HPビジネスモデルと個人向けモデルの違い

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HPでは、PavilionやEnvyなどの個人向けモデルと、ProBookやEliteなどの法人向けモデルがあります。

法人向けと言っても個人でも購入できますが、個人使用であれば「個人向けモデル」の方がコスパも性能も高いので、特別な理由がない限り法人向けモデルを買うことは少ないと思いますが、細かな違いが分かりずらいかもしれません。

本記事では、ビジネスモデルと個人向けモデルのノートパソコンの特徴や比較をご紹介します。

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HPとは?

2023年 世界のPC出荷台数統計Gartnerより引用>

こちらの表は、2024年に発表された2023年のノートパソコン世界販売台数です。世界1位はLenovoで約5972万台、HPは第2位で約5289万台、シェアは21.9%となっています。と言うことは、世界のノートパソコン保持者の5人に一人はHPノートパソコンを使っている計算ですね。

 

こちらは、2023年度の国内出荷台数です。

MM総研 国内パソコン出荷台数グラフ<参考資料・MM総研

1位はNECレノボで、国内の24.6%のシェアを占めています。HPは2位になり、シェア率は17%になります。

国内・世界ともにNo.2の会社です。

 

ビジネスモデルと個人向けモデルの比較

ビジネスモデル 個人向けモデル
外観 コンパクトでスタイリッシュ 小型でおしゃれ、ポップな機種もある
素材 HPシリーズ(樹脂素材)以外はアルミニウム(マグネシウム合金もあり) 樹脂、もしくは樹脂+アルミニウム。EliteとSpectreはアルミニウム
スペック 比較的低いものが多かったが、2020年後半からスペックも上がってきた 最新スペックはビジネスモデルよりも先に搭載されることが多い
セキュリティ HPシリーズ以外は、HP Wolf Security搭載可能 Windows DefenderとTPMのみが基本的に搭載
サポート 日本でのビジネスサポートあり(電話やチャット、LINEなど)
月-金9:00-21:00
土9:00-17:00
通常サポート(電話やチャット、LINEなど)
月-金9:00-21:00
土9:00-17:00
保証 最長5年(引き取り修理・オンサイト修理) 最長3年(引き取り修理・オンサイト修理)
製造場所 東京生産モデルあり・そのほかは海外 基本、海外
価格 セキュリティとサポートが手厚い分、スペックの割に高め コスパ良し
アップデートサイクル 年1回 年1回
特徴 ・外観や最新スペックと言うよりも、サポートとセキュリティに重点を置いたモデルが多い
・世界で一番安全なビジネスPCとうたい、13年連続国内シェアNo.1のワークステーションもあり
低価格~高価格モデルがあり、ポップな感じでおしゃれな色も多く、性能は高い。一部機種にはThunderbolt 4やLTEもあり

ビジネスモデルも個人向けモデルも種類が豊富で、エントリークラス、ミドルクラス、ハイエンドモデル、そしてグラフィックボード搭載モデルがあります。

個人向けモデル
Pavilion 一番人気のおしゃれ機種で、中価格帯
Spectre 個人向けHP最上位のモデルで、クリエイター向け
Envy 中価格~高価格モデルがあり、スペックが高い
HP 低価格モデルだが、意外にしっかりしたスペック
ChromeBook Chrome OSで比較的低価格
OMEN ゲーミングPCで動画編集者にも向いている機種
ビジネスモデル
HPビジネス 低価格ビジネスモデルでスペックは高めだが、Wolf securityがない
ProBook 低価格ビジネスモデルで、セキュリティがすごい!
Elite ハイエンドビジネスPC。Dragonflyが有名
ZBook ワークステーションで、CADや動画・画像編集向けの機種

 

 

外観

法人向けでは、主に黒とシルバーがメインカラーになっています。個人向けモデルもシルバーがメインですが、ゴールドやピンク、白など多彩なカラーが用意されています(上の画像は個人向けモデルのPavilion)。

 

こちらは左が法人モデルのHPシリーズで、右側が個人向けのHPシリーズです。両機種とも低価格モデルですが、スリムな筐体でベゼルも細いです。

以前は低価格モデルは「安っぽい」外観でしたが、2024年現在、見た目でそこまで違いはありません。

上位モデルになればなるほど使用している素材もグレードアップし、洗練された外観になります。

 

 

スペック

ビジネスモデル 個人向けモデル
ディスプレイ ZBookは4Kあり、その他は主にフルHDだが、HPシリーズにはHDディスプレイもあり。EliteやZBookには画面比16:10や3:2など縦に長いものあり EnvyやSpectreは2K~4Kあり。その他は基本的にFHD。いくつかの機種で画面比16:10と縦に長い
グラフィックボード ZBookにQuadro搭載モデルあり ゲーミングPCにGeForce搭載モデルあり
LAN 多くのモデルでWi-Fi 6Eとギガビットイーサネット搭載 多くのモデルでWi-Fi 6E対応、ギガビットイーサネットはほぼなし
LTE HPシリーズ以外にあり ほぼなし
インターフェイス 比較的豊富 主に必要最低限
MILスペック ×

CPU性能などは、個人向けモデルの方が高いです。機種のアップデートサイクルも関係してくるのですが、個人向けモデルの方が「最新のCPUなどを取り入れる頻度が高く」、アップデートも速いのでこうなっています。

個人向けモデルは半年~1年でCPUのスペックが上がったモデルが販売されますが、ビジネスモデルは2年ほど同じものが販売されることもあります。

また、ビジネスモデルは「必要最低限のスペック」を搭載している機種も多く、ビジネス用途でも普通に使えるが、パソコンの動作だけに焦点を置けば「個人向けモデル」の方がサクサク動く機種が多いと思います。

