ヒンジが360度回転するIdeaPad 5 2 in 1 Gen 9 14型 AMDです。
コンパクトな筐体で画面比が16:10と縦に長く、14インチでも15インチ並みの情報が表示されます。作業効率が高い機種で、最新スペックも満載です。
普段使い用PC以上のスペックで、OLEDディスプレイを選べばクリエイターにも向いた機種です。
当サイトの評価は、このようになりました。
スペック | [usr 4.2] |
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コスパ | [usr 4.1] |
総合評価 | [usr 4.2] |
Contents
IdeaPad 5 2-in-1 Gen 9 14型 AMDのスペック
CPU | Ryzen 5 8645HS Ryzen 7 8845HS |
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メモリ | LPDDR5X 16GB |
ストレージ | SSD 最大1TB |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス |
ディスプレイ(14型) | WUXGA IPS 光沢あり WUXGA OLED 光沢あり |
OS | Windows 11 Home/Pro |
無線 | Wi-Fi 6/6E |
生体認証 | 指紋センサー |
WEBカメラ | FHD |
オーディオ | Dolby Audio、2W×2 |
寸法(幅×奥行×高さ) | 313 × 227 × 17.9mm |
重さ | 約1.6㎏ |
バッテリー(JEITA 3.0) | 最大約10.4時間 |
標準保証 | 1年間 |
付属 | Lenovoデジタルペン |
価格 | 9.9万円~ |
<性能評価>
パソコンの頭脳であるCPUはAMD Ryzen 8000シリーズで、上位モデルのHSシリーズが搭載です。TDPは最大54Wと低いですが、Ryzen 7は約3万ほどのCPU Markスコアがあり、長時間高負荷な作業もしやすいです。
それにしても、IdeaPadになんでこんなに高い性能のCPUを搭載しているんでしょうね?OLEDディスプレイ搭載のクリエイター向けっぽいモデルもあるので、そのためかなと思います。
メモリはLPDDR5X-6400MHzでオンボード16GBと十分な容量、ストレージはSSD PCIe 4.0で最大1TBとこちらも大容量です。
ディスプレイは14インチで画面アスペクト比が16:10と縦に長く、14インチでも15インチ並みの情報が表示されます。解像度はWUXGA(1920×1200ドット)かで、IPS液晶かOLEDディスプレイの2種類、そして光沢ありのタッチパネルです。
色域はNTSC 45%(IPS液晶)とDCI-P3 100%(OLEDディスプレイ)の2種類があり、DCI-P3 100%は動画編集をするようなクリエイターにも向いています。
そのほかのスペックはOSはWindows 11 HomeかProが選べ、無線はWi-Fi 6E(+1100円)かWi-Fi 6、そしてFHD Webカメラが搭載しており、指紋センサーも搭載です。
コンパクトな筐体ですが、14インチで1.6㎏と標準的な14インチよりも200gも重たく、「毎日軽々持ち運び」という重さでもありません。
57Whrのバッテリーを搭載し、駆動時間は長めで動画再生時は最大約10.4時間と長く、急速充電に対応しており約1.9時間で満充電です。
フルファンクションのUSB 3.2 Gen 2 Type-Cが2つあり、USB 3.2 Gen 1も2つ、SDカードリーダーはないですが、HDMIなど必要なものはそろっています。
2 in 1 PCなのでどこででも使いやすく、付属のペンでメモ取りや簡単なイラストなどもできます。
2024年のトレンドと比較
2024年のノートパソコンのトレンドをまとめたので、本機がどのくらい満たしているか比較してみます。(〇/標準搭載、△/モデルによってはあり、×/なし)
Ryzen 8000シリーズ | DDR5 | PCIe 4.0 | アスペクト比16:10 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
Wi-Fi 6/6E | sRGB 100%以上 | 輝度300nit以上 | 1080P Webカメラ |
〇 | △ | 〇 | 〇 |
Thunderbolt 4 | 生体認証 | バッテリー10時間以上 | 重量1.4㎏前後 |
× | 〇 | 〇 | × |
普段使いPCなのでThunderbolt 4は搭載していませんが、重量以外は〇ですね。
旧モデルとの比較
<左/本機種・右/旧モデル>
旧モデルのIdeaPad Flex 5 Gen 8との比較です。(表のメモリ・SSD・バッテリーは最大値)
本機種 | 旧モデル | |
CPU | Ryzen 5 8645HS Ryzen 7 8845HS |
Ryzen 3 7330U Ryzen 5 7530U Ryzen 7 7730U |
メモリ | LPDDR5X-6400 16GB | LPDDR4X-4266 16GB |
