Lenovo Tab P11 Plusのレビュー

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LenovoのTab P11にはP11 Pro、P11、そして本機P11 Plusがあり、本機以外は2021年に発売されました。

全体的に平均点なスペックで、良くも悪くも「普通」です。ある人にとっては普通はダメかもしれないですが、「普通」に使えるならOKと言う人も多いと思います。

まずはレビューのまとめをどうぞ。

良い点

・ディスプレイがちょっと良い品質で、色鮮やか
・ドルビーアトモス対応で、スピーカーが4つ
・最大1TBのmicroSDカードに対応
・顔認証でサインインも速い
・メタルと樹脂素材でおしゃれなツートンカラー

 

残念な点

・可もなく不可もなくで、あまり特徴がない

 

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Tab P11 Plusのスペックレビュー

SoC MediaTek Helio G90T
メモリ 4GB
ストレージ 128GB+microSDカード搭載可能
ディスプレイ(11型) 2K(2000×1200) IPS液晶
OS Android 11
無線 Wi-Fi 5、Bluetooth 5.1
オーディオ ドルビーアトモス、スピーカー×4
生体認証 顔認証
カメラ 800万画素/1300万画素
寸法(幅×奥行×高さ) 258.4 × 163 × 7.5㎜
重さ 490g
バッテリー 約12時間
保証 1年間
価格 3.9万円

<性能評価>

 

タブレットの頭脳であるSoCはそこそこの性能があり、旧モデルよりも若干使いやすくなっています。8コアと多コアなので、マルチタスクが得意なプロセッサーになります。

メモリは4GBと一般的な大きさで、ストレージは128GBと、こちらも一般的な大きさです。ただし、microSDカードスロットがあり、最大1TBのカードを使うことができます。

ディスプレイは2K解像度とちょっと良いですが、一般的なFHDは1920×1080なので、ほぼ違いは判らないはずです。色域はNTSC 70%とそこそこ広く、色鮮やかに映し出されます。

オーディオはハイエンドモデルに搭載されるドルビーアトモスで、1Wスピーカーが4つ搭載なので、音楽や動画を見る時により迫力がある音質です。

カメラはフロントカメラが800万画素、リアカメラは1300万画素と、一般的なタブレットに搭載される品質です。タブレットのカメラはあまり使うこともないと思いますが、スマホのカメラの方が全然良い性能です。

その他のスペックは、Android 11に無線はWi-Fi 5、LTEは無し、そしてバッテリー駆動時間は約12時間とそこそこあります。顔認証もあるので、サインインは楽ですね。

もちろん、価格が価格なので、低価格モデルとは比べ物にならないくらい高い性能ですが、標準的な性能になります。

動画を見たり、Web閲覧、そしてアプリで遊ぶといった用途であれば問題なく使えるスペックなので、今まで低価格タブレットを使っていて「1クック当たりの待ち時間が長い」や「ディスプレイが色鮮やかじゃない」、「音楽をもっと楽しみたい」などあれば、本機は検討の価値があります。

 

公式サイト

 

旧モデルとの比較

Lenovo Tab P11 PlusとTab P11<左/本機種・右/Tab P11>

本機はLenovo Tab P11と同じ筐体を使用しており、名称から考えると旧モデルと言うわけじゃなさそうですが(通常LenovoではGen 1、Gen 2と進化して行くため)、仕様から考えると旧モデルになると思います(表のバッテリーは最大値)

本機種 Tab P11
CPU MediaTek Helio G90T Qualcomm Snapdragon 662
メモリ LPDDR4X 4GB LPDDR4 4GB
ストレージ 128GB 64GB
ディスプレイ 2K IPS
無線 Wi-Fi 5 Wi-Fi 6、LTE
バッテリー 12時間
重量 490g
価格 3.9万円~ 約4万円

変更点は以下になり、ディスプレイやインターフェイス、寸法などは同じです。

・プロセッサー性能が上がった
・メモリが後継モデルのLPDDR4Xに
・ストレージが倍の128GBに
・Wi-Fi 6がWi-Fi 5にスペックダウンした

P11は主に量販店や楽天、アマゾンで販売されていましたがP11 Plusは公式サイトで販売中です。

プロセッサーの性能を表すGeekBench 5のスコアです。

Geekbench5 マルチコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・Tab P11

MediaTek Helio G90T  1622
Snapdragon 662  1397

 

