Lenovo ThinkPad X13 Gen 3(インテル)のレビュー Evoプラットフォーム認証のハイエンドモデル

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Evoプラットフォーム認証の機種で、1つ上の快適さがあるノートパソコンです。100種類以上のノートパソコンを販売しているLenovoでも、Evo認証を得た機種は数えるほどしかなく、特別な機種になります。

Evo認証を得ていることから性能が高いのは当たり前ですが、13.3インチで最軽量モデルは1.19㎏と軽く、バッテリー駆動時間も長いので、持ち運びが多い人に向いた機種です。

まずは、レビューのまとめをどうぞ。

良い点

・Evoプラットフォーム認証で高性能
・軽量で持ち運びがしやすい
・カーボン素材も選択可能
・インテル第12世代CPU搭載で高性能
・省電力モデルのUシリーズも搭載可能
・CPUやメモリ、SSDが最新モデル
・画面比が16:10で、13.3型でも14型以上の情報が表示される
・FHD画質のWEBカメラ選択可能
・LTE搭載可能
・Wi-Fi 6E対応
・Thunderbolt 4が2つ搭載

 

残念な点

・筐体が旧モデルから代わり映えなく、小さいと言えば小さいが、2022年のThinkPad Xシリーズにしてはそこまで小さくない
・モデルによっては、カスタマイズからスペックを上げないと、低価格モデルと同じようなスペック

 

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ThinkPad X13 Gen 3(インテル)のスペックレビュー

CPU Core i3-1215U
Core i5-1235U/1245U
Core i7-1255U/1265U
Core i5-1240P/1250P
Core i7-1260P/1270P/1280P
メモリ LPDDR5 最大32GB
ストレージ SSD 最大2TB
グラフィックス 内蔵グラフィックス
ディスプレイ(13.3型) WUXGA/WQXGA IPS 16:10 タッチあり
OS Windows 11 Home/Pro
無線 Wi-Fi 6E、4G/5G LTEあり、Bluetooth 5.2
オーディオ ドルビーオーディオ
生体認証 顔認証(オプション)、指紋センサー
Webカメラ 720p、1080p
寸法(幅×奥行×高さ) 305.8 × 217.89 × 18.10~18.25㎜
重さ 1.19㎏~
バッテリー
電源
41Whr・14.8時間
54.7Whr・19.8時間
45W、65W
保証 1年間
価格 12.7万円~

<性能評価>

 

パソコンの頭脳であるCPUは最新のインテル第12世代で、省電力モデルのUシリーズと、通常版のPシリーズがあります。12世代の省電力モデルは、消費電力が小さいので「省電力」と名がつきますが、性能はかなり高いです。

持ち運びが多い人はUシリーズを、性能重視ならPシリーズをと、用途によって選ぶと良いと思います。

また、vPro対応CPUもあるので、企業で一括管理をする場合にも扱いやすいです。

メモリは最新のLPDDR5が搭載で、4800MHzになります。周波数が高いので、処理速度も速くなっています。また、ストレージも最新のSSD PCIe 4.0が搭載です。旧モデルから帯域幅が倍の64Gbpsとなり、最大速度も倍になっています。パソコンの起動もデータ移動もサクサクですね。

ディスプレイは2022年のトレンドであるアスペクト比16:10で、縦に長く、13.3インチでも14インチ以上の情報が表示されます。

解像度はフルHD相当のWUXGAと、2.5KのWQXGAがあり、IPS液晶搭載、輝度は明るめの300ニト、そして広めの色域のNTSC 72%、もしくはsRGB 100%です。2022年のハイスタンダード ディスプレイです。

パソコンのコア性能は最新パーツが搭載で、性能も高いですね。

通信関係もぬかりのないスペックで、最新のWi-Fi 6E対応、LTEは4Gか5Gもあります。最軽量モデルが1.19㎏と軽く、バッテリー駆動時間も最長19.8時間と長いので、機動性も高いですね。

