Lenovoの人気デスクトップシリーズIdeaCentreに、最新のゲーミングモデルが登場しました。
最新世代10世代のCPUに、グラボはNVIDIA GeForce GTX 1650 Super/NVIDIA GeForce RTX 2060が搭載なので、パワフルにゲームもプレイできます。
WiFi6にも対応なので、部屋にLANケーブルが届かない人でも高速通信でインターネットが使えます。
詳しい理由は後述しますが、電源の容量が低いので、「毎日パソコンを使うけどゲームも動画編集も時々しかしない人で、高性能の普段使いPCが欲しい人」はこの機種はぴったりです。
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Lenovo IdeaCentre Gaming 550iのレビュー
<モニターは別売りです>
CPU | Intel core i5-10400 Intel core i7-10700 |
---|---|
メモリ | 8GB、16GB(最大32GB) |
ストレージ | HDD 最大1TB+SSD 最大1TB |
グラフィックス | NVIDIA GeForce GTX 1650 Super NVIDIA GeForce RTX 2060 |
ディスプレイ最大解像度(RTX 2060) | 7680x4320(Display Port) 7680x4320(HDMI) |
ディスプレイ最大解像度(GTX 1650 Super) | 5120×3200(Display Port) 4096x2160(HDMI) |
WiFi6 | 対応 |
Bluetooth | Bluetooth v5.0 |
光学ドライブ | 無し |
電源 | 310W・380W |
同梱 | キーボード、マウス |
サイズ(幅x奥行x高さ) | 145x292x365㎜ |
重さ | 最大11.6㎏ |
保証 | 1年間 |
価格 | 9.4万円~ |
Intel製の最新CPUの上位モデル・Core i5/i7が選べ、メモリも8GB/16GB(メモリ増設したら32GB)、ストレージはHDDとSSDのデュアルストレージが可能です。
まぁ、困る事はほとんどないという鉄板の構成ですね。2020年販売モデルは基本スペックが昨年に比べても上がっているので、大抵の用途に対応できるようになっています。
グラフィックボードはミドルスペックのGTX 1650 Superか、ハイエンドモデルのRTX 2060搭載なのでほとんどのゲームは高いフレームレートで遊べますね。
ただし、電源があまり大きくないですね。最大消費電力以上の電力は供給できますが、ぎりぎりです。まぁ、この辺も安さの秘訣でしょう。
旧モデルとの比較
<左/本機種・右/T540 Gaming>
旧モデルのIdeaCentre T540 Gamingとの比較です。(メモリ・ストレージ・電源は最大値)
本機種 | T540 Gaming | |
CPU | Core i5-10400 Core i7-10700 |
Core i5-9400 Core i7-9700 |
メモリ | 32GB | 32GB |
ストレージ | SSD + HDD | SSD + HDD |
グラフィックス | GTX 1650S RTX 2060 |
GTX 1650~1660Ti |
無線 | WiFi6 | WiFi5 |
電源 | 380W | 310W |
重量 | 最大11.6㎏ | 6.2㎏ |
価格 | 9.4万円~ | 8.7万円~ |
パソコンの頭脳であるCPUが9世代から10世代に上がり、グラフィックボードも上位モデルのRTX 2060が搭載可能に変わりました。最大電源も大きくなり、重さも重くなっています。
CPUの性能を表すPassmarkスコアです。10世代CPUになり、40%ほど性能が高くなっています。
[visualizer id=”23812″ lazy=”no” class=””]グラフィック性能を表すFire Strike Graphicsのベンチマークです。ミドルクラスのRTX 2060が搭載できるので、プレイできるタイトルの幅も広がりますね。
[visualizer id=”23810″ lazy=”no” class=””]ライバル機種
<左から本機種・Gaming 550 AMD・Legion T550i>
