インテル12世代CPU搭載で、メモリは最大64GBと大きく、スペックは高い機種です。
ThinkPad LシリーズはCPUなどのパソコンの速度に関する性能は高いですが、若干大きな筐体で持ち運びはそこまで便利ではありません。また、ディスプレイも価格の割には低品質です。
大容量メモリが必要な作業をする人で、持ち運びが少ないのであれば、本機は検討の価値があります。また、本機種はAMDモデルもあり、プロセッサー以外はほぼ同じスペックになっています。
まずはレビューのまとめです。
良い点
・インテル12世代CPU搭載
・メモリがかなり大きい
・最新のPCIe 4.0 SSD搭載
・Wi-Fi 6Eに対応
・高画質のFHD 1080p Webカメラが搭載可能
・旧モデルよりも大分小さくなった
残念な点
・メモリがDDR4
・ディスプレイの質が低い
・平均よりも大きく、そして重たい
Contents
ThinkPad L15 Gen3 インテルのスペックレビュー
CPU | Core i3-1215U Core i5-1235U/1245U Core i7-1255U/1265U Core i5-1240P/1250P Core i7-1260P |
---|---|
メモリ | 最大64GB |
ストレージ | SSD PCIe 4.0 最大1TB |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス |
ディスプレイ(15.6型) | FHD IPS 光沢なし 250nit/300nit マルチタッチあり |
OS | Windows 11 Home/Pro |
通信 | Wi-Fi 6E/6、ギガビットイーサネット、4G LTE、Bluetooth 5.2 |
オーディオ | Dolby Audio、Dolby Voice |
生体認証 | 指紋センサー、顔認証搭載可能 |
Webカメラ | 720p HD 1080p FHD & IRカメラ |
セキュリティ | パワーオン パスワード、スーパーバイザー パスワード、システム マネジメント パスワード、ハードディスク パスワード(NVMe パスワード)、セキュリティ キーホール |
寸法(幅×奥行×高さ) | 360.2 × 237 × 19.93㎜ |
重さ | 1.76㎏ |
バッテリー | 42Wh/57Wh、最大17.1時間 |
電源 | 45W / 65W |
保証 | 1年間 引き取り修理 |
価格 | 17.8万円~ |
※NVIDIA GeForce のグラボが搭載可能とのことですが、執筆時現在未確認
<性能評価>
パソコンの頭脳であるCPUは省電力モデルのUシリーズと、高性能Pシリーズが搭載可能です。Uシリーズは省電力モデルとは言え、11世代CPUよりも高性能になっているので、かなり高い性能です。
メモリは最大64GBと大きいですが、旧モデルと同じDDR4-3200MHzが搭載です。
ストレージは最新のPCIe 4.0が搭載で、最大データ転送速度が旧モデル(PCIe 3.0)の倍になっています。以前はHDDも追加できましたが、本機種は執筆時現在HDD搭載モデルはありません。筐体が小さくなったので、スペースがなくなったのかなと思います。
ディスプレイも以前はHD TN液晶という低品質なものが標準搭載でしたが、本機ではFHD IPS液晶になっています。タッチ非対応モデルは250ニト、タッチディスプレイモデルは300ニトとなっています。
その他のスペックは、Windows 11 HomeかProが選べ、最新のWi-Fi 6もしくは6Eに対応、指紋センサーと顔認証(カスタマイズより追加)、そしてバッテリーは42Whか57Whが選択できます。
Thunderbolt 4も搭載なので、使いやすいと思います。
総合的にみると、持ち運びが少なく、外付けモニターに接続して据え置き用として使う人に合うと思います。
旧モデルとの比較
<左/本機種・右/ThinkPad L15 Gen 2>
旧モデルのThinkPad L15 Gen 2との比較です。(メモリ・SSD・バッテリーは最大値)
L15 Gen 3・本機種 | L15 Gen 2 | |
CPU | 12世代CPU | 11世代CPU |
メモリ | 64GB | 64GB |
ストレージ | SSD PCIe 4.0 | SSD PCIe 3.0+HDD |
ディスプレイ | FHD IPS | HD TN、FHD IPS |
無線 | Wi-Fi 6E/6、4G LTE | Wi-Fi 5/6、4G LTE |