その他のスペックはWindows 11 HomeかProが選択でき、高画質FHD Webカメラ搭載可能、包括的なセキュリティのThinkShieldがシステムを保護と、全体的に高品質です。もちろん、顔認証や指紋センサーも搭載可能なので、サインインも一瞬です。

総合性能が高い割に低価格ですが、本機はXシリーズと言うよりも若干「※Tシリーズ」っぽい構成になっており、「カスタマイズ」からいろいろなスペックを上げないと低価格モデルと似た様な使用になっています。

言い換えると、「構成を確認しないと、思っていたものと違うスペックになる可能性」もあるし、「自分が必要なスペックを上げて、必要ないものは低いスペックを選び、価格を抑える」こともできます。

※Tシリーズは最大スペックは高いが、モデルによっては「カスタマイズから性能を上げないと、一般的なスペック(ハイエンドじゃないスペック)」が搭載。XシリーズやX1シリーズは、ハイエンドパーツが標準搭載していることが多いです

 

公式サイト

 

2022年のトレンドと比較

2022年のハイエンドノートパソコンのトレンドをまとめたので、本機がどのくらい満たしているか比較してみます。

12世代CPU Evo LPDDR5 PCIe 4.0
アスペクト比16:10 sRGB 100%以上 輝度300nit以上 1080P Webカメラ
Wi-Fi 6E メタル素材 Dolby Atmos 全方位360°マイクが4つ
× ×
Thunderbolt 4 生体認証 重量1.2㎏前後 18時間以上バッテリー

△と記載した個所は、モデルによっては「カスタマイズ」からスペックアップをしないと、項目を満たさないものになります。

最初のEvoプラットフォーム認証は、Core i3-1215U以外を選び、FHDカメラと54.7Whrバッテリーを選べばEvo認証になります。

素材はトップカバーが樹脂かカーボンファイバーが選べ、底面はアルミニウムになっています。

オーディオは一般的なDolby Audioで、マイクは遠方マイクが2つ搭載です。全方位マイクじゃないですが、一般的なマイクよりも良いものが搭載です。

パソコンの速度に関係するスペックは最高クラスですが、マイクなどのその他部分がハイエンドモデルとは少しの差があり、その分、価格も安くなっています。

 

旧モデルとの比較

Lenovo ThinkPad X13 Gen 3 Intelと旧モデル<左/本機種・右/ThinkPad X13 Gen 2>

旧モデルのThinkPad X13 gen 2との比較です。(表のメモリ・SSD・バッテリーは最大値)

本機種 ThinkPad X13 gen 2
CPU 12世代Uシリーズ/Pシリーズ Core i7-1185G7/1165G7
Core i5-1145G7/1135G7
Core i3-1115G4
メモリ LPDDR5 32GB LPDDR4 32GB
ストレージ SSD PCIe 4.0 SSD PCIe 3.0
ディスプレイ WUXGA、WQXGA
16:10
無線 Wi-Fi 6E、4G/5G LTE Wi-Fi 6、4G/5G LTE
バッテリー 19.8時間 24時間
寸法 305.8 × 217.89 × 18.10㎜ 305.8 x 217.06 x 18.19㎜
重量 1.19㎏ 1.19㎏
価格 12.7万円~ 10.9万円~

筐体サイズはほぼ同じで、最軽量モデルは共に1.19㎏ですが、幅が大きくなっており新しい筐体になったみたいですが、寸法的に行くと同じ筐体かな?と思います。また、底面カバーとインターフェイスが若干変わっていますね。

変更点です。

・CPUがインテル11世代から12世代に
・メモリがLPDDR4XからLPDDR5に
・SSDがPCIe 3.0から4.0に
・Wi-Fi 6がWi-Fi 6Eに
・WEBカメラにFHD画質が追加
・筐体幅が若干大きくなった(っぽい)
・イーサネット拡張コネクタがなくなった
・底面カバーのデザインが若干変更

