モニター一体型のオールインワンPCで、ノートパソコン用とは言えインテル12世代HシリーズのCPUを搭載し、かなり高い性能です。
マウスとキーボードも付属しており、その名の通り、本機を購入したらその他には何も買わずとも、使い始めることができます。
おしゃれな外観なので、自室用でもリビング用にも合うし、対面営業をするような事務所にも合います。
当サイトの評価は、こうなりました。
スペック | [usr 4.5] |
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コスパ | [usr 4.7] |
総合評価 | [usr 4.8] |
Contents
Lenovo IdeaCentre AIO 570i(23.8型)のスペック
CPU | Core i5-12500H Core i7-12700H |
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メモリ | DDR5 最大16GB |
ストレージ | SSD 最大1TB |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス |
ディスプレイ(23.8型) | FHD IPS 光沢なし |
OS | Windows 11 Home |
通信 | Wi-Fi 6、ギガビットイーサネット |
オーディオ | JBL 5Wスピーカー2つ |
生体認証 | 顔認証 |
WEBカメラ | 500万画素、IRカメラ |
寸法(幅×奥行×高さ) | 541 × 173 × 433㎜ |
重さ | 約8㎏ |
電源 | 180W 80PLUS GOLD |
保証 | 1年間 |
価格 | 11.4万円~ |
<性能評価>
パソコンの頭脳であるCPUは最新のインテル第12世代が搭載で、ノートパソコン用のH(ハイパフォーマンス)シリーズが搭載です。デスクトップ用CPUに比べ発熱が低いので、ノートパソコン用のCPUを搭載していると思います。
旧モデルはデスクトップ向けの省電力版が搭載でしたが、本機は倍くらい高い性能になりました。
メモリも最新のDDR5-4800MHz・メモリスロット2つですが、仕様書によると最大容量は16GBとなっています。
ストレージは高速データ転送速度があるSSD PCIe 4.0かPCIe 3.0が搭載で、大容量・512GBか1TBになっています。
ディスプレイは一般的な品質のフルHD IPS液晶ですが、広色域のNTSC 72%(sRGB 100%相当)になっています。画像編集もしやすい豊かな色彩でだし、映画などを見ても没頭感が増しますね。
その他のスペックはWindows 11 Home搭載で、Wi-Fi 6とギガビットイーサネット搭載、WEBカメラは高画質の500万画素、プラス顔認証用のIRカメラもあります。JBLの5Wスピーカーが2つも搭載で、音楽も楽しめるし、Web会議やオンラインレッスンにも十分使えます。
ワイヤレスマウスとキーボードも付属なので、これ1台購入したらすぐに使い始めることができます。
2022年のトレンドと比較
2022年のパソコンのトレンドをまとめたので、本機がどのくらい満たしているか比較してみます。(〇/標準搭載、△/モデルによってはあり、×/なし)
12世代CPU | DDR5 | PCIe 4.0 | 生体認証 |
〇 | 〇 | △ | 〇 |
Wi-Fi 6 | sRGB 100%以上 | 輝度300nit以上 | 1080P Webカメラ以上 |
〇 | 〇 | × | 〇 |
SSDは仕様書によると1TBがPCI Express 4.0で、512GBがPCI Express 3.0とのことです。また、輝度は室内では比較的十分な明るさのある250ニトで、太陽光が当たる場所でなければ暗く感じることはあまりないと思います。
旧モデルとの比較
<左/本機種・右/560i>
旧モデルのIdeaCentre AIO560iとの比較です。(表のメモリ・SSD・バッテリーは最大値)
本機種 | AIO560i | |
CPU | Core i5-12500H Core i7-12700H |
Core i5-11400T Core i7-11700T |
メモリ | DDR5 16GB | DDR4 16GB |
ストレージ | SSD | HDD+SSD |
ディスプレイ | FHD IPS | FHD IPS |
無線 | Wi-Fi 6 | Wi-Fi 6 |
電源 | 180W | 120W |
重量 | 約8㎏ | 7.23㎏ |
価格 | 11.4万円~ | 8.3万円~ |
変更点です。
・CPUがデスクトップ用省電力モデルから、ノートパソコン用ハイパフォーマンスモデルになり、世代も最新になった
・メモリが最新のDDR5に
・ストレージがSSD1枚のみになった
・電源容量が上がった
・800gほど重くなった
・3W+3W+5Wのスピーカーが5W×2になり、ディスプレイの下ベゼル部分が太くなった
プロセッサーの性能を表すCPU markスコアです。
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・旧モデル
Core i7-12700H | |
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Core i5-12500H | |
Core i7-11700T | |
Core i5-11400T |
IdeaCentre AIO 570iの特徴
本機にはワイヤレスマウスとワイヤレスキーボードが付属しており、その名の通りオールインワンPCです。
スピーカーがディスプレイ下にあるのでベゼル(画面の黒い枠)が太く見えますが、左右上のベゼルがすっごく細いので、スタイリッシュなデザインだと思います。