Webカメラ | 720p 1080p | 720p |
バッテリー | 17.1時間 | 11.3時間 |
寸法 | 360.2 × 237 × 19.93㎜ | 366.5 × 250 × 21.7㎜ |
重量 | 1.76㎏ | 1.98㎏ |
価格 | 17.8万円~ | 16.7万円~ |
変更点です。
・11世代CPUから12世代に
・SSD PCIe 3.0から4.0に
・HD TN液晶が廃止
・Wi-Fi 5/6がWi-Fi 6/6Eに
・WebカメラにFHD 1080pが追加
・バッテリー駆動時間が伸びた
・筐体が小さくなった
・220g軽量化
・ドッキングコネクタが廃止
全体的な性能が上がり、ベゼル(画面の黒い枠)が細くなり筐体もより小さくなっています。
こちらはプロセッサーの性能を表すPassmarkスコアです。CPU性能もかなり高くなっています。
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-1260P | |
---|---|
Core i5-1250P | |
Core i5-1240P | |
Core i7-1265U | |
Core i7-1255U | |
Core i5-1245U | |
Core i5-1235U | |
Core i3-1215U | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 | |
Core i3-1115G4 |
2022年のトレンドと比較
2022年のハイエンドノートパソコンのトレンドをまとめたので、本機がどのくらい満たしているか比較してみます。
ハイエンドPCは2022年に入り、基本スペックが高く、欠点が減ってきている状況です。欠点というと、例えばWebカメラが720Pの低画質や、マイクの質だったりですが、今まで別途購入が必要だったものが標準搭載になってきたイメージです。
12世代CPU | Evo | DDR5 | PCIe 4.0 |
〇 | × | × | 〇 |
アスペクト比16:10 | sRGB 100%以上 | 輝度300nit | 1080P Webカメラ |
× | × | 〇 | 〇 |
Wi-Fi 6/6E | 素材 | Dolby Atmos | 全方位360°マイクが4つ |
〇 | アルミニウム/樹脂 | × | × |
Thunderbolt 4 | 生体認証 | 18時間以上バッテリー | |
〇 | 指紋センサー | × |
本機種はハイエンドモデルとはいきませんが、Thunderbolt 4ドックを使ったり、外部モニターに繋いで使う人は、そこまで不便を感じないと思います。
ThinkPad L15 Gen3(インテル)の特徴
旧モデルからベゼル(画面の黒い枠)がかなり細くなり、幅6.3㎜、奥行きは13㎜も小さくなっています。垢抜けた感じの見た目になりましたね。
本機の寸法は
・幅360.2㎜(≒B4サイズの長辺/364㎜)
・奥行き237㎜(≒千円札1.5枚分/225㎜)
・高さ19.93㎜(≒一円玉の直径/20㎜)
になり、旧モデルより220gも軽い1.76㎏からになります。
小さくなったとは言っても、平均的な15.6インチPCよりも大きく、そして重たいです。15.6インチなら、ThinkPad Tシリーズの方がよりコンパクトなモデルが多いです。
厚さも19.93㎜で、平均的な15.6インチのもの(平均17~18㎜)よりも分厚いです。
底面カバーには大きな通気口があり、エアフローは良さそうです。
筐体右側面には排気口があります。先ほど本機は分厚いといいましたが、一概に悪いわけじゃなく、通常、高さのある筐体はより多くの空間が筐体内部にあるので、熱がこもりにくいという特徴もあります。
1080p Webカメラ搭載可能
HD画質 720pが標準搭載で、高画質FHD 1080p Webカメラも選べるようになっています。
2022年に入り、多くのThinkPadでは1080pカメラを搭載できるようになったので、外付けカメラを使用しなくてもよくなりましたね。
高画質Webカメラを使えば、Web会議などで相手に与える印象も良くなると思います。
また、プライバシーシャッターも搭載しているので、カメラを使わないときに閉じておくと安心です。
画像一番右のIR&FHDカメラと書かれたものはIRカメラが搭載で、顔認証でサインインできるようになります。
生体認証
生体認証は指紋センサーと、ひとつ前に紹介した顔認証IRカメラが搭載できます。
