Ryzen AIが搭載したRyzen 8000シリーズ搭載の、2 in 1 PCです。
パワフルな機種でCPUもグラフィック性能も高く、バッテリー駆動時間も長めなので外出先で重たい作業をする人にも合います。
また、ペンの書き心地が良く、Windows 標準搭載のメモを使ってメモ取りもしやすかったです。
レビュー機は当サイトの購入品で、スペックはRyzen 5 8640HS、メモリ16GB、SSD 512GBになります。
サクッと概要を見たい方、そして動画編集の具合を見たい方はこちらの動画をどうぞ。
Contents
Yoga 7 2-in-1 Gen 9 14型(AMD)のスペック
CPU | Ryzen 5 8640HS Ryzen 7 8840HS |
---|---|
メモリ | LPDDR5X-6400 16GB |
ストレージ | SSD 最大1TB |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス |
ディスプレイ(14型) | WUXGA IPS/OLED |
OS | Windows 11 Home/Pro |
無線 | Wi-Fi 6E |
生体認証 | 顔認証、指紋センサー(オプション) |
WEBカメラ | IR+1080p FHD |
オーディオ | ドルビーアトモス、2Wスピーカー×2 |
寸法(幅×奥行×高さ) | 317.72 × 222.13 × 16.64mm |
重さ | 約1.49㎏ |
バッテリー(JEITA 3.0) JEITA 2.0 |
最大約11.8時間(動画再生時) 最大約16.6時間 |
標準保証 | 1年間 |
付属 | Lenovo デジタルペン |
価格 | 10.4万円~ |
<性能評価>
パソコンの頭脳であるCPUは最新のRyzen 8000シリーズで、Ryzen AIが搭載した機種になります。インテル14世代CPU同様にAIに力を入れた機種で、今後作業をするのに必須になってくる機能です。
グラフィック性能も高くGTX 1650並みの性能なので、グラボがない機種ですが画像編集や動画編集などもしやすくなっています。
メモリはLPDDR5X-6400MHzと高い周波数で、オンボード16GBになります。動作周波数が高いと処理速度が速いので、サクサク使えます。
ストレージはSSD PCIe 4.0で、512GBか1TBになります。最新のストレージでデータ転送速度が速く、パソコンの起動も爆速です。
ディスプレイは画面アスペクト比が16:10と縦に長く、14インチでも15インチ並みの情報が表示されます。14インチでも大画面に感じるので、どこででも作業がしやすいです。
解像度はWUXGA(1920×1200ドット)のみですが、IPS液晶とOLEDディスプレイの2種類があり、タッチパネルになります。
IPS液晶モデルは低価格PCに採用されるスペックで、Yoga 7にこれはどうなんだ?と思いますが、代わってOLEDディスプレイはデジタルシネマ規格のDCI-P3 100%の色域で、10bit・10.74億色の発色が可能でHDR500にも対応です。
その他のスペックは、OSはWindows 11 HomeかProが選べ、最新のWi-Fi 6Eに対応、Webカメラは高画質FHDで顔認証用のIRカメラもあります。ドルビーアトモスに対応した2Wスピーカーが2つあり、デュアルマイクも搭載です。
2 in 1 PCでどこででも使いやすく、Lenovoデジタルペンも付属しているのでメモ取りやお絵かきも可能です。
コンパクトで最大バッテリー駆動時間は約11.8時間と長いので、外出先でもがっつりと作業ができますが、バッテリーが71Whrと大きいこともあり、14インチで1.49㎏若干重ためです。
インターフェイスはいつものYogaで、USB Aが1つとUSB Type-Cが2つ(USB4とUSB 3.2 Gen 2)、そしてHDMIとマイク/ヘッドホンジャックになります。
2024年のトレンドと比較
2024年のノートパソコンのトレンドをまとめたので、本機がどのくらい満たしているか比較してみます。(〇/標準搭載、△/モデルによってはあり、×/なし)
Ryzen 8000 | DDR5 | PCIe 4.0 | アスペクト比16:10 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
Wi-Fi 6E | sRGB 100%以上 | 輝度300nit以上 | 1080P Webカメラ |
〇 | △ | 〇 | 〇 |
USB 4 | 生体認証 | 重量1.4㎏前後 | バッテリー10時間以上 |
〇 | 〇 | × | 〇 |
重量以外は、すべて〇ですね。
旧モデルとの比較
<左/本機種・右/旧モデル>
旧モデルのYoga 7 Gen 8との比較です。(表のメモリ・SSD・バッテリーは最大値)
本機種 | 旧モデル | |
APU | Ryzen 5 8640HS Ryzen 7 8840HS |
Ryzen 5 7535U Ryzen 7 7735U |
メモリ | LPDDR5X-6400 16GB | LPDDR5‐6400 16GB |
ストレージ | SSD 1TB | |
ディスプレイ | WUXGA IPS/OLED | WUXGA/2.8K OLED |
無線 | Wi-Fi 6E | |
バッテリー(JEITA 2.0) | 16.6時間 | 14.4時間 |
重量 | 1.49㎏ | |