ストレージ | SSD PCIe 4.0 1TB | |
ディスプレイ | WUXGA IPS/OLED | WUXGA/2.2K IPS |
無線 | Wi-Fi 6/6E | Wi-Fi 6 |
バッテリー(JEITA 2.0) | 18.5時間 | 14.5時間 |
重量 | 1.6㎏ | 1.55㎏ |
寸法 | 313 × 227 × 17.9㎜ | 313.1 × 224.9 × 17.8㎜ |
主な変更点です。
・CPUがRyzen 8000シリーズに
・メモリがLPDDR5Xにアップグレード
・2.2Kがなくなったが、OLEDが追加
・最高色域がDCI-P3 100%に
・Wi-Fi 6Eが追加
・バッテリー駆動時間が4時間上がった
・50g重くなった
・若干だが大きくなった
CPUなどのスペックはアップしましたが、若干サイズもアップし、持ち運びがしにくくなっています。
こちらは、プロセッサーの性能を表すCPU Markスコアです。
CPU Markスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 8845HS | |
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Ryzen 7 7730U | |
Ryzen 5 7530U | |
Ryzen 3 7330U |
以前は省電力モデルのUシリーズで、今回は上位モデルのHSシリーズなので、大きな差がありますね。
2 in 1 PC
2 in 1 PCはヒンジが360°回転する仕様で、いろいろなモードに変形できるので、いろんな状況で使いやすいです。
左上の写真から時計回りに、
・テントモード
・タブレットモード
・通常のクラムシェルモード
・スタンドモード
です。
タブレットモード時はタブレットの様にして使えるので、付属のLenovoデジタルペンでメモを取ったり、イラストを描いたりしやすいです。ただし本機は14インチで1.6㎏もあるので、片手で持ってペンを使ったりなどの作業は難しいです。
テントモードはベッドに寝転んで使ったりするときに、底面にある吸気口を塞がないので筐体が熱くなりにくいです。また、ディスプレイが大きいので、迫力ある映像を楽しめますね。
スタンドモードはペンや指で操作するときに使いやすいです。
画面アスペクト比が16:10と縦に長い
画面アスペクト比が16:10と縦に長く、14インチでも15インチ並みの情報が表示されます。
今までの16:9じゃ見えなかったところまで見えるようになっており、スクロール回数も減るので作業効率が上がります。
解像度はWUXGA(1920×1200ドット)で、IPS液晶かOLEDディスプレイの2種類があります。OLEDディスプレイはコントラスト比10万対1とかなり高く、完全な黒を表現できシャープでくっきりとした描写が可能です。
色域はNTSC 45%(IPS液晶)か高色域のDCI-P3 100%(DCI-P3 100%)になり、DCI-P3は画像・動画編集をするような人に向いています。
画像左(IPS液晶/NTSC 45%)と比べると、右のDCI-P3 100%(OLED)のディスプレイは全然色が違いますね。動画編集だけじゃなく、画像編集や動画視聴にも合います。
輝度はIPS液晶が300ニト、OLEDディスプレイは400ニトになり、こちらは輝度の目安です。
220ニト | 室内ならなんとか使える。明るい室内では暗く見える |
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250ニト | 室内向け。屋外では日陰ならギリギリ使える |
300ニト | 屋外の日陰でも見えるしっかりとしたスペックです。 |
400ニト | 屋外でも使いやすいが、直射日光が当たるとちょっとくらい |
500ニト | 屋外向け |
600ニト | 画面に直射日光が当たっても比較的見える |
また、どちらのディスプレイもタッチパネルで、ペンでも指でも操作が可能です。ペンはLenovoデジタルペン2で、4096段階の筆圧を感知し、手のひらがパネルに触れた際誤って検知しないための機能もあります。
Copilotボタン搭載
コパイロットはWordやExcelなどのMicrosoft製品をサポートする生成AIで、Chat GPTのような使い方もできます。
例えばCopilotで「Lenovoパソコンを購入するのに、おすすめのパソコンレビューサイトは?」と質問したら、当サイトも紹介されました。信頼性が高いAIです(笑)。
冗談はさておき、このボタン1つでいろいろなことができるので、最近はChatGPTじゃなくコパイロットを使うことが多くなりました。
Ryzen 8000シリーズ搭載
Ryzen 5 8645HS | Ryzen 7 8845HS | |
製造プロセス | 4nm | |
アーキテクチャ | Zen 4 | |
コア/スレッド | 6/12 | 8/16 |
L3キャッシュ | 16MB | |
ベースクロック | 4.3Hz | 3.8GHz |
ブーストクロック | 5.0GHz | 5.1GHz |
GPUコア | 8 | 12 |
