Copilot+PCのLenovo ThinkBook 16 Gen 7 Snapdragonのレビューです。
AIコアを搭載した機種で今までできなかったこともできるようになり、よりAIを活用して作業ができます。コクリエイターとか使ってて、すごく楽しいですしね。
全体的にハイスペックですが、プロセッサーにはSnapdragonを採用しており、OSは通常のWindowsじゃなくWindowsのArm版になります。
いろんなアプリとかドライバってIntelとかAMDに合わせて作られているので、タブレットやスマホに搭載されるSnapdragon(Qualcomm社)じゃ使えないものがあったり、ドライバを入れ替えたりなど普段必要ない作業が出てくることがあります。
また、アプリを使えてもエミュレーションされてて本来の性能が発揮できないなどがあるので、パソコンに詳しい人におすすめします。
ただし、Officeなど一般的に使われるようなものは普通に使えるので、ディープなことをしない場合は使えないアプリも少ないと思います。
ちなみに当サイトのライターは、同じCPUを搭載したIdeaPad Slim 5x 2-in-1 Gen 9を2024年9月からメイン機種として使い続けているので、スナドラ搭載のPCに関してはどこよりも詳しいと思います。
メーカーからレビュー機をお借りしており、スペックはSnapdragon X Plus X1P-42-100、メモリLPDDR5X-8448 16GB、SSD 512GBとなっています。
・新着セール情報
Contents
ThinkBook 16 Gen 7 Snapdragonのスペック
SoC | Snapdragon X Plus X1P-42-100 |
---|---|
メモリ | LPDDR5X-8448 16GB/32GB |
ストレージ | SSD 512GB/1TB |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス |
ディスプレイ(16型) | WUXGA/WQXGA IPS、光沢なし |
OS | Windows 11 Home Arm版 |
無線 | Wi-Fi 7 |
生体認証 | 指紋センサー |
WEBカメラ | FHD |
寸法(幅×奥行×高さ) | 356 × 248.4 × 16.7mm |
重さ | 1.82㎏ |
バッテリー(JEITA3.0) | 最大約21.8時間 |
標準保証 | 1年間 |
カラー | クラウドグレー |
価格 | 11.8万円~ |
<性能評価>
最大45 TOPSのNPUパフォーマンスを持つSnapdragon X Plus X1P-42-100を搭載しており、Cinebench 2024のマルチコアスコアはApple M1に近いスコアで、なかなかの性能です。NPU搭載なのでローカルでもAI機能が使え、飛行機などWi-Fiがない時でもAIを使って作業ができます。
メモリはLPDDR5X-8448MHzのオンボード16GBで、32GBモデルもあります。オンボードで増設ができないので、余裕があれば32GBを選んだほうが良いです。
ストレージはSSD PCIe 4.0で512GBか1TBと十分な容量です。
いつものThinkBookであればメモリやストレージの増設ができるのですが、本機は16インチと大きいのにもかかわらず増設はできません。
ディスプレイは16インチの画面比が16:10で、一般的な17インチ以上の表示量があります。解像度はWUXGA(1920×1200ドット)でIPS液晶を採用しています。色域は狭いのでクリエイティブワークには向きません。
その他のスペックはOSはWindows 11 Homeで、高画質FHD Webカメラに指紋センサーも搭載、無線は最新のWi-Fi 7に対応です。
筐体は16インチではそこそこコンパクトですが、1.82㎏もあります。ただし、84Whrの大容量バッテリーを搭載しているためで、重たいですが外出先でも最大約21.8時間と長時間使えるようにしたスペックになっています。
Copilot +PC
Copilot+PC(コパイロットプラスピーシー)と言うのは、Microsoftが「Microsoft Build 2024」で発表した新しいカテゴリのPCで、AI技術を活用するための機種と位置付けられています。
主な特徴です。
・NPU搭載
・16GB以上のDDR5/LPDDR5メモリ
・256GB以上のストレージ
・40+TOPS(1秒当たり40兆回の演算)
・終日のバッテリー寿命
・最先端のAIモデルへのアクセス
・RecallでPCで見たものを簡単に検索
・CocreatorでほぼリアルタイムにAI画像の生成及び調整
・Live Captionで40以上の言語の音声を英語に翻訳
・薄型軽量、美しいデバイス
現時点ではNPUを使い以下のアプリが使えます。
・コクリエイター
・イメージクリエイター
・Windows Studio Effect
・ライブキャプション
・リコール(近日利用可能)
まだまだ機能は少ないですが、今後どんどん増えていきます。
Arm版Windows 11でできること、できないこと