Tab P11 Plus特徴

Lenovo Tab P11 Plus 正面

400ニトと明るく、屋外でも使いやすいですね。ベゼル(画面の黒い枠)も太くないので、見た目も良いですね。液晶の画面占有率は約85%となっています。

寸法は

・幅(横) 258.4㎜
・奥行(縦) 163㎜
・厚さ 7.5㎜

で、大きくもなく小さくもなくと言った、平均的な寸法です。

Lenovo Tab P11 Plus 厚さ

厚さは7.5㎜で、一般的なスマホより若干小さいくらいです。

 

Lenovo Tab P11 Plusを片手で持ったところ

490gと激軽じゃないですが、短時間であれば片手持ちでもそこまで疲れないです。

 

Lenovo Tab P11 Plus 背面

ボディは上の濃ゆい部分がゴムっぽいちょっと柔らかな素材で、明るい部分がメタル素材になっています。ツートンカラーで、LenovoのノートパソコンのブランドであるThinkBookを思い起こすデザインですね。

 

Lenovo Tab P11 Plus 横から

2K解像度はフルHDとほぼ同じなので「たいしたことないかな~」と思っていましたが、色域が広いので色鮮やかに見えますね。

また、Wi-Fi ディスプレイ対応なので、PCと無線接続しサブモニターとして使うこともできます。サブモニター化の方法は、こちらの記事をどうぞ。

Lenovo Tab P11 Plusのスピーカー

オーディオはドルビーアトモスで、一般的なオーディオの様な平面的じゃなく、立体的な音を体感できます。また、スピーカーが左右に2つずつ・計4つあるので、そこそこ良い音になっています。

 

カメラはぼちぼちの性能

Lenovo Tab P11 Plusのカメラ

背面カメラはフラッシュありの1300万画素で、フロントは800万画素とタブレットとしては普通ですが、スマホは2000万画素だったり、三眼だったりとより高性能なので、カメラにはあまり期待しない方がいいです。

写真は、上から背面カメラ、背面+フラッシュ、一番下がフロントカメラで撮影したものです。曇り日の夕方なので光量が少なく良い写真は撮れませんでしたが、スマホの方がきれいに撮れると思います。

Lenovo Tab P11 Plusのリアカメラで撮影した貝Lenovo Tab P11 Plusのリアカメラ+フラッシュで撮影した貝 Lenovo Tab P11 Plusのフロントカメラで撮影した貝

 

SoC

MediaTek Helio G90T
製造プロセス 12nm
コア 8
ブーストクロック 2.05GHz
2.0GHz

プロセッサーはbig.LITTLE構成になっており、これは簡単に言うと性能や電池の寿命、バッテリー駆動時間を上げるために、異なるコアを切り替えて使用するものです。

例えば高負荷な作業(動画編集など)をしているときは強力なコアを使用し、Web閲覧やメールチェックなどの低負荷な作業時は低電力コアが動作することによって、必要な性能を必要な分使うのでバッテリー駆動時間や性能などが高まります。

こちらはSoCの性能を表すAnTuTu Ver8のスコアです。スコアは40万点以上はハイエンドモデルで、動作に困ることなし。20万~30万点が標準的なスペックになります。

Antutuベンチマーク

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

iPad Air(2020)  約69万
Snapdragon 870  約66万
 MediaTek Helio G90T  約29万
Snapdragon 730G  約27万
Snapdragon 662  約18万
MediaTek Helio P22  約10万

 

こちらは同じくAnTuTuのスコアですが、グラフィック性能になります。10万点前後あれば、中量級ゲームも普通にできるくらいです。

Antutu グラフィックスベンチマーク

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

iPad Air(2020)  約27万
Snapdragon 870  約26万
 MediaTek Helio G90T  約8万
Snapdragon 730G  約7.1万
Snapdragon 662  約3.3万
MediaTek Helio P22  約2万

 

