CPUには「Zen 3」アーキテクチャのRyzen 5 5600H/Ryzen 7 5800Hが搭載可能で、かなり性能が高くなっており、グラフィックボードにはRTX 3060が搭載できるので、グラフィック性能も高めです。
総合的に見てミドルハイクラスのゲーミングPCで、価格も比較的安い16.6万円(GTXモデルは10万円)からとなっています。
Contents
Legion 560のスペックレビュー
CPU | Ryzen 5 5600H Ryzen 7 5800H |
---|---|
メモリ | 最大32GB |
ストレージ | SSD 最大1TB |
グラフィックス | NVIDIA GeForce GTX 1650 NVIDIA GeForce RTX 3060 |
ディスプレイ(15.6型) | FHD IPS液晶 Dolby Vision |
リフレッシュレート | GTXモデル・120Hz RTXモデル・165Hz |
無線 | WiFi6、Bluetooth v5.2 |
有線 | 100BASE-TX/1000BASE-T |
オーディオ | Nahimicオーディオ |
生体認証 | ― |
Microsoft Office | Office Home &Business 2019搭載モデルあり |
寸法 | 362.6 x 260.6 x 22.5㎜(~25.8㎜) |
重さ | 2.4㎏ |
バッテリー | 約7時間 |
電源 | 230W/300W |
保証 | 1年間 Legion Ultimate Support |
価格 | 10万円~ |
パソコンの頭脳であるCPUは、クラス最高性能のRyzen 7 5800HかRyzen 5 5600Hです。最大で8コア16スレッドのモンスターCPUです。このCPUを見ただけで、使うのが楽しみですよね。
また、グラフィックボードにはNVIDIA GeForce RTX 3060です!RTX 30シリーズはなかなか手に入らないなか、比較的供給に余裕があるモデルなので今のところ「在庫有り」になっています。
ちなみに仕様書にはRTX 3070の名前あるので、もしかすると今後追加されるかもしれません。
メモリはDDR4-3200MHzで、2スロット・最大32GB、ストレージは爆速のSSD PCIe 3.0×4が最大1TB搭載可能です。パソコンの起動やゲームのロード、ソフトの立ち上げも速いですね。
ディスプレイはFHD IPS液晶で、視野角も広く、コントラスト比も最大1000:1と高いです。また、色域がsRGB 100%と高いので、Web用画像編集にも向いているし、ハイダイナミックレンジなので色も鮮やかに描写されます。(RTXモデルのみ)
ここ最近のLenovoゲーミングPCは、ディスプレイに力を入れていますね。ゲーマーにもクリエイターにも合うディスプレイを搭載していることが多いです。
もちろん有線接続可能で、WiFi6もあるので、部屋にLANケーブルが届かない人でも比較的安定した高速回線で通信できます。
旧モデルとの比較
<左・本機種/右・Legion 550>
旧モデルのLegion 550 AMDとの比較です。(メモリ・SSD・バッテリーは最大値)
本機種 | Legion 550 | |
CPU | Ryzen 7 5800H Ryzen 5 5600H |
Ryzen 5 4600H |
メモリ | 32GB DDR4/3200MHz | 16GB DDR4-3200MHz |
ストレージ | SSD 最大1TB | SSD 512GB |
ディスプレイ | FHD IPS HDR sRGB 100% | FHD IPS |
リフレッシュレート | 最大165Hz | 120Hz |
GPU | GTX 1650 RTX 3060 |
GTX 1650Ti |
電源 | 230W/300W | 170W |
重量 | 2.4㎏ | 2.3㎏ |
価格 | 10万円~(GTX) 16.6万円~(RTX) |
約16万円~ |
プロセッサーがRyzen 4000シリーズから5000シリーズにパワーアップし、メモリもストレージも倍増、特に電源が大きくなっているのでより高いパフォーマンスを発揮できます。
また、旧モデルはGTX 1650 Tiでしたが、本機種ではRTX 3060も搭載できるので、プレイできるタイトルが大きく増えました。
価格もかなり安くなり、GTX 1650搭載モデルは約10万円から、RTX 3060搭載モデルは16.6万円からとなっています。
筐体は若干本機種の方が大きいので、エアフローがよくなっていると思います。
こちらは搭載CPUのPassmarkスコアの比較です。
[visualizer id=”21908″ lazy=”no” class=””]ライバル機種
<左から本機種・560 Pro・760>
本機種と似たような最新機種との比較です。(メモリ・SSD・バッテリーは最大値。スマホは表を右にスクロールできます)
本機種 | Legion 560 Pro | Legion 760 | |
CPU | Ryzen 7 5800H Ryzen 5 5600H |