CPUやメモリ、SSDが最新になりましたが、その他はほぼ同じです。

こちらは、プロセッサーの性能を表すPassmarkスコアです。快適にビジネス用途で使うには、7000以上のスコアが目安になります。

Passmarkスコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core i7-1280P  22897
Core i7-1270P  19915
Core i7-1260P  18771
Core i5-1250P  ??
Core i5-1240P  17664
Core i7-1265U  12334
Core i7-1255U  ??
Core i5-1245U  11934
Core i5-1235U  ??
Core i3-1215U  13007
Core i7-1185G7  10877
Core i7-1165G7  10620
Core i5-1135G7  10098
Core i3-1115G4  6546

 

Evoプラットフォーム認証

Evoプラットフォーム認証

第12世代CPUのEvoプラットフォームは、Project Athenaから数えて第3世代のEvoになります。

12世代CPUを搭載していたらEvo認証を得るわけじゃなく、下記項目を満たす「ハイスペックなノートパソコン」のみがEvo認証を得ることが出来ます。

  • Iris Xeグラフィックス搭載の第12世代CPU搭載機種
  • アプリケーションを高速かつ高レスポンスで使える
  • AI推論も高速で使える
  • 電源を問わずにレスポンスが良い事
  • 9時間以上のバッテリー駆動時間
  • フルHD以上
  • 1秒以内でスリープから復帰
  • 30分の充電で4時間駆動
  • Wi-Fi 6E実装
  • Intel CPS(Connectivity Performance Suite)に対応
  • フルHD以上のWebカメラを搭載
  • 音声ノイズ抑制機能搭載
  • Thunderbolt 4搭載
  • ノートパソコンであること
  • (必須じゃないが)Intel VSC(Visual Sensing Controller)搭載

12世代CPU搭載モデルは増えてきましたが、Evoプラットフォーム認証を受けた機種は数えるほどしかありません。 そのくらい特別な機種なんです。

 

ThinkPad X13 Gen 3 インテルの特徴

ThinkPad X13 Gen 3 インテル 左斜め前から

おそらく、旧モデルから筐体がほとんど変わっていないので、ベゼル(画面の黒い枠)は若干太めですね。最近はやりのノッチにもなっていないので、全体的にベゼルが太く見えます。

ノッチ<ノッチは、↑このようにカメラ部分のみ大きく、他の部分が細くなる仕様>

 

ThinkPad X13 Gen 3 インテル 横から

ベゼルが若干大きくても、寸法は大きくもなく小さくもなくで、

・幅 305.8㎜
・奥行き 217.89㎜
・厚さ 18.1㎜

と、A4サイズ(210㎜×297㎜)よりほんの少し大きいくらいです。お使いのビジネスバッグにもすっぽり入ると思います。

ThinkPad X13 Gen 3 インテル 側面

厚さは18.1㎜と、若干大きめです。

 

ThinkPad X13 Gen 3 インテル 正面

カメラはFHD 1080p WEBカメラが搭載で、一般的なPCのHD画質720pよりも高画質になっています。今までビジネス用途だと外付けカメラを購入していた人もいると思いますが、本機であれば安心ですね。ただし、カスタマイズからFHDカメラを選ぶ必要があります。

マイクは遠距離マイクが2つ搭載で、スピーカーは2.0Wが2つ底面に設置されています。ちなみにスピーカーは、97%がリサイクルプラスチックで作られているという事です。エコですね。

 

ThinkPad X13 Gen 3 インテル 天板

天板は樹脂素材かカーボンファイバーが選択できます。

ThinkPad X13 Gen 3 インテル 底面

底面はアルミニウムで、吸気口が小さめですね。

ThinkPad X13 Gen 3 インテル 横から

右側面には、排気口があります。これは、背面にWWAN用のnanoSIMカードリーダーが搭載しているので、横につけたと思います。

ThinkPad X13 Gen 3 インテル 180°開いた状態

ほぼ180°開くことができるので、地べたにPCを置いて作業をすることがあるエンジニアにも、使いやすいです。

 