寸法 | 317.72 × 222.13 × 16.64mm | 317.87 × 222.5 × 16.49mm |
変更点です。
・APUがRyzen 7000から8000シリーズに
・メモリがLPDDR5Xに
・2.8Kがなくなり、IPS液晶が追加
・バッテリー駆動時間が約2.2時間伸びた
こちらは、プロセッサーの性能を表すCPU Markスコアです。
CPU Markスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 8840HS | |
---|---|
Ryzen 7 7735U | |
Ryzen 5 8640HS | |
Ryzen 5 7530U |
性能は大きくアップしていますね。
それでは、本機の特徴をご紹介します。
AIエンジン付きRyzen 8000シリーズ搭載
Ryzen 5 8640HS | Ryzen 7 8840HS | |
製造プロセス | 4nm | |
アーキテクチャ | Zen 4 | |
Ryzen AI | 〇 | 〇 |
コア/スレッド | 6/12 | 8/16 |
L3キャッシュ | 16MB | |
ベースクロック | 3.5Hz | 3.3GHz |
ブーストクロック | 4.9GHz | 5.1GHz |
GPUコア | 8 | 12 |
TDP | 28W(20W~30W) |
アーキテクチャはZen 4になり、主な特徴はこちらです。
・Zen 3の改良版
・L2キャッシュ増量
・ディープラーニング性能の向上
・Zen 3に比べIPCが約14%アップ
Zen 4はレイテンシの短縮とスルートップの向上を目的に作られており、順当に開発されていますね。
また、Ryzen 8000シリーズはRyzen AIというNPUコアがあり、4nmプロセスルールで電力効率が高まっています。最大TDPは30Wと低いですが、高性能です。
以下のベンチマークはRyzen 5 8640HSは当サイトの計測スコアで、Ryzen 7 8840HSは公開されているスコアになります。
まずはCPUの性能を測るCPU Markのスコアです。
スコアは21222と高いスコアでした。一般的な事務作業は軽々こなせるほどで、グラボがない機種としてはハイエンドモデルです。
スコアの目安
- 7000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 10000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 15000~・ハイエンドPCに搭載される
- 18000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
CPU Markスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 9 185H | |
---|---|
Core i9-13900H | |
Core i7-13700H | |
Ryzen 7 8840HS | |
Core Ultra 7 155H | |
Core Ultra 5 125H | |
Core i5-13500H | |
Core i7-1370P | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core i5-1340P | |
Ryzen 7 7730U | |
Core i7-1260P | |
Ryzen 5 7530U | |
Core i5-1240P | |
Core i7-1355U | |
Core i5-1335U |
Geekbench 6
こちらはGeekbench 6のスコアで、CPUの3DCGレンダリング性能を測定します。一般的に、3Dレンダリングやエンコードはマルチコア、モデリングやCAD、編集中、ゲームはシングルコアを重視します。
本機はマルチコア9998、シングルコア2399とシングルコアもマルチコアも高いスコアです。
マルチコア性能
オレンジ色・・・本機 青・・・比較
Core Ultra 7 155H | |
---|---|
Core i9-13900H | |
Core Ultra 7 165H | |
Core i7-13700H | |
Core i5-13500H | |
Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 5 135H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 5 135U | |
Core i5-1335U | |
Ryzen 7 7735U |
シングルコア性能
オレンジ色・・・14世代 青・・・13世代
Core i9-13900H | |
---|---|
Core Ultra 9 185H | |
Core Ultra 7 165H | |
Core i7-13700H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 7 155H | |
Core Ultra 5 135H | |
Core i5-1335U | |
Core i5-13500H | |
Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 5 135U |
Cinebench R23
