量販店モデルの、Lenovo Tab M8(4th Gen)です。
8インチとぎりぎり片手で持つには重たいですが、スマホよりもちょっと大きなデバイスで、電子書籍を読んだり、Youtubeを見たりといった、ライトな使い方に合う機種です。
あまりスペックが高くなく、サクサク使いたい人には向いていませんが、ゆっくりのんびりと使える人には向いていると思います。
当サイトの評価は、こうなりました。
スペック | [usr 2.8] |
---|---|
コスパ | [usr 3.5] |
総合評価 | [usr 3.3] |
Contents
Tab M8 (4th Gen)のスペック
SoC | MediaTek Helio A22 |
---|---|
メモリ | 3GB |
ストレージ | 32GB |
ディスプレイ(8型) | 1280×800 IPS液晶 |
OS | Android 12 |
無線 | Wi-Fi 5、Bluetooth 5.0、WWANモデルあり |
オーディオ | スピーカー×2 |
生体認証 | ― |
カメラ | 200万画素/500万画素 |
寸法(幅×奥行×高さ) | 197.97 × 119.82 × 8.95㎜ |
重さ | 320g |
バッテリー | 最大約16時間 |
標準保証 | 1年間 |
価格 | 1.8万円~ |
<性能評価>
タブレットの頭脳であるSoCは、ちょっと低い性能です。ゆっくりと物事をやる人に向いています。「クリックしたらすぐに反応しないといけない」という方には、お勧めしません。
メモリは処理速度が速いLPDDR4Xが搭載で、低価格タブレットしては普通の3GBになります。メモリ容量がそこそこあるので、SoCの性能が低くても、それなりに動きます。
ストレージは32GBと小さいですが、最大で128GBのmicroSDを搭載できるので、問題ないと思います。また、ストレージはeMMC 5.1が搭載で、最大データ転送速度は400MB/秒と、そこまで悪くないと思います。(速くもないです)
ディスプレイはHD解像度相当の1280×800で、視野角が広いIPS液晶を採用しています。解像度が低いですが、タブレット自体も小さめなので、そこまで荒い画質には見えませんが、ここ最近のスマホと比べると見にくいです。Kindle代わりに使うのには、問題ないと思います。
カメラはフロントが200万画素、リアが500万画素となっており、ビデオ通話くらいなら問題ない程度にできますが、写真を撮るとなるとあまり期待はできません。
無線はWi-Fi 6じゃなく、いわゆるWi-Fi 5で、本機のスペックだと足を引っ張ることはないと思います。また、LTE対応モデルもあるようです。
本機の一番の特徴は、バッテリー駆動時間の長さだと思います。最大16時間持つので、通勤中に電子書籍を読んだりなどの使い方に合うと思います。
本機種は量販店モデルで、Lenovo公式サイトでは販売されていません。家電量販店や、楽天などのECサイトで販売されています。
以前は楽天や量販店のみで購入できましたが、2023年3月現在、公式サイトでも発売開始しました。楽天やAmazonでは2.2万円~2.8万円ほどなので、公式サイトの方が安いですね。
旧モデルとの比較
<左/本機種・右/3rd Gen>
旧モデルのTab M8 3rd Genとの比較です。(表のメモリ・SSD・バッテリーは最大値)
本機種 | Tab M8 3rd Gen | |
CPU | MediaTek Helio A22 | MediaTek Helio P22T |
メモリ | 3GB | |
ストレージ | eMMC 32GB | |
ディスプレイ | 1280×800 IPS液晶 | |
無線 | Wi-Fi 5、4G LTE | Wi-Fi 5 |
バッテリー | 16時間 | 12時間 |
重量 | 320g | 305g |
寸法 | 197.97 × 119.82 × 8.95㎜ | 199 × 121.8 × 8.15㎜ |
主な変更点です。
・SoCが変わったが、性能が下がった
・LTE対応モデルが出た
・バッテリー駆動時間が伸びた
・若干小さくなったが重たくなった
・スピーカーが2つになった
・以前はアルミニウム筐体だったが、プラスチックに変更
全体的に、もともと低かったスペックが下がったのかな?と思うようなスペックですね。SoCも以前は8コアでしたが、本機は4コアで、Geekbench 5のスコアも下がっていました。
SoCの性能を表すGeekbench 5のスコアです。
Geekbench5 マルチコア
オレンジ色・・・シングルコア 青・・・マルチコア
MediaTek Helio P22T | |
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MediaTek Helio A22(本機) |
旧モデルも性能が低いのでわかりにくいですが、Helio A22はここ数年で出会ったSoCで一番低い性能です。
Tab M8 (4th Gen)の特徴
