Lenovo IdeaPad Slim 560i Pro(16) (第11世代インテル)のレビュー

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普段使い用のIdeaPadシリーズで、上位モデルのProシリーズになります。スペック的にはThinkPadやYogaに近い、というか同じで、プロのクリエイターにも使いやすい機種になっています。

2.5K解像度のディスプレイに、最新の11世代のハイパフォーマンスCPUが搭載、そしてバッテリー駆動時間が最大20時間と外出にも向いた機種です。1.9㎏と持ち運びには重たいですが、「どこでもがっつり作業をしたい人」に向いた機種になっています。

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IdeaPad Slim 560i Pro(16)のスペックレビュー

Lenovo IdeaPad Slim 560i Pro(16)の正面

CPU Intel Core i5-11300H
Intel Core i7-11370H
メモリ 最大16GB
ストレージ SSD 512GB
グラフィックス NVIDIA GeForce MX450
ディスプレイ
画面比16:10
16型 WQXGA(2.5K)  光沢なし
OS Windows 10 Home
無線 WiFi6、Bluetooth 5.1
オーディオ Dolby Atmos
生体認証 顔認証(IRカメラ)
寸法 356x251x16.9㎜
重さ 1.9㎏
バッテリー 最大20時間
保証 1年間
価格 10.3万円~

パソコンの頭脳であるプロセッサーには、最新の第11世代CPUの「ハイパフォーマンスモデル」Hシリーズが搭載で高い性能になっていますね。普段使い用の性能と言うよりも、ゲーミングPCやクリエイターPCに搭載されるようなハイエンドCPUです。

メモリは8GBか16GBと大きいですが、オンボードのみなので増設はできません。16GBを選んでおくと、先々も安心して使えると思います。

ストレージはM.2 PCIe NVMeで、高速モデルですね。パソコンの起動も、データ移動もサクサクできます。また、Thunderbolt 4もあるのでビジネス用途としても使いやすいですね。

ディスプレイは2.5Kで、画面の縦横比が通常の16:9じゃなく縦が長い16:10なので、より多くの情報が一度に表示されます。IdeaPadではほとんど見ない高品質ディスプレイです。また、sRGB 100%と広色域なので画像編集をするクリエイターにも合いますね。

グラフィックスは内蔵グラフィックスでなく、外部グラフィックボードのMX450が搭載です。11世代の内蔵グラフィックスであるIris Xeも性能が高いですが、MX450はビデオメモリが2GBあるので若干使い勝手が上がります。

オーディオにはこだわりのドルビーアトモスが搭載で、高品質の音を楽しめます。

寸法はちょっと大きめの15型くらいで、重さは1.9㎏とこのサイズのパソコンにしては軽いかなと言うくらいです。持ち運びに向いているわけではないですが、大画面でしっかりと作業ができるので、学生や外出先でもがっつり使いたいビジネスパーソンにおすすめです。

また、本機は量販店モデルなので、街の電気屋さんや楽天などで販売されています。

公式サイト

楽天

兄弟機種

Lenovo IdeaPad Slim 560i(16)と比較機種の筐体

IdeaPad Proシリーズは現在本機を含め3種類あります。

本機種 Slim 560 Pro Slim 560i Pro 14型
CPU Core i5-11300H
Core i7-11370H
Ryzen 5 5600H
Ryzen 7 5800H
Core i5-1135G7
Core i7-1165G7
メモリ 16GB
ストレージ SSD 512GB
グラフィックス MX450 内蔵Radeonグラフィックス
GTX 1650
Iris Xe
ディスプレイ 2.5K 2,2K
無線 WiFi6
バッテリー 20時間 14時間 17時間
重量 1.9㎏ 1.89㎏ 1.38㎏
価格 10.3万円~ 10.1万円~ 9.6万円~

全機種に共通して「アルミニウム素材」「画面比が16:10」「WiFi6」「sRGB 100%」と、ここ最近のハイエンドモデルのスタンダードに沿った仕様になっており、IdeaPadと言うよりは上位モデルのYogaシリーズに近い機種です。

14型のみ2.2Kですが、画面のサイズを考えると2.5kと目立って差があるわけではありません。これらの機種は、CPUの性能や持ち運びをするかどうかで選ぶといいと思います。

