Lenovoの低価格ビジネスモデルの、V14 Gen 4です。
Lenovoのビジネスモデルと言えばThinkPadやThinkBookが有名ですが、 Lenovoシリーズは、大きくコストカットをしたシリーズになります。
低価格モデルなので、あれがないこれがないといったこともありますが、そこそこの性能で、約5万円でビジネスノートをお探しの人には、検討材料になると思います。
当サイトの評価は、このようになりました。
スペック | [usr 3.3] |
---|---|
コスパ | [usr 3.9] |
総合評価 | [usr 3.5] |
Contents
Lenovo V14 Gen 4 AMDのスペック
CPU | Ryzen 3 7320U Ryzen 5 7520U |
---|---|
メモリ | 8GB |
ストレージ | SSD 256/512GB |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス |
ディスプレイ(14型) | FHD IPS 300nit 光沢なし |
OS | Windows 11 Home/Pro |
通信 | Wi-Fi 6、ギガビットイーサネット |
生体認証 | ― |
WEBカメラ | 720p |
寸法(幅×奥行×高さ) | 324.2 × 215.2 × 19.9㎜ |
重さ | 1.43㎏ |
バッテリー | 最大約8.4時間 |
標準保証 | 1年間 |
価格 | 4.9万円~ |
<性能評価>
パソコンの頭脳であるCPUは、最新のRyzen 7000シリーズが搭載です。と言っても、Ryzen 7000シリーズの下2桁が20のモデルは、ローエンドモデルで、アーキテクチャも結構古いZen 2です。
そこそこの性能で、高速で作業をしないのであれば、気にならない速度だと思います。インテルで言えば、2020年に発売開始した、第10世代Core i7-1065G7くらいの性能です。
メモリは最新のLPDDR5-4800MHzで、8GBになります。ストレージも最新のSSD PCIe 4.0ですが、パソコンがPCIe 3.0×2しか対応していないので、PCIe 4.0の速度はでません。
ディスプレイは標準性能で、FHD IPS液晶、輝度は300ニトと、明るいオフィスでも使いやすい明るさです。
その他のスペックは、Windows 11 HomeかProがあり、Wi-Fi 6と有線接続も可能、生体認証はなく、WebカメラはHD 720pになります。
14インチで平均的な1.43㎏、そしてバッテリー駆動時間は最大約8.4時間となっています。ちょっとした外出や社内移動であれば、十分ですね。
メモリ性能以外は、2019年~2020年ごろに発売された高性能PCと同じくらいのスペックです。それでも、ビジネスノートで5.9万円から購入できる機種はほとんどないと思うので、そこまでハイスペックを必要としていない人なら、検討候補になるかもしれません。
旧モデルとの比較
Lenovoの英語の仕様書には、V14 Gen 3やGen 2などの旧モデルの記載があるのですが、日本では発売されていないと思います(少なくとも、私は見たことがないです)。
Lenovo V14 Gen 4 AMDの特徴
ベゼル(画面の黒い枠)も太くなく、価格の割におしゃれな外観です。
寸法は、
・幅 324.2㎜
・奥行 215.2㎜
・高さ 19.9㎜
で、奥行きはThinkPad E14 Gen 4よりも小さいですね。
厚さは19.9㎜と、ギリギリ薄型と呼べる20㎜以下になっていますが、2㎝くらいなので掴んだ時に大きいなと思います。
天板にはLENOVOのロゴだけで、シンプルですね。
底面カバーには、幅広い通気孔があります。エアフローも良さそうです。
ここが、この機種をこんなに安く販売できる要因の1つですが、ボディは樹脂素材(プラスチック)です。現在Lenovoのビジネスノートで、オール樹脂ボディなのは、本機と兄弟モデルのV15だけです。
だたし、ここ最近のPCに使われるプラスチックは、気を付けて見ないと樹脂とはわからないことが多いので、外観的には気にならないかもしれません。
ディスプレイは180度開くので、床に座って作業をするようなエンジニアにも使いやすいです。
カメラはHD 720pで、プライバシーシャッターも搭載です。Web会議の離席中など、自分を映したくないときや、カメラを使っていないときは、シャッターを閉じておくと安心です。
マイクは2つ搭載で、スピーカーは1.5Wが2つになります。
キーボード
<出荷されるのは、日本語キーです>
キーボードはフルサイズ・84キーで、バックライト無しになります。
タッチパッドは104㎜×62㎜で、大きくないですが、兄弟モデルのV15(15.6インチ)と同じ大きさになります。
パームレストなどの表面は「テクスチャ」という加工がしてあり、つるつるじゃなくざらっとした手触りです。
CPU
Ryzen 3 7320U | Ryzen 5 7520U | |
製造プロセス | 6nm | |
コア/スレッド | 4/8 | |
L3キャッシュ | 4MB | |
ベースクロック | 2.4GHz | 2.8Hz |
ブーストクロック | 4.1GHz | 4.3GHz |
GPUコア | 2 | |
TDP | 15W |
CPUは最新のRyzen 7000シリーズですが、先述したように、そこまで、高い性能ではありません。それでも、ビジネス用途でもそこそこ使える程の性能にはなっています。
こちらはCPUの性能を測るCPU Markスコアです。
スコアの目安
- 7000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 10000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 14000~・ハイエンドPCに搭載される
- 15000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 5700U | |
---|---|
Ryzen 5 5500U | |
Core i7-1185G7 | |
Core i7-1165G7 | |
Ryzen 3 5300U | |
Ryzen 5 7520U | |
Ryzen 3 7320U | |
Core i7-1065G7 |
ディスプレイ
解像度 | 光沢 | 液晶 | 輝度 |
FHD | なし | IPS | 300nit |
コントラスト比 | 色域 | 視野角 | その他 |