寸法は
・幅 541㎜
・奥行 173㎜
・高さ 433㎜
で、高さもちょうどよいと思います。
重さは約8㎏とそこまで重たくないので、設置や移動も楽にできると思います。
また、自室で使ってもリビングで使っても、どこにでも合う外観なので、置き場所に困ることはないと思います。
奥行は17.3㎝なので、机の奥行きは60㎝くらいあるとちょうどよく見れます。また、パソコン自体もあまり薄型じゃないので、熱もこもりにくそうですね。
背面もおしゃれで、対面営業をする会社にも使いやすそうです。
結構大きめの通気孔があり、ケーブルクリップもあります。
クリップがあるとケーブルがごちゃごちゃならないので、デスク周りもすっきりなりますね。
ちなみに、スマホスタンドもあります。
Webカメラ周り
WEBカメラは何と500万画素です!シャープで、くっきりとした映像になります。
一般的なノートパソコンには92万画素(HD画質)か、ハイエンドモデルは207万画素(FHD画質)のWEBカメラが搭載していますが、500万画素はすごいですね。解像度で言えば2.8K解像度(約466万画素)以上になります。
また、カメラを使っていないときは、カメラを下に収納できます。
オーディオはハイディフィニション、マイクはデュアルアレイと一般的な品質です。
付属のキーボードとマウス
キーボードとマウスはワイヤレスとだけなっており、詳細は分かりません。写真はUSキーですが、出荷されるのは日本語キーになります。
CPU
Core i5-12500H | Core i7-12700H | |
製造プロセス | 10nm | |
Pコア | 4 | 6 |
Eコア | 8 | |
スレッド | 16 | 20 |
キャッシュ | 18MB | 24MB |
ターボブースト | 4.5GHz | 4.7GHz |
Pコア最大周波数 | 4.5GHz | 4.7GHz |
Pコア基本周波数 | 2.5GHz | 2.3GHz |
Eコア最大周波数 | 3.3GHz | 3.5GHz |
GPU実行ユニット | 80 | 96 |
ベースパワー | 45W | |
Maxパワー | 95W | 115W |
CPUはPコア(Performance Core)とEコア(Efficient Core)の2つを搭載しており、高負荷な作業はPコアで処理を、低負荷な事はEコアで処理することによって、パワフルでも省電力性を兼ね揃えたCPUになっています。
また、Intel Thread Directorというハードコアが、命令をより効率よくPコアとEコアに割り当てて実行できるので、性能もかなり上がっています。
こちらはCPUの性能を測るCPU Markスコアです。
スコアの目安
- 2000~・ネットサーフィンでもストレスを感じるほど
- 5000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 7000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 10000~・ハイエンドPCに搭載される
- 15000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
CPU Markスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i9-12900H | |
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Core i7-12700H | |
Ryzen 9 6900HS | |
Core i9-11900 | |
Core i5-12500H | |
Core i7-1280P | |
Ryzen 7 5800H | |
Core i7-11800H | |
Core i7-1270P | |
Core i7-1260P | |
Core i9-10855H | |
Core i7-1165G7 |
1つ赤色にしましたが、これのみデスクトップ用のCPUを比較のために入れており、他のCPUはノートパソコン用になります。
第11世代のCore i9-11900のスコアが23,574で、本機搭載のCore i5-12500Hは同じくらい、そして、Core i7は20%ほど上回っています。
性能は、かなり高いです。
次はCinebench R23のスコアで、CPUの3DCGレンダリング性能を測定します。一般的に、3Dレンダリングやエンコードはマルチコア、モデリングやCAD、編集中、ゲームはシングルコアを重視します。
マルチコアは8000を、シングルコアは1500を超えるとかなり高い性能です。
Cinebench R23 マルチコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-12700H | |
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Core i9-12900H | |
Ryzen 9 5900HX | |
Ryzen 7 5800H | |
Core i9-11950H | |
Core i9-11900H | |
Core i7-11850H | |
Core i7-11800H | |
Ryzen 7 5800U |
Cinebench R23 シングルコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i9-12900H | |
---|---|
Core i7-12700H | |
Core i9-11950H | |
Core i9-11900H | |
Core i7-1185G7 | |
Core i7-11850H | |