Geekbench 5はクロスプラットフォームのベンチマークで、パソコンの性能を測るCinebenchの様にシングルコア性能とマルチコア性能を測定できます。

マルチコアシングルコア

Geekbench5 マルチコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Snapdragon 870
Yoga Tab 13
3538
Snapdragon 870
Tab P12 Pro
3096
Snapdragon 690 5G
Lenovo TAB6
1873
Snapdragon 730G
Tab P11 Pro
1625
MediaTek Helio G90T 1622
Snapdragon 662
Tab P11
1397
MediaTek Helio P90
X Game
1031
MediaTek Helio P22T 992
Snapdragon 439
Yoga Smart Tab
817
Ryzen 3 3250C
HP Chromebook 14b
697
Snapdragon 429
Tab B10
552
MT8166
Tab M7 (3rd Gen)
497

Geekbench5 シングルコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Snapdragon 870
Yoga Tab 13
1047
Snapdragon 870
Tab P12 Pro
935
Snapdragon 690 5G
Lenovo TAB6
610
Snapdragon 730G
Tab P11 Pro
551
MediaTek Helio G90T 495
Snapdragon 662
Tab P11
314
MediaTek Helio P60T
IdeaPad Duet
261
MediaTek Helio P90
X Game
218
Snapdragon 439
Yoga Smart Tab
177
Snapdragon 429
Tab B10
170
MediaTek Helio P22T 167
MT8166
Tab M7 (3rd Gen)
140

どのベンチマークでも平均点と言ったスコアが出ています。

 

ディスプレイ

Lenovo Tab P11 Plusのディスプレイ

解像度 光沢/液晶 インチ 輝度
2K あり/IPS 11インチ 400nit
コントラスト比 色域 視野角 リフレッシュ
レート
1500:1 NTSC 70% 160° 60Hz
WQHD ワイド・クアッド・ハイディフィニションで解像度は2160×1350ドット
解像度 解像度は2000×1200ドットで、アスペクト比は15:9
光沢 光沢ありは発色が良い反面、自分や背景が映り込みしやすい。光沢無しは映り込みがしにくい
コントラスト比 最少輝度と最大輝度の差。差が大きい方が力強い描写が可能
IPS液晶 コントラスト比が高く、視野角も広い
nit 明るさを表す単位。通常300nitが標準

解像度はフルHDよりもほんの少し解像度が高い2Kで、コントラスト比が高く視野角が広いIPS液晶になります。

コントラスト比は1500:1と高めで、視野角は160°とそこまで広くないですが、真横近くから見ても少ししか暗くならないので、普通に使う分には影響はないと思います。

知る限り、すべてのタブレットは光沢ありで、上の写真の様に反射しやすいですが、より明るく鮮やかに見えるというメリットもあります。

また、色域がNTSC 70%と広いので、より正確な色を描写できます。

 

メモリ

メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。

メモリはLPDDR4Xで、4GBになります。2GBや3GBと言うモデルも多く販売されていますが、やはり、4GBくらいないとサクサク動かないですね。

 

ストレージ

ストレージはUFS 2.1で、128GBとそこそこの容量があります。UFS 2.1は、主流のストレージであるeMMCと同じくらいの消費電力で、データ転送速度が速いです。

Lenovo Tab P11 PlusのmicroSDカードスロット

128GBもあるので十分だと思いますが、足りない場合は、最大1TBのmicroSDカードを搭載できるので、安心ですね。

microSDカードならSandiskがおすすめです。

SanDiskのMicroSDカード

 

Wi-Fi 5に対応

周波数 通信速度
IEEE802.11a 5GHz 54Mbps
IEEE802.11b 2.4GHz 11Mbps
IEEE802.11g 2.4GHz 54Mbps
IEEE802.11n 2.4/5GHz 300Mbps
IEEE802.11ac
(Wi-Fi 5)
5GHz 6.9Gbps

Tab P11はWi-Fi 6に対応していましたが、本機はWi-Fi 5(802.11a/b/g/n/ac)になり、5GHz帯の最高速度は6.9Gbps、2.4GHz帯では300Mbpsになります。(Wi-Fi 6は2.4GHz帯も最高6.9Gbps)

とは言っても、光回線でも200Mbps行くか行かないかくらいなので、最高300Mbpsはかなり速いです。

一般的にWeb閲覧は10Mbps、動画視聴は20Mbps、ゲームは100Mbpsくらいあれば十分なので、特に困ることはないと思います。

 