指紋センサー

ThinkPad X13 Gen 3 インテル 指紋センサー

電源統合型指紋センサーが搭載可能で、電源を入れたらサインインも同時に完了するので、サッと使い始めることができます。

ただし、モデルによっては「カスタマイズ」から追加しないといけないので、購入時に確認した方が良いです。

 

顔認証も搭載可能

ThinkPad X13 Gen 3 インテル 左斜め前から

顔認証用のIRカメラもオプションになり、カスタマイズから追加することになります。

指紋センサーか顔認証があれば(もしくはどちらもあれば)、サインインも楽です。

 

MILスペック

ThinkPad X13 Gen 3 インテル 背面

本機はMIL規格と言う12項目の米軍の物資調達規格に準拠しており、落下テストや気温・気圧の変化テスト、ディスプレイ部の耐久性など様々なテストもクリアしています。

 

キーボード

ThinkPad X13 Gen 3 インテル キーボード

キーボードは88キー・バックライト付きで、バックライト無しやusキーも選択可能です。トラックパッドは115㎜×61㎜と13.3インチにしては大きく、14インチのX1 carbon gen 10よりも大きいです。操作性が高く、使いやすいと思います。

キーボード上部にフロントフェイシング スピーカーがあるので、音はクリアで聞こえやすいと思います。

 

超高性能インテル第12世代CPU搭載

CPUは大きく分けて、末尾がPのモデルと末尾がUの2種類になります。Pは通常版で、Uは省電力モデルになります。

Core i7-1280P Core i7
1270P/1260P
Core i5
1250P/1240P
Pコア 6 4 4
Eコア 8
スレッド 20 16 16
キャッシュ 24MB 18MB 12MB
Pコア最大周波数 4.8GHz 4.8/4.7GHz 4.4GHz
Pコア基本周波数 1.8GHz 2.2/2.1GHz 1.7GHz
GPU実行ユニット 96 96 80
ベースパワー 28W
最大パワー 64W

※Core i5-1240Pと1250Pはほぼ同じ仕様ですが、グラフィックス最大動的周波数が1.3GHz(1240P)1.4GHz(1250P)となっています

Core i7-1255U/1265U Core i5-1235U/1245U Core i3-1215U
Pコア 2
Eコア 8 4
スレッド 12 8
キャッシュ 12MB 10MB
Pコア最大周波数 4.7GHz 4.4GHz 4.4GHz
Pコア基本周波数 1.7/1.8GHz 1.3/1.6GHz 1.2GHz
Eコア最大周波数 3.5GHz 3.3GHz 3.3GHz
GPU実行ユニット 96 80 64
ベースパワー 15W
最大パワー 55W

CPUはPコア(Performance Core)とEコア(Efficient Core)の2つを搭載しており、高負荷な作業はPコアで処理を、低負荷な事はEコアで処理することによって、パワフルでも省電力性を兼ね揃えたCPUになっています。

Intel Thread Directorというハードコアが、命令をより効率よくPコアとEコアに割り当てて実行できるので、性能もかなり上がっています。また、11世代以前のCPUに比べ、コアとスレッドが増えたので、マルチタスクがよりしやすくなっています。

Uシリーズは消費電力も小さいのでバッテリーの持ちがよくなりますが、Pシリーズに比べ性能が若干劣ります。

こちらは、CPUの性能を測るPassmarkスコアです。

スコアの目安

  • 2000~・ネットサーフィンでもストレスを感じるほど
  • 5000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
  • 7000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
  • 10000~・ハイエンドPCに搭載される
  • 17000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い

Passmarkスコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core i7-12700H  27754
Core i7-1280P  22897
Core i7-1270P  19915
Core i7-1260P  18771
Core i5-1250P  ??
Core i5-1240P  17664
Ryzen 7 5700U  16272
Ryzen 5 5500U  13579
Core i7-1265U  12334
Core i7-1255U  ??
Core i5-1245U  11934
Core i5-1235U  ??
Core i3-1215U  13007
Core i7-1165G7  10620
Core i5-1135G7  10098
Ryzen 3 5300U  10092
Core i3-1115G4  6546