TDP | 45W(35W~54W) |
アーキテクチャはZen 4になり、主な特徴はこちらです。
・Zen 3の改良版
・L2キャッシュ増量
・ディープラーニング性能の向上
・Zen 3に比べIPCが約14%アップ
Zen 4はレイテンシの短縮とスルートップの向上を目的に作られており、順当に開発されていますね。
また、Ryzen 8000シリーズはRyzen AIというNPUコアがあり、4nmプロセスルールで電力効率が高まっています。最大TDPは54Wと低いですが、高性能です。
CPU Markの比較です。
スコアの目安
- 7000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 10000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 15000~・ハイエンドPCに搭載される
- 18000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
CPU Markスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i9-13900HX | |
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Core i7-14700HX | |
Core i7-13700HX | |
Core i7-13650HX | |
Core i7-13700H | |
Ryzen 7 8845HS | |
Core i7-13620H | |
Core i5-13450HX | |
Core i5-13500H | |
Ryzen 5 8645HS | |
Core i7-1360P | |
Core i5-13420H | |
Core i5-1340P | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1240P | |
Core i7-1365U |
Ryzen 7は約3万ほどの性能になり、13世代Core i7 Hシリーズ並みの性能です。IdeaPadと言えば普段使い用PCですが、普段使い用の性能じゃないですね。かなり高い性能です。
こちらはGeekbench 6のスコアで、CPUの3DCGレンダリング性能を測定します。一般的に、3Dレンダリングやエンコードはマルチコア、モデリングやCAD、編集中、ゲームはシングルコアを重視します。
マルチコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-14700HX | |
---|---|
Core i7-13650HX | |
Core i9-13900H | |
Core i7-13700H | |
Core i5-13500H | |
Core i5-13450HX | |
Ryzen 7 8845HS | |
Core i5-1340P | |
Core i5-13420H | |
Core i7-1360P | |
Core i5-1335U | |
Core i7-1365U | |
Ryzen 7 7730U | |
Ryzen 5 7530U |
シングルコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-14700HX | |
---|---|
Core i9-13900H | |
Core i7-1370P | |
Core i7-13650HX | |
Ryzen 7 8845HS | |
Core i7-13700H | |
Core i5-13500H | |
Core i5-13450HX | |
Core i5-13420H | |
Core i7-1360P | |
Core i5-1340P | |
Core i5-1335U | |
Ryzen 5 7530U | |
Ryzen 7 7730U | |
Core i5-1350P | |
Core i7-1365U |
Geekbench 6でも、13世代Core i7 Hシリーズ並みの性能ですね。
高画質FHD Webカメラ搭載
WEBカメラは高画質FHDで、一般的にビジネスPCに採用されるスペックです。
HD解像度のカメラと比べると全然解像度が高く、Web会議やビデオ通話で印象がアップしますね。プライバシーシャッターも搭載しており、カメラを使わないときは閉じておくと安心です。
スピーカーはちょっと大きめの2Wが2つ、デュアルマイクが搭載しており、こちらは標準的なものです。
Windows 11 Proも選べる
IdeaPadでは珍しく、Windows 11 Proも選択可能です。 リモートデスクトップをホストしたり、Hyper-Vを使う人はProが良いです。
たったの5500円でアップグレードできるので、安いですね。
その他の特徴
外観
狭額ベゼルの筐体で、スリムに見えますね。Webカメラやマイクがある上部のみ大きくしているので、上ベゼルが細いです。
寸法は幅313㎜、奥行き227㎜、そして厚さ17.9㎜とコンパクトです。ただし重量は1.6㎏と重く、筐体を持ち上げることが多い2 in 1 PCとしては、デメリットです。