Cinebench R23のスコアで、CPUの3DCGレンダリング性能を測定します。一般的に、3Dレンダリングやエンコードはマルチコア、モデリングやCAD、編集中、ゲームはシングルコアを重視します。
本機のスコアはマルチコア10860、シングルコア1653とどちらも伸び悩みましたが、ライバルCPUのCore Ultra 5 125Hと同じくらいの性能でした。
マルチコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i9-13900H | |
---|---|
Core Ultra 7 155H | |
Core i7-13700H | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core i5-13420H | |
Core i7-1355U | |
Core i5-1235U | |
Core i5-1340P | |
Core i5-1335U |
シングルコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 7 155H | |
---|---|
Core i7-13700H | |
Core i5-13420H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 5 125H | |
Core i5-1340P | |
Core i5-1335U | |
Core i5-1235U |
ちなみにCinebench 2024はマルチコア557、シングルコア95と悪くないスコアでした。Cinebench 2024はあまりデータがないので、集め次第追記します。
PCMark10
こちらはPCMark10の計測結果で、Essentialは「通常用途(Web検索やビデオ会議、アプリの起動など)の性能」、Productivityは「Microsoft Office(事務系のアプリ)使用時の性能」、Digital Content Creationは「コンテンツ作成(画像・動画編集など)のしやすさ」を表しています。
総合性能の目安は以下になります。
・5000以上・・・ハイスペック
・4000以上・・・ミドルハイ
・3000以上・・・ミドルクラス
・2000以下・・・エントリ―クラス
本機種のスコアです。
- 総合性能は6577
- Essentialは10622→通常用途やビデオ会議などはかなり使いやすい
- Productivityは9349→かなり高速に使える
- Digital content creationは7777→外付けGPU無しではかなり高性能
Essential
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 5 8640HS | |
---|---|
Core Ultra 5 125H | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1240P | |
Core i3-12100 | |
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 3 5425U | |
Core i7-1065G7 | |
Core i5-1235U | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Ryzen 5 5500U |
Productivity
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 5 8640HS | |
---|---|
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 3 5425U | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 3 Pro 4350G | |
Core i3-12100 | |
Ryzen 5 5500U | |
Core i3-1215U | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1240P | |
Core i5-1235U |
Digital Content Creation
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 5 125H | |
---|---|
Ryzen 5 8640HS | |
Ryzen 7 7735U | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1240P | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 7 5700U | |
Core i5-1235U | |
Ryzen 3 Pro 4350G | |
Ryzen 5 5500U | |
Core i3-12100 | |
Ryzen 3 5425U |
高性能内蔵グラフィックス
グラフィック性能は高く、すべてのベンチマークでGTX 1650 Max-Qに近いスコアでした。これだけグラフィック性能が高いとPhotoshopやLightroomもサクサク使えます。
まずは3D Graphics Markのスコアで、本機Ryzen 5 8640HSは6065と高いスコアでした。
3D Graphics Mark