Arm版のOSって、通常のWindowsと違いできないこともあります。
以前ARM版Windows 10で使えないものとして、Google日本語入力やプリンター用ドライバーが有名でしたが、Windows 11では対応ソフトが増えました。
先述したように2024年9月から同じCPUが搭載したPCをメインPCとして1日12時間近く使い続けているのでわかるのですが、他のサイトで言及されるように「そこまで使えないアプリやドライバが多いわけじゃない」です。
ただし、実際に使えないものもあり、ドライバを更新したり代替方法を探したりと手間がかかるのも事実です。
今回はいくつか一般的なソフトやデバイスと筆者が頻繁に使うソフトを検証しました。
Microsoft Office | 〇 |
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Google日本語入力 | 〇 |
Canon製プリンターのドライバー | × |
Bambu Studio (3Dプリンタソフト) | 〇 |
Bluetoothアクセサリ (キーボード、マウス、イヤホン) |
〇 |
Xbox | △ 一部対応 |
Photoshop | 〇 |
Lightroom | 〇 |
VirtualBox | × |
Blender | 動作が重たい |
Parsec | 動作が重たい |
依然としてプリンターなどのドライバーには非対応なようで、Canonのプリンターは使えませんでしたが、メーカーがARM版ドライバーを出していれば使うことができます。
ソフト全般についてはARM版Windows 11からx64エミュレーションをサポートしているため、ARMにネイティブで対応しているソフトよりは効率が落ちますが動作可能です。
Xboxについては、クラウドゲーミングのみ表示され、他のデバイスで購入済みのゲームなどは表示されませんでした。ただし、MinecraftなどMicrosoft Storeからダウンロードできる一部のゲームはARM上でもプレイ可能です。
このことから、スナドラ搭載PCを使う人はパソコンに詳しい人が良いと思いますが、別のライターの用途(Photoshop、Lightroom、Davinci Resolve、Wordpress、Office)だと全然問題なく使えています。
バッテリー駆動時間が激長!
4セル84Whrの大型バッテリーを搭載し、動画再生時間は約21.8時間とかなり長いです。スナドラはバッテリー効率が高いので駆動時間が伸びる傾向にありますが、それに加え大きなバッテリーが搭載なので、外出先で長時間作業をする人にも合います。
ただし、本機は16インチと大きく1836gラムもあるので持ち運び向きではありません。外出先でも絶対に大画面じゃないといけないという場合以外は、14インチなどの小さなサイズをお勧めします。
メタル筐体で高い質感
筐体はサンドブラスト加工を施したアルミニウム素材で、触るとわかるほどの質感があります。
ベゼルは左右6ミリ、上は7.5ミリと細く、シャープな見た目になっています。
デュアルトーンの天板です。ミリタリーグレードのMIL-STD-810Hのテストをクリアした堅牢性があり、持ち運びも安心です。
底面カバーもメタルで、どこから見ても高級感があります。
ラウンドエッジですが、ビジネスPCらしくちょっと角ばった感じでかっこよさがあります。
寸法は横356ミリ、縦248.4ミリ高さ16.7ミリとコンパクトですが、先述したように重さは1836グラムと重たいです。
ディスプレイは180度開くので床に座って作業をすることがあるSEや大学生に合います。また、指一本でディスプレイを開くことができるので、片手に飲み物や書類を持っていても楽々起動ができます。
フルサイズの107キーで、テンキーやCopilotキー、バックライト付き、そして電源ボタンには指紋センサーが搭載しています。
主要キーはすべて同じ大きさなのでミスタイプしにくく、カーソルキーも大きいので個人的に好きなキーボードでした。テンキーも統一された大きさで見た目も良く使いやすいです。
ただし、左上の半角/全角キーとEnterキー周辺の「む」と「ろ」キーは小さくなっているので、ひらがな入力をする人は慣れるまでミスするかもしれません。
ここ最近のThinkBookのキーはThinkPadの様に湾曲しているので、ちょっとくらい中心を外しても気持ちよく中心を叩けます。
キーピッチ(キーの中心から次のキーの中心までの距離)は18.5×18.3mmでそこそここの間隔があり、キーストローク(キーを押し込む距離)は1.1mmと浅く、打鍵感はあまりないですがタイピングしやすいキーボードでした。
タッチパッドは約135.5×79.2mmと大きく、操作しやすいです。
もちろんCopilotキーもあり、私は主にメールの返信やCSS、HTMLを使うときに作ってもらったりしていますが、ファイル内容の要約などいろいろな場面で役に立ちます。
高性能Snapdragon X Plus搭載
Snapdragon X Plus X1P-42-100 | |
コア | 8 |
トータルキャッシュ | 30MB |
TFLOPS(GPU) | 最大1.7 TFLOPS |
