work-from-anywhere(どこからでも働ける)を実践するThinkPad Zシリーズは、Z世代や今までThinkPadを使わなかった人にもアプローチした機種で、今までのThinkPadと一味違う機種になっています。
Gen 1は昨年2022年に発売され、筆者も購入した機種ですが、すっごく使いやすく作業がはかどっています。
本機種はGen 2となっていますが、同じ筐体を使用し、CPUなどが変わっただけのブラッシュアップモデルです。
当サイトの評価は、このようになりました。
スペック | [usr 4.4] |
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コスパ | [usr 4.5] |
総合評価 | [usr 4.5] |
Contents
ThinkPad Z13 Gen 2(AMD)のスペックレビュー
CPU | Ryzen 5 PRO 7540U Ryzen 7 PRO 7840U |
---|---|
メモリ | LPDDR5X 最大64GB |
ストレージ | SSD 最大2TB |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス |
ディスプレイ(13.3型) | WUXGA IPS 光沢なし タッチあり WQXGA+OLED タッチ |
OS | Windows 11 Home/Pro |
無線 | Wi-Fi 6E、4G LTE |
オーディオ | ドルビーアトモス、2Wスピーカー×2、360°全方位マイク2つ |
生体認証 | 指紋センサー、顔認証 |
WEBカメラ | 1080p、IRカメラ |
カラー | ブロンズ |
セキュリティ | ThinkShield |
寸法(幅×奥行×高さ) | 294.4 × 199.6 × 13.99㎜ |
重さ | 1.27㎏~ |
バッテリー | 最大約22.3時間 |
保証 | 1年間 |
価格 | 21.7万円~ |
<性能評価>
パソコンの頭脳であるCPUは最新のRyzen 7000シリーズが搭載で、旧モデルよりも次第で20%ほど高い性能になっています。コンパクトなのにうまく排熱できているので、がっつり使えますね。
メモリも最新のLPDDR5X-6400MHzで、最大64GBと大容量です。旧モデルに採用されていたLPDDR5よりも低電圧・低消費電力で、最大で33%高速化したということです。また、仕様書には最大64GBと記載されていましたが、当サイトでは最大で32GBメモリしか確認できませんでした。
ストレージも同じく最新で、PCIe 4.0が搭載です。最大2TBもあるので、大容量です。
ディスプレイは旧モデルと同じで、WUXGA(1920×1200ドット) IPS液晶か、2.8K(2880×1800ドット)OLED液晶になります。高品質ディスプレイで、色域も広く輝度も高いです。
通信環境も抜群で、最新のWi-Fi 6Eに対応し、4G LTEも対応とのことです。旧モデルの時も発売当初はWWANを選べませんでしたが、後々追加されたので、本機もそうなると思います。
13.3インチで1.27㎏と、ハイエンドの13.3インチにしてはちょっと重たく(一般的に見たら軽いです)、バッテリー駆動時間は最大約22.3時間とかなり長いので、外出先でもがっつりと使えます。
その他のスペックは、Windows 11 HomeかProが選択でき、セキュリティはThinkShield、高画質の1080p WEBカメラ搭載、顔認証や指紋センサーも搭載です。
インターフェイスも旧モデルから変わりがなく、USB4が2つ、マイク/ヘッドフォンジャックになります。
超薄型PCだし、キーボードはEdge to Edgeなので事情は分かりますが、USB-Aを使う人も多いと思うし、HDMI接続しかできないモニターを使っている人も多いと思うので、インターフェイス残念ですね。
幸い筆者は仕事柄、Thunderbolt 4対応ドッグやハブ、USB-A – USB-Cアダプタなどいろんなものを持っているので新たに購入する必要はなかったですが、多くの人は何かしら購入しないと使いにくい場面があると思います。(Lenovoの周辺機器のレビューはこちらをどうぞ)
本機はPCの持ち運びが多く、外出先でもガッツリと作業をしたい人、そしてWeb会議が多い人などに向いています。
