Gen 6からブラッシュアップされたThinkBook 14 Gen 7 AMDです。
本機はAPUにRyzen 7035シリーズを採用しており、メモリは最大64GBと大きくストレージも増設が可能、そしてイーサネットコネクタも搭載した16インチで、使い勝手が高い機種です。
レビュー機はメーカーからお借りしており、スペックはRyzen 7 7735HS、DDR5-4800 16GB、SSD PCIe 4.0 1TBになります。
Contents
ThinkBook 16 Gen 7 AMDのスペック
CPU | Ryzen 3 7335U Ryzen 5 7535HS Ryzen 7 7735HS |
---|---|
メモリ | DDR5-4800 16GB(最大64GB) |
ストレージ | SSD 最大1TB(M.2スロット2つ) |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス |
ディスプレイ(16型) | WUXGA IPS 光沢なし タッチあり |
OS | Windows 11 Home |
LAN | Wi-Fi 6/6E、ギガビットイーサネット |
生体認証 | 指紋センサー、顔認証(オプション) |
WEBカメラ | 1080p FHD(IRカメラ搭載モデルあり) |
スピーカー | 2W×2 |
寸法(幅×奥行×高さ) | 356 × 253.5 × 17.5mm |
重量 | 1.7㎏ |
バッテリー(JEITA 2.0) | 最大約10時間 |
標準保証 | 1年間 |
価格 | 9.9万円~ |
<性能評価>
パソコンの頭脳であるCPUはRyzen 7000シリーズで、ミドルクラスの7035シリーズです。省電力モデルのUシリーズと、ハイパフォーマンスモデルのHSシリーズがあります。バッテリー重視ならUシリーズ、性能重視ならHSシリーズですね。
ただし、AI機能に利用するNPUはありません。
メモリはDDR5-4800MHzで、公式サイトでは最大32GBモデルが販売ですが、最大メモリ容量は64GB(32GB×2)なので、自分で増設できる人は安くスペックアップができます。
ストレージは最新のSSD PCIe 4.0が搭載で、最大1TBと大きめです。M.2スロットがもう1つあり、SSDの増設も可能です。
ディスプレイは画面アスペクト比が16:10と縦に長く、WUXGA(1920×1200ドット) IPS液晶、輝度は300ニトで、高色域のsRGB 100%もあります。
OSはWindows 11 HomeかProが選べ、Wi-Fi 6Eに対応しイーサネット(10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T)もあり、無線でも有線でも安定した通信が可能です。電源ボタンに統合された指紋センサーがあるので、サインインも一瞬です。
WEBカメラは高画質FHDで、2Wスピーカーが2つ、ノイズキャンセリング機能付きのデュアルマイクが搭載しています。
16インチで1.7㎏と標準的な重量で、バッテリー駆動時間は最大約10時間(動画再生時)とまぁまぁの長さです。
インターフェイスは比較的豊富で、SDカードリーダーやUSB4もあり、ドックを使わなくても十分足りると思います。
旧モデルとの比較
旧モデルのThinkBook 16 Gen 6 AMDとの比較です。(表のメモリ・SSD・バッテリーは最大値)
本機種 | 旧モデル | |
CPU | Ryzen 3 7335U Ryzen 5 7535HS Ryzen 7 7735HS |
Ryzen 3 7330U Ryzen 5 7530U Ryzen 7 7730U |
メモリ | DDR5-4800 64GB | DDR4-3200 64GB |
ストレージ | SSD×2 | |
ディスプレイ | WUXGA | WUXGA WQXGA |
LAN | Wi-Fi 6/6E、1Gbe | Wi-Fi 6/6E、1Gbe |
重量 | 1.7㎏ | 1.71㎏ |
寸法 | 356 × 253.5 × 17.5mm |
主な変更点です。
・APUがRyzen 7035シリーズになり、ハイエンドのHSシリーズが追加
・メモリがDDR5-4800MHzに
・WQXGAディスプレイがなくなった
・10g軽くなった
こちらは、プロセッサーの性能を表すCPU Markスコアの平均値です。
CPU Markスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・旧モデル
Ryzen 7 7735HS | |
---|---|
Ryzen 7 7730U | |
Ryzen 5 7535HS | |
Ryzen 5 7530U | |
Ryzen 3 7335U | |
Ryzen 3 7330U |
それでは、以下にて本機の特徴をご紹介します。
メモリとSSDの増設が可能
本機はメモリスロットが2つと、M.2スロットが2つあり増設が可能です。ただし、保証が外れるので自己責任で行ってください。
筐体内部です。右上の黒のカバーで覆われてるところはメモリが入っており、2スロットあります。(カバー外した後に写真撮るの忘れてました)
公式サイトでは最大16GB×2枚が販売されていますが、最大64GBにできるのでより大きくしたい人や安くスペックアップしたい人にも向いています。
M.2スロットは右下にあり、Type-2280を入れることができます。
当サイトでもSSDを増設したらしっかりと読み込まれました。
アルミニウムボディで洗練されたボディ
アルミニウムボディを採用し、滑らかな手触りで、Ryzen 5モデルは10万円を切るのに高級感があります。
ただし、底面カバーは樹脂素材で、見た目も若干安っぽさがあります。
