Lenovo LOQ Tower 26ADR10 (AMD)のレビューです。
新しく生まれ変わったデザインで(ようやく)かっこ良くなりました(笑)。
しかも、外観だけじゃなく最右にまでこだわった造りをしおり、高い性能はもちろんのこと、静音性も排熱性能も高い機種でした。
CPUとメモリにモバイル版を使用しておりコストカットもされていますが、それでも十分に高い性能です。
レビュー機はメーカーからお借りしており、スペックはRyzen 7 8745HX、メモリ16GB(16GB×1)、RTX 5060、SSD PCIe 4.0 512GBになり、電源は500Wです。
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Contents
LOQ Tower 26ADR10 (AMD)のスペックと特徴
| CPU | Ryzen 7 8745HX |
|---|---|
| メモリ | DDR5-5600 最大64GB |
| ストレージ | SSD×2+HDD×2 |
| グラフィックス | RTX 5050 RTX 5060 RTX 5060 Ti (8GB) RTX 5060 Ti (16GB) |
| OS | Windows 11 Home/Pro |
| LAN | Wi-Fi 7 / Wi-Fi 6、1ギガビットイーサネット |
| 冷却 | 空冷 |
| 寸法(幅×奥行×高さ) | 205 × 404.5 × 437.1ミリ |
| 重さ | 最大構成時10.5kg |
| 電源 | 500W 80PLUS Silver |
| 標準保証 | 1年間(Legion Ultimate Support) |
| 価格 | 14.4万円~ |
<性能評価>
CPUはノートパソコン用で8コア16スレッドのRyzen 7 8745HXが搭載で、CPU Markは約3.2万と高いスコアでした。
メモリはDDR5-5600でメモリスロットは2つあり最大64GB、ストレージはSSD PCIe 4.0で最大2枚搭載可能、そして3.5インチHDDを2基搭載できます。
グラフィックボードはRTX 5050、5060、そして2種類の5060 Tiが選べます。ミドルクラスの性能ですが、レビュー機搭載のRTX 5060でゼンレスゾーンゼロをFHD 最高画質でプレイしたら戦闘シーンは60fpsほどでした。
高画質では重たいゲームはきついです、画質調整をすると結構多くのゲームがプレイできます。
LANはWi-Fi 6か最新のWi-Fi 7に対応し、1ギガビットイーサネットを搭載で高速安定通信が可能です。
電源は80PLUS Silverで、500Wとそこまで大きくないです。
CPUクーラーを合わせたファンは最大6つで、すべてRGBライティング付きになります。
インターフェイスは多く、USB-Aは6つ、USB Type-Cが1つ、そしてライン出力やHDMI、そしてグラボについているHDMIとDisplayPort3つになります。
カスタマイズ可能なライティング

ファンはカスタマイズから選択でき、最大5つ+CPUクーラーの6つになります。

<普通は机の下に置いていますが、撮影用に机の上に移動しています>
レビュー機には全面2基と背面1基がありRGBファンは多いのですが、前面がシースルーパネルじゃないのでライティングが控えめに見えますね。

部屋の電気を消すと、ギラギラと言うわけじゃないですが派手で明るいです。
筐体をチェック

2025年からLOQはかっこよくなりましたね。左右にメッシュ状の大きな通気口があり、がっつりとフレッシュエアーを吸い込みます。
ライティングをONにすると、前面の通気口からライティングが見え、左側面は強化ガラスパネルを採用し、ここから筐体内部がはっきりと見えます。
光らせても光らせなくてもかっこいいです。

右側面です。

裏配線で、きれいにまとめられていますね。自分でやるとホントに大変なんですよね。

左側面のガラスパネルを外した状態です。内部もすっきりしており、空気の循環もよさそうです。

天面には細かいメッシュの大きな通気口があり、ここでもがっつりとフレッシュエアーを吸い込んでくれます。
細かいメッシュ構造なので埃の侵入も防ぎやすい造りですね。

底面にも通気口があります。この上には電源ユニットがあり、発熱が大きい電源を直接冷やせる設計です。LOQはLegionに比べ低価格ですが、しっかりとこだわりを持って作られていますね。

電源は500W 80PLUS Silver(変換効率88%)になります。せめてGOLD(変換効率90%)だったらよかったですが、コストカットされてますね。

背面です。リアファンのところと電源ユニットがある部分に排気口があります。

天面のインターフェイスはUSB 3.2 Gen 1(5Gbps)が2つにUSB 3.2 Gen 2 Type-C(10Gbps)、コンボジャック、そして電源ボタンです。