2023年のトレンドと比較
2023年のハイエンドノートパソコンのトレンドをまとめたので、本機がどのくらい満たしているか比較してみます。
Ryzen 6000/7000 | DDR5以上 | PCIe 4.0 | アスペクト比16:10 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
Wi-Fi 6E | sRGB 100%以上 | 輝度300nit以上 | 1080P Webカメラ |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
USB4 | 生体認証 | 重量1.2㎏前後 | バッテリー14時間以上 |
〇 | 〇 | △ | 〇 |
デフォルトでもかなり高い性能で、重量以外の項目はすべて満たしています。重さは旧モデルよりも100g近く重たくなったので、残念です。
旧モデルとの比較
旧モデルのThinkPad Z13 Gen 1との比較です。(表のメモリ・SSD・バッテリーは最大値)
本機種 | 旧モデル | |
CPU | Ryzen 5 PRO 7540U Ryzen 7 PRO 7840U |
Ryzen 5 PRO 6650U Ryzen 7 PRO 6860Z |
メモリ | LPDDR5X-6400 64GB | LPDDR5-6400 32GB |
ストレージ | SSD PCIe 4.0 2TB | SSD PCIe 4.0 1TB |
ディスプレイ | WUXGA IPS 光沢なし タッチあり2.8K OLED タッチ | |
無線 | Wi-Fi 6E、4G LTE | |
バッテリー | 22.3時間 | 22.8時間 |
重量 | 1.27㎏ | 1.19㎏ |
寸法 | 294.4 × 199.6 × 13.99㎜ |
変更点です。
・プロセッサーが最新のRyzen 7000シリーズに
・LPDDR5が、LPDDR5Xに
・ストレージが最大2TBに
・バッテリー駆動時間がちょっと下がった
・80g重たくなった
・天板のビーガンレザーがなくなり、亜麻繊維(リネン)になった
・英語キーボードが追加
・底面の通気孔が半分の大きさになった
筐体が同じなのでそこまで変化はないですが、プロセッサー性能が上がったのでよりサクサク使えるようになっています。
ビーガンレザーはなんでなくなったんでしょうね?ビーガンレザーって言えば聞こえはいいですが、ぶっちゃけ塩化ビニルなどのプラスチック素材なので、サステナブルを謳うZシリーズにあっていないからでしょうね。
また、ThinkPadって日本語キーか―英語キーが選べ、私はいつも英語キーを選んでいました。ただし、旧モデルは日本語キーしかなかったんですよね。仕方なくレビューのために25万ほど出して購入しましたが、英語キーじゃないのですっごく悩んだ記憶があります。
本機Gen 2は英語キーも選べるので、日本語キーを敬遠した人にも合います。
こちらは、プロセッサーの性能を表すCPU Markスコアです。
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 PRO 7840U | |
---|---|
Ryzen 7 PRO 6860Z | |
Ryzen 5 PRO 7540U | |
Ryzen 5 Pro 6650U |
Zシリーズの特徴
Zシリーズは、インターネットで情報を収集することが当たり前の「Z世代」にも、本機を使ってほしいという意味で付いた名前だそうです。
Z世代は一般的に、SDGs(持続可能な開発目標)などでよく聞くように、環境問題への取り組みや関心が高いと言われていますよね。本機はそういったサステナビリティにも取り組んでおり、ボディは再生アルミニウムを使用し、そして竹とサトウキビの繊維由来の堆肥化可能なパッケージング素材を使用しています。
Z世代だけじゃなく、人々の関心はいかに環境を破壊しないかに向いているので、Lenovoでも強く意識して取り組んでいますね。
また、外観からも分かるように、今までは、ほぼ黒で統一されていた筐体が、亜麻素材を使用したり、ゴールドやアークティックグレー(グレーのモデルはX1 Yogaなどでも使用されていますね)と、今までとは違う一面ものぞかせています。
ThinkPad Z13 Gen 2(AMD)の特徴