MIL-STD 810Hと言う米軍の物資調達規格のテストをクリアしており、日常の衝撃や衝突に耐える高い堅牢性もあるので、安心して持ち運びができます。
ベゼル(画面の黒い枠)が細く、すっきりした見た目です。
上ベゼルは約9ミリ、左右のベゼルは約5.2ミリとなっています。
エッジの効いたシャープな部分と優しい印象の丸い部分があり、デザイン性も高いですね。
寸法は幅356ミリ、奥行き253.5ミリ、厚さは17.5ミリと16インチとしてはコンパクトにまとまっていますが、大きな筐体です。
最軽量モデルは1.7㎏からで、レビュー機は1880gもありました。本機は71Whrのバッテリーが搭載しているので、公称値よりもだいぶ重たくなりましたが、持ち運びを考えている人は45Whrのバッテリーの方が良いです。
厚さは17.5ミリと、一般的なPCと同じくらいのサイズです。
横から見たらこんな感じです。
ディスプレイは最大でこのくらいまで開きます。重たい機種って片手でディスプレイを開けれるものがあるのですが、本機は無理でした。
WEBカメラ周り
Webカメラは高画質FHD 1080pが搭載です。ここ最近はFHD画質が一般的になってきましたね。
また、プライバシーシャッターを搭載しているので、WEBカメラを使わないときは、閉じておくと安心です。
ズームするとわかりやすいですが、もちろんFHD画質の方が映りがよく、Web会議やオンラインレッスン時に自分の映りが良くなり印象アップです。
また、先述しましたが顔認証のIRカメラも搭載可能です。
スマートノイズキャンセリング機能付きマイクが2つ搭載しており、ステレオスピーカー2Wが2つ搭載です。音は動画で紹介しますがミドルの抜けが良く、Web会議に合うと思います。
広色域sRGB 100%+画面比16:10の大型ディスプレイ
解像度 | 光沢 | 液晶 | 輝度 |
16型 WUXGA | なし | IPS | 300nit |
コントラスト比 | 色域 | 視野角 | その他 |
1000:1/1200:1 | sRGB 100% | 178° | ブルーライト軽減/Eye Safe |
ディスプレイは16インチの大画面で、画面アスペクト比が16:10と縦に長いWUXGA(1920×1200ドット)にIPS液晶が搭載です。
一般的な画面比は16:9なので、本機は16インチでも17インチ並みの情報が表示されます。
レビュー機の色域はsRGB 100%と広く、左のNTSC 45%モデルもあります。色が全然違いますよね。sRGB 100%は画像編集や、SNS/Youtube用の動画編集にも合い、動画配信を見るときもきれいで見やすいです。
執筆時現在カスタマイズモデルでは選べませんでしたが、左のメモリ32GBモデルがsRGB 100%でした。
こちらは黒をどれだけ描写できるかの比較で、ズームするとわかりやすいですが左の本機は黒が結構明るい(黒が真っ黒じゃない)です。明るい色がぼんやりと滲んでいる感じもします。
視野角は178度と広いですが、真横近くに行くと若干暗くなりました。
輝度は全モデル300ニトで、室内向けです。
220ニト | 室内ならなんとか使える。明るい室内では暗く見える |
---|---|
250ニト | 室内向け。屋外では日陰ならギリギリ使える |
300ニト | 屋外の日陰でも見える(見やすいわけじゃない) |
400ニト | 屋外でも使いやすいが、直射日光が当たるとちょっとくらい |
500ニト | 屋外向け |
600ニト | 画面に直射日光が当たっても比較的見える |
豊富なインターフェイス
インターフェイスは豊富で、USB Type-Cが2つ(うち1つはUSB4)、USB Type-Aも2つ、そしてSDカードリーダーやHDMI、そしてイーサネットもあるので、ドックを使わなくても十分だと思います。
右側面にはSDカードリーダー、USB 3.2 Gen 1(データ転送速度10Gbps)、RJ45、そしてケーブルロックスロットになります。画像・動画編集をする私としては、SDカードリーダーがあるのはうれしいですね。
スマホのmicroSDカードからのデータ移動も楽になります(大きさを変えるアダプタ使用)。
右側面はUSB Type-C 3.2 Gen 2(データ転送速度10Gbps/映像出力機能付き)、USB 3.2 Gen 1(データ転送速度10Gbps)、HDMI、USB4(データ転送速度40Gbps/映像出力機能付き、PowerDelivery対応)、マイク/ヘッドフォンジャックになります。
USB4があるので大きなデータ移動も楽々ですね。
2つの生体認証を搭載可能
<指紋センサー統合型電源ボタン>
本機には電源ボタン統合型の指紋センサーが標準搭載し、顔認証(IRカメラ)も追加できます。
通常は顔認証でサインインすると思いますが、顔認証が正常に動作しないときってあるので、そういう時に指紋センサーがあると便利です。
CPUは高性能Ryzen 7035HSシリーズ
Ryzen 5 7535HS | Ryzen 7 7735HS | ||
製造プロセス | 6nm | ||
---|---|---|---|
アーキテクチャ | Zen 3+ | ||
コア/スレッド | 6/12 | 8/16 | |
L3キャッシュ | 16MB | ||
GPUコア | 6 | 12 | |
基本クロック | 3.3GHz | 3.2GHz | |
ブーストクロック | 4.55GHz | 4.75GHz | |
TDP | 35-54W | 35-54W |
カスタマイズできない固定モデルはRyzen 5 7535HSとRyzen 7 7735HSですが、カスタマイズモデルはRyzen 3 7335U(4コア8スレッド)が搭載できます。
アーキテクチャはZen 3+で、Zen 3と比べ以下の点が変わっています。
・前世代と比較して最大30%高速
・最大24時間のバッテリー