Ryzen 7 5800H | Ryzen 7 5800H Ryzen 9 5900HX |
メモリ | 32GB | ||
ストレージ | SSD 1TB | ||
グラフィックス | RTX 3060 GTX 1650 |
RTX 3070 | RTX 3070 RTX 3080 |
ディスプレイ | FHD IPS 15.6型・画面比16:9 |
2.5K IPS HDR sRGB 100% 16型・画面比16:10 |
2.5K IPS HDR sRGB 100% 16型・画面比16:10 |
リフレッシュレート | 120/165Hz | 165Hz | 165Hz |
電源 | 最大300W | 300W | 300W |
価格 | 10万円~ | 約23万円(量販店モデル) | 20.4万円~ |
本機種はミドルハイクラスのスペックで、価格も安くカジュアルゲーマーからガチゲーマー、そしてクリエイターにも合う機種になっています。ライバル機種と比較すると、本機種の特徴はコスパの高さになります。
Legion 560 Proは量販店モデルなので、公式サイトでは販売していません。16型のディスプレイにRTX 3070が搭載、そして2.5Kディスプレイと高品質です。欠点(?)としては、量販店モデルなので価格が高めと言うところです。
Legion 760は560 Proと似ていますが、より高い性能にでき、価格が安いという違いがあります。
全機種、若干色が違っていますね。写真右に行くにつれて、明るい色になっています。
[visualizer id=”21915″ lazy=”no” class=””]グラフィックボードの性能は表のままですが、GTX 1650<RTX 3060<RTX 3070<RTX 3080と数字が大きい方が高い性能です。
GTX 1650はカジュアルユーザー向けのエントリークラスで、中量級ゲームくらいまではできるものもあり、画像編集などもできます。
メリット・デメリット
良い点
・低価格ハイスペック
・プロセッサー性能がデスクトップCPU並み
・SSDがPCIe 3.0×4と高品質
・キーボードライトをレインボーカラーにできる
・カーソルが大きいので操作しやすい
残念な点
・筐体は樹脂素材
・指紋センサーや顔認証なし
筐体が樹脂素材と言うのは実は普通で、通常、ハイエンドモデルのみアルミニウム素材が使用されています。また、いつも疑問に思うのですが、なんでゲーミングノートには生体認証が無いんでしょうね?あったら楽なんですけどね。
Legion 560 Proの特徴
Legionは他のゲーミングPCに比べ、ベゼルが細くおしゃれですね。正面から見たら「ザ・ゲーミングPC」と言う感じがしないです。
側面を見ると「ゲーミングPC」独特の排気口があるので、っぽいですね。
寸法は幅362.6㎜、奥行き260.6㎜、高さ22.5㎜で、大学ノートA4サイズ(297×210㎜)と比べると、幅+6.5㎝、奥行き+5㎝で、厚さは1円玉(直径20㎜)より若干大きいくらいです。
幅は、千円札2枚分+千円札の短辺(376㎜)
奥行きは、1Lペットボトルの高さ(250㎜)
とほぼ同じです。
ディスプレイは約180°まで倒せるので、自分が見やすい角度に調整することができます。
カラーはファントムブルーという黒っぽい色で、素材は合成樹脂になります。Legion 750iやLegion 760は上位モデルなので、トップにもボトムにもアルミニウムを使用しています。
ディスプレイは、ボディに乗っかっているように見えますね。
冷却機能
吸気口が大~きくとられており、排気口も左右と背面に合計4つあります。エアフローがいいので、クロック数も下がりにくく、ハイパフォーマンスが長続きしますね。
筐体内部はきれいにまとまっていて、ベイパーチャンバーという熱伝導性を上げる仕組みになっていますね。チャンバーと言うのは板のことですが、この黒い部分にCPUやグラボの熱を拡散させる仕組みなんです。なので、CPUやGPUのみが熱くならずに、全体に拡散させて冷やす仕組みです。
<背面の排気口>
Lenovo Legion AIエンジンが搭載で、ゲームの起動を識別し、CPUとGPUのパワー配分を最適化、CPUを使うゲームでもGPUを使うゲームでも高いパフォーマンスを発揮できます。また、ゲームを最高フレームレートでプレイできるようにしたりと、色々やってくれます。
キーボード
キーボードはLegion TrueStrikeが搭載で、1.5㎜のキーストローク(キーを押し込む距離)にソフトランディングスイッチがあるので、コマンドの入力がしやすいです。
4つの部分にLEDライトニングがあり、見やすいホワイトバックライトもあります。暗い部屋でプレイしていても、キーが見やすいです。
CPU
Ryzen 7 5800H | Ryzen 5 5600H | |
---|---|---|
アーキテクチャ | Zen 3 | Zen 3 |
コア/スレッド | 8/16 | 6/12 |
GPUコア | 8 | 7 |
基本クロック | 3.2GHz | 3.3GHz |
ブーストクロック | 4.4GHz | 4.2GHz |
キャッシュ | 16MB | 16MB |
TDP | 45W | 45W |
