超高性能Ryzen 5000シリーズのRyzen 5 5500Uのベンチマークです。
噂に違わぬ高性能で、楽しんでベンチマークを取れました。
マルチコア性能は前評判通り高かったですが、シングルコア性能は思ったほど伸びず、この点はインテルCPUの方が性能が高いですね。
ただし、グラフィック性能はNVIDIA GeForce MX250並みの性能があり、Officeワークなどもしやすいと思います。
Contents
Ryzen 5 5500Uの仕様
コア/スレッド | 基本クロック ブーストクロック |
キャッシュ | TDP | アーキテクチャ | |
Ryzen 7 5800U | 8/16 | 1.9GHz 4.4GHz |
16MB | 15W | Zen 3 |
Ryzen 7 5700U | 8/16 | 1.8GHz 4.3GHz |
8MB | 15W | Zen 2 |
Ryzen 5 5600U | 6/12 | 2.3GHz 4.2GHz |
16MB | 15W | Zen 3 |
Ryzen 5 5500U | 6/12 | 2.1GHz 4.0GHz |
8MB | 15W | Zen 2 |
Ryzen 3 5400U | 4/8 | 2.6GHz 4.0GHz |
8MB | 15W | Zen 3 |
Ryzen 3 5300U | 4/8 | 2.6GHz 3.8GHz |
6MB | 15W | Zen 2 |
プロセッサーはHシリーズやProシリーズ、Ryzen 9を除いて6種類になり、アーキテクチャはRyzen 4000シリーズと同じZen 2になります。上位モデルのみZen 3ですね。
計測機種
計測機種はLenovoのビジネスモデルのThinkbook 14 Gen 3で、2つのスペックになります。
APU | Ryzen 5 5500U | |
---|---|---|
メモリ | 8GB | 24GB |
ストレージ | 512GB |
8GBはDDR4-3200MHzのオンボードメモリで、24GBは8GB+16GB(DDR4-3200MHz)になります。
計測時の設定は基本的に「高パフォーマンス(記事内では標準と記載)」「インテリジェントクーリング」ですが、最も高いパフォーマンスでも計測しています。
Passmarkスコア
APU(プロセッサー)の性能を測るベンチマークで、パソコン購入時にこのスコアを指標にする人も多いですね。
<メモリ8GB・スコア11814>
メモリが8GBの時はスコア11814でしたが、メモリ24GBはかなり高くなりました。
増設後のスコアは14934で、最も高いパフォーマンスで計測したら13874とスコアが下がっていますね。今まで多くのベンチマークを取りましたが、「最も高いパフォーマンス」で計測すると、おそらく発熱の影響で性能が下がることが多いです。
その他のCPUと比較です。
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 5800H | |
---|---|
Ryzen 7 5800U | |
Ryzen 5 5600H | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 5 5600U | |
Ryzen 7 4700U | |
最高パフォーマンス 標準・24GB |
|
Ryzen 5 5500U平均 | |
Ryzen 3 5400U | |
メモリ8GB | |
Ryzen 5 4500U | |
Ryzen 3 5300U |
Passmarkスコアは7000前後で「ビジネス用途でも快適に使える」くらいなので、いかに性能が高いか分かりますね。
Cinebench R23
メモリ8GBではマルチコア6329、シングルコア1119と、結構良い数値になっています。
メモリ24GBではシングルコアは若干上がり、マルチコアは約10%も上昇しています。
Cinebench R23 マルチコア
オレンジ色・・・計測機種 青・・・比較
Ryzen 7 5800H | |
---|---|
Core i7-11800H | |
Ryzen 5 5600H | |
Ryzen 7 5700U | |
Core i5-11500H | |
Ryzen 5 5500U平均 | |
最高パフォーマンス 24GB・標準 8GB |
|
Core i7-1185G7 | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 | |
Core i7-1065G7 | |
Core i5-1035G1 | |
Core i3-1115G4 |
Cinebench R23 シングルコア
オレンジ色・・・計測機種 青・・・比較
Core i7-1185G7 | |
---|---|
Core i7-1165G7 | |
Core i7-11800H | |
Core i5-11500H | |
Ryzen 7 5800H | |
Ryzen 5 5600H | |
Core i5-1135G7 | |
Core i3-1115G4 | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 5 5500U平均 | |
最高パフォーマンス 24GB・標準 8GB |
|
Core i7-1065G7 | |
Core i5-1035G1 |
Ryzenはマルチコアが高いので普段使い用途の人は、特に使いやすいと思います。
3DMARK 10
こちらはPCMark10の計測結果で、Essentialは「通常用途(Web検索やビデオ会議、アプリの起動など)の性能」、Productivityは「Microsoft Office(事務系のアプリ)使用時の性能」、Digital Content Creationは「コンテンツ作成(画像・動画編集など)のしやすさ」を表しています。
- 総合性能は4591
- Essentialは8197→通常用途やビデオ会議などはかなり使いやすい
- Productivityは7209→ストレスなく快適に使える
- Digital content creationは4445→外部GPU無しにしてはそこそこの性能
Essential
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-1165G7 | |
---|---|
Core i5-1135G7 | |