・内蔵GPUがRDNA2(レイトレーシング対応)
・統合型グラフィック性能はRyzen 5000シリーズの最大2倍
・DDR5/LPDDR5のメモリに対応
・USB4対応
・PCIe Gen 4対応
・Wi-Fi 6E対応
ちなみに、Ryzen 7000シリーズって5種類あり、それぞれ仕様や規格が全然違うんです。見分け方は下2桁の数字です。
20 | 30 | 35 | 40 | 45 | |
プロセス | 6nm | 7nm | 7nm | 4nm | 5nm |
アーキテクチャ | Zen 2 | Zen 3 | Zen 3+ | Zen 4 | Zen 4 |
最大温度 | ? | 95° | 95° | 100° | 100° |
メモリ | DDR4 | DDR4 | DDR5 | DDR5 | DDR5 |
PCIe 4.0 | PCIe 3.0 | PCIe 3.0 | 対応 | 対応 | 対応 |
USB4 | × | × | 内蔵 | 内蔵 | × |
本機搭載モデルは下2桁が「35」で、ちょうど真ん中のモデルです。
以下にてベンチマークの紹介です。本機はRyzen 7 7735HSになります。
CPUの性能を測るCPU Markのスコアは18927と高い性能でした。
スコアの目安
- 7000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 10000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 15000~・ハイエンドPCに搭載される
- 18000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
CPU Markスコア
オレンジ/本機 青/その他 赤/同じCPU別機種
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Core Ultra 9 185H | |
Ryzen AI 9 365 | |
Ryzen 7 8845H | |
Core Ultra 7 165H | |
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
Ryzen 7 8840HS | |
Core Ultra 5 135H | |
Core Ultra 7 155H | |
Core Ultra 7 258V | |
Core Ultra 5 125H | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 | |
Core i5-1335U | |
Ryzen 7 7735HS | |
Core Ultra 5 135U | |
Ryzen 5 7535HS/平均 | |
Core Ultra 5 125U | |
Core Ultra 7 165U | |
Core Ultra 7 155U | |
Ryzen 5 7535U |
Cinebench 2024のスコアで、Cinema 4DのデフォルトレンダリングエンジンであるRedshiftのパワーを利用して、CPUとGPUの能力を計測します。計測結果はマルチコア607、シングルコア91とシングルコアが思ったより低いスコアでした。
他のCPUとの比較です。
マルチコア性能
オレンジ/本機 青/その他 赤/同じCPU別機種
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
Ryzen 7 8845HS | |
Apple M1 Max | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 7 7735HS | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 7 258V | |
Apple M1 | |
Core i7-1280P |
シングルコア性能
オレンジ/本機 青/その他 赤/同じCPU別機種
Core Ultra 7 258V | |
---|---|
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Apple M1 Max | |
Apple M1 | |
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 | |
Ryzen 3 8300GE | |
Ryzen 7 8845HS | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Ryzen 7 7735HS | |
Core i7-1280P |
Geekbench AIのONNXでCPUのAI性能を測りました。ONNXはOpen Neural Network eXchangeで、ディープラーニングや機械学習モデルのようなAIモデルの性能を計測します。
Single Precision(単精度)は2987、Half Precision(半精度)は1296、Quantized(量子化スコア)は4409と全体的に高いスコアになりました。
Single Precision Score/単精度スコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Ryzen 7 7735HS | |
Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 5 125U | |
Core i7-1260P | |
Core Ultra 7 258V | |
Ryzen 5 8640HS | |
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 3 7335U |