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 5 8640HS | |
---|---|
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 7 7735U | |
Core i7-1165G7 | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Core i7-1260P | |
Core i7-1355U | |
Core i5-1335U | |
Core i5-1340P | |
Ryzen 7 5800U | |
Ryzen 7 PRO 5850U | |
Core i5-1240P | |
Ryzen 5 5500U | |
Core i5-1235U | |
Core i3-1215U |
次はDirectX 11で動作するFire Strikeのスコアで、本機は6614でした。
Fire Strike
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 4060 | |
---|---|
Radeon RX 6600M | |
RTX 4050 | |
RTX 3060 | |
RTX 2070 Max-Q | |
RTX 2060 Max-Q | |
GTX 1660 Ti | |
RTX 3050 Ti | |
RTX 3050 | |
GTX 1650 | |
Core Ultra 5 125H | |
GTX 1650 Max-Q | |
Arc A350M | |
Ryzen 5 8640HS |
Night RaidはCPU内蔵グラフィックス向けのDirectX 12のベンチマークです。
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 4050 | |
---|---|
RTX 3050 | |
RTX 3050 Ti | |
GTX 1650 Ti | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640HS | |
GTX 1650 Max-Q |
Wild Lifeはクロスプラットフォームのベンチマークで、PCやタブレット、スマホなどとスコアの比較ができます。
Wild Life
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 4050 | |
---|---|
RTX 3050 | |
RTX 3050 | |
RTX 3050 Ti | |
GTX 1650 Ti | |
Core Ultra 5 125H | |
GTX 1650 Max-Q | |
Ryzen 5 8640HS |
ドラゴンクエスト10とファイナルファンタジーXIV のベンチマークで、どちらも標準品質でプレイしています。
ファイナルファンタジーは今までの暁月のフィナーレがダウンロードできなくて、新バージョンの黄金のレガシーになっていたので比較ができませんが、「普通」とのことです。
ドラクエは「とても快適」でした。私の様にホビーとして時々やる分には問題ないスペックです。
ドラクエX FHD画質
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 5 125H | |
---|---|
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 3 5345U | |
Ryzen 7 7730U | |
Ryzen 5 8640HS | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Core i7-1260P | |
Core i7-1355U |
業務用品質のディスプレイ
本機のディスプレイは2種類あり、スペックが全然違うので比較しながら紹介です。
OLED | IPS | |
解像度 | WUXGA(1920×1200ドット) | |
色域 | DCI-P3 100% | NTSC 45% |
輝度 | 400ニト | 300ニト |
コントラスト比 | 100,000:1 | 1500:1 |
リフレッシュレート | 60Hz | |
光沢 | あり | |
視野角 | 170° | 178° |
HDR | HDR True Black500 | ― |
価格差 | +9680円 | 0 |
ディスプレイはWUXGA(1920×1200ドット)のみになり、インテルモデルの様に2.8K解像度はありません。それでも十分な解像度です。
ディスプレイはIPS液晶かOLEDディスプレイが選べ、はっきり言いますが、このクラスのPCを買うのでIPS液晶はやめた方が良いです。
IPS液晶でも高いスペックのものはありますが、本機に採用されているスペックは4-5万円のPCに搭載するようなものなので、OLEDを選んだほうが良いです。
OLEDはコントラスト比も高く、Dolby VisionにHDR True Black500に対応し、完全な黒が描写できるのでメリハリのある引き締まった色彩が描写できます。
上の画像は本機のWUXGA OLEDと旧モデルの2.8K OLED、そしてNTSC 45%の色域のディスプレイです。旧モデルも10bitでしたが、本機は発色がすごく良いですね。
ちなみに一番右ディスプレイはIPS液晶モデルと同じスペックのものです。全然色が違うでしょ?1万円ほど高くなりますが、Yogaを買うならOLEDがおすすめです。