Core i7-1165G7 | |
Core i7-11800H | |
Core i5-11500H | |
Ryzen 9 5900HX |
ディスプレイ
解像度 | 光沢 | 液晶 | 輝度 |
FHD | なし | IPS | 250nit |
コントラスト比 | 色域 | 視野角 | その他 |
1000:1 | NTSC 72% | 178° | – |
ディスプレイは一般的なフルHD IPS液晶で、輝度が若干低めの250ニトになります。
輝度が低めと言っても、一般的な室内であれば十分な明るさです。太陽光が当たるような場所であれば、暗いと思うことがあると思います。
コントラスト比は高めの1000:1と高いので、シャープに見え、色域はsRGB 100%相当のNTSC 72%で、豊かな色彩が描写されます。
こちらは、左からNTSC 45%、sRGB 100%、そしてNTSC 72%のディスプレイで、sRGB 100%は赤がより強いですね。
一般的なディスプレイは一番左のNTSC 45%なので、NTSC 72%はより鮮やかです。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
メモリは最新のDDR5-4800MHzが搭載で、メモリスロットは2つありますが、最大16GBとのことです。
また、Core i5モデルは8GBメモリが1枚なので、一応、増設も可能です。(ただし、保証が外れます)
ストレージ
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
ストレージは512GBと1TBがあり、仕様書によると1TBは最新のPCI Express 4.0、512GBはPCI Express 3.0となっています。
こちらはシーケンシャル速度の、おおよその速度です。
シーケンシャルリード
オレンジ色・・・リード 青・・・ライト
PCIe 4.0×4 | |
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PCIe 3.0×4 | |
HDD |
セキュリティ
セキュリティソフトをお考えの場合は「Lenovoパソコンにおすすめのセキュリティソフト」も併せて読んでみてください。
通信
対応周波数 | 速度 | |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
次世代通信規格のWi-Fi 6に対応しており、現在主流のWi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
また、もちろん有線LANポートもあるので、お好きな方で接続できます。
電源
電源は旧モデルより60Wも大きくなった、180Wになります。また、電源にはいくつかの種類があり、本機は80PLUS GOLDです。
各カテゴリは変換効率が違い、%が高い方が無駄な電気を消費しないです。
・80PLUS Standard・・・80%
・80PLUS Bronze・・・82%~85%
・80PLUS Silver・・・85~88%
・80PLUS GOLD・・・87%~90%
・80PLUS Platinum・・・90~92%
・80PLUS Titanium・・・92~94%
インターフェイス
インターフェイスは豊富で、SDカードリーダーがないのがちょっと残念ですが、使いやすいと思います。
USBのデータ転送速度は、USB 2.0が480Mbps(主にマウスやキーボードを接続)、USB 3.1 Gen 1が5Gbps、Gen 2が10Gbpsになります。
- USB 3.1 Gen 1
- HDMI入力切り替えスイッチ
- 電源ボタン
- 電源コネクタ
- コンボジャック
- HDMI(外部入力)
- RH45
- HDMI(外部出力)
- USB 2.0
- USB 3.1 Gen 2
- USB 3.1 Gen 2 Type-C
- USB 2.0 Type-C
本機種にはHDMI 入力・出力ポートがあるので、複数の本機種を繋げて1つのモニターの様に使うこともできます。
サポート・保証
標準で1年間の「引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、最長4年まで延長できます(ただし、執筆時現在、1年のみ)。
また、Premium Careと言うサポートにアップグレードができ、こちらは24時間365日専任のエージェントが電話対応します。(通常サポートは朝9時~夕方6時まで)
- 引き取り修理・・・家などの指定住所にLenovoの指定業者がPCを引き取りに来てリペアセンターに配送、修理後、郵送してくれる保証です。保証期間内は、基本的に修理費・郵送費など無料です。
まとめ
良い点
・オールインワンで、これさえ買えばすべてがそろってる
・最新のインテル第12世代CPUが搭載で、超高性能
・メモリも最新、SSDは最新モデルあり
・ディスプレイの色域が広い
・Wi-Fi 6対応・LANポートもある
・WEBカメラが超高解像度
・電源が80PLUS GOLD
残念な点
・SDカードリーダーがない
・メモリが16GBまでしか対応していない
総合評価
性能も高く、ほとんど文句のつけようがないんじゃないかなと思います。おしゃれな外観だし、必要な機能はほとんどあると思います。
あえて言えば、上でお伝えしたメモリの件ですが、ほとんどの人は16GBで十分ですが、ヘビーユーザーにはちょっと残念ですね。また、SDカードリーダーもないので、カメラを使う人にもちょっと使いにくいですね。
せっかく色域が広いので画像編集もしやすいのに、ちょっとマイナスポイントです。
これ以外は特に気なる点もないし、仮にノートパソコンでこのクラスのPCを買おうと思ったら、本機以上の価格に余裕でなるので、コスパも良いと思います。