CPUは最新のRyzen 5000シリーズが搭載で、その中でも最新の「Zen 3」アーキテクチャになります。実はRyzen 5000シリーズって、旧アーキテクチャ・Zen 2を使ったものもあり、上位モデルのみ新アーキテクチャになっているんです。
Zen 2とZen 3の変更点はいろいろありますが、大まかなものは以下になります。
- コアからアクセスできるL3キャッシュが倍増(パフォーマンス向上)
- IPCが19%向上し、電力当たりのパフォーマンスが最大24%UP
- シングルスレッドの性能が最大23%UP
- マルチスレッドの性能が最大108%UP
- バッテリー効率が上がった
スコアの目安
- 2000~・ネットサーフィンでもストレスを感じるほど
- 5000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 7000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 10000~・ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
↓グラフをタップすると数値が表示されます↓
[visualizer id=”21935″ lazy=”no” class=””]念のために行っておきますが、Ryzen 7の下にあるCore i9-10900はデスクトップ用のハイエンドCPUですよ!デスクトップ用より性能が高いって・・・すごいですね。
こちらはマルチコア性能とシングルコア性能を数値化した、CineBench R20です。
[visualizer id=”21937″ lazy=”no” class=””]さすがにデスクトップ向けCore i9の方が高い性能ですが、ノートパソコン用のCPUの中では群を抜いて高い性能ですね。
グラフィックス
RTX 3060 Laptop GPU | GTX 1650 mobile | |
アーキテクチャ | Ampere | Turing |
プロセス | 8nm | 12nm |
CUDAコア | 3840基 | 896基 |
RTコア | 30(第2世代) | – |
Tensorコア | 120(第3世代) | – |
ブースト周波数 | 1560MHz | 1560MHz |
メモリタイプ | GDDR6 | GDDR6 |
メモリ帯域 | 336GB/秒 | 192GB/秒 |
メモリバス幅 | 192bit | 128bit |
メモリ容量 | 6GB | 4GB |
TGP | 130W | 50W |
RTX 30シリーズになりRTコアは第2世代に、Tensorコアは第3世代になったので、レイトレーシング性能やDLSS性能が高くなっていますね。GTXはレイトレ非対応です。
- レイトレーシングとは、光線(光)がどのように動くか追跡して表現する技術で、これを「リルタイム」でシュミレートし描写する機能
- DLSSは、fpsを落とさずに画質を上げることができる機能
こちらは3Dグラフィック性能を測る3Dmark Fire Strike Graphicsのスコアですが、RTX 3060は前世代のRTX 2060に比べ20%ほど性能が高くなっています。
もちろん、ゲームだけでなく、Adobe Premiere CCやPhotoshopなどで動画編集や画像編集もがっつり使えるほどのスペックです。
ゲームベンチマークスコア
こちらは各ゲームのベンチマークスコアで、単位はfps(1秒間に更新されるコマ数)になります。通常、60fps以上が「快適」で、それ以下はカクツキがあったりします。
RTX 3060です。
[visualizer id=”21946″ lazy=”no” class=””]GTX 1650です。
[visualizer id=”21950″ lazy=”no” class=””]GTX 1650だとできるゲームが限られますが、人気の虹6やApex、Fortniteなどは比較的プレイしやすいです。
ディスプレイ
モデル 解像度 |
光沢/液晶 | コントラスト比 | 輝度 | 色域 | その他 |
RTX3060 FHD |
なし/IPS | 1000:1 | 300nit | sRGB 100% | Dolby Vision Free Sync/G-Sync |
GTX1650 FHD |
なし/IPS | 800:1 | 250nit | NTSC 45% | Free Sync |
FHD | フル・ハイディフィニションで解像度は1920×1080。一般的なディスプレイ | ||||
光沢 | 光沢ありは発色が良い反面、自分や背景が映り込みしやすい。光沢無しは映り込みがしにくい | ||||
液晶 | IPS液晶はコントラスト比が高く、視野角も広い | ||||
リフレッシュレート | 1秒間更新できるコマ数。RTX 3060モデルは165Hz、GTX 1650モデルは120Hz | ||||
nit | 明るさを表す単位。通常250~300前後が標準 | ||||
色域 | sRGB 100%は、Web用画像編集にも向いているほどの色域。NTSC 45%は普通のノートパソコンに搭載される色域 | ||||