指紋センサーは電源ボタン統合型なので、電源ボタンを押したらサインインも完了です。顔認証の場合は、「Lenovo Vantage」の電源設定から「開いてスタート」という、パソコンを開けたら電源を押さなくても電源が入る機能があるので、これを使用していたらPCを開けたらサインインも完了なので楽です。
MILスペック
本機はMIL規格と言う12項目の米軍の物資調達規格に準拠しており、落下テストや気温・気圧の変化テスト、ディスプレイ部の耐久性など様々なテストもクリアしています。
性能も耐久性も高い機種です。
キーボード
キーボードはテンキー付きのフルサイズキーボードで、タッチパッドは56×115㎜と幅が広いですが、クリックボタンがあるので縦はちょっと短めです。
ThinkPadはキーストロークが約1.8㎜と深いので、タイピングがかなりしやすく、キートップも湾曲しているので指に吸い付くようにタイピングできます。ミスタイプも少なくなると思います。
また、日本語キーか英語キー、バックライト付きか無しも選べます。
CPU
CPUは大きく分けて、末尾がPのモデルと末尾がUの2種類になります。Pは通常版の位置づけで、Uは省電力モデルになります。
Core i7-1260P | Core i5-1240P/1250P | |
Pコア | 4 | 4 |
Eコア | 8 | |
スレッド | 16 | 16 |
キャッシュ | 18MB | 12MB |
Pコア最大周波数 | 4.7GHz | 4.4GHz |
Pコア基本周波数 | 2.1GHz | 1.7GHz |
Eコア最大周波数 | 3.4GHz | 3.3GHz |
GPU実行ユニット | 96 | 80 |
ベースパワー | 28W | |
最大パワー | 64W |
※Core i5-1240Pと1250Pはほぼ同じ仕様ですが、グラフィックス最大動的周波数が1.3GHz(1240P)1.4GHz(1250P)となっています。
Core i7-1255U/1265U | Core i5-1235U/1245U | Core i3-1215U | |
Pコア | 2 | ||
Eコア | 8 | 4 | |
スレッド | 12 | 8 | |
キャッシュ | 12MB | 10MB | |
Pコア最大周波数 | 4.7GHz | 4.4GHz | 4.4GHz |
Pコア基本周波数 | 1.7/1.8GHz | 1.3/1.6GHz | 1.2GHz |
Eコア最大周波数 | 3.5GHz | 3.3GHz | 3.3GHz |
GPU実行ユニット | 96 | 80 | 64 |
ベースパワー | 15W | ||
最大パワー | 55W |
CPUはPコア(Performance Core)とEコア(Efficient Core)の2つを搭載しており、高負荷な作業はPコアで処理を、低負荷な事はEコアで処理することによって、パワフルでも省電力性を兼ね揃えたCPUになっています。
こちらは、CPUの性能を測るPassmarkスコアです。
スコアの目安
- 2000~・ネットサーフィンでもストレスを感じるほど
- 5000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 7000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 10000~・ハイエンドPCに搭載される
- 17000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-1260P | |
---|---|
Core i5-1250P | |
Core i5-1240P | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 5 5500U | |
Core i7-1265U | |
Core i7-1255U | |
Core i5-1245U | |
Core i5-1235U | |
Core i3-1215U | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 | |
Ryzen 3 5300U | |
Core i3-1115G4 |
Cinebench R23のスコアで、CPUの3DCGレンダリング性能を測定します。一般的に、3Dレンダリングやエンコードはマルチコア、モデリングやCAD、編集中、ゲームはシングルコアを重視します。
Uシリーズの情報がないので、Pシリーズのみの紹介です。