執筆時現在ブロンズカラーのみ販売されていますが、外観は天板の素材が違うだけで全く同じなので、参考までに筆者所有の旧モデルのシルバーをご紹介します。
左右のベゼル(画面の黒い枠)は4㎜とかなり細く、上下のベゼルも細いです。ディスプレイの画面占有率は92%と大きく、限界に近い細さです。
ベゼル幅は実測で上6.4㎜、右左3.97㎜、下は細すぎてうまく計測できませんでしたが、5.7㎜ほどでした。
上部はコミュニケーションバーと言う仕様になっており、ノッチと違い、ディスプレイ上部にバーが乗っかっている感じです。
このコミュニケーションバーにはWebカメラやIRカメラなど、そして全方位360°マイクが2つ搭載しています。
ベゼルが細いので、筐体もコンパクトに仕上がっており、
・幅 294.4㎜
・奥行き 199.6㎜
・高さ 13.99㎜
と、かなり小さいです。私はZ13を初めて持った時、「これ12インチ?」と思ったほどコンパクトです。
旧モデルは実測1178gでしたが、本機はなぜだか1.27㎏からと重たくなっています。13.3インチなので1.27㎏は軽い方ですが、重たくなったのは残念です。
本機は特徴的な筐体で、一般的なウェジット型じゃなく、手前まで均一した厚さになっています。おそらくですが、筐体の容積を増やしてエアフローを良くしているんじゃないかなと思います。
ちなみに、電源ボタンは画像赤枠部分ですが、(おそらく)かばんに入れたときに間違って押されないように中に入り込んでおり、ちょっと爪を立てないと押せませんでした。
こちらは亜麻素材の天板です。天板の75%はリサイクルアルミニウムで、底面は55%のリサイクルアルミニウムを使用しています。こだわりがすごいですね。
ブロンズはシルバーよりも高級感がある外観ですね。本機はMIL規格と言う12項目の米軍の物資調達規格に準拠しており、落下テストや気温・気圧の変化テスト、ディスプレイ部の耐久性など様々なテストもクリアしています。他にも、200の項目の品質チェックをしており、安心して使える機種です。
底面もアルミニウムを使用しており、熱やたわみに強く、耐久性も高いです。通気孔がなぜだか半分サイズに縮小されています。ん~・・・。
旧モデルは排熱性能も高かったので、耐久性を高めたのでしょうか?
筐体はThinkPadでは珍しく、180°開くことができません。135°くらいまでです。
今までのThinkPadの様に、エンジニアが床に座って作業をすることなどを想定していないようですね。
片手で開けれるディスプレイ
ディスプレイは片手で開くことができるので、もう一つの手にコーヒーや書類などを持っていても、楽に開けることができます。
WEBカメラ回り
コミュニケーションバーには、WEBカメラやマイクなどが搭載しており、eシャッターもあります。いつものThinkPadの様に物理シャッターはありませんが、F9を押すとカメラを無効化できます。
FHD解像度でf値は2.0と多くの光量を取り入れることができ、きれいな写真や動画が撮れます。
<旧モデルのWebカメラで撮影>
顔認証用のIRカメラとWEBカメラのハイブリットですが、仕様書にはIRカメラが独立したバージョンもあるとのことです(当サイトでは未確認)。
マイクは360°全方位集音マイクが2つ搭載しており、パソコンの前からでも後ろからでも声が相手に届きやすいです。
オーディオは一般的なオーディオの様な平面的じゃなく、立体的な音を体感できるドルビーアトモスが搭載で、2Wスピーカーが2つになります。
キーボード
本機のキーボードはEdge-to-edgeキーボードと言い、筐体の端から端までキーが広がっています。
このため、13.3インチのコンパクト筐体でも、すべてのメインキーが大きくなっており、小さくなっているものはありません。ただし、Fキー列はすべてが小さなキーで、キーボードを極限まで広げているので、インターフェイスはほぼありません。
また、左下のCtrlとFnの位置が通常配置に戻りました。これは、新たにThinkPadを使い始める人にも違和感がないようにしていると思います。ただし、今までの逆配置が良い人は、CtrlとFnキーの入れ替えも可能です。
キーストローク(キーを押し込む距離)は1.35㎜と、ThinkPadにしては浅いですが、ThinkPadのタイピングのしやすさも受け継いでいます。
赤いボタンのトラックポイントをダブルクリックすると、カメラの輝度やコントラスト、マイクの設定などができるTrackpoint Quick Menuがポップアップします。