画面アスペクト比が16:10と縦に長く、14インチでも15インチ並みの情報が表示され、今まで以上に一目でより多くの情報を見て取れます。
輝度はOLEDが400ニトで、IPSは300ニトになります。こちらは輝度の目安です。
220ニト | 室内ならなんとか使える。明るい室内では暗く見える |
---|---|
250ニト | 室内向け。屋外では日陰ならギリギリ使える |
300ニト | 屋外の日陰でも見える |
400ニト | 屋外でも使いやすいが、直射日光が当たるとちょっとくらい |
500ニト | 屋外向け |
600ニト | 画面に直射日光が当たっても比較的見える |
2 in 1 PC
2 in 1 PCとはヒンジが360度回転し、形状を変えることができるパソコンになります。
<テントモード>
テントモードはソファやベッドの上に寝転がって使うとき、底面の吸気口をふさがないので、筐体が熱くなりにくいです。
<スタンドモード>
キーボードが邪魔な時や、画面をもっと近づけたいとき、ペンを使う時はスタンドモードにすると使いやすいです。
<タブレットモード>
タブレットの様にもできるので、パソコンの状態じゃ使いにくい時に役に立ちます。重さが1.49㎏なので、片手で持ってペンを使うのはきついです。付属のペンはLenovoデジタルペンで、4096段階の筆圧検知があります。
ペンはいまだに電池を使用したもので、バッテリーではありません。また、製品到着時は電池が既に中に入っていますが、電池がつかないようにプラスチック片がペンの中に入っています。使用前に一度中を開けて取り出してください。
ペンの使い心
書き心地はすっごく良く、グリップ感があるので滑らないし、ボールペンで書いているようでした。また、Windows純正のメモ帳も使いやすく、流れるように書いた文字でも最初の「明日」以外はすべて読み込んで変換してくれました。
実は安っぽいペンだな~って思っていたのですが、書き心地が良ければ問題ないですね。
高画質FHD Webカメラ+IRカメラ搭載
高画質FHD Webカメラが搭載で、プライバシーシャッターやIRカメラも搭載しています。あっ、上の画像はカメラが傷つかないように張られているシール貼ったままですね。
FHDと一般的なPCに採用されるHDじゃ、全然見た目が変わり、より明るく、そして高精細、Web会議などでも印象アップです。
ドルビーアトモスに対応した2Wスピーカーが2つ搭載しており、一般的なオーディオの様な平面的じゃなく、立体的な音を体感できます。ノイズキャンセリング機能があるデュアルマイクも搭載で、周囲がちょっとくらいうるさくても安心です。
ここ最近IdeaPadをよく使っていたので、久しぶりにYogaの音を聞くと音質はかなり良く聞こえ、ベースもミドルも心地よく音を出します。
Ryzen AIがあるので、Windowsスタジオエフェクトに対応しており、背景ぼかしなどの機能もあり、ビデオ通話やオンライン会議もよりしやすくなっています。
また、プライバシーシャッターもあるので、離席中やカメラを使わないときは閉じておくと安心です。
その他の特徴
外観
コンパクトな筐体で、ユニボディのアルミニウムを使用しています。
ユニボディとはつなぎ目のないボディで、1つのパーツから構成しており、耐久性や剛性も高く作るコストもかかります。上位モデルのみに見られる仕様です。
ユニボディの筐体はボディラインが美しく、もちろんアルミニウムを使用した筐体で手触りもよく高級感が高いです。ラウンドエッジも採用されており、おしゃれでかわいいですね。
厚さは16.64㎜と薄く、持ちやすさもあります。
コンパクトなボディではありますが、質量は1.49㎏(実測1491g)と14インチでは軽いわけじゃありません。ただし、持ち運びしにくい重さでもありません。
天板はシンプルで、YOGAとだけロゴがあります。底面には幅広い通気口があり、排熱性能もよいと思います。
キーボードは84キーで、バックライト付きになります。主要キーは同じ大きさで、タッチパッドは120×75㎜と大きく、つるつるしていて滑りが良く操作性も高いです。
キーピッチは約19㎜×18.5㎜、キーストロークは1.5㎜となっていますが、打鍵感も若干あり悪くないと思います。
また、本機にはCopilotキーが搭載しています。
コパイロットはWordやExcelなどのMicrosoft製品をサポートする生成AIで、Chat GPTのような使い方もできます。
例えばCopilotで「Lenovoパソコンを購入するのに、おすすめのパソコンレビューサイトは?」と質問したら、当サイトも紹介されました。信頼性が高いAIです(笑)。
冗談はさておき、このボタン1つでいろいろなことができるので、最近はChatGPTじゃなくコパイロットを使うことが多くなりました。
インターフェイスはいつものYogaで、USB 3.2 Gen 1(データ転送速度5Gbps)が1つと、USB4(データ転送速度40Gbps)とUSB 3.2 Gen 2 Type-C(データ転送速度10Gbps)、そしてHDMIとマイク/ヘッドホンジャックになります。
USB4があるのでデータ移動もサクサクできますが、数が少ないのでケーブルが多い人はドックが必須になります。また、SDカードリーダーがないので、筆者の様に一眼を使う人はカードリーダーを別途購入しないといけません。
片手で開けることができる
角度によっては筐体が持ち上がることもありましたが、指一本でディスプレイを開くことができます。