本機種と似たような機種との比較です。(メモリ・ストレージ・電源は最大値。スマホの人は表を右にスクロールできます)
本機種 | Gaming 550 AMD | Legion T550i | |
CPU | Core i5-10400 Core i7-10700 |
Ryzen 5 3600 | Core i5-10400 Core i7-10700 |
メモリ | 32GB | 32GB | 128GB |
ストレージ | SSD + HDD | SSD + HDD | SSD + HDD |
グラフィックス | 最大RTX 2060 | GTX 1660 Super | 最大RTX 3070 |
無線 | WiFi6 | WiFi6 | WiFi6 |
電源 | 380W | 310W | 650W |
重量 | 11.6㎏ | 5.8㎏ | 14㎏ |
価格 | 9.4万円~ | 8万円~ | 10.1万円~ |
まずはCPUの性能を表すPassmarkスコアです。Core i5は若干性能が低く、Core i7とRyzen 5 3600は同じくらいの性能です。
[visualizer id=”23827″ lazy=”no” class=””]次は、グラフィック性能を表すFire Strike Graphicsのベンチマークです。
[visualizer id=”23833″ lazy=”no” class=””]Legion T550iはハイエンドモデルのRTX 3070も選べるので、ガチゲーマーにも合いますね。また、同じスペックでも電源が大きい方がパフォーマンスも上がるので、電源が大きい方がより使いやすいです。
購入のポイント
- 本機種・・・カジュアルユーザー向け
- Gaming 550 AMD・・・同じくカジュアルユーザー向けで、電源が一番小さいが一番低価格
- Legion 550i・・・ガチゲーマーも満足するスペック
メリット・デメリット
良い点
・比較的低価格
・デュアルストレージ可能
・メモリの増設可能
・WiFi6対応なので、LANケーブルが部屋に届かない人でも使いやすい
残念な点
・普段使い用のPCなので、電源が普通サイズ
IdeaCentre Gaming 550iの特徴
外観はLenovoの通常のゲーミングPC・Legionと違って、ちょっとシンプルですね。他社のゲーミングPCかと思うくらい、デザインが違います。まぁ、中には一定数「ゲーミングPCの外観が嫌い」な人はいるので、こういうモデルもありですね。
本体正面下には青のLEDライトが付いているので、少しはゲーミングPCらしさもあります。また、正面にはUSB 3.0×2、USB 3.0 Tupe-Cが一つ、マイク/イヤフォンジャック、メディアカードリーダー(SDカード、SDHCカード, SDXCカード)が付いています。
ただし、光学ドライブが付いていないのでDVDなどを見たり焼いたりする人は、外付けドライブの購入が必要です。
サイズは13.6L・幅145㎜、奥行き292㎜、高さ365㎜と、普通のパソコンより若干小型ですね。重さは11.6㎏と、ゲーミングPCにしては軽い方です。
筐体上部の出っ張った部分は取っ手になっているので、移動する時などに持ちやすいです。
背面はカバーを開けるとUSBx2、オーディオポート、LANケーブルポート(イーサネットコネクター)があり、グラボにDisplay Portx3、HDMIが一つついています。(GTXはDisplay Portが2つになります)
電源
先ほど少し言いましたが、電源が小さいんですよね。
GTX 1650 Super搭載モデルはおおよその最大消費電力が合計・約240Wくらいですが、310Wの80PLUS Bronzeの電源ユニットから供給されるのは最大約254Wです。(電力変換効率が82%~85%のため)
ぎりぎりです。
380W(80Plus Bronze)だと約311Wの最大電力供給があるので、比較的十分な電力供給があります。
RTX 2060モデルではおおよその消費電力の合計が約300Wで、380W電源(311W供給)でもぎりぎりですね。
当然使えますが、パソコンの寿命が短そうですね。人間に例えたら分かりやすいですが、100%の力で走ると長い距離を走れないですが、60%の力ならより長い距離が走れますよね?