CPUの性能を表すPassmarkスコアです。Ryzenが飛びぬけて高いですね。

Passmarkスコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen 7 5800H  21683
Ryzen 5 5600H  18366
Core i7-11370H  12630
Core i5-11300H  11450
Core i7-1165G7  10620
Core i5-1135G7  10098

こちらはCinebench R23で、マルチコア性能はパソコンの総合性能、シングルコア性能はゲームやクリエイティブワークをするときに指標にする性能です。

Passmarkスコア

オレンジ色・・・マルチコア 青・・・シングルコア

Core i7-11370H 5812
1517
Core i5-11300H 5349
1394
Ryzen 7 5800H  12969
 1445
Ryzen 5 5600H  9974
1374
Core i7-1165G7 6070
1504
Core i5-1135G7 5913
1343

シングルコア性能は、インテルの方が高いですね。

購入のポイント

  • インテルCPUはシングルコア性能が高いので、クリエイティブワークに向いている
  • Ryzenはマルチコア性能が高いので、総合的なパソコンの性能が高い
  • 14型は持ち運びがしやすいが、この3機種の中では小型なので一番画面が小さい(と言っても15型並みのサイズ)
  • 16型はディスプレイが大きいので見やすいが、持ち運びがしにくい

メリット・デメリット

メリット

・Core i7はシングルコア性のも高く、クリエイティブワークもしやすい
・ディスプレイが高解像度で色域も広い
・Thunderbolt 4搭載!
・アルミニウム素材で高級感がある

残念な点

・量販店モデルなので、価格が若干高い

IdeaPad Slim 560i Pro (16)の特徴

Lenovo IdeaPad Slim 560i Pro(16) 正面

まず目につく特徴として、ベゼル(画面の黒い枠)の細さですね。画面比率は91%で、2021年に入り画面比が80~88%のPCが出てきましたが、91%というのはレアですね。

Lenovo IdeaPad Slim 560i Pro(16) 左側面

寸法は幅356㎜、奥行き251㎜、高さ16.9㎜で、16型としては小型です。

Ideapadの15型と比べて見ます。

奥行き 厚さ 重さ
本機種 356㎜ 251㎜ 16.9㎜ 1.9㎏
Slim 550i 356.7㎜ 233.1㎜ 17.9㎜ 1.66㎏
Flex 550i 357.6㎜ 237.9㎜ 17.9㎜ 1.8㎏

本機種は画面の縦横比が16:10と縦に長いので奥行きはどうしても他の機種より長くなりますが、幅は15型よりも若干小さく、厚さは一番薄いです。

Lenovo IdeaPad Slim 560i Pro(16) 閉じた状態の右側面

重量は1.9㎏と若干重たいため、持ち運びが多い人はIdeaPad Slim 560i Pro 14型が良いかもしれません。

Lenovo IdeaPad Slim 560i Pro(16) 閉じた状態

エッジが丸く薄いので、おしゃれですね。

Lenovo IdeaPad Slim 560i Pro(16) 天板

天板はシンプルで、Lenovoのロゴがあるだけです。

Lenovo IdeaPad Slim 560i Pro(16) 底面

底面の吸気口は大きく取られており、編み込んだようなデザインになっています。こだわっていますね。キーボード上部にも排気口があり、エアフローが良くなっています。

底面に2Wのスピーカーが2つあり、オーディオはドルビーアトモスです。Netflixや映画館でも使用され始めた新しい音響で、特徴は最大で9.1.6chのサラウンディングと、ここからもそこからも音が聞こえる感じです。臨場感が増しますね。

素材

Lenovo IdeaPad Slim 560i Pro(16) 後ろから

IdeaPadではProシリーズのみで、素材は天板も底面もアルミニウムを使用しています。通常、IdeaPadはSlim 5シリーズがアルミニウム+樹脂、Slim 3シリーズが樹脂素材なので、さすがProシリーズと言ったところですね。

高級感があるだけじゃなく手触りもいいし、熱にも強く耐久性も高いです。

キーボード

Lenovo IdeaPad Slim 560i Pro(16)のキーボード

キーボードはテンキー付きで、カーソルキーが下に出っ張っていますね。ゲーミングPC用のキーボードと同じ仕様です。個人的にカーソルキーの押し間違えが多いので、本機の様になっていると使いやすいですね。

