ドコモから、レノボ製のミドルクラス 8インチタブレットが発売開始しました。以前はauで販売されているTab P11 5GがLenovo製でしたが、今回はドコモからです。
7~8インチの小型タブレットって性能が低いものが多いのですが、本機は小型アンドロイドタブレットの中では、高い性能になります。
元々小型タブレットは、電子書籍を読むのに向いているサイズなので、そこまでスペックが必要なかったということもありますが、本機ではちょっとゲームをしたり、ちょっと重ための作業もできます。
価格は一括払いで64,790円、2年で返却する「いつでもカエドキプログラム」を使うと31,416円になります。
これプラス、ドコモの回線契約が必要になり、ドコモユーザーなら最安値のプランは5Gデータプラス(月1100円)になります。
ドコモ―ユーザー以外は、最安値でも月々3150円(ギガライト 月1GB)かかるので、正直言って購入するメリットは少ないと思います。
dtab Compact d-52Cのスペック
カラー | ミスティブルー、ストームグレー |
---|---|
SoC | Snapdragon 695 |
メモリ | 4GB |
ストレージ | 64GB |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス |
ディスプレイ(8.4型) | WUXGA TFT液晶 |
OS | Android 12 |
通信 | 5G/4G LTE、Wi-Fi 5 |
SIM | eSIM(通話非対応) |
カメラ | フロント/リア共に800万画素 |
生体認証 | 指紋センサー、顔認証 |
寸法(高さ×幅×厚さ) | 約201×129×8.3mm |
重さ | 318g |
バッテリー | 5000mAh |
防水 防塵 |
IPX3 IP5X |
標準保証 | 1年間 |
価格 | 64,790円(一括) 31,416円(いつでもカエドキプログラム) |
タブレットの頭脳であり、一番重要なSoCはSnapdragon 695で、結構高い性能になります。筆者は10.6インチで、スナドラ680搭載のLenovo Tab M10 Plus 3rd Genを使っていますが、それよりも高い性能なので、結構使い勝手は良いと思います。
メモリは標準サイズの4GB、そして、ストレージは64GBになります。ストレージは最大1TBのmicroSDカードを搭載できるので、容量の心配はなさそうです。
ディスプレイは1920×1200のWUXGAで、8.4インチの小さな画面なので高精細です。ただし、TFT液晶なので豊かな色彩ではありません。
無線は5Gと4G LTE、そしてWi-Fi 5に対応しています。Wi-Fi 5なのが気になりますが、モバイルデータ通信は高速です。
小型タブレットなのでもうちょっとカメラの性能を上げてくれたら嬉しかったですが。フロントとリア共に800万画素になっています。この解像度なので?ほとんど使うことはないと思いますが、Twitterなどの SNSや、身分証明のためのセルフィーくらいなら使えると思います。
その他のスペックは、OSにはAndroid 12を搭載し、8.4インチで318gと標準的な重さ、バッテリーは大容量5000mAhになります。8.4インチなので、片手で持つこともできます。
防水性能は9段階で下から4番目のIPX3、防塵性能は7段階で上から2番目のIP5Xになっています。キッチンで使ったり、砂の多い公園で使うくらいなら大丈夫であろう等級になっています。
今使っているスマホが小さいので、ちょっと大きめのサイズが欲しい人や、電子書籍を頻繁に読む人、無線キーボードをつなげて、多くのメールに返信するような人に合いますね。もしくは、ちょっと高いですがカーナビ代わりにもできます。
外観
画面が小さいのでベゼル(画面の黒い枠)が大きく見えますが、一般的なサイズで、コンパクトだと思います。
寸法はこちらになり、厚さは8.3㎜とスマホに比べるとちょっと薄いです。
・高さ201㎜(≒500mlペットボトル 20.5㎝)
・幅129㎜(≒パスポートの縦 12.8㎝)
ハンドバックなどに入れて、持ち運びができるサイズです。
カラーは、ミスティーブルーとストームグレーの2種類があり、ミスティーブルーは爽やかでおしゃれですね。
こちらは、ストームグレーです。
指紋認証統合の、電源ボタンです。
反対側には音量ボタンがあります。
本機には、今現在、こういったスタンドが付属品としてきます。ただし。試供品と記載されているので、いつまであるかわかりません。
充電やデータ転送ができる、USB 2.0 Type-Cが下部にあります。でも、この価格の機種でUSB 2.0はマイナスポイントですね。データ転送速度は480Mbpsなので、ファイル移動をするときは、時間に余裕があるときにした方が良いです。
ディスプレイはWUXGA(1920×1200ドット)で、TFT液晶です。高解像度ですが、そこまで良い液晶じゃないですが、電子書籍用と考えたら十分だと思います。とは言え、6万円もするタブレットだったら、一般的にOLED液晶やIPS液晶(NTSC 72%以上)などの高品質なものが搭載しているので、ちょっと割高感があります。
リフレッシュレートは一般的な60Hzです。
カメラは「ザ・タブレット」と言ったスペックで、フロント/リア共に800万画素となっています。写真は、スマホで撮った方がいいですね。