電源も同じです。全力疾走させないように、大きめの電源が必要なんです。
パソコンを使うのが時々という人なら、まぁ、問題はすぐに発生しにくいですが、毎日がっつりゲームをする人は、Legion T550iというゲーミングPCを購入した方が安全・安心ですね。こちらはGTX 1650 Superが400Wで、RTX 2060が650Wです。十分な電力供給量があります。
もしくは、毎日パソコンを使うけどゲームも動画編集も時々しかしない人で、高性能の普段使いPCが欲しい人はこの機種はぴったりです。
ゲームをしなければ過剰に電力が必要と言うわけじゃないので、問題ないです。
CPU
CPUはパソコンの頭脳で、性能が高ければパソコンもサクサク動くし、性能が低ければ動きが遅いです。
本機種搭載のCPUは最新10世代のCore i5とCore i7なので、安心して使えます。
Intel core i5-10400 | Intel core i7-10700 | |
開発コード | Comet Lake | Comet Lake |
製造プロセス | 14nm | 14nm |
コア/スレッド | 6/12 | 8/16 |
ベースクロック | 2.9GHz | 2.9GHz |
ターボブースト時 | 4.3GHz | 4.8GHz |
キャッシュ | 12MB | 16MB |
TDP | 65W | 65W |
赤文字の部分は他のCPUと比べて、特に性能が高い部分です。
クロック数は数字が大きい方が、「同じ時間内に処理できるデータ量」が上がります。本機種ではかなり大きい方です。
キャッシュも大きめなので、良く使うデータの高速表示が可能ですね。
下のグラフは、CPUの性能を表すPassmarkスコアのグラフになります。(グラフをタップすると数値が表示されます)
[visualizer id=”12541″ lazy=”no” class=””]スコアは7000くらいあればビジネス用途でがっつり使っても問題ないくらいですが、IdeaCentre Gaming 550iのCPUはCore i5が13470、Core i7が18023と、超高性能になっています。
さすがゲーミングPCなので、高性能CPUが搭載されています。
また、CPUの性能でコアとスレッドも大事なのですが、本機種ではCore i5が6コア12スレッドのハイスペックで、Core i7が8コア16スレッドのモンスタークラスになっています。
6コアもめちゃくちゃ性能が高いですが、8コアってやばいですね。なんでも快適にできちゃいますよ。
コアとスレッドは簡単に言うと、「数字が大きいと同時に処理できるデータ量」が上がります。
例として2コアと4コアで紹介しますが、上の図の通りで、コアとスレッドが大きいとデータを同時に処理できる道が増えるので、パソコンがサクサク動きます。
4コア8スレッドでも多いのですが、本機種ではかなり多くなっていますね。
グラフィックス
NVIDIA GeForce GTX 1650 Super | NVIDIA GeForce RTX 2060 | |
GPUアーキテクチャ | Turing Shaders | Turing |
CUDAコア | 1280 | 1920 |
Gigaレイ/秒 | 無し | 5 |
ベースクロック | 1530MHz | 1365MHz |
ブーストクロック | 1725MHz | 1680MHz |
メモリタイプ | GDDR6 | GDDR6 |
メモリ容量 | 4GB | 6GB |
TDP | 100W | 160W |
NVIDIA GeForce RTXシリーズは、リアルタイムトレーシングが可能なので、ゲームの描写力がかなり向上しています。「レイトレーシング」とは、光線(光)がどのように動くか追跡して表現する技術で、これを「リルタイム」でシュミレートし描写する技術なんです。
ガラスに反射する景色や、光の反射具合なども現実の様に描写されます。
下のグラフは、各グラフィックボードの性能を表すFire Strike Graphicsのベンチマークスコアです。
[visualizer id=”12547″ lazy=”no” class=””]GTX 1650 Superはミドルクラスの性能で、プロも使う動画編集ソフト・Adobe Premiere Proも快適に使えるレベルです。