米軍の物資調達規格であるMIL規格の耐久性基準を満たしており、安心して使えます。
天板はシンプルで、Lenovoのロゴがあるだけです。通気口は幅広く、がっつりとフレッシュエアーを吸ってくれそうです。
キーボード
キーボードは84キーで出荷されるのは日本語キー、バックライトや先述したCopilotボタンもあります。タッチパッドは約120㎜×75㎜と大きく、操作性も高いです。
キーボード右下には指紋センサーがあり、サインインも一瞬です。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
搭載メモリはLPDDR5X-6400MHzで、オンボード16GBになります。動作周波数も高く、処理速度も速いです。
ストレージ
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
最新のSSD PCIe 4.0が搭載で、512GBか1TBが搭載できます。データ転送速度も速く、パソコンの起動も速いです。
こちらはシーケンシャル速度の、おおよその速度です。
シーケンシャル速度
オレンジ色・・・リード 青・・・ライト
PCIe 4.0×4 | |
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PCIe 3.0×4 | |
HDD |
Wi-Fi 6/6Eに対応
対応周波数 | 速度 | |
IEEE802.11ac (Wi-Fi 5) |
5GHz | 6.9Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6E) |
2.4/5/6GHz | 9.6Gbps |
次世代通信規格のWi-Fi 6か6Eが選べ、Wi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
Wi-Fi 6EはWi-Fi 6のExtended(エクステンディット)版で、6GHz帯(高速通信)での通信ができます。
LTE/5Gは無し
LTEや5Gはないので、外出先で無線につなぐときはスマホのテザリングや店舗のWi-Fiを使用することになります。
テザリング用の格安SIMなら、楽天最強プランがおすすめです。筆者はIIJmioでドコモ回線20GB/月 約2000円と、楽天最強プランを契約していますが、月に20GB以上使うのであれば楽天がお得です。
バッテリー駆動時間
バッテリーは3セル57Whrで、最大約10.4時間(動画再生時)のバッテリー駆動時間があります。また、急速充電に対応しており、約1.9時間で満充電になります。
インターフェイス
インターフェイスは必要十分なものが搭載しており、2つあるUSB Type-CはどちらもDisplayPort出力機能付き、Powerdelivery対応になります。モバイルモニターやUSB Type-C搭載のモニターが使えるので、作業効率も上がります。
各インターフェイスです。
- HDMI
- USB 3.2 Gen 2 Type-C(データ転送速度は10Gbps)
- USB 3.2 Gen 2 Type-C(データ転送速度は10Gbps)
- マイク/ヘッドフォンジャック
- 電源ボタン
- microSDカードリーダー
- USB 3.2 Gen 1(データ転送速度は5Gbps)
- USB 3.2 Gen 1(データ転送速度は5Gbps)
サポート・保証
標準で1年間の「引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、最長4年まで延長できます。また、Premium Care Plus/プレミアムケアと言うサポートにアップグレードができ、こちらは24時間365日専任のエージェントが電話対応します。(通常サポートは朝9時~夕方6時まで)
- 引き取り修理・・・家などの指定住所にLenovoの指定業者がPCを引き取りに来てリペアセンターに配送、修理後、郵送してくれる保証です。保証期間内は、基本的に修理費・郵送費など無料です。
まとめ
良い点
・コンパクトでおしゃれな筐体
・高性能Ryzen 8000HSシリーズ搭載
・面理やストレージも最新スペック
・2 in 1 PCなのでどこででも使いやすい
・画面比が16:10で、14インチでも15インチ並みの情報が表示される
・OLEDディスプレイで高色域のDCI-P3 100%あり
・FHD Webカメラ
・Wi-Fi 6Eに対応
・2つあるUSB Type-Cはフルファンクション
・バッテリー駆動時間がそこそこ長い
・デジタルペン付属
・MIL規格に準拠
残念な点
・ちょっと重たい
総合評価
全体的な性能は高く、2 in 1 PCで使い勝手が高い機種です。ディスプレイは画面アスペクト比が16:10なので14インチでもかなり使いやすく、OLEDディスプレイを選べば画像・動画編集にも合う高色域です。
また、普段使い用IdeaPadですが、ビジネスモデルの様にWindows 11 Proも選択可能なので、ビジネス用途でも使いやすいです。
14インチで1.6㎏と少し重ためですが、毎日持ち運びしない人であれば気にならないかもしれません。