Ryzen 7 4700U | |
Ryzen 7 5700U | |
Core i7-1065G7 | |
Core i3-1115G4 | |
Ryzen 3 Pro 4350G | |
Ryzen 5 5500U |
Productivity
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 5700U | |
---|---|
Ryzen 7 4700U | |
Ryzen 3 Pro 4350G | |
Ryzen 5 5500U | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 | |
Core i3-1115G4 | |
Core i7-1065G7 |
Digital Content Creation
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 5700U | |
---|---|
Ryzen 7 4700U | |
Core i7-1165G7 | |
Ryzen 3 Pro 4350G | |
Ryzen 5 5500U | |
Core i5-1135G7 | |
Core i7-1065G7 | |
Core i3-1115G4 |
思ったよりスコアが伸びませんでしたが、全体的に高い性能でした。
グラフィック性能(3D Graphics Mark)
グラフィック性能が高いとOfficeワークや複数画面での作業、そして画像・動画編集やゲームが快適にできます。
<メモリ8GB・1143>
メモリ8GB×1枚だとシングルチャンネルメモリーでの動作なので、グラフィックスコアが1143とかなり低い性能です。メモリ2枚の場合は、下記しているように高性能になっています。
24GB時は2345と高い数値に、そして「最も高いパフォーマンス」で計測すると、ほぼ同じ2340でした。
Video Card Benchmarks
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
MX450 | |
---|---|
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 | |
MX250 | |
Ryzen 7 5700U | |
最高パフォーマンス 標準 |
|
Ryzen 7 4700U | |
Iris Plus | |
Ryzen 5 4500U | |
メモリ8GB | |
UHD |
GeekBench 5
Geekbench 5はクロスプラットフォームのベンチマークで、Cinebenchの様にシングルコア性能とマルチコア性能を測定できます。
こちらはメモリ24GBモデルのみです。
<標準モード><最も高いパフォーマンス>
こちらも同じく、「最も高いパフォーマンス」で計測しても変わらないですね。
Geekbench 5 マルチコア
オレンジ色・・・計測機種 青・・・比較
標準 最高パフォーマンス |
|
---|---|
Ryzen 7 5700U | |
Core i7-1165G7 | |
Ryzen 5 5500U平均 | |
Ryzen 7 4700U | |
Core i5-1135G7 | |
Core i7-10510U | |
Core i3-1115G4 |
Geekbench 5 シングルコア
オレンジ色・・・計測機種 青・・・比較
Core i7-1165G7 | |
---|---|
Core i5-1135G7 | |
Core i3-1115G4 | |
標準 最高パフォーマンス |
|
Ryzen 7 5700U | |
Core i7-10510U | |
Ryzen 5 5500U平均 | |
Ryzen 7 4700U |
Cinebench R23と同じくマルチコアはRyzenが高く、シングルコアはIntelですね。
ゲームベンチマーク
ドラゴンクエストXのベンチマークで、設定は「標準品質 FHD」、メモリ24GBモデルのみです。
<標準>
<最も高いパフォーマンス>
ドラクエXは「すごく快適」にプレイでき、スコアは10769~10793でした。
ドラクエX ベンチマーク
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-1165G7 最高パフォーマンス |
|
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標準 最高パフォーマンス |
|
Ryzen 7 5700U 最高パフォーマンス |
|
Core i3-1115G4 最高パフォーマンス |
次はドラクエより重い、ファイナルファンタジーXIV ENDWALKER 暁月のフィナーレです。設定はFHD 高品質ノートPCです。
<標準>
<最も高いパフォーマンス>
スコアは3732と3699で、「設定変更を推奨」と出ました。
FF XIV ベンチマーク
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-1165G7 最高パフォーマンス |
|
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標準 最高パフォーマンス |
|
Ryzen 7 5700U 最高パフォーマンス |
|
Core i3-1115G4 最高パフォーマンス |
Ryzen 5 5500U搭載おすすめ機種
IdeaPad Slim 550 15型
人気のIdeaPadに人気のRyzen 5000シリーズ搭載モデルです。おしゃれな筐体で性能が高いので、多くの人に合う機種です。筆者はRyzen 5 5500Uじゃないですが、本機を購入しました。
プロセッサー | AMD Ryzen 3 5300U AMD Ryzen 5 5500U AMD Ryzen 7 5700U |
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メモリ | 最大16GB |
ストレージ | SSD 最大512GB |
ディスプレイ(15.6型) | FHD IPS 光沢なし |
その他 | WIFi6、Bluetooth v5.1、指紋センサー |
重さ | 1.66㎏ |
バッテリー | 最大15時間 |
価格 | 5.9万円~ |
持ち運びが便利な14型はこちらからどうぞ!