CPU

Core i5-11300H Core i7-11370H
開発コード Tiger Lake
アーキテクチャ 10nm SuperFin
コア/スレッド 4/8
グラフィックス Iris Xe
基本クロック 3.1GHz 3.3GHz
ブーストクロック 4.4GHz 4.8GHz
キャッシュ 8MB 12MB
TDP 35W

プロセッサーは最新の第11世代CPUで、ハイパフォーマンスモデルのHシリーズが搭載です。ただし、こちらは省電力モデルのHシリーズになり、ゲーミングPCなどに搭載されるCore i5-11500Hなどは45Wと高めになっています。

10世代CPUまでは通常版とHシリーズできれいに分かれていたのですが、11世代になり、通常版<本CPU<通常Hシリーズと3種類になっていますね。

スコアの目安

  • 2000~・ネットサーフィンでもストレスを感じるほど
  • 5000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
  • 7000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
  • 10000~・ゲーミングPCなど専門的な機種に搭載されることが多い

↓グラフをタップすると数値が表示されます↓

Passmarkスコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core i5-11500H  17472
Core i7-11370H  12630
Core i5-11300H  11450
Core i7-1165G7  10620
Core i5-1135G7  10098
Core i7-1065G7  9063
Core i5-1035G1  8010
Core i3-1005G1  5188

本機種搭載のCore i5-11300Hでも、通常版のCore i7-1165G7より高い性能ですね。通常7000以上あればビジネス用途でも快適に使え、クリエイターPCが1万以上なので、本機種は文句なしに使い勝手が高いです。

こちらはCinebench R23で、マルチコア性能はパソコンの総合性能で、シングルコア性能はゲームやクリエイティブワークをするときに指標にする性能です。

Cinebench R23スコア

オレンジ色・・・マルチコア 青・・・シングルコア

Core i7-11800H  12180
 1492
Core i5-11500H  9532
1492
Core i7-1165G7 6070
1504
Core i5-1135G7 5913
1343
Core i7-11370H 5812
1517
Core i5-11300H 5349
1394
Core i7-10510U 3271
1102

 

グラフィックス

グラフィックスNVIDIA GeForce MX450が搭載です。

MX450
アーキテクチャ Turing
CUDAコア 896
ベースクロック 1395MHz
ブーストクロック 1575MHz
メモリタイプ GDDR6
メモリ帯域幅 80GB/秒
メモリ速度 12Gbps
メモリ容量 2GB

GDDR6でCUDAコア896基、VRAMが2GBとエントリークラスのグラフィックボードで、Officeワークや複数画面を使う作業に向いていますが、画像編集やちょっとした動画編集もやりやすくなりますね。

Video Card Benchmarks

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

GTX 1650 mobile 6968
MX450 3715
Core i7-1165G7  3681
Core i5-1135G7  2898
MX250  2582
Core i3-1115G4  2118
UHD  888

一番上のGTX 1650はエントリークラスのゲーミングPCに搭載されることが多いもので、MX450の倍くらいの性能になりますね。これを見てわかるように、MX450はゲームなどには向いていないです。

ディスプレイ

Lenovo IdeaPad Slim 560i Pro(16)のディスプレイ

解像度 光沢/液晶 コントラスト比 輝度 色域
2.5K
2560×1440
なし/IPS 1200:1 350nit sRGB 100%
光沢 光沢ありは発色が良い反面、自分や背景が映り込みしやすい。
光沢無しは映り込みがしにくい
液晶 IPS液晶はコントラスト比が高く、視野角も広い
コントラスト比 最小輝度と最大輝度の差。
差が大きいとより力強い描写が可能
nit 明るさを表す単位。通常250前後が標準
色域 sRGB 100%は、Web用画像編集にも向いているほどの色域

画面比が16:10と縦に長いので、今まで以上に多くの情報が一度に表示されます。元々16型なので大きな画面ですが、より大きな画面なので大きな文書を読む人や、Officeなどを使う人は特に使いやすくなっています。

また、2.5K解像度で色域もsRGB 100%と広いので、画像編集に向いていますね。詳細までしっかりと編集しやすいです。

NTSC45%とsRGB 100%の比較

こちらは、左がNTSC 45%(一般的なノートパソコンのディスプレイ)と、sRGB 100%のディスプレイを一眼カメラで撮影し、並べたものになります。リサイズ・圧縮しているので変色していますが、右の方が明らかに鮮やかな色になっていますね。

Lenovo IdeaPad Slim 560i Pro(16)のWebカメラ

Webカメラはもちろん、IRカメラもあるので、顔認証でサインインは一瞬です!