たった今、Uシリーズは性能が劣ると言いましたが、ビジネスで快適に使う目安は7000以上で、1万オーバーと言えばハイエンドPCに搭載されるような性能なので、Uシリーズでも十分な性能だと思います。

こちらはCinebench R23のスコアで、CPUの3DCGレンダリング性能を測定します。一般的に、3Dレンダリングやエンコードはマルチコア、モデリングやCAD、編集中、ゲームはシングルコアを重視します。

マルチコアシングルコア

Cinebench R23 マルチコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core i7-12700H  16745
Core i7-1280P  ??
Core i7-1270P  ??
Core i7-1260P  10571
Core i7-1250P  ??
Core i5-1240P  8397
Core i7-1165G7  6070
Core i5-1135G7  5913

Cinebench R23 シングルコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core i7-12700H  1806
Core i7-1280P  ??
Core i7-1270P  ??
Core i7-1260P  1773
Core i7-1250P  ??
Core i7-1165G7  1504
Core i5-1240P  1477
Core i5-1135G7  1343

 

グラフィックス

グラフィックスは、統計を取り次第情報を追加します。

 

ディスプレイ

ThinkPad X13 Gen 3 インテル 正面

解像度 光沢/液晶 アスペクト比 輝度
WUXGA なし/IPS 16:10 300nit
300nit
500nit
コントラスト比 色域 視野角 その他
1000:1 NTSC 72% 170°
タッチ
Privacy Guard
解像度 光沢/液晶 アスペクト比 輝度
WQXGA なし/IPS 16:10 400nit
コントラスト比 色域 視野角 その他
1200:1 sRGB 100% 170° Dolby Vision
ブルーライトカット
WQXGA 解像度は2560×1600ドット
WUXGA フル・ハイディフィニション相当で、画質は解像度は1920×1200ドット
Dolby Vision Dolby社のHDRの技術。従来よりもより明るく(白はより白く、黒はより黒く描写できる)表現できる

2022年に入り、Lenovoのディスプレイは品質が高くなっていますね。

ディスプレイはフルHD相当のWUXGAか、2.5KのWQXGAが選べ、タッチディスプレイモデルもあります。

アスペクト比は縦に長い16:10となっており、13.3インチでも14インチ以上の情報が描写可能なので、作業効率も上がります。

縦横比16対9の14型ディスプレイと縦横比16対10の13型ディスプレイの表示情報量比較<左・16:10の13.3インチ/右・16:9の14インチ>

輝度は300ニト以上とどのモデルも高めで、400ニトや500ニトを選べば日の当たる屋外でも使いやすいです。

 

色域も広く、WUXGAモデルはNTSC 72%、2.5KはsRGB 100%になります。

NTSC 45%、NTSC 72%、sRGB 100%のディスプレイ<左からNTSC 45%、sRGB 100%、NTSC 72%>

NTSC 45%(本機非搭載)は低価格モデルに使用される色域で、他のモデルと比べ色が薄いですね。NTSC 72%はsRGB 100%相当ですが、若干赤が弱いです。sRGB 100%は、Web用画像編集をするクリエイター向けお色域です。

また、2.5KディスプレイのみDolby Visionに対応しており、よりメリハリのある映像が映し出されます。

HDR ONとOFFの比較<左・HDRなし/右・HDRオン>

 

メモリ

メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。

搭載メモリはLPDDR5-4800MHzで、オンボードになります。

動作周波数(MHz)が4800MHzと高いので、より速くデータ処理ができ、ビジネス用途に向いています。

 

ストレージ

SSD(PCIe 4.0×4) SSD(PCIe 3.0×4) HDD
最大データ転送速度 最大64Gbps 最大32Gbps 最大6Gbps(SATAの場合)
平均起動時間 10秒~15秒 30秒~2分(新品の場合)
温度 熱くなりにくい 熱くなりやすい
価格 高い 安い

ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。

本機は最新のPCIe 4.0が搭載で、最大データ転送速度が旧モデルの倍・64Gbpsになっています!