Cinebench R23 マルチコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-12700H | |
---|---|
Core i7-1280P | |
Core i7-1270P | |
Core i7-1260P | |
Core i7-1250P | |
Core i5-1240P | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 |
Cinebench R23 シングルコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-12700H | |
---|---|
Core i7-1280P | |
Core i7-1270P | |
Core i7-1260P | |
Core i7-1250P | |
Core i5-1240P | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 |
ディスプレイ
解像度 | タッチディスプレイ | 液晶 | 輝度 | コントラスト比 | 色域 | 視野角 |
FHD | なし | IPS 光沢なし | 250nit | – | NTSC 45% | – |
FHD | あり | IPS 光沢なし | 300nit | – | NTSC 45% | – |
FHD | フル・ハイディフィニション、一般的な画質で解像度は1920×1080ドット |
---|---|
光沢 | 光沢ありは発色が良い反面、自分や背景が映り込みしやすい。光沢無しは映り込みがしにくい |
コントラスト比 | 最少輝度と最大輝度の差。差が大きい方が力強い描写が可能 |
液晶 | IPS液晶はコントラスト比が高く、視野角も広い。TN液晶はその逆 |
nit | 明るさを表す単位。室内であれば250nit~、350~400nitあれば日光の当たる場所でも見やすい |
ディスプレイはフルHD解像度 で、コントラスト比が高く視野角も広いIPS液晶になります。
ディスプレイは標準的なスペックで、FHD IPS液晶、1つが250ニト、もう一つが300ニトになっています。300ニトのモデルはタッチパネルで、指やペンで操作が可能です。
価格の割に低スペックなディスプレイですね。250ニトのディスプレイは明るい場所では若干暗くて使いにくいと思いますが、太陽光が当たらないオフィスであれば問題ないと思います。
大容量メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
本機にはDDR4-3200MHzが搭載で、メモリスロットが2つあり、最大64GBの大容量です。十分な容量がありますね。
メモリは4GBからありますが、最低でも8GB、がっつり使うなら16GBは必要です。また、メモリは2枚1組で使った方が性能が高いので、2枚組のモデルをお勧めします。
2枚組のメモリは画像のように、〇〇GB×2と記載されています。
ストレージ
SSD(PCIe 4.0×4) | SSD(PCIe 3.0×4) | HDD | |
最大データ転送速度 | 最大64Gbps | 最大32Gbps | 最大6Gbps(SATAの場合) |
平均起動時間 | 10秒~15秒 | 30秒~2分(新品の場合) | |
温度 | 熱くなりにくい | 熱くなりやすい | |
価格 | 高い | 安い |
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
本機には最新のPCIe 4.0×4が搭載しており、PCIe 3.0×4よりも帯域幅が倍になり、データ転送速度がかなり上がっています。
また、以前はHDDも搭載できたのですが、本機では搭載できないようです。
こちらはシーケンシャル速度のおおよそのスコアで、HDDはおおよその最大速度です。
シーケンシャルリード
オレンジ色・・・リード 青・・・ライト
PCIe 4.0×4 | |
---|---|
PCIe 3.0×4 | |
HDD SATA |
セキュリティ
- Windows Defender・・・Windows 10に標準搭載されているウイルスから保護するセキュリティ機能
- TPM・・・独立して機能するセキュリティチップで、パスワードなどの情報を格納する
- パワーオンパスワード・・・電源を入れた時のログインパスワード
- ハードディスクパスワード・・・ハードウェアレベルでストレージにパスワードを設定
- スーパーバイザーパスワード・・・BIOSなどの設定を見たり変更する時のパスワード