ただし、法人モデルにはLTEモデルも多いので外出が多い人は使いやすいし、Thunderbolt搭載モデルもあるので、大きなデータ移動がしやすいなどの、ビジネスを快適に行う機能が付いています。

MILスペックとは米軍の物資調達規格のことで、簡単に言うと「紛争地に持って行っても使える」耐久性がある機種になります。ただし、故障をしないことを保証しているわけではないので、あしからず。

HP MILテストの内容<MILスペックのテストの一例>

 

セキュリティ

HP Wolf Security for Business

HPビジネスモデルのセキュリティ

ビジネスモデル 個人向けモデル
主なセキュリティ Windows Defender, TPM, Sure Click, Sure Sense, BIOSphere, Sure Run, Sure Recover, Sure Start, Client Security Softwareなど Windows Defender, TPM

ビジネスモデルは「世界で最も安全なビジネスPC」が自慢で、HPシリーズ以外に独自のセキュリティ・HP Wolf Securityが搭載可能です。(詳細はこちらで確認できます)

個人もそうですが、法人にとって一番の脅威は「情報漏洩」だと思うので、この点にかなり力を入れています。HP Sure ClickやBIOSphere、Sure Clickなど万が一の時に役に立つセキュリティが搭載です。

 

 

サポート

HP個人向けモデルのサポート<サポートの一例>

法人モデル 個人向けモデル
コンタクト方法 電話、チャット、メール、LINE 電話、チャット、メール、LINE
時間 月-金9:00-21:00
土9:00-17:00
月-金9:00-21:00
土9:00-17:00
Elite Premiumサポート 一部機種のみあり
月-金8:00-21:00
土8:00-17:30
なし
期間 標準で1年間、最長5年。保証を延長した場合はその期間に準ずる 標準で1年間、最長3年間。保証を延長した場合はその期間に準ずる
サポート対応場所 日本 基本、国外

HPはサポートが手厚いと有名で、パソコン入門という使い方の冊子が同梱されており、また、「使い方サポート」という電話などで使い方を聞くことができます。

HP ビジネスモデルのサポート

上位サポートのElite Premiumサポートは、窓口が1つでたらいまわしをしない、熟練エージェントが対応など、より迅速に問題解決ができるようになっています。

私も個人向けのサポートを使ったことがありますが、中国人の方が対応でした。日本語は普通に上手で、敬語もしっかりした人でしたね。この時は不具合で相談したのじゃなく、「あれ?これできないの?」という何かの疑問だったのですが、ちょうど買い替えも検討していたので話していたら、後日割引クーポンが送られてきました。

また、専門的な事を質問すると、メールだと時間がかかる傾向があります。返信自体はすぐに来たのですが、「詳しく調べて再度連絡する」と言う内容で、次に来たのが1か月以上たっていました。(笑)

「コロナの影響で~・・・・」と言われていましたが、遅かったですね。急ぎじゃなかったのでメールにしたのですが、早い返答が欲しいなら電話がいいですね。

 

 

保証

法人モデル 個人向けモデル
保証内容・引き取り修理 ・アクシデントサポート付きオンサイト修理
オンサイト修理(翌日対応/当日対応)
・引き取り修理
・アクシデントサポート付き引き取り修理
・出張修理
期間 1~5年間 1~3年間

保証は似たようなものになりますが、法人向けモデルの方がより迅速に対応できるようになっています。

  • 引き取り修理・・・指定業者がパソコンを引き取りに来て修理工場に配送、修理後配達される(期間内はパーツ代や配送代など無料)
  • 出張修理/オンサイト修理・・・家や事務所に来てその場で修理。期間内は交換パーツ代など無料
  • アクシデントサポート・・・標準保証ではカバーされない水濡れや落下破損、盗難などに対応

保守拠点は国内に420か所以上あるので、修理も速いです。

 

製造場所

ビジネスモデルは東京で生産されるモデルもあり、その場合は「東京生産モデル」と書かれます。同じ機種でも全てが国内生産じゃなく、東京生産モデルと書かれたもののみになります。

東京の工場は以前東芝の工場があった場所で、東京都日野市にあります。ここに生産と物流の拠点を統合したことにより、安定した生産とスムーズな配送ができるようになりました。

その他は、個人向けも含め中国などの海外で生産されています。

 

 

価格

価格は、同等スペックの場合個人向けモデルの方が安いです。

前述したように、ビジネスモデルはサポートとセキュリティが高いので、その分割高になっています。

どうしても手厚いサポートと高セキュリティが必要な人であれば、ビジネスモデルは検討に値すると思いますが、サポートも普通でいいし、セキュリティは自分でソフトを入れるからと言う人であれば、個人向けモデルが良いと思います。

 

 

関連リンク

ビジネスモデル全機種

個人向けモデル全機種

2024年版おすすめのHPノートパソコン

 

まとめ

ビジネスモデルも個人向けモデルも一長一短がありますが、基本的にこういった選択になると思います。

  • 高度なセキュリティ・サポートが必要なら、ビジネスモデル
  • 企業として一括で多くのパソコンを買うなら、ビジネスモデル
  • セキュリティやサポートは普通でよいなら、個人向けモデル

個人的にそこまでセキュリティにこだわっていないので(普通並みにはやっていますが)、こういう人であれば、やっぱり個人向けモデルが安いし、使いやすいと思います。

ただし、ビジネスモデルにはDragon Flyなどの特殊な機種もあるので、セキュリティは必要ないけどこの機種が欲しいとなる場合もあると思います。

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