旧モデルよりも若干ですがコンパクトになり、ベゼル(画面の黒い枠)も細くなっています。
寸法は、
・縦 197.97㎜
・横 119.82㎜
・厚さ 8.95㎜
で、ちょっと厚めですが、一般的なサイズだと思います。
重さは320gと、平均的なスマホの倍くらいの重さで、片手で持つと疲れやすいです。というか、8インチと大きいので、片手では持ちにくいと思います。
カバーもあるようですが、執筆時現在、オンラインではまだ販売されていません。
以前(3rd Gen)はアルミニウムシャーシでしたが、ボディはプラスチック製でになっており、4th Genはグレーダウンしていますね。特にワイヤレス充電などに対応したわけじゃないので、単純なダウングレードです。
カメラはフロントが200万画素、リアが500万画素と低い画素数です。
スピーカーが2つになった
旧モデルはスピーカーが1つでしたが、本機では2つに増えました!
ただし、以前はドルビーアトモスに最適化されていましたが、本機ではおーディ機能無しと記載されています。
SoC
MediaTek Helio A22 | |
CPUタイプ | Arm Cortex-A53 |
最大クロック | 2.0GHz |
コア | 4コア |
タブレットの心臓部分になるSoCはMediaTek Helio A22で、4コアになります。低価格機種向けのSoCで、ゆっくりと余裕をもって使う人に合うと思います。
先述したように、旧モデル搭載のMediaTek Helio P22Tよりも低い性能で、約1万円で販売されている、下位モデルのLenovo Tab M7 Gen 3よりも低い性能です。
こちらはSoCの性能を測るGeekbench 5のスコアで、クロスプラットフォームのベンチマークになります。CPUやGPUコンピューティングの、スコアを計測できます。
Geekbench5 マルチコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Snapdragon 870 Tab P12 Pro |
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MediaTek Kompanio 1300T | |
Snapdragon 690 5G Lenovo TAB6 |
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Snapdragon 730G Tab P11 Pro |
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MediaTek Helio G90T Yoga Tab 11 |
|
Snapdragon 662 Tab P11 |
|
MediaTek Helio P22T | |
MediaTek Helio P60T IdeaPad Duet |
|
Snapdragon 439 Yoga Smart Tab |
|
Snapdragon 429 Tab B10 |
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MediaTek MT8166 Tab M7 (3rd Gen) |
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MediaTek Helio A22 |
Geekbench5 シングルコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Snapdragon 870 Tab P12 Pro |
|
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MediaTek Kompanio 1300T | |
Snapdragon 690 5G Lenovo TAB6 |
|
Snapdragon 730G Tab P11 Pro |
|
MediaTek Helio G90T Yoga Tab 11 |
|
Snapdragon 680 | |
Snapdragon 662 Tab P11 |
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MediaTek MT8183 IdeaPad Slim 360 Chromebook |
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MediaTek Helio P60T IdeaPad Duet |
|
Snapdragon 429 Tab B10 |
|
MediaTek Helio P22T | |
MediaTek MT8166 Tab M7 (3rd Gen) |
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MediaTek Helio A22 |
ディスプレイ
解像度 | 表面 | 液晶 | 輝度 |