ここではカメラの明るさやコントラストなど、設定できます。Web会議中に設定を変更したいときは、楽ですね。
<左・本機種/右・通常のThinkPad>
ForcePad(フォースパッド)と呼ばれるトラックパッドがあり、クリック時などはクリックしたような振動を指先に返す、触知覚フィードバックがあります。
これ、本当にすごいんですよ。本当にクリックしているみたいに感じ、疑似感はないです。本当に下に下がっているように感じます。
「設定」→「Bluetoothとデバイス」→「タッチパッド」からこの触知覚フィードバックをON/OFFにできるので、ぜひ試してみてください。
タッチパッドは120ミリと長く、操作性も高いです。
また、今までの様に上部の3ボタンも変更しており、筆者は慣れが必要でした。クリックできる部分が小さく、今までのように本当のボタンをクリックできるわけじゃないので、最初は変な感じがするかもしれません。
CPU
Ryzen 5 PRO 7540U | Ryzen 7 PRO 6860Z | |
アーキテクチャ | Zen 4 | Zen 3+ |
製造プロセス | 4nm | |
コア/スレッド | 6/12 | 8/16 |
キャッシュ | 16MB | |
基本クロック | 3.2GHz | 3.3GHz |
ブーストクロック | 4.9GHz | 5.1GHz |
GPUコア | 4 | 12 |
TDP | 15-30W |
Ryzen 7000シリーズってすっごくややこしいのですが、プロセッサーの下2桁で判断することになります。
20U | 30U | 35U | 40U/HS | 45HX | |
プロセス | 6nm | 7nm | 7nm | 4nm | 5nm |
アーキテクチャ | Zen 2 | Zen 3 | Zen 3+ | Zen 4 | Zen 4 |
最大温度 | ? | 95° | 95° | 100° | 100° |
メモリ | DDR4 | DDR4 | DDR5 | DDR5 | DDR5 |
PCIe 4.0 | PCIe 3.0 | PCIe 3.0 | 対応 | 対応 | 対応 |
USB4 | × | × | 対応 | 対応 | × |
執筆時現在2023年の12月ですが、ちょうどIntelがAMDを訴えましたよね。Ryzen 7000という最新の名前をしているのに、20Uや30Uなどは旧モデルの技術を使用しているため、顧客に誤解を与えるって。
まぁ、その通り(笑)。下2桁が40か45以外は、旧スペック使っていますしね。
プロセッサーはかなり高い性能で、PROモデルというセキュリティが強化されたビジネスモデルです。
その他のCPUとの比較です。
スコアの目安
- 7000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 10000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 14000~・ハイエンドPCに搭載される
- 15000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
CPU Markスコア
オレンジ/本機搭載 青/比較
Core i7-13700H | |
---|---|
Core i5-13500H | |
Ryzen 7 PRO 7840U | |
Core i5-12500H | |
Core i7-1270P | |
Core i5-1335U | |
Core i7-1260P | |
Ryzen 5 PRO 7540U | |
Ryzen 5 Pro 6650U | |
Core i7-1355U | |
Core i7-1265U | |
Core i7-1165G7 |
Ryzen 5が約1.7万、Ryzen 7は約2.4万と、かなり高い性能です。
Cinebench R23のスコアで、CPUの3DCGレンダリング性能を測定します。一般的に、3Dレンダリングやエンコードはマルチコア、モデリングやCAD、編集中、ゲームはシングルコアを重視します。
Cinebench R23のスコアで、CPUの3DCGレンダリング性能を測定します。一般的に、3Dレンダリングやエンコードはマルチコア、モデリングやCAD、編集中、ゲームはシングルコアを重視します。
マルチコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 9 PRO 7940HS | |
---|---|
Ryzen 7 7840HS | |
Ryzen 7 PRO 7840U | |
Ryzen 9 PRO 6950H | |
Ryzen 7 6800H | |
Ryzen 7 7840U | |
Ryzen 5 PRO 7640HS | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 7 7735U | |
Ryzen 7 7730U/Yoga 6 Gen 8 | |
Ryzen 5 7520U | |
Athlon Silver 7120U |
シングルコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 7840U | |
---|---|
Ryzen 9 PRO 7940HS | |
Ryzen 7 PRO 7840U | |
Ryzen 7 7840HS | |
Ryzen 5 PRO 7640HS | |
Ryzen 9 PRO 6950H | |
Ryzen 7 7735U | |
Ryzen 7 6800H | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 7 7730U | |
Athlon Silver 7120U |
ディスプレイ
ディスプレイはアスペクト比が16:10と縦に長く、13.3インチとは言え、14インチ以上の情報が表示されます。
一目で多くの情報が見て取れるので、スクロールアップ/ダウンをする回数も減り、作業効率が上がります。
解像度はWUXGA(1920×1200ドット) IPS液晶と、2.8K解像度のWQXGA(2880×1800ドット) OLED(有機EL)液晶になります。
左はGen 1でsRGB 100%、右は2.8K OLED DCI-P3 100%のディスプレイです。旧モデルはsRGB比が118%と広く、色合いが違いますがDCI-P3 100%並みに鮮やかです。
sRGB 100%はWeb用画像編集向き、DCI-P3 100%はデジタルシネマ規格で、映像編集に向いた色域です。
輝度はどちらも400ニトで、屋外でも使いやすいです。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
搭載メモリはLPDDR5X-6400MHzで、オンボードになります。
旧モデルはLPDDR5で、本機には最新の「X」になっています。主な仕様は同じですが、「X」の方はクロック数が上がったりとより高速で処理ができるようになっています。
ストレージ
SSD(PCIe 4.0×4) | SSD(PCIe 3.0×4) | HDD | |
最大データ転送速度 | 最大64Gbps | 最大32Gbps | 最大6Gbps(SATAの場合) |
平均起動時間 | 10秒~15秒 | 30秒~2分(新品の場合) | |
温度 | 熱くなりにくい | 熱くなりやすい | |
価格 | 高い | 安い |
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
本機は最新のPCIe 4.0が搭載で、最大データ転送速度が旧モデルの倍・64Gbpsになっています。
こちらはシーケンシャル速度のおおよそのスコアで、HDDはおおよその最大速度です。
シーケンシャルリード
オレンジ色・・・リード 青・・・ライト
PCIe 4.0×4 | |
---|---|
PCIe 3.0×4 | |
HDD |
セキュリティ
- パワーオンパスワード・・・電源を入れた時のログインパスワード
- ハードディスクパスワード・・・ハードウェアレベルでストレージにパスワードを設定
- スーパーバイザーパスワード・・・BIOSなどの設定を見たり変更する時のパスワード
- Windows Defender・・・Windows 10に標準搭載されているウイルスから保護するセキュリティ機能
- TPM・・・独立して機能するセキュリティチップで、パスワードなどの情報を格納する
- セキュリティキーホール・・・ワイヤーを設置できる箇所