TOPS(NPU) | 最大45 TOPS |
このSoCの最大の特徴は、AI専用のNPUコアですね。最大45TOPS(1秒間に45兆回の演算を実行可能)と高いNPU性能です。
また、多くのアプリからArm版Windows向けネイティブアプリケーションが提供されており、今まで以上に使えるアプリが多くなっています。
今回ベンチマークをとったのはCPU MarkとCinebench 2024、そしてGeekbench AIのみです。というのも、ほとんどのベンチマークがエミュレーターで動くので、本来の性能を測れないためです。
CPU Markの計測結果は19421と高い性能でした。
その他のCPUとの比較です。
スコアの目安
- 7000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 10000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 15000~・ハイエンドPCに搭載される
- 18000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
CPU Markスコア
オレンジ/本機 青/その他 赤/同じCPU別機種
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Core Ultra 9 185H | |
Ryzen AI 9 365 | |
Ryzen 7 8845H | |
Core Ultra 7 165H | |
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
Ryzen 7 8840HS | |
Core Ultra 5 135H | |
Core Ultra 7 155H | |
Core Ultra 7 258V | |
Core Ultra 5 125H | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 | |
Core i5-1335U | |
Core Ultra 5 135U | |
Core Ultra 5 125U | |
Core Ultra 7 165U | |
Core Ultra 7 155U |
Cinebench 2024のスコアで、Cinema 4DのデフォルトレンダリングエンジンであるRedshiftのパワーを利用して、CPUとGPUの能力を計測します。計測結果はマルチコア753、シングルコア108と良いスコアでした。
他のCPUとの比較です。
マルチコア性能
オレンジ/本機 青/その他 赤/同じCPU別機種
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
Ryzen 7 8845HS | |
Apple M1 Max | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 7 258V | |
Apple M1 | |
Core i7-1280P |
シングルコア性能
オレンジ/本機 青/その他 赤/同じCPU別機種
Core Ultra 7 258V | |
---|---|
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Apple M1 Max | |
Apple M1 | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 | |
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
Ryzen 3 8300GE | |
Ryzen 7 8845HS | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core i7-1280P |
Geekbench AIのONNXでCPUのAI性能を測りました。ONNXはOpen Neural Network eXchangeで、ディープラーニングや機械学習モデルのようなAIモデルの性能を計測します。
Single Precision(単精度)は1771、Half Precision(半精度)は1991、Quantized(量子化スコア)は5719と良いスコアでした。
Single Precision Score/単精度スコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen AI 9 HX 370 | |
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Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 5 125U | |
Core i7-1260P | |
Core Ultra 7 258V | |
Ryzen 5 8640HS | |
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 3 7335U |