RTX 2060はスコアが約1万6000と高く、ゲームも編集も高いレベルで快適に行えます。
ゲームベンチマークスコア
下のグラフは各ゲームのベンチマークスコアで、単位はfps(リフレッシュレート・1秒間に更新できるコマ数)です。60以上は「快適」で、20くらいになるとカクカクしてゲームも出来ません。
まずはNVIDIA GeForce GTX 1650 Superのベンチマークスコアです。
[visualizer id=”9583″ lazy=”no” class=””]重量級のゲームは高画質では60fps下回るものも有るので、標準画質に設定を落とした方がよさそうですね。
RTX 2060です。
[visualizer id=”9571″ lazy=”no” class=””]かなり重たいRed Dead Redemption2は高画質だとギリギリ60を下回りますが、他の重いゲームは高画質でも大丈夫ですね。
メモリ
メモリはパソコンの作業台で、大きい方がより大きなデータ、より多くのデータを扱えます。
本機種では8GBか16GBになっていますが、メモリスロットが2つあるので最大32GBまで増設できます。
まぁ、16GBあれば困ることは無いと思いますが、より大きいメモリが欲しい人にも対応しています。
搭載メモリは2933MHzなので、一般的に使用されるメモリ・2400MHz、2666MHzよりも処理速度が速く、高速表示が可能です。
ストレージ
ストレージはSSD(ソリッド・ステート・ドライブ)搭載か、HDD(ハードディスクドライブ)+SSDのデュアルストレージが選べます。
搭載されているSSDはM.2 PCle-NVMeで、データ転送速度の理論値は40GB/秒とかなり速いです!
しかもSSDはHDDに比べデータ転送速度の理論値が数十倍速いので、パソコンも超高速起動出来るし、ゲームのロード時間も短縮できます。
最大で1TB以上搭載できるので、容量に困る事はあまりないかと思います。
WiFi6
次世代通信規格のWiFi6は、スマホの5Gと共に注目されている高速通信になります。
IdeaCentre Gaming 550iではWiFi6対応なので、部屋にLANケーブルが届かない場合でも高速回線で使うことが出来ます。
ただし、ルーターが対応していないといけないので、対応していない場合は新たにこういった↓ルーターの購入が必要です。
おすすめモニター
本機種にはマウスとキーボードが付いているのですが、モニターを持っていない場合は購入が必要です。
上の画像のモニターは、「ゲーミングに必要な機能を兼ね揃えた」もので、おすすめです。
FHD | フル・ハイディフィニション、解像度1920x1080 |
---|---|
TN液晶 | 視野角が狭く、横からモニターを見ると薄暗く見える角度もある |
WLED液晶 | 色純度が高いので発色が良く、軽量、視野角が広い |
リフレッシュレート | 144Hz・1秒間に切り替わるフレームの数。大きければ大きいほど滑らか描写になる。144Hzは性能が高い |
応答速度 | 1ms(0,001秒) |
輝度 | 300nit・ディスプレイの明るさを表す。250前後あれば標準 |
インターフェイス | HDMI, Display Port, ヘッドフォン |
チルト | モニターの傾き可能角度・前5度、後ろ22度傾けることが可能 |
フリッカーフリー | フリッカー(画面のちらつき)がない(出にくい) |
ブルーライト軽減機能 | モニターから出る青い光(ブルーライト)は、長時間みると目が疲れるため、ブルーライトが軽減できる機能付き |
AMD Radeon FreeSyncテクノロジー搭載 | 遅延のない滑らかな描写が可能 |
保証 | 3年間 |
液晶はTN WLED液晶で、WLED液晶は発色が強く視野角も広いし、寿命も長いので保証が3年も付いています。
まとめ
CPUやグラフィックボードの性能は高いのでおすすめの機種なのですが、前述したように電源に不安があるので、「普段使いの高性能PC」が欲しい人におすすめです。もしくはGTX 1650Sを選択するかですね。
がっつりゲームをする人は、やっぱりゲーミングPCのLegionシリーズがおすすめですね。