Half Precision Score/半精度スコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
---|---|
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Ryzen 7 7735HS | |
Core Ultra 7 258V | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 5 125U | |
Core i7-1260P | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 3 7335U |
Quantized Score/量子化スコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
---|---|
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Core Ultra 7 258V | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 7 7735HS | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core i7-1260P | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 3 7335U |
こちらはPCMark10の計測結果で、Essentialは「通常用途(Web検索やビデオ会議、アプリの起動など)の性能」、Productivityは「Microsoft Office(事務系のアプリ)使用時の性能」、Digital Content Creationは「コンテンツ作成(画像・動画編集など)のしやすさ」を表しています。
総合性能の目安は以下になります。
・9000以上・・・超ハイスペック(主にグラボ搭載機種)
・7500以上・・・ハイスペック
・5000以上・・・ミドルクラス
・2500以下・・・エントリ―クラス
本機種のスコアです。
- 総合性能は6556→ギリギリミドルハイクラス
- Essentialは10193→通常用途やビデオ会議などはすごく快適にでできる
- Productivityは9093→すごく快適に使える
- Digital content creationは8253→高い性能
Essential
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Ryzen 5 8640HS | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 7 7735HS | |
Core Ultra 5 125U | |
Core Ultra 5 125H | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1240P | |
Core Ultra 7 155U | |
Ryzen 5 7535U | |
Core Ultra 7 258V | |
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 3 5425U | |
Ryzen 3 7335U | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Ryzen 5 5500U |
Productivity
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 7 155U | |
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 7 7735HS | |
Ryzen 5 7535U | |
Core Ultra 7 258V | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 3 5425U | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 3 7335U | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1240P | |
Core i5-1235U |
Digital Content Creation
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Core Ultra 7 258V | |
Ryzen 7 7735HS | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 7 7735U | |
Core Ultra 7 155U | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1240P | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 3 7335U | |
Core i5-1235U | |
Ryzen 3 5425U |
5分の4K動画を撮影し、Davinci Resolveでレンダリングにかかった時間です。当然ですが、時間が短いほうが高性能です。
3回計測した平均は3分15秒となかなか速かったです。
4K動画レンダリング速度
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-1260P | |
---|---|
Core Ultra 7 258V | |