- セキュリティキ―ホール・・・ワイヤーなどを繋げて持ち運びできないようにする
セキュリティは強固ですが、追加のセキュリティをお考えの場合は「Lenovoパソコンにおすすめのセキュリティソフト」も併せて読んでみてください。
仮想環境を構築し、6つのソフト+Windows Defenederで実際のフィッシングサイトにアクセスをして遮断できるかどうかのテストを行ったので、実際の防御率が分かりやすいと思います。
Wi-Fi 6Eに対応
周波数 | 通信速度 | |
IEEE802.11a | 5GHz | 54Mbps |
IEEE802.11b | 2.4GHz | 11Mbps |
IEEE802.11g | 2.4GHz | 54Mbps |
IEEE802.11n | 2.4/5GHz | 300Mbps |
IEEE802.11ac (Wi-Fi 5) |
5GHz | 6.9Gbps |
インテルWireless-AC 9560 2×2(Wi-Fi 5) | 2.4/5GHz | 1.7Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
Intel Wi-Fi 6E AX211 | 2.4/5GHz/6GHz | 9.6Gbps |
次世代通信規格のWiFi6Eに対応しており、現在主流のWiFi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一般的なWi-Fi 6の周波数に加え6GHzにも対応しているので、より速い通信が可能です。ただし、Wi-Fi 6Eの国内利用はまだ始まっていないので、最大5GHz帯になります。
イーサネットは一般的なギガビットイーサネットで、10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-Tになります。
LTE
公式サイトには4G LTE選択可能と記載されていますが、まだLTEモデルが発表されていないので詳細は分かりません。分かり次第、情報をアップデートします。
バッテリー駆動時間
バッテリーは標準で42Whが搭載ですが、大きめの57Whも搭載できます。
バッテリー駆動時間は57Wh搭載で、Core i3-1215Uモデルで17.1時間、Core i5-1245U/1235Uで13.2時間となっています。
インターフェイス
右側面インターフェースはmicroSDメディアカードリーダー、 USB 3.2 Gen1、そしてセキュリティキーホールになります。
左側面インターフェースはイーサネット・コネクター(RJ-45)、USB Type-C 3.2 Gen1が1つ、USB4(Thunderbolt 4対応)が1つ、HDMI、USB 3.2 Gen1、マイクヘッドホン コンボジャックです。一番右端の薄いスロットはスマートカードリーダーで、カスタマイズより搭載できます。
また、LTEモデルの場合は、背面にnanoSIMスロットがあります。
USBのデータ転送速度はUSB4以外は5Gbpsになり、USB4(Thunderbolt 4)は最大40Gbpsになります。データの移動をするならUSB4を使った方が速いですが、このポートはPCの充電も兼ねているので、充電中は別のポートを使うことになるかもしれません。
Thunderbolt 4が1つしかなく、PCの充電ポートと兼用しているモデルは、使い勝手が下がりますね。
ちなみにUSB-CはDisplayport対応なので、外付けモニターに接続して使うことができます。
Thunderbolt 4には、こういった機能・性能があります。
- Power delivery対応、DisplayPort出力機能付き、DC-in機能付き
- 最大データ転送速度40GB/秒が2mのケーブルでも出る(以前は0.8mまで)
- PCIeの転送速度は32GB、ストレージ転送速度は最大3000Mbps
- 4Kディスプレイ2台同時に出力可能
- 8K出力にも対応
サポート・保証
標準で1年間の「引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、最長5年まで延長できます。また、プレミアサポートと言うサポートにアップグレードができ、こちらは24時間365日専任のエージェントが電話対応します。(通常サポートは朝9時~夕方6時まで)
また、保証は引き取り修理とオンサイト修理、翌営業日オンサイト修理の3種類があります。