公式サイト

メモリ

メモリはデータを一時的に保存する場所で、パソコンの作業台になります。メモリが大きいと、より大きなデータが扱え、より速く処理されます。

本機種搭載メモリはDDR4-3200MHzで、現行最高の動作周波数(MHz)があるので、処理速度が速いです。ただしメモリスロットは無しでオンボードのみなので、画像編集などを考えている人は16GBを選んだ方がいいです。

ストレージ

ストレージはSSD(ソリッド・ステート・ドライブ)で、ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動などにも関わる重要なパーツなんですね。

SSD PCIe 3.0×4 HDD
最大データ転送速度 32Gbps 6Gbps
平均起動時間 10秒~15秒 30秒~2分(新品の場合)
温度 熱くなりにくい 熱くなりやすい
価格 高い 安い

本機種にはM.2 SSD PCIe NVMe PCI Express 3.0×4が搭載で、処理速度がかなり速いです。パソコンの起動もソフトの立ち上げも、データ移動も快適にできます。

バッテリー駆動時間

バッテリーは4セル・75Whrとかなり大きく、最大バッテリー駆動時間は20時間(Core i7は最大17時間)になります!こんなに性能が高いCPUを搭載しているのに、これはすごいですね。

丸一日外出する場合でも、モバイルバッテリーや充電アダプターは必要ない人がほとんどだと思います。

WiFi6

WiFi6とは次世代通信規格で、今まで以上に「より多くのデバイスに同時に電波を飛ばす」ことができ、最大通信速度も9.6Gbpsと現行のWiFi5より40%ほど早くなっています。

カフェや大学のWiFiなど多くの人が使う回線でも、安定した高速通信がしやすくなっています。

インターフェイス

Lenovo IdeaPad Slim 560i Pro(16)の左側面インターフェース

左側面インターフェイスには電源コネクタ(USB-C 2.0)、HDMI、Thunderbolt 4、ヘッドフォン/マイクジャックがあります。

Lenovo IdeaPad Slim 560i Pro(16)の右側面インターフェース

右側面インターフェイスにはSDカードリーダー、USB-A 3.0 Gen 1(最大データ転送速度5Gbps)が2つになります。

Thunderbolt 4があるので使い勝手が大きく上がり、データ移動もめちゃくちゃ速いです!

新規格のThunderbolt 4の主な機能です。

  • Power delivery対応、DisplayPort出力機能付き、DC-in機能付き
  • 最大データ転送速度40GB/秒が2mのケーブルでも出る(以前は0.8mまで)
  • PCIeの転送速度は32GB、ストレージ転送速度は最大3000Mbps
  • 4Kディスプレイ2台同時に出力可能
  • 8K出力にも対応

サポート・保証

本機種は1年間引き取り修理保証に、電話やチャットなどでのサポートがあり、最長3年まで延長できます。また、Premium Careと言うサポートにアップグレードができ、こちらは24時間365日専任のエージェントが電話対応します。(通常サポートは夕方6時まで)

IdeaPadの保証とサポート 詳細

引き取り修理とは、家などの指定住所に引き取り業者が取りに来てくれるので楽です。自分でリペアセンターに送らなくていいし、Lenovoの契約業者が来るので安心です。また、修理は国内でやっており、NECのコンピューター事業所で対応しているので、日本クオリティだし、修理、返送も比較的早いです。

まとめ

プロセッサーはハイパフォーマンスモデルのHシリーズが搭載で、メモリもストレージも高速モデルが搭載、そしてThunderbolt 4があるのでとにかく使い勝手が高い機種ですね。

ディスプレイが2.5Kと高解像度でsRGB 100%と色域も広いので、普段使い用と言うよりは画像編集をするクリエイターやビジネス用途に合うかなと思います。もちろん、普段使い用で使えば他人とはレベルの違うハイクオリティPCとして自慢もできるほどです。

欠点らしい欠点がない機種なので、多くの人が満足いく機種だと思います。

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