Snapdragon 695のベンチマーク
Snapdragon 695 | |
コア | 8コア(2+6) |
クロック | 最大2.2GHz/最大1.8GHz |
GPU | Adreno 619 |
SoCはbig.LITTLで、省電力性のコアと高負荷な作業をするコアの2種類があり、低負荷な作業は省電力コアを使うので、バッテリー駆動時間が伸びるという特徴があります。
Geekbench 6はクロスプラットフォームのベンチマークで、CPUやGPUコンピューティングのスコアを計測できます。
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Geekbench5 マルチコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Snapdragon 8+ Gen 1 | |
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Snapdragon 870 Tab P12 Pro |
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MediaTek Kompanio 1300T | |
Snapdragon 695 | |
Snapdragon 750G | |
Snapdragon 690 5G Lenovo TAB6 |
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Snapdragon 730G Tab P11 Pro |
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Snapdragon 680 | |
Snapdragon 662 Tab P11 |
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Unisoc T610 | |
MediaTek Helio P22T | |
MT8166 Tab M7 (3rd Gen) |
Geekbench5 シングルコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Snapdragon 8+ Gen 1 | |
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Snapdragon 870 Yoga Tab 13 |
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Snapdragon 870 Tab P12 Pro |
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Snapdragon 695 | |
MediaTek Kompanio 1300T | |
Snapdragon 750G | |
Snapdragon 690 5G Lenovo TAB6 |
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Snapdragon 7c Gen 2 Duet 560 Chromebook |
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Snapdragon 730G Tab P11 Pro |
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MediaTek Helio G90T Yoga Tab 11 |
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Snapdragon 680 | |
Snapdragon 662 Tab P11 |
|
MediaTek Helio P22T | |
MT8166 Tab M7 (3rd Gen) |
Lenovoから販売されているタブレットの中では上位モデルで、性能はすごく高いです。ちなみに、筆者が電子書籍用に2021年に購入したTab M7はぶっちぎりで最下位ですが、遅いなりにそこそこ動いています。
また、筆者使用のTab M10 Plus 3rd Genよりもぜんぜん高い性能なので、使いやすいと思います。
まとめ
SoCの性能は高く、重ための作業もできるほどで、電子書籍などの読み物用として購入したら、困ることはないスペックです。
ただし、SoC以外のスペックは「並」で、とりわけ特徴があるわけでもありません。
本機はドコモユーザーであれば、新たに回線契約をしなくていいので購入しやすいと思いますが、ドコモ以外のユーザーであれば、検討することはないと思います。
また、筆者は6万円くらいのタブレットも2つ持っていますが、一般的にこの価格になるとディスプレイやスピーカーが高品質で、メモリもストレージも大きいです。SoCの性能は似たり寄ったりですが、それ以外の部分が、本機と大きな差があります。
とは言え、小型のAndroidタブレットって低性能なものしかないので、どうしても小型でサクサク動くデバイスが欲しい人は、検討の価値があると思います。
ちなみに、本機はLenovoでは販売されておらず、ドコモで購入できます。