Dolby Vision | Dolby独自のHDR(ハイダイナミックレンジ)規格。最大輝度を高め、より大きなコントラストに滑らかなグラデーション、そして高い色域を表現できる | ||||
Free Sync/G-Sync | テアリングやスタッタリングが起こらないようにする技術 |
ディスプレイは2種類あり、RTX 3060を選択したらリフレッシュレートが165Hzで、色域もsRGB 100%と高いです。こちらの場合はゲーマーにも嬉しいし、クリエイターにも嬉しい品質があるのでゲームもするクリエイター、もしくはクリエイティブワークをするゲーマーにもおすすめです。
GTX 1650モデルは一般的なディスプレイの品質ですが、リフレッシュレートは高めの120Hzです。NTSC 45%と色域が低い(普通)なので、sRGB 100%のディスプレイと比べて見ると、色が鮮やかではありません。
<左・NTSC 45%/右・sRGB 100%>
ちなみに、ディスプレイ上部のWebカメラには電子式プライバシーシャッターがあるので、カメラを必要としないときはシャッターを閉じておくとプライバシーも守られます。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する場所で、大きなメモリは、より大きなデータをより速く処理できます。
本機種にはDDR4-3200MHzが搭載で、現行最高クラスのもので処理速度はかなり速いです。メモリスロットが2つあり、最大32GBまで搭載できます。
またメモリはデュアルチャンネルメモリー(メモリ2枚使用)なので、メモリを1枚しか使用しないときに比べ、処理速度はかなり速いです。
ストレージ
SSD(PCIe) | SSD(SATA) | HDD | |
最大データ転送速度 | 最大32Gbps | 最大6Gbps | ~600Mbpsほど |
平均起動時間 | 10秒~15秒 | 15秒前後 | 30秒~2分(新品の場合) |
温度 | 熱くなりにくい | 熱くなりにくい | 熱くなりやすい |
価格 | 高い | 中価格 | 安い |
ストレージはM.2 PCIe NVMe 3.0×4が搭載で、パソコンの起動もデータ移動も速く、ゲームのロード時間も短いです。
バッテリー駆動時間
バッテリーは4セル・58.8Whと比較的大きなもので、最大使用時間は約7時間になります。また、約2時間で満タンに充電できます。
WiFi6
次世代通信規格のWiFi6に対応しており、混雑した回線でも安定した高速通信が可能なので、自宅やカフェなどのWiFiでも使いやすくなりますね。
WiFi6は旧規格のWiFi5よりも、同時により多くのデバイスに電波を飛ばすことができ、最大通信速度もWiFi5より約40%速くなっています。
- WiFi5の最大通信速度・・・6.9Gbps
- WiFi6の最大通信速度・・・9.6Gbps
部屋にLANケーブルが届かないと言う人でも比較的高速回線で使えますが、ゲームであれば有線接続がベターですね。
インターフェイス
右側面インターフェイスには、電子式プライバシーシャッターとUSB 3.0があります。
左側面インターフェイスには、USB-C 3.1(Display Port出力機能付き)とマイク/ヘッドフォンジャックがあります。
背面には、イーサネット(RJ45)、USB-C 3.1(Display Port出力機能・Power delivery対応)、USB-A 3.0、HDMI、Powered USB-A 3.0、そして電源ジャックになります。
USB-C 3.1は最大データ転送速度が10Gbpsで、USB-A 3.0は5Gbpsになります。データ移動や外付けHDDなどに入っているゲームをするときは、USB-C経由がいいですね。
サポート・保証
LenovoのゲーミングPCには「ゲーミングに特化した24時間サポート・Legion Ultimate Support」が標準で付いています。このサポートの特徴はパソコンの不具合の対処法や使い方の事だけじゃなく、最新ゲームの推奨環境やゲームを快適にプレイする上での知識・どうやったら勝てるかなども提供しています。
しかも、スタッフはゲームに精通した熟練プレイヤーなので、専門用語(ゲーム用語)やコミュニティ用語での会話が可能です!
保証は1年間引き取り修理で、万が一の際にLenovo指定業者がPCを引き取りに来て、リペアセンターに配送、修理後、郵送してくれるサービスで、保証期間内は郵送費などは無料です。
また、保証やサポートは最長4年まで延長できます。
まとめ
最高クラスのCPU搭載で、ミドルハイクラスのRTX 3060も搭載可能、しかも価格が16.6万円(GTXモデルは10万円から)とコスパが高いですね。色域もsRGB 100%と高いものがあるので、色鮮やかで没入感も増すと思います。
GTXモデルはカジュアルユーザー向けで、「3Dゲームをやってみたい」と言うユーザーにも買いやすい価格で、重いタイトルでない限りそこそこプレイできます。
RTXモデルは性能も品質も高く、がっつりゲームをやる人にも合うし、クリエイターにも合うスペックです。