背面にはHDMI、はRJ45、USB 2.0が4つ、ライン出力、そしてHDMIが1つにDisplayPortが3つとなります。
非常に高い排熱性能と静音性

レビュー機には以下のファンが搭載で、トップファンもあります。
・CPUクーラー
・120mmリアファン
・120mmフロントファン×2
・120mmトップファン×2(レビュー機には無し)
今まで紹介してきたように通気口が多いし、静音性を高めた隠しエアーダクトもあり、排熱性能も静音性もすごく高いです。
Fire Strikeを計測時にPCの温度を、そしてCinebench 2024計測時に騒音値を計測しました。
GPU真後ろから温度を計測し、バランスモード時は34.1度、より高い性能が出るパフォーマンスモード時は36.5度とどちらもかなり低い温度でした。
騒音値はバランスモードで平均約36dB、パフォーマンスモードで40dBと、ゲーミングPCにしてはかなり静かでした。
静音性と排熱性能はすごく高いです。
少しの拡張性あり

筐体内部にアクセスするには、左側に見える大きなネジを外してパネルを外します。

サイドパネルを外した状態です。

搭載メモリはDDR5-5600MHzで、メモリスロットが2つあり最大64GBまで増設できます。メモリもモバイル用でSodimmになります。
ストレージはSSD PCIe 4.0を1枚増設でき、3.5インチHDDを2基搭載可能です。
ベンチマーク検証
CPUには8コア16スレッドのRyzen 7 8745HXが搭載しており、モバイル向けCPUとは言え高い性能です。
メモリはDDR5-5600 16GB(1枚)、そしてRTX 5060になります。
CPU Mark検計測結果

CPU性能を測るCPU Markスコアは、32118と高いスコアでした。
下の比較表にあるCPUはデスクトップ版になり、本機はモバイル版になります。
スコアの目安
- 7000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 10000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 15000~・ハイエンドPCに搭載される
- 18000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
CPU Markスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
| Core Ultra 7 265K/OMEN | |
|---|---|
| Core i7-14700 | |
| Core i7-14700F | |
| Core i7-14700T | |
| Core i5-14600 | |
| Core i5-14500 | |
| Ryzen 7 8745HX | |
| Core i5-14400 | |
| Core i5-14400F | |
| Ryzen 5 8500G | |
| Core i3-14100 | |
| Core i3-14100 | |
| Ryzen 3 8300GE | |
| Core i3-14100T |

Cinebench 2024のスコアで、Cinema 4DのデフォルトレンダリングエンジンであるRedshiftのパワーを利用して、CPUとGPUの能力を計測します。
マルチコアは913、シングルコアは109と高いスコアです。
マルチコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
| Core Ultra 7 265K/ | |
|---|---|
| Core i7-14700 | |
| Ryzen AI 9 HX 370 | |
| Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
| Ryzen 7 8745HX | |
| Ryzen 7 8845HS | |
| Apple M1 Max | |
| Snapdragon X Plus X1P-42-100 | |
| Ryzen 5 8500G | |
| Core Ultra 5 125H | |
| Ryzen 5 8640HS | |
| Core Ultra 7 258V | |
| Apple M1 | |
| Core i7-1260P | |
| Ryzen 3 8300GE | |
| Ryzen 5 7535U |
シングルコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
| Core Ultra 7 265K | |
|---|---|
| Core i7-14700 | |
| Core Ultra 7 258V | |
| Ryzen AI 9 HX 370 | |
| Apple M1 Max | |
| Apple M1 | |
| Ryzen 7 8745HX | |
| Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
| Snapdragon X Plus X1P-42-100 | |
| Ryzen 5 8500G | |
| Ryzen 3 8300GE | |
| Ryzen 7 8845HS | |
| Core Ultra 5 125H | |
| Ryzen 5 8640HS | |
| Ryzen 5 7535U | |
| Core i7-1260P |
Geekbench AI計測結果