HD(1280×800ドット) | 指紋付着防止 | IPS | 350nit |
コントラスト比 | 色域 | 視野角 | その他 |
1000:1 | NTSC 60% | 160° | アイプロテクション |
ディスプレイの解像度はHD相当で、高視野角のIPS液晶です。
ディスプレイが小さいのでHD解像度と言っても、そこまで見にくいわけじゃないですが、ここ最近の高解像度スマホに見慣れているので、見にくいと思います。
輝度は高めの350ニトなので、明るい場所でも使いやすく、コントラスト比は高めの1000対1です。シャープにくっきりと見やすいと思います。
色域もちょっとだけ広いNTSC 60%なので、色彩も豊かです。
解像度が低いですが、その他のスペックはまともで、低価格モデルにしては良いんじゃないかなと思います。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
搭載メモリはLPDDR4Xで、3GBになります。メモリ容量は大きくないですが、そこまで小さくもないです。
沢山のタブやアプリを開けなければ、そこまで遅くならないので、そういった使い方をしたら普通に使えます。
ストレージ
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
搭載ストレージはeMMC 5.1と最新ですが、32GBと小さいです。最大で128GBのmicroSDカードを搭載できるので、ダウンロードするものや写真などはこちらに保存した方が良いです。
無線通信
Wi-Fi 5に対応し、WWAN(LTE)対応モデルもあります。Wi-Fi速度は一般的なものなので、遅くないです。
WWAN対応モデルは4G LTEに対応しており、対応バンドは1/3/8/26/28になります(TDD LTEバンドは40に対応)。
携帯大手3社(ドコモ、au、Softbank)の重要回線は1/3/8になるので、電波も入りやすいと思います。
LTE用の格安SIMなら、大手のIIJmioがおすすめですよ。
バッテリー駆動時間
バッテリー容量は5100mAhと、旧モデルよりも100mAh増え、最大バッテリー駆動時間は最大16時間と長くなっています。
急速充電には対応していないようで、満充電まで約4時間かかります。
ほとんどの人は丸一日使え、寝るときに充電しておけば安心ですね。
インターフェイス
インターフェイスはUSB Type-Cのみで、マイク/ヘッドフォンジャックや、microSDスロット(SIMスロット兼用)があります。
USB Type-CはOTG機能があるので、直接HDDなどを接続してデータのやり取りができます。PCがなくてもデータの管理ができるので、PCを持っていなくても安心です。
サポート・保証
標準で1年間の「送付修理」に対応しており、万が一の時も安心です。リペアセンターへの配送料は自身で負担することになります。
ただし、本機は量販店モデルなので、詳しいことは、購入したお店にお尋ねください。
ライバル機種
小型機種はスペックが低いものばかりですが、基本的に安いです。
Tab M7 (3rd Gen)
安いのに動きも軽快で、高級感のあるメタルボディです。この価格でこの動作性能は驚きで、筆者が今年一番驚いたコスパの高いタブレットです
CPU | MediaTek MT8166 |
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メモリ | 2GB |
ストレージ | 32GB(最大256GBのMicro SDカード搭載可能) |
OS | Android 11 Go Edition |
ディスプレイ(7型) | HD IPS |
その他 | WiFi5 |
バッテリー | 最大10時間 |
重さ | 237g |
価格 | 1.2万円 |
Amazon NEW Fire HD 8 Plus
2022年モデルのNEW Fire HD 8 Plusも低スペックですが、似たような用途であれば、使えると思います。価格がかなり安いので、コスパは本機に比べ高いですね
CPU | 6コア |
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メモリ | 3GB |
ストレージ | 32GB/64GB |
OS | Amazon OS |
ディスプレイ(8型) | HD |
その他 | WiFi5 |
バッテリー | 最大13時間 |
重さ | 342g |
価格 | 1.3万円 |
まとめ
良い点
・バッテリー駆動時間が長い
・8インチと絶妙なサイズ
残念な点
・旧モデルに比べ、スペックが下がった
・あまり良い点がない
総合評価
低価格モデルの8インチで、まぁ、競合が少ないとはいえ、スペックは控えめですね。本当にのんびり使う人や、電子書籍(小説を中心)を使うような人に合うと思います。
スマホじゃ画面が小さいから、スペックは低くてもちょっとだけ大きな画面のデバイスが欲しいという人がいれば、本機は検討に値すると思います。