- AMD Memory Guard・・・多くのコンピューティ ング・システムにシンプルかつ信頼性の高いセキュリティーを提供するメモリー暗号化テクノロジー
- Microsoft Pluton・・・CPU にセキュリティ機能を直接組み込むことで、通信経路が攻撃される可能性を排除する
などがあり、全方位から備えるサイバーセキュリティのThinkShieldによって守られています。
この様に、一般的なノートパソコンよりは強固ですが、セキュリティソフトをお考えの場合は「Lenovoパソコンにおすすめのセキュリティソフト」も併せて読んでみてください。
仮想環境を構築し、6つのソフト+Windows Defenederで実際のフィッシングサイトにアクセスをして遮断できるかどうかのテストを行ったので、実際の防御率が分かりやすいと思います。
Wi-Fi 6Eに対応
周波数 | 通信速度 | |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6E) |
2.4/5/6GHz | 9.6Gbps |
次世代通信規格のWi-Fi 6に対応しており、現在主流のWi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
Wi-Fi 6EはWi-Fi 6のExtended(エクステンディット)版で、6GHz帯(高速通信)での通信ができるのですが、執筆時現在の日本では6GHz帯はまだないので使えません。未来で必要な機能を先取りですね。
LTE
LTEは執筆時現在はまだ搭載できませんが、今後対応モデルが販売されるとのことです。
搭載されるのはQuectel EM05-Gで、ダウンロードは最大150Mbps、アップロードは最大50Mbpsになります。あまり速くないですが、外出先なら十分な速度だと思います。
バッテリー駆動時間
バッテリーは3セル51.5Whrで、最大約22.3時間のバッテリー駆動時間があります。バッテリーの持ちは良いですが、旧モデルより30分ほど短くなっています。
インターフェイス
キーボードを両端まで広げたので、インターフェイスはミニマムです。というか、かなり少なく、このままじゃ使いにくいと思います。
左側面インターフェイスは、充電兼用のUSB4のみです。
右側面インターフェイスはマイク/ヘッドフォンジャック、電源ボタン、そしてUSB4になります。
インターフェイスは最低限で、普通に使っていても足りない場合が多いと思いますが、Lenovo USB Type-C 7-in-1 ハブや、Thunderbolt対応ドックを持っていたら、普通に使えます。
また、USB4には主に、以下の様な機能があります。
・最大データ転送速度が40Gbps
・DisplayPort Alt Modeでの映像出力機能(接続1台)
・最大100Wの供給が可能(ただし最大値であって、すべてのUSB4ができるわけじゃない)
・最大伝送距離0.8m(USB4 20Gbpsケーブル使用時は2m)
サポート・保証
標準で1年間の「プレミアサポート」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、最長5年まで延長できます。こちらは24時間365日専任のエージェントが電話対応します。(通常サポートは朝9時~夕方6時まで)
また、保証は翌営業日オンサイト修理になっていますが、今後販売されるモデルは「プレミアサポート」じゃない可能性もあります。
- 翌営業日オンサイト修理・・・翌営業日(土日祝日以外)にエンジニアが来て修理
修理拠点は日本国内なので対応も速く、安心して任せることができます。
まとめ
良い点
・小型軽量で持ち運びがしやすい
・カスタマイズしなくても高品質パーツが標準搭載
・アルミニウム素材でおしゃれ・耐久性も高い
・画面比が16:10で、13.3型でも14型以上の情報が表示される
・CPUやメモリ、SSDが最新スペック
・DCI-P3 100%が高品質・Wi-Fi 6Eに対応
・バッテリー駆動時間が長い
・セキュリティが豊富
残念な点
・インターフェイスがミニマム
・旧モデルよりも重くなった
総合評価
旧モデルからあまり変わっていないですが、昨年からすでに完成形で市場に出たので、、変えるところもなかったのかな?と思います。
とにかくおしゃれなんですよね、この機種は。持っているだけで所有欲を満たしてくれるし、性能も高いのでがっつりつ使えます。