Geekbench AIのONNXでCPUのAI性能を測りました。ONNXはOpen Neural Network eXchangeで、ディープラーニングや機械学習モデルのようなAIモデルの性能を計測します。
Single Precision(単精度)は4504、Half Precision(半精度)は1969、Quantized(量子化スコア)は7646と高いスコアでした。
Single Precision Score/単精度スコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
| Ryzen 9 9955HX3D | |
|---|---|
| Core Ultra 7 255HX | |
| Core Ultra 9 275HX | |
| Ryzen AI MAX+ 395 | |
| Ryzen 7 8745HX | |
| Core i7-14700HX | |
| Ryzen AI 9 HX 370 | |
| Ryzen AI 9 HX 375 | |
| Core Ultra 5 125H | |
| Core Ultra 5 125U | |
| Core i7-1260P | |
| Core Ultra 7 258V | |
| Ryzen 5 8640HS | |
| Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
| Ryzen 5 7535U | |
| Ryzen 3 7335U |
Half Precision Score/半精度スコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
| Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
|---|---|
| Ryzen 9 9955HX3D | |
| Core Ultra 7 255HX | |
| Core Ultra 9 275HX | |
| Ryzen AI MAX+ 395 | |
| Ryzen 7 8745HX | |
| Ryzen AI 9 HX 370 | |
| Core i7-14700HX | |
| Ryzen AI 9 HX 375 | |
| Core Ultra 7 258V | |
| Core Ultra 5 125H | |
| Ryzen 5 8640HS | |
| Core Ultra 5 125U | |
| Core i7-1260P | |
| Ryzen 5 7535U | |
| Ryzen 3 7335U |
Quantized Score/量子化スコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
| Ryzen 9 9955HX3D | |
|---|---|
| Ryzen AI MAX+ 395 | |
| Core Ultra 7 255HX | |
| Core Ultra 9 275HX | |
| Ryzen 7 8745HX | |
| Core i7-14700HX | |
| Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
| Ryzen AI 9 HX 370 | |
| Ryzen AI 9 HX 375 | |
| Core Ultra 7 258V | |
| Core Ultra 5 125H | |
| Core Ultra 5 125U | |
| Ryzen 5 8640HS | |
| Core i7-1260P | |
| Ryzen 5 7535U | |
| Ryzen 3 7335U |
Fire Strikeスコア比較:RTX 5060の実力とモード差
NVIDIA GeForce RTXシリーズはリアルタイム レイトレーシングが可能で、3Dの描写が現実世界のように見えます。
「レイトレーシング」とは、光線(光)がどのように動くか追跡して表現する技術で、これを「リアルタイム」でシミュレートし描写する技術なんです。また、fpsを落とさずに画質を上げることが出来るDLSSにも対応しているので、より鮮明な映像が楽しめます。

ベンチマークは、Legion Hubでバランスモードとパフォーマンスモードの設定にして計測しました。


DirectX 11で動作するFire Strikeをバランスモードで計測すると32873、パフォーマンスモードだと33009と誤差程度の差になりましたが、3DMark公式サイトで紹介されている平均値をどちらも上回る高い性能です。
Fire Strike
オレンジ色・・・本機種 青・・・平均値 赤・・・同じグラボの平均
| RTX 5080 | |
|---|---|
| RTX 5070 Ti | |
| RTX 4080 | |
| RTX 5070 | |
| 本機・パフォーマンスモード | |
| 本機・バランスモード | |
| RTX 4070 | |
| RTX 5060 | |
| RTX 4060 Ti | |
| RTX 4060 |

少し重ためのFFXIV黄金のレガシーは、FHD最高品質で18297で非常に快適でした。
4K動画レンダリング時間計測

5分の4K動画を撮影し、Davinci Resolveでレンダリングにかかった時間です。当然ですが、時間が短いほうが高性能です。3回計測し、平均は2分7秒でした。すごく速いです
4K動画レンダリング速度
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
| Core i7-1260P | |
|---|---|
| Ryzen 5 7535U | |
| Core Ultra 5 125H | |
| Core Ultra 7 258V | |
| Ryzen 5 8640HS | |
| Ryzen 5 8500G+RTX 4060 Ti | |
| Ryzen AI 9 HX 370 | |
| Ryzen 7 8745HX+RTX 5060 | |
| Core i7-14700+RTX 4060 | |
| Core Ultra 7 265K+RTX 4060 | |
| Core Ultra 7 265K+RTX 4070 Ti Super |
ゲームプレイ時のFPSと使い心地を検証

ゼンレスゾーンゼロをFHD・最高画質でプレイをしたら、戦闘シーンでfpsは平均約60fps、ルミナスクエアを散策しているときは100fpsくらい行きましたが、光の描写が高負荷なところでは50fpsくらいまで急激に落ちました。
ゼンレスゾーンゼロって重たいゲームですが、ホビーユーザーであれば高画質で十分快適にプレイができます。もっとfpsが欲しいという場合は画質やほかの設定を下げるとよいです。
メモリ性能を計測

メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
搭載メモリはDDR5-5600MHzの16GB1枚で、先述したように最大64GBに増設できます。
Memory Markの計測結果は2775と、メモリ1枚にしては良いスコアでした。
その他のメモリとの比較です。
Memory Mark
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
| LPDDR5X平均 | |
|---|---|
| DDR5平均 | |
| 本機種DDR5 | |
| LPDDR5平均 | |
| LPDDR4X-4266MHz平均 | |
| DDR4-3200MHz平均 |
シーケンシャル速度とPC起動時間

ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
搭載ストレージはSSD PCIe 4.0 512GBになり、シーケンシャル速度を計測したら、リード(読み込み速度)は7081MB/秒、ライト(書き込み速度)は5947MB/秒と非常に速いです。
こちらはシーケンシャル速度の、おおよその速度です。
シーケンシャル速度
オレンジ色・・・リード 青・・・ライト
| PCIe 5.0 | |
|---|---|
| PCIe 4.0 | |
| PCIe 3.0 | |
| HDD |
起動時間を5回計測した平均は16.4秒とゲーミングPCとしては速く、一般的なPCと比べても遜色のない速さです。
| 1回目 | 18秒 |
|---|---|
| 2回目 | 16秒 |
| 3回目 | 16秒 |
| 4回目 | 16秒 |
| 5回目 | 16秒 |
| 平均 | 16.4秒 |
Wi-Fi 7に対応+1ギガイーサネット搭載
| 対応周波数 | 速度 | |
| IEEE802.11ac (Wi-Fi 5) |
5GHz | 6.9Gbps |
| IEEE802.11ax (Wi-Fi 6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
| IEEE802.11ax (Wi-Fi 6E) |
2.4/5/6GHz | 9.6Gbps |
| IEEE802.11be (Wi-Fi 7) |
2.4/5/6GHz | 46Gbps |
次世代通信規格のWi-Fi 7に対応しており(デフォルトではWi-Fi 6、カスタマイズから変更)、現在主流のWi-Fi 6の約5倍、低価格モデルのPCに採用されるWi-Fi 5の約13倍の最大通信速度があります。また、理論上16本のストリームになり、今まで以上に多くのデバイス(理論上2倍)を接続して快適に使えます。
6GHzで最大320MHzのチャンネル幅があり、Wi-Fi 6E(最大160MHz)の2倍の帯域幅になります。
また、1ギガビットイーサネットが搭載しているので、無線でも有線でもサクサク使えます。
サポート・保証

標準で1年間の「引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、最長4年まで延長できます。
引き取り修理とは、家などの指定住所にLenovoの指定業者がPCを引き取りに来てリペアセンターに配送、修理後、郵送してくれる保証です。保証期間内は、基本的に修理費・郵送費など無料です。

また、カスタマイズモデル以外には標準で、「ゲーミングに特化した24時間サポート・Legion Ultimate Support」が付いています。このサポートの特徴は、パソコンの不具合の対処法や使い方の事だけじゃなく、最新ゲームの推奨環境やゲームを快適にプレイする上での知識・どうやったら勝てるかなども提供しています。
しかも、スタッフはゲームに精通した熟練プレイヤーなので、専門用語(ゲーム用語)やコミュニティ用語での会話が可能です!
このサポートのおかげで、初心者でも気軽にゲーミングPCデビューできるようになりましたね。
まとめ
良い点
・排熱性能と静音性がすごく高い
・全体的に性能が高い
・ゲーム時も静か
・若干の拡張性あり
・控えめなライティングだが部屋を暗くするとライティングが生きる
・簡単に内部にアクセスできる
・Wi-Fi 7対応+1ギガビットイーサネットで高速安定通信が可能
・Legion Ultimate Support付き
残念な点
・電源がSilverじゃなくせめてGOLDだったら嬉しかった
総合評価
これ、発売当初から目をつけていた機種なのですが、レビューをしてみてより好きになりました。
デスクトップ版のCPUよりも安いのでモバイル版のCPUを使っていますが十分な性能があり、それでいて価格が抑えられているので文句もありません。
何よりもここまで静音性と排熱性能が高いとは思っていませんでした。これは、長時間ゲームをする人にも合うし、動画・画像編集などのクリエイティブワークをする人にも向いていますね。
使いやすい、メンテしやすい、サポートも手厚いです。