Ryzen 5 7535U | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
Ryzen 7 7735HS | |
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Core i7-14700+RTX 4060 | |
Ryzen AI 9 HX 370+RTX 4060 |
グラフィックス性能
グラフィック性能が高いとOfficeを使った作業や複数画面での作業、そして画像・動画編集などがしやすくなります。
3Dグラフィックス性能を測る3D Graphics Markのスコアは、5050と悪くない性能でした。
3D Graphics Mark
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Ryzen 7 8845HS | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 7 258V | |
Ryzen 7 7735U | |
Ryzen 7 7735HS | |
Ryzen 5 7535U | |
Core Ultra 5 125U | |
Core Ultra 7 155U | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Core i7-1260P | |
Core i7-1355U | |
Core i5-1335U | |
Ryzen 3 7335U | |
Core i5-1340P |
次はゲームの3DMarkを使い、グラフィック性能を測ります。
Steel Nomad Lightは2374、Wild Lifeは15230、Fire Stikeは6452、そしてNight Raidは23807と全体的に高めの性能で、Night RaidはGTX 1650 Max-Qよりも高かったです。
Steel Nomad Liteは、DirectX 12 Ultimateの性能をテストし、レイトレーシングを使用しない中量級ゲームを想定したベンチマークです。スマホなどの他のデバイスとスコアを比較できる、クロスプラットフォームです
Steel Nomad
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 3050 | |
---|---|
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Core Ultra 7 258V | |
GTX 1650 Max-Q | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 7 7735HS | |
Ryzen 7 7735U |
Wild Life
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 3050 Ti | |
---|---|
Core Ultra 7 258V | |
GTX 1650 Ti | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen AI 9 HX 370 | |
GTX 1650 Max-Q | |
Ryzen 7 8845HS | |
Ryzen 7 7735HS | |
Ryzen 5 8640HS |
Fire Strike
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 3050 | |
---|---|
Ryzen AI 9 HX 370 | |
GTX 1650 | |
Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 7 258V | |
GTX 1650 Max-Q | |
Arc A350M | |
Ryzen 5 8640HS | |
Ryzen 7 7735HS | |
Ryzen 7 7735U |
Night Raid
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 4050 | |
---|---|
RTX 3050 | |
RTX 3050 Ti | |
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Core Ultra 7 258V | |
GTX 1650 Ti | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 7 7735HS | |
GTX 1650 Max-Q | |
Ryzen 7 7735U |
次は2Dゲームのベンチマークで、軽めのゲームであるドラゴンクエスト10は9034で「とても快適」、重ためのFFXIV黄金のレガシーは5303で「普通」でした。
排熱性能はそこまで高いわけじゃない
底面の通気口は幅広いですね。
筐体内部はファン一つに、ヒートパイプが2本になっています。
CPUの性能をフルで使うCinebench 2024と言うベンチマークを実行時に、CPUの温度とPCの表面温度、そして騒音値計測しました。
CPUの温度はベンチマークを始めると353度(摂氏80度)に上がり、その後はほぼ同じくらいの温度で推移していましたが、途中で10度ほど温度が下がって343度(摂氏70度)ほどに落ちつきました。
この時の騒音値は平均44dBと少し高く、静かなゲーミングPC並にファンが回っていました。うるさいわけじゃないですが、気になる音です。
この時のPC表面温度は42.9度とちょっと高めでした。キーボードがほんのり温かく感じます。