公式サイト

 

バッテリー駆動時間

バッテリーは7500mAhで、最大約12時間のバッテリー駆動時間になります。

高速充電に対応しており、約3時間で満充電です。

 

インターフェイス

Lenovo Tab P11 Plusのインターフェイス

底面にはスマートコネクタとキーボードコネクターがありますが、公式サイトでは販売されていません。

Lenovo Tab P11 Plusのインターフェイス

電源ボタンです。

Lenovo Tab P11 Plusのインターフェイス

音量ボタンとnanoSIMスロットです。

Lenovo Tab P11 Plusのインターフェイス

USB 2.0 Type-Cがあり、データ移動や充電はこのポートを使ってします。このポートはOTG(USB On The Go)機能付きなので、HDDなどの外部ストレージにを繋ぐと、直接アクセスできます。パソコンを持っていない人でも、データ管理がしやすいですね。

 

サポート・保証

Lenovo サポートと保証

標準で1年間の「片道引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポート(朝9時~夕方6時まで))があり、最長3年まで延長できます。2年以上にした場合は、引き取り修理にアップグレードされます。

また、Premium Careと言うサポートにアップグレードができ、こちらは24時間365日専任のエージェントが電話対応します。

引き取り修理とは、家などの指定住所にLenovoの指定業者がPCを引き取りに来てリペアセンターに配送、修理後、郵送してくれる保証です。保証期間内は、基本的に修理費・郵送費など無料です。(片道引き取り修理は、自費でリペアセンターに郵送)

修理拠点は日本国内なので対応も速く、安心して任せることができます。

また、アクシデントダメージプロテクションという通常保証じゃカバーしない「水濡れ・落下・火災・紛失など」にも対応した保証もあります。

 

ライバル機種

<左から本機種・Tab P11 Pro・Tab M10 FHD Plus 2nd Gen>

本機種と似たような最新機種との比較です。(メモリ・SSD・バッテリーは最大値。スマホの人は表を右にスクロールできます)

本機種 Tab P11 Pro Tab M10 FHD Plus 2nd Gen
CPU MediaTek Helio G90T Snapdragon 730G MediaTek Helio P22T
メモリ 4GB 6GB 4GB
ストレージ 128GB
+microSD
128GB
+microSD
64GB
+microSD
ディスプレイ 2K IPS
11型
2.5K OLED
11.5型
FHD IPS
10.3型
無線 Wi-Fi 5 Wi-Fi 5 Wi-Fi 5、LTEあり
バッテリー 12時間 15時間 9時間
重量 490g 485g 460㎏
価格 3.9万円~ 6.2万円~ 3.1万円~

各機種の特徴です。

本機種・・・ディスプレイの質はそこそこ高く、全体的に標準的なスペックで、困ることはないと思います。

Tab P11 Pro・・・上位モデルのタブレットで、メモリが6GBと大きく、ディスプレイは2.5K OLEDと高品質。バッテリー駆動時間も長め。ゲームや画像・動画編集もしやすい

Tab M10 FHD Plus 2nd Gen・・・本機種と似たようなスペックで、平均的なタブレット。ただし、価格が安く、LTEモデルもあり。

 

まとめ

良い点

・ディスプレイがちょっと良い品質で、色鮮やか
・ドルビーアトモス対応で、スピーカーが4つ
・最大1TBのmicroSDカードに対応
・顔認証でサインインも速い
・メタルと樹脂素材でおしゃれなツートンカラー

 

残念な点

・可もなく不可もなくで、あまり特徴がない

 

総合評価

レビューを読んでもらって分かったと思いますが、良く言えば「きれいにまとまったスペックで、申し分ない性能」。悪く言えば、「全体的に平均点で、大きな特徴がない」と言った感じになります。

ネットサーフィンや動画を見たり、音楽を聴いたりがメインの人であれば、ストレスなく使える機種で、一般的な用途には十分だと思います。色域が広めなので、写真を見たり映画を見たりと言う用途には、特に合います。

ストレージは128GBと十分ですが、最大1TBのmicroSDカードを搭載できるので、データが多くなるという人にも使いやすいタブレットです。

 

公式サイト

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