こちらはシーケンシャル速度のおおよそのスコアで、HDDはおおよその最大速度です。

シーケンシャルリード

オレンジ色・・・リード 青・・・ライト

PCIe 4.0×4  7000MB/秒
 5000MB/秒
PCIe 3.0×4  3000MB/秒
 2000MB/秒
HDD  600MB/秒
 200MB/秒

 

セキュリティ

ThinkShield

ThinkPadは、全方位から備えるサイバーセキュリティのThinkShield(詳しくは、公式サイトをどうぞ)によって守られており、堅牢性が高機種です。

一般的なノートパソコンよりは強固ですが、セキュリティソフトをお考えの場合は「Lenovoパソコンにおすすめのセキュリティソフト」も併せて読んでみてください。

 

 

Wi-Fi 6Eに対応

周波数 通信速度
IEEE802.11ax
(Wi-Fi 6E)
2.4/5/6GHz 9.6Gbps

次世代通信規格のWi-Fi 6Eに対応しており、現在主流のWi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。

ただし、Wi-Fi 6Eの国内利用はまだ始まっていないので、最大で5GHz接続になります。

 

LTE

ThinkPad X13 Gen 3 インテル のWWAN

執筆時現在、4GのFibocom L860-GLしか選択できませんが、5G Sub6のFibocom FM350-GL(eSIM対応)もあるとのことです。

通信速度は、

・Fibocom L860-GL・・・ダウンロード最大1Gbps、アップロード最大75Mbps
・Fibocom FM350-GL・・・ダウンロード最大4.7Gbps、アップロード最大1.25Gbps

4G回線でもかなり速いですが、5GのFM350-GLは超高速ですね。

LTE用の格安SIMなら、大手のIIJmioがおすすめです。

 

バッテリー駆動時間

バッテリーは3セル41Whrか4セル54.7Whrが選べ、41Whr搭載モデルは最大14.8時間、54.7Whrは最大19.8時間のバッテリー駆動時間になります。

また、電源も45Wか65Wが選べるので、ちょっとでも高い性能にしたい場合は、65Wを選んだ方が良いです。

 

公式サイト

 

インターフェイス

ThinkPad X13 Gen 3 インテル 右側面

右側面は左からスマートカードリーダー(オプション)、USB 3.2 Gen 1、セキュリティキーホールになります。

ThinkPad X13 Gen 3 インテル 左側面

左側面インターフェイスはUSB4(Thunderbolt 4対応)が2つ、HDMI、USB 3.2 Gen 1、マイク/ヘッドフォンジャックになります。

ThinkPad X13 Gen 3 インテル 側面

LTEモデルはnanoSIMカードスロットが、背面部分にあります。

USB 3.2 Gen 1の最大データ転送速度は5Gbps、USB4は20Gbpsになり、Thunderbolt 4は以下の様な特徴があります。

  • Power delivery対応、DisplayPort出力機能付き、DC-in機能付き
  • 最大データ転送速度40GB/秒が2mのケーブルでも出る(以前は0.8mまで)
  • PCIeの転送速度は32GB、ストレージ転送速度は最大3000Mbps
  • 4Kディスプレイ2台同時に出力可能
  • 8K出力にも対応

 

サポート・保証

Lenovo サポートと保証

標準で1年間の「引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、最長5年まで延長できます。また、プレミアサポートと言うサポートにアップグレードができ、こちらは24時間365日専任のエージェントが電話対応します。(通常サポートは朝9時~夕方6時まで)

また、保証は引き取り修理とオンサイト修理、翌営業日オンサイト修理の3種類があります。

  1. 引き取り修理・・・家などの指定住所にLenovoの指定業者がPCを引き取りに来てリペアセンターに配送、修理後、郵送してくれる保証です。保証期間内は、基本的に修理費・郵送費など無料です。
  2. オンサイト修理・・・事務所や自宅にエンジニアが来て修理
  3. 翌営業日オンサイト修理・・・翌営業日(土日祝日以外)にエンジニアが来て修理