IdeaPad Slim 360 (17)
低価格モデルのIdeaPad 3シリーズで、なんと17型の大画面です!筆者も購入し、もうすぐ到着予定です。
プロセッサー | AMD Ryzen 5 5500U AMD Ryzen 7 5700U |
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メモリ | 最大8GB |
ストレージ | SSD 最大512GB |
ディスプレイ(17.3型) | FHD IPS 光沢なし |
無線 | WIFi、Bluetooth v5.0 |
指紋センサー | なし |
重さ | 2.2㎏ |
バッテリー | 最大8時間 |
価格 | 6万4438円~ |
IdeaPad Flex 550 15.6型(AMD Ryzen 5000シリーズ)
2 in 1 PCの本機は、使い勝手が高く、家庭でも学校でも、そして仕事でも活躍する機種です。筆者はRyzen 7 5700Uモデルを購入しましたが、Ryzen 5にしておけばよかったと思っています。
プロセッサー | AMD Ryzen 5 5500U AMD Ryzen 7 5700U |
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メモリ | 最大16GB |
ストレージ | SSD 最大512GB |
ディスプレイ(15.6型) | FHD IPS 光沢あり マルチタッチ |
その他 | WIFi、Bluetooth v5.0、指紋センサー |
重さ | 1.8㎏ |
バッテリー | 最大15時間 |
価格 | 6万6528円~ |
ThinkPad E15 Gen 3
Gen 2モデルとほぼ同じ仕様ですが、CPUがRyzen 5000シリーズにアップデートされた機種になります。とにかくがっつりと高負荷な作業をしたい人に合います。
CPU | Ryzen 3 5300U Ryzen 5 5500U Ryzen 7 5700U |
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メモリ | 最大24GB |
ストレージ | SSD 最大512GB |
ディスプレイ | FHD IPS 光沢なし 300nit |
その他 | WiFi6、イーサネット、TPM |
重さ | 1.7㎏ |
バッテリー | 最大14.2時間 |
価格 | 6.9万円~ |
ThinkPad E14 Gen 3
オールメタルボディで、エントリ―クラスとは思えないほどの性能で、バッテリー駆動時間もそこそこ長い約13時間となっています。14型にしては若干重いですが、それをカバーできるほど魅力的なモデルです。
CPU | Ryzen 3 5300U Ryzen 5 5500U Ryzen 7 5700U |
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メモリ | 最大24GB |
ストレージ | SSD 最大512GB |
ディスプレイ | FHD IPS 光沢なし 300nit |
その他 | WiFi、イーサネット、TPM |
重さ | 1.64㎏ |
バッテリー | 最大17.7時間 |
価格 | 7.1万円~ |
まとめ
Ryzen 5 5500Uは全体的に性能が高く、多くの用途で快適に使えるほどだと思います。
総合性能であるマルチコア性能はインテル11世代と比べてもかなり高く、画像編集などのクリエイティブワークも比較的しやすい性能ですが、やはりシングルコアはインテルの方が高いので、「クリエイティブワーク」をする人はインテルの方が使いやすい場面が多いかもしれません。
Ryzen 7 5700Uに比べ発熱は低く、筐体も熱くなりにくかったので、高いパフォーマンスをキープしやすいと思います。
その他のベンチマークもどうぞ。