これ、すっごく重要なんですよね。カフェに行ったときとか、片手に何か持っているときでもサッと開いて使うことができます。
排熱性能
電源モードを最高の「パフォーマンス」にして、ファイナルファンタジー14 黄金のレガシーとドラクエ10のベンチマークを実施し、CPU温度の推移を確認しました。
※CPU温度はケルビン表記
FFは346°(摂氏73°)近辺に行くとグラフが若干下に振れる感じで、これ以上はいきませんでした。ドラクエは最大330°(摂氏57°)近辺に来るとCPU温度が下がり、ファンがしっかりと効いているようです。
こんなに薄い筐体なのに、排熱性能は良いと思います。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
最新のLPDDR5X-6400MHzが搭載で、オンボード16GBになります。動作周波数がかなり高く、サクサク使えますが、Memory Markを計測したところLPDDR4Xよりも若干良いスコア程度でした。もっと処理速度は速いかと思いましたが、まぁ、体感ではサクサク感じます。
Memory Mark
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
LPDDR5X平均 | |
---|---|
DDR5-4800MHz平均 | |
LPDDR5平均 | |
本機種 | |
LPDDR4X-4266MHz平均 | |
DDR4-3200MHz平均 |
ストレージ
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
SSD PCIe 4.0が搭載で、最大1TBと大容量です。データ転送速度が速く、パソコンの起動もサクサクです。
シーケンシャル速度を計測したら、リード(読み込み速度)は6133MB/秒、ライト(書き込み速度)は3294MB/秒とかなり速いです。大きなデータも扱いやすいです。
こちらはシーケンシャル速度の、おおよその速度です。
シーケンシャル速度
オレンジ色・・・リード 青・・・ライト
PCIe 4.0×4 | |
---|---|
本機種 | |
PCIe 3.0×4 | |
HDD |
セキュリティ
セキュリティはWindows Defenderに守られていますが、セキュリティソフトをお考えの場合は「Lenovoパソコンにおすすめのセキュリティソフト」も併せて読んでみてください。
Wi-Fi 6Eに対応
対応周波数 | 速度 | |
IEEE802.11ac (Wi-Fi 5) |
5GHz | 6.9Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6E) |
2.4/5/6GHz | 9.6Gbps |
次世代通信規格のWi-Fi 6Eに対応しており、現在主流のWi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
Wi-Fi 6EはWi-Fi 6のExtended(エクステンディット)版で、6GHz帯(高速通信)での通信ができます。
バッテリー駆動時間
4セル71Whrが搭載で、JEITA 3.0測定で最大11.8時間(動画再生時)と長いです。2023年まで使用されていたJEITA 2.0測定だと、最大約16.6時間となっています。
比較的長いバッテリー駆動時間なので、外出先で長時間作業をする人にも合います。
サポート・保証
標準で1年間の「引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、最長4年まで延長できます。また、Premium Care Plus/プレミアムケアと言うサポートにアップグレードができ、こちらは24時間365日専任のエージェントが電話対応します。(通常サポートは朝9時~夕方6時まで)
- 引き取り修理・・・家などの指定住所にLenovoの指定業者がPCを引き取りに来てリペアセンターに配送、修理後、郵送してくれる保証です。保証期間内は、基本的に修理費・郵送費など無料です。
まとめ
良い点
・アルミニウム素材のユニボディでおしゃれ
・薄いのに排熱性能もよし
・AIエンジン付きのRyzen 8000シリーズが搭載
・グラフィック性能が高い
・ディスプレイは業務用レベル
・画面比が16:10で、14インチでも15インチ並みの情報が表示される
・2 in 1 PCでどこででも使いやすい
・高画質FHD Webカメラ
・ストレージのシーケンシャル速度速い
・バッテリー駆動時間が長い
・ペン付属
残念な点
・SDカードリーダーがない
・IPS液晶の品質が悪い
総合評価
さすがRyzen AIを搭載した最新モデルなので、使っていて快適に使えるというのが第一印象でした。AIコアは今はそこまで出番はないですが、今後対応したアプリがどんどん出てくるので、より快適に使えるようになります。
全体的な性能は申し分なく、軽いゲームもできれば画像編集や動画編集もできる優れものです。
残念な点は、IPS液晶モデルはYogaに合うスペックじゃないので、OLEDディスプレイを選んだほうが良いということです。+1万円弱かかりますが、元々AMDモデル(10.4万円~)は兄弟モデルでIntel CPU搭載のYoga 7i 2-in-1 Gen 9(14.8万円~)よりも4万円ほど安いので、悪くないと思います。
本機はバッテリー駆動時間も長くパワフルなので、外出先で動画の修正・編集や画像編集などするような人にも向いています。