Half Precision Score/半精度スコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
---|---|
Snapdragon X Plus X1P-42-100 | |
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Core Ultra 7 258V | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 5 125U | |
Core i7-1260P | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 3 7335U |
Quantized Score/量子化スコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
---|---|
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 | |
Core Ultra 7 258V | |
Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core i7-1260P | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 3 7335U |
5分の4K動画を撮影し、Davinci Resolveでレンダリングにかかった時間です。当然ですが、時間が短いほうが高性能です。3回計測し平均は9分3秒でした。
8コア8スレッドなので、レンダリングは時間がかかりますね。
4K動画レンダリング速度
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-1260P | |
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Snapdragon X Plus X1P-42-100 | |
Core Ultra 7 258V | |
Ryzen 5 7535U | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Core i7-14700+RTX 4060 | |
Ryzen AI 9 HX 370+RTX 4060 |
Wi-Fi 7に対応
対応周波数 | 速度 | |
IEEE802.11ac (Wi-Fi 5) |
5GHz | 6.9Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6E) |
2.4/5/6GHz | 9.6Gbps |
IEEE802.11be (Wi-Fi 7) |
2.4/5/6GHz | 46Gbps |
次世代通信規格のWi-Fi 7に対応しており、現在主流のWi-Fi 6の約5倍、低価格モデルのPCに採用されるWi-Fi 5の約13倍、現在主流のWi-Fi 6/6Eの約5倍の最大通信速度があります。また、理論上16本のストリームになり、今まで以上に多くのデバイス(理論上2倍)を接続して快適に使えます。
6GHzで最大320MHzのチャンネル幅があり、Wi-Fi 6E(最大160MHz)の2倍の帯域幅になります。
その他の特徴
16:10と縦に長いディスプレイ
ディスプレイは16インチのWUXGA(1920×1080ドット)と通常の画面アスペクト比の16:9よりも縦に長い16:10で、16インチでも17インチ並みの情報が表示されます。
表示量が多いと、持ち運び時でも生産性を落とすことなく作業ができます。
左が本機で右はsRGB 100%のディスプレイです。こんなに良いPCなのに本機の色域はNTSC 45%と言う低価格モデルに採用されるものになっています。残念ですね。
一応仕様書には2.5K sRGB 100%のディスプレイをあるのでいつか販売されるかもしれません(販売されないかもしれません)。
次は視野角のチェックです。どこから見ても四隅が暗くなったりせずにしっかりと見えます。
輝度は300ニトで、こちらは輝度の目安です。
220ニト | 室内ならなんとか使える。明るい室内では暗く見える |
---|---|
250ニト | 室内向け。 |
300ニト | 屋外の日陰でも見える(見やすいわけじゃない) |
400ニト | 屋外でも使いやすいが、直射日光が当たるとちょっと暗い |
500ニト | 屋外向け |
600ニト | 画面に直射日光が当たっても比較的見える |
グラフィック性能
グラフィック性能が高いとOfficeを使った作業や複数画面での作業、そして画像編集や動画編集がしやすくなります。
色々なベンチマークがあるのですが、本機はエミュレーターで動いたので正確な性能を測れませんでしたが簡単な画像編集くらいはできる性能です。
いくつかのベンチマークのスクショを貼っておきます。
3D Graphics Markのスコアは1639。
Fire Strikeのスコアは3614。
FFXIV黄金のレガシーは4695で「普通」。