今回の結果を見る限りじゃ、そこまで排熱性能が高いわけじゃなさそうですが、CPUを100%の力で長時間使うこともないと思うので、こう言った使い方をしなければ問題ないと思います。
メモリ性能
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
搭載メモリはDDR5-4800MHzの16GB(8GB×2枚)で、Memory Markで性能を計測したら2811となかなか良いスコアでした。
その他のメモリとの比較です。
Memory Mark
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
LPDDR5X平均 | |
---|---|
本機種DDR5 | |
DDR5平均 | |
LPDDR5平均 | |
LPDDR4X-4266MHz平均 | |
DDR4-3200MHz平均 |
高速ストレージ
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
搭載ストレージはSSD PCIe 4.0 1TBで、シーケンシャル速度を計測したらリード(読み込み速度)は6185MB/秒、ライト(書き込み速度)は4774MB/秒とハイエンドビジネスPC並みの速さでした。
こちらはシーケンシャル速度の、おおよその速度です。
シーケンシャル速度
オレンジ色・・・リード 青・・・ライト
本機種 | |
---|---|
PCIe 4.0×4 | |
PCIe 3.0×4 | |
HDD |
起動時間を計測しました。4回計測した平均は18.3秒とまぁまぁ早い速度でした(速い機種は10~15秒で起動)
1回目 | 19秒 |
---|---|
2回目 | 18秒 |
3回目 | 18秒 |
4回目 | 18秒 |
平均 | 18.3秒 |
SDカードリーダーの速度はリード96MB/秒、ライト88MB/秒と普通でした。
キーが大きく均一でミスしにくいキーボード
キーボードはフルサイズ107キーの日本語キーで、バックライト付きです。左上の半角/全角キーとEntreの横の「む」キーのみ若干小さくなっていますが、それ以外は均一な大きさで使いやすかったです。
また、矢印キーは4つすべて大きいし、テンキーも付いているのでExcelなどを使う人は特に使いやすいと思います。
コパイロットボタンもあるので、調べ物や疑問があるときもワンタッチで呼び出せるので快適です。
キーピッチ(キーの中心から次のキーの中心までの距離)は実測18.6×18.3㎜とほぼフルサイズ並みで、キーストローク(キーを押し込む距離)は実測1.1㎜と浅く軽い打鍵感なので、軽めのタイピングが合います。
タッチパッドは実測120.3ミリ×75.5ミリとワイドなので、操作しやすいです。使い心地は普通です。
Wi-Fi 6Eに対応
対応周波数 | 速度 | |
IEEE802.11ac (Wi-Fi 5) |
5GHz | 6.9Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6E) |
2.4/5/6GHz | 9.6Gbps |
次世代通信規格のWi-Fi 6Eに対応しており、現在主流のWi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
Wi-Fi 6EはWi-Fi 6のExtended(エクステンディット)版で、6GHz帯(高速通信)での通信ができます。
ただし、カスタマイズからWi-Fi 6も選べます。
また、1ギガビットイーサネットもあるので、無線でも有線でも使えます。
バッテリー駆動時間
バッテリーは4セル45Whrか71Whrで、Ryzen 5モデルは最大10時間、Ryzen 7モデルは最大9.3時間の動画再生時間なります(JEITA 3.0測定)。
普通です。
セキュリティ
Windows Defenderと言うセキュリティ機能がありますが、セキュリティソフトをお考えの場合は「Lenovoパソコンにおすすめのセキュリティソフト」も併せて読んでみてください。
サポート・保証
標準で1年間の「引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、最長4年まで延長できます。また、通常であればPremium Care Plus/プレミアムケアと言うサポートにアップグレードができますが、執筆時現在、まだこの保証はありません。こちらは24時間365日専任のエージェントが電話対応します。(通常サポートは朝9時~夕方6時まで)
- 引き取り修理・・・家などの指定住所にLenovoの指定業者がPCを引き取りに来てリペアセンターに配送、修理後、郵送してくれる保証です。保証期間内は、基本的に修理費・郵送費など無料です。
まとめ
良い点
・このスペックで10万円切り
・メモリとストレージの増設が可能
・メタル素材でおしゃれ
・広色域sRGB 100%で画面比が16:10と縦に長いので見やすい
・2つの生体認証搭載可能
・インターフェイスが豊富でUSB4搭載
・キーが大きく、ほとんど均一のサイズで使いやすい
残念な点
・見ることは少ないが、底面カバーが樹脂素材
・排熱性能がそんなに高くないように見えた
総合評価
Ryzen 5 7535HSが搭載で10万円以下とコスパが高い機種で、しかもメモリとストレージの増設が可能なので、安くスペックアップができます。
個人的に、キーが大きく均一なサイズだったのでタイピングしやすかったのはポイントが高いです。
ディスプレイも画面比が16:10なので、16インチと言っても16:9の17インチ並みの情報が表示できるので大画面で作業がしやすいです。
また、sRGB 100%のディスプレイもあり、色彩豊かなので見やすいです。
ベンチマーク時の騒音とPC表面温度が若干高かったので、高負荷なことを長時間するような人には合わないかもしれません。