修理拠点は日本国内なので対応も速く、安心して任せることができます。

 

ライバル機種

ThinkPad X13 Gen 3 インテルと比較機種<左から本機種・ThinkPad X1 Carbon Gen 10・ThinkBook 13s Gen 4>

本機種と似たような最新機種との比較です。(メモリ・SSD・バッテリーは最大値。スマホの人は表を右にスクロールできます)

本機種 ThinkPad X1 Carbon Gen 10 ThinkBook 13s Gen 4
CPU 第12世代
U/Pシリーズ
Core i5-1240P/1250P
Core i7-1260P/1270P/1280P
Core i5-1240P
Core i7-1260P
メモリ LPDDR5 32GB DDR5 16GB
SSD SSD PCIe 4.0
ディスプレイ WUXGA、WQXGA
13.3型 画面比16:10
WUXGA、WQUXGA
14型 画面比16:10
WUXGA、WQXGA
13.3型 画面比16:10
無線 Wi-Fi 6E、LTE Wi-Fi 6E、LTE Wi-Fi 6E
バッテリー 19.8時間 24.9時間 17.8時間
重量 1.19㎏ 1.12㎏ 1.23㎏
Evo ×
価格 12.7万円~ 22.5万円~ 11.9万円~

全機種、最新のインテル第12世代CPUが搭載ですが、本機のみ省電力モデルのUシリーズが搭載できます。また、全機種メモリやSSDも最新で、スペック的には似ています。

それでは、各機種の特徴です。

本機種・・・省電力モデルのCPUも選べ、バッテリー駆動時間が長め。ThinkPadでこのスペックなのに価格が安い

X1 Carbon Gen 10・・・ThinkPadのフラッグシップモデルで、コンパクト軽量モデル。マイクやスピーカーなどの細かなパーツも高品質。唯一Evoプラットフォーム認証を得た機種

ThinkBook 13s Gen 4・・・Ideapadの様なおしゃれな筐体で、軽量コンパクト。本機種と似た様な仕様だが、MILスペックには準拠していない

 

まとめ

良い点

・Evoプラットフォーム認証で高性能
・軽量で持ち運びがしやすい
・カーボン素材も選択可能
・インテル第12世代CPU搭載で高性能
・省電力モデルのUシリーズも搭載可能
・CPUやメモリ、SSDが最新で高性能
・画面比が16:10で、13.3型でも14型以上の情報が表示される
・FHD画質のWEBカメラ選択可能
・LTE搭載可能
・Wi-Fi 6E対応
・Thunderbolt 4が2つ搭載

 

残念な点

・筐体が旧モデルから代わり映えなく、小さいと言えば小さいが、2022年のThinkPad Xシリーズにしてはそこまで小さくない
・モデルによっては、カスタマイズからスペックを上げないと、低価格モデルと同じようなスペック

 

総合評価

パソコンの速度に関わるCPUやメモリ、SSDなどのスペックは、標準搭載のものでも最新・高性能なので、快適に作業ができると思います。また、多くのCPUから選ぶことができるので、自分に合ったものを選択できると思います。

ディスプレイのアスペクト比が16:10と縦に長く、色域も広いsRGB 100%かNTSC 72%で、クリエイティブワークをする人にも合うスペックですね。

カメラも高画質1080pが搭載可能、ディスプレイは2.5Kも選べたり、4Gか5G LTEも搭載出来たりと、カスタマイズをして性能が上げれるのも特徴です。

逆を言えば、「カスタマイズ」しないと全体的に高品質スペックにならないので、注意が必要ですが、必要なものだけ高性能のものを選べば、安く自分好みの機種が手に入るので、購入しやすい機種ではあると思います。

バッテリー駆動時間も長く、軽量なので、PCの持ち運びが多い人に合いますね。

 

公式サイト

パソコンガイド運営者の写真