ドラゴンクエスト10ベンチマークは5621で快適。
排熱性能
底面カバーには大きな通気口があります。
筐体内部にはファンが一つとヒートパイプが二本で、なかなか良い排熱機構です。
Cinebench 2024というベンチマークソフトを実行中の様子です。スタート直後から338度(摂氏65度)を最高値に波を打ったように上下しながら333度(摂氏60度)近辺を移動してます。
一度急にクロックが落ちていますが、比較的安定して動作しています。Snapdragonはどのモデルも波を打ったような温度変化がありますね。
この時のPC表面温度は、31.1°と低めでした。これを見ると、PCが熱すぎてクロックが落ちているわけじゃないようです。
同じくこの時の騒音値は平均60dBと、結構うるさかったです。
ファンががっつり回っているので温度は低く抑えられましたが、その代わりにちょっとうるさいという結果でした。
FHD WEBカメラ搭載
<右はプライバシーシャッターを閉じた状態>
Webカメラは高画質のFHD画質でプライバシーシャッターもあります。
ここ最近FHD画質はのカメラは標準的になりましたね。Web会議やビデオ通話などで自分の映りが良くなるので、印象アップになるかもしれません。
ズームするとわかりやすいですが、本機は毛並みもしっかり見えるほど高画質です。
Copilot+PCなのでで、自動フレーミングやポートレートライト、アイコンタクト、背景のぼかし、そしてクリエイティブフィルターなどが使え、面倒くさいWeb会議がほんの少し楽になります。
ノイズキャンセリング機能付きのデュアルマイクが搭載し、2Wスピーカーが2つあります。
音は予想していたよりも良く、ミドルの抜けもいいしハイも音割れせずに良い音、ベースもそこそこ効いています。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
最新のLPDDR5X-8448MHz搭載で、オンボード16GBになります。Memory Markで計測したら、3820とかなり良い性能でした。
ベンチマーク結果の中で上位94%という結果で、超高速メモリです。
その他のメモリとの比較です。
Memory Mark
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
本機種 | |
---|---|
LPDDR5X平均 | |
DDR5平均 | |
LPDDR5平均 | |
LPDDR4X-4266MHz平均 | |
DDR4-3200MHz平均 |
ストレージ性能
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
搭載ストレージはSSDで、512GBか1TBになります。レビュー機は512GBで、シーケンシャル速度を計測したらリード(読み込み速度)は5989MB/秒、ライト(書き込み速度)は4737MB/秒と速いです。
こちらはシーケンシャル速度の、おおよその速度です。
シーケンシャル速度
オレンジ色・・・リード 青・・・ライト
PCIe 4.0×4 | |
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PCIe 3.0×4 | |
HDD |
SDカードリーダーの速度はリード83MB/秒、ライト74MB/秒とちょっと遅いですが平均的です。
起動時間を計測しましたが、16.2秒と思ったほど早くありませんでした。遅いわけじゃないですがスナドラならもっと速いと思いました。
1回目 | 17秒 |
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2回目 | 16秒 |
3回目 | 16秒 |
4回目 | 16秒 |
5回目 | 16秒 |
平均 | 16.2秒 |
インターフェイス
インターフェイスは必要十分あると思います。
左側面にはHDMI、USB Type-C 3.2 Gen 2が2つ、そしてマイク/ヘッドフォンジャックになります。
右側面はSDカードリーダーと、USB 3.2 Gen 1(5Gbps)が2つ、ケーブルロックスロットになります。
サポート・保証
HPでは「1年間の使い方サポート」と「1年間の引き取り修理保証」が標準でついていて、電話やLINE、ツイッターでもサポートをしています。
購入時に詳しく書かれた「パソコン入門」もあるので、初めてパソコンを買う人でも設定から使い方まで、分かりやすいと思います。また、保証は最長3年まで延長でき、引き取り修理じゃなく出張修理もあります。
- 引き取り修理・・・指定業者がパソコンを引き取りに来て修理工場に配送、修理後配達される(期間内はパーツ代や配送代など無料)
- 出張修理・・・家や事務所に来て現場で修理。期間内は交換パーツ代など無料
セキュリティ
ThinkPadは、全方位から備えるサイバーセキュリティのThinkShieldによって守られており、堅牢性が高い機種になっています。
一般的なノートパソコンよりは強固ですが、セキュリティソフトをお考えの場合は「Lenovoパソコンにおすすめのセキュリティソフト」も併せて読んでみてください。