800:1 | NTSC 45% | 170° | – |
ディスプレイは、至って平均的なスペックですが、低価格モデルで「平均的スペック」なので、悪くないと思います。
解像度はフルHD(1920×1080)で、映り込みが少ない光沢なし、そして視野角の広いIPS液晶になっています。
輝度は300ニトと少し高めで、明るいオフィスでも見やすいと思います。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
搭載メモリはLPDDR5-4800MHzで、8GBになります。メモリは最新のLPDDR5なので、処理速度も速く、高い性能です。
ただし、メモリは8GBのみで、オンボードなので増設などはできません。
ストレージ
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
搭載ストレージは最新のSSD PCIe 4.0ですが、先述したように、スロットがPCIe 3.0×2にしか対応していないので、普通のSSD PCIe 4.0と比べると、そこまで速くないです。
とは言え、理論値では16Gbps(2000MB/秒)の転送速度があり、シーケンシャル速度も、リードは1500MB/秒、ライトは800MB/秒くらいで、HDDの2~3倍の速度です。
こちらはシーケンシャル速度の、おおよその速度です。
シーケンシャル速度
オレンジ色・・・リード 青・・・ライト
PCIe 3.0×2 | |
---|---|
PCIe 4.0×4 | |
PCIe 3.0×4 | |
HDD |
セキュリティ
セキュリティソフトをお考えの場合は「Lenovoパソコンにおすすめのセキュリティソフト」も併せて読んでみてください。
Wi-Fi 6に対応
対応周波数 | 速度 | |
IEEE802.11ac (Wi-Fi 5) |
5GHz | 6.9Gbps |
インテルWireless-AC 9560 2×2(Wi-Fi 5) | 2.4/5GHz | 1.7Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6E) |
2.4/5/6GHz | 9.6Gbps |
次世代通信規格のWi-Fi 6に対応しており、現在主流のWi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
また、イーサネットコネクタもあるので、有線接続も可能です。
バッテリー駆動時間
バッテリーは38Whrで、最大約8.4時間(MobileMarkで計測)のバッテリー駆動時間があります。
バッテリー駆動時間は短いので、外出の際はACアダプタも持ち運んだ方が良さそうです。
インターフェイス
インターフェイスはミニマムですが、USB-Aが2つ、USB Type-C(映像出力機能付き)が1つあり、RJ45もあります。データ転送速度は、すべて5Gbpsになります。
右側面には、USB 3.2 Gen 1、RJ45、セキュリティキーホールです。
左側縁には電源コネクタ、USB 3.2 Gen 1、HDMI、USB 3.2 Gen 1 Type-C、そして、マイク/ヘッドフォンジャックになります。
USB Type-Cはビデオ出力に対応しているので、モバイルモニターを接続して使うこともできます。
サポート・保証
標準で1年間の「引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、最長4年まで延長できます。また、Premium Care Plusと言うサポートにアップグレードができ、こちらは24時間365日専任のエージェントが電話対応します。(通常サポートは朝9時~夕方6時まで)
- 引き取り修理・・・家などの指定住所にLenovoの指定業者がPCを引き取りに来てリペアセンターに配送、修理後、郵送してくれる保証です。保証期間内は、基本的に修理費・郵送費など無料です。
ライバル機種
ライバル機種は価格が3万円ほど上がりますが、ざっくりいうと、以下の様なスペックが違います。
ライバル機種は、
・アルミニウム筐体
・生体認証あり
・メモリとストレージの増設が可能
・上位モデルのプロセッサー
・バッテリー駆動時間も長い
・WebカメラがFHD
です。
ThinkPad E14 Gen 4(AMD)
人気の14インチモデルでCPU最大温度が通常版より10度も低く、それでいて性能が高いCPUが搭載です。バッテリー時間も長いので持ち運びが多い人にも合い、sRGB 100%のディスプレイを選べばクリエイティブワークもしやすくなります
CPU | Ryzen 3 5425U Ryzen 5 5625U Ryzen 7 5825U |
---|---|
メモリ | 最大40GB |
ストレージ | SSD 最大1TB |
ディスプレイ(14型) | FHD IPS液晶 sRGB 100%あり |
通信 | 有線LAN、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2 |
その他 | FHD 1080p /720p、指紋センサー、IRカメラあり |
重さ | 1.64㎏ |
バッテリー | 最大16.7時間 |
価格 | 8.0万円~ |
ThinkBook 14 Gen 5(AMD)
2023年最初のThinkBookです。Ryzen 7000シリーズが搭載し、Wi-Fi 6E対応、RJ45もあります。メモリとストレージを増設できるので、長期間使える機種です。14インチで1.4㎏、バッテリーは最大13.4時間なので、持ち運び用に便利です
CPU | Ryzen 3 7330U Ryzen 5 7530U Ryzen 7 7730U |
---|---|
メモリ | 最大32GB |
ストレージ | 最大SSD×2 |
ディスプレイ(14型) | FHD IPS液晶 タッチあり |
通信 | Wi-Fi 6E、ギガビットイーサネット |
生体認証 | 指紋センサー |
WEBカメラ | FHD 1080p |
重さ | 1,4kg |
バッテリー | 最大約13.4時間 |
価格 | 7.7万円~ |
まとめ
本機は、ビジネスモデルで約5万円からと格安で、そこそこの性能があるので、あまり高負荷じゃない作業であればしやすいと思います。
また、本機が安いのはコストカットをしているためですが、以下の点が気にならない人であれば、購入の検討になると思います。
・生体認証無し
・CPUは第10世代インテル並(2020年発売モデル並の性能)
・メモリは8GBのみ
・バッテリー駆動時間がちょっと短め