- 引き取り修理・・・家などの指定住所にLenovoの指定業者がPCを引き取りに来てリペアセンターに配送、修理後、郵送してくれる保証です。保証期間内は、基本的に修理費・郵送費など無料です。
- オンサイト修理・・・事務所や自宅にエンジニアが来て修理
- 翌営業日オンサイト修理・・・翌営業日(土日祝日以外)にエンジニアが来て修理
修理拠点は日本国内なので対応も速く、安心して任せることができます。
ライバル機種
<左から本機種・ThinkPad X1 Carbon Gen 10・ThinkPad E14 Gen 4>
本機種と似たような機種で、全て2022年4月以降に発売開始したモデルです。(メモリ・SSD・バッテリーは最大値、重量は最軽量モデル。スマホの人は表を右にスクロールできます)
本機種 | ThinkPad X1 Carbon Gen 10 | ThinkPad E15 Gen 4 | |
CPU | Core i3-1215U Core i5-1235U/1245U Core i7-1255U/1265U Core i5-1240P/1250P Core i7-1260P |
Core i5-1240P/1250P Core i7-1260P/1270P/1280P |
Ryzen 3 5425U Ryzen 5 5625U Ryzen 7 5825U |
メモリ | DDR4 64GB | LPDDR5 32GB | DDR4 40GB |
ストレージ | SSD PCIe 4.0 | ||
ディスプレイ | 15.6型 FHD 画面比16:9 |
14型 FHD、UHD相当 画面比16:10 |
15.6型 FHD 画面比16:9 |
無線 | WiFi6E、LTE | Wi-Fi 6 | |
バッテリー | 17.1時間 | 24.9時間 | 16.7時間 |
重量 | 1.76㎏ | 1.12㎏ | 1.78㎏ |
価格 | 17.8万円~ | 22.5万円~ | 8.1万円~ |
性能はどれも高めで、「ビジネス用途で快適に作業をする」という事であれば、どのモデルでも困ることはないと思います。ただし、本機とThinkPad E15 Gen 4は画面アスペクト比が16:9となっており、X1 Carbon Gen 10の様に16:10ではないです。
また、本機は色域も狭いので、ほかのモデルと見比べると、ディスプレイのスペックは落ちます。
それでは、各機種の特徴です。
本機種・・・大容量メモリが必要な人で、あまり持ち運びをしない人に向いています
ThinkPad X1 Carbon Gen 10・・・超軽量・コンパクト、そしてスペックは現行最高です。メモリもLPDDR5に対応しており、超高速処理が可能。
ThinkPad E15 Gen 4・・・低価格モデルのThinkPadですが、メモリは最大40GBと大きく、CPUもRyzen 5000シリーズと高性能。バッテリー駆動時間も長く、価格も安い
こちらはPassmarkスコアで、スコアが7000以上あればビジネス用途でも快適に使え、1万オーバーだと高性能です。
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-1270P | |
---|---|
Core i7-1260P | |
Core i5-1250P | |
Core i5-1240P | |
Ryzen 7 5825U | |
Ryzen 5 5625U | |
Core i7-1265U | |
Core i7-1255U | |
Core i5-1245U | |
Core i5-1235U | |
Core i3-1215U | |
Ryzen 3 5425U |
まとめ
良い点
・インテル12世代CPU搭載
・メモリがかなり大きい
・最新のPCIe 4.0 SSD搭載
・Wi-Fi 6Eに対応
・高画質のFHD 1080p Webカメラが搭載可能
・旧モデルよりも大分小さくなった
残念な点
・メモリがDDR4
・ディスプレイの質が低い
・平均よりも大きく重たい
総合評価
ThinkPad Lシリーズの特徴は、「クリエイターPCじゃないのに、大きなメモリが搭載できる」ことです。その反面、筐体が大きかったり、重たかったりするし、ディスプレイも普通です。
あまり複雑な動画・画像編集をしないクリエイターであれば、最大64GBも搭載できる本機のようなノートパソコンも使いやすいと思いますが、ディスプレイの色域が狭いので、外部モニターの使用がおすすめです。
持ち運びをしない人で、モニターを使って作業をする人は本機の欠点もあまり気にならないと思います。