ライバル機種
ライバル機種は、IntelかAMD搭載のCopilot+PCです。こちらであればOSはいつもと同じWindows 11なので、気にすることなく今まで使っていたソフトやアプリ、ドライバーが使えます。が、価格は50%増しです。
Yoga Slim 7i Aura Edition Gen 9
最先端のAIソフトを詰め込んだ様な機種で、NPUは最大47TOPSとかなりハイスペックです。画面比が16:10の15.3インチで1.53㎏と軽く、バッテリー駆動時間は最大13.7時間と長時間作業ができます。筐体もコンパクトで薄い、そしてパワフルの機種です。ディスプレイはIPS液晶ですがPureSight Proディスプレイを採用しており、OLEDディスプレイとあまりそん色ないほど高品質です
CPU | Core Ultra 7 258V |
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メモリ | LPDDR5X 32GB |
ストレージ | SSD 最大1TB |
ディスプレイ(15.3型) | 2.8K IPS |
OS | Windows 11 Home |
無線 | Wi-Fi 7 |
生体認証 | 顔認証 |
WEBカメラ | FHD |
重さ | 約1.53㎏ |
バッテリー | 最大約13.7時間 |
価格 | 24.9万円~ |
OmniBook Ultra Flip 14-fh
今話題のAI PCで、コンパクトボディでちょっと軽めの14インチになります。最高でCore Ultra 9も搭載でき、メモリは最大32GB、2.8K OLED、そしてWi-Fi 7に900万画素と言う外付けカメラでもあまり見ない高解像度カメラが搭載です。
CPU | Core Ultra 5 226V Core Ultra 7 258V Core Ultra 9 288V |
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メモリ | LPDDR5x 16/32GB |
ストレージ | SSD 1TB |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス |
ディスプレイ(14型) | 2.8K OLED |
無線 | Wi-Fi 7 |
カメラ | 900万画素+IRカメラ |
生体認証 | 顔認証、指紋センサー |
寸法(幅×奥行×高さ) | 313 × 216 × 14.9㎜ |
重さ | 1.34㎏ |
バッテリー | 20時間 |
価格 | 19.9万円~ |
OmniBook Ultra 14-fd
今話題のAI PCで、Arm版のSnapdragonじゃなくAMD Ryzenが搭載になります。これ、待ってる人多かったんじゃないでしょうか?仕事で使うのにOSがArm版だと使いにくいですしね。メモリは最大32GBと大容量で、なんと900万画素のWebカメラです!!4K解像度が約829万画素なので、900万画素って4K以上ですね。また、最新のWi-Fi 7にも対応しています
CPU | Ryzen AI 9 365 Ryzen AI 9 HX 375 |
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メモリ | LPDDR5x 32GB |
ストレージ | SSD 1TB |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス |
ディスプレイ(14型) | 2.2K IPS タッチ |
無線 | Wi-Fi 7 |
カメラ | 900万画素+IRカメラ |
生体認証 | 顔認証 |
寸法(幅×奥行×高さ) | 315 × 227 × 16.4㎜ |
重さ | 1.57㎏ |
バッテリー | 21時間 |
価格 | 18.9万円~ |
まとめ
良い点
・Copilot+PCでパソコンを楽しめる
・NPU搭載で今まで以上に便利に
・質感の高いボディ
・発熱が少ない
・画面比が16:10で縦に長い
・バッテリー駆動時間がめっちゃ長い
・最新規格Wi-Fi 7に対応
・指紋センサー統合型電源ボタンがあるのでサインインが楽
残念な点
・Windows 11になってある程度は改善したものの、ARM版であることは依然としてデメリットになっている
・ディスプレイの色域が狭い
・バッテリー駆動時間は長いが重いので外出には不便。社内移動や宅内移動であればOK
総合評価
Copilot+PCなのでAIを活用して今まで以上に便利になった機種で、作業時間を短縮できるし、今までできなかったことがNPUのおかげでできるようになり、より楽しくPCを使えると思います。
スペックは価格以上だと思いますが、ディスプレイの色域が狭いのでクリエイティブワークに使う人は別途モニターを使わないといけないのがデメリットかなと思います。
また、Arm版のOSなので使えないドライバがあったり、エミュレーターで動いて本来の性能を発揮できないということもあります。ドライバを入れ替えたり代替策を探したりすることがあるので、パソコンに詳しい人にならおすすめできます。