域のDCI-P3 100%+10bit表示で業務用スペックです。全体的に欠点がない機種で、持ち運び兼据え置き用に合うクリエイターPCです
CPU | Core Ultra 5 125H Core Ultra 7 155H |
---|---|
メモリ | LPDDR5X 32GB |
ストレージ | SSD 最大1TB |
グラフィックス | インテルArcグラフィックス |
ディスプレイ(14型) | 2.8K(2880×1800) IPS sRGB 100% 光沢なし 2.8K(2880×1800) OLED DCI-P3 100% 光沢 |
無線 | Wi-Fi 6E |
その他 | FHD 1080p+IRカメラ、Thunderbolt 4 |
重さ | 1.46㎏ |
バッテリー(JEITA 3.0) | 最大約10.5時間(動画再生時) |
標準保証 | 1年間 |
価格 | 12.9万円~ |
まとめ
良い点
・コンパクトでおしゃれ
・アルミニウム素材で高級感がある
・CPU性能が高く、特にグラフィック性能が高い
・画面比が16:10で、14インチでも15インチ以上の情報が表示される
・ストレージやディスプレイがハイスペック
・OLEDディスプレイ搭載可能
・指1本で開くことができる
・高画質FHDカメラ
・顔認証搭載可能
残念な点
・1.46㎏とちょっと重たい
総合評価
普段使い用のIdeaPadとしては若干高めの価格ですが、スペックもしっかりしておりクリエイターにも使える機種です。
特に14世代CPUはすごいですね。グラフィック性能がかなり高くなったので、筆者のように「グラボは必要ないけどそれなりのグラフィック性能が必要」な人にすごく合います。
sRGB 100%やDCI-P3 100%のディスプレイもあり、クリエイターに使ってほしい機種です。
また、画面アスペクト比が16:10と縦に長いので、14インチでも作業効率が高く、屋内でも屋外でもがっつりと使えます。