海外では、2024年11月からThinkPhone 25が発売されます。
旧モデルは2022年に発売されたThinkPhone by Motorolaですが、日本では発売されませんでしたね。なんでだろ?爆速レビューをするために、私は海外で購入したのですが、1000ユーロ(当時のレートで約15万円くらい)も払ったのに日本で発売されないし・・・
日本で発売しなくてもThinkPhone 25は購入する予定ですが、価格は499ユーロになるようです。と言うか、価格設定ひどかったですよね、前回のモデルは。
ヨーロッパで先に発売され、その時1000ユーロ(当時15万ほど)だったのですが、その数か月後アメリカでは600ドル(当時8万ほど)くらいだったかな?かなり値下がりして発売されました。
今回は最初から499ユーロと言われているのでそんなに値下がりしないと思いますが、まぁ、どうなるか見てみましょう。
本記事では旧モデルと新モデルの比較と、旧モデルを2年使った感想をご紹介します。
Contents
Motorola ThinkPhone 25 のスペック比較
ThinkPhone 25 | 旧モデル | |
SoC | MediaTek Dimensity 7300 | Snapdragon 8+ Gen 1 |
メモリ | LPDDR4X 8GB | LPDDR5 8GB |
ストレージ | uMCP 256GB | UFS 256GB |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス | |
ディスプレイ | 6.36型 Super HD(2670×1220ドット)pOLED | 6.6型 FHD+(2400×1080ドット) pOLED |
画面比率 | 95.3% | 87.8% |
OS | Android 14 | Android 13 |
無線 | 5G sub6/LTE/3G、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3、nfc | |
SIM | デュアルSIM(nano SIM+eSIM) | デュアルSIM |
生体認証 | 顔認証、指紋センサー | |
カメラ | リア/5000万画素+1300万画素+1000万画素、最大4k動画 フロント/3200万画素、最大4Kビデオ |
リア/5000万画素+1300万画素+200万画素、最大8K動画 フロント/3200万画素、最大4Kビデオ |
オーディオ | スピーカー×2、ドルビーアトモス、マイク×2 | |
セキュリティ | ThinkShield | |
寸法(高さ×幅×厚さ) | 154.1 × 71.2 × 8.1 mm | 158.76 × 74.38 × 8.26mm |
重さ | 171g | 189g |
バッテリー | 4310mAh/最大34時間、ワイヤレス充電対応 | 5000mAh/最大36時間、ワイヤレス充電対応 |
ソフトウェアアップデート | 5年 | ー |
価格 | 499ユーロ | 1000ユーロ |
全体的な変更として、ちょっとだけ小型化してスペックがすこし下がったが、価格は半分になりました。
これね、旧モデルの問題点は価格が高すぎたことと日本で発売しなかったことなんです。「Think」と言えば日本生まれでThinkPadとコラボがしやすいということで発売されたのですが、これだけ利用者やファンが多い日本で発売しなかったのはなんででしょうね?
話がそれそうなのでここで止めて、各項目を詳しく比較していきます。
外観の違い
ボディはほぼ同じですが、左側面にあったトラックポイントみたいな赤いボタンはなくなりました。
ぶっちゃけ、これ使っていたの最初だけで、使うことなかったですしね。
このボタン以外は、一緒だと思います。
旧モデルの写真です。
SoCの違い
※ベンチマークはベンチマーク公式サイトが公開している情報や、筆者所有のThinkPhoneで計測したスコアです。
ThinkPhone 25 | 旧モデル | |
SoC | MediaTek Dimensity 7300 | Snapdragon 8+ Gen 1 |
プロセス | 4nm | 4nm |
コア | 8コア | 8コア |
クロック | 最大2.5GHz | 最大3GHz |
グラフィックス | Arm Mali-G615 MC2 | Adreno |
Antutu | 679,810 | 908,216 |
Geekbench 6 | マルチコア2999 シングルコア1043 |
マルチコア4596 シングルコア1781 |
どちらのSoCもbig.LITTLEで、低負荷な作業は省電力コアが動作するので、バッテリー駆動時間が長くなるという特徴があります。
同じ8コアですが、最大クロックは0.5GHz下がっています。
Antutuベンチマークを見ると約25%の性能ダウンで、Geekbench 6は30~40%ダウンになっています。
筆者はスマホのレビューをしないので、同じSoCを使うタブレットとの比較です。旧モデルより性能が下がったといいますが、まだまだ高い性能ですね。
Geekbench 6 マルチコア
オレンジ色・・・本機種 赤・・・旧モデル
Snapdragon 8+ Gen 1 | |
---|---|
Snapdragon 870 | |
Snapdragon 870 | |
MediaTek Dimensity 7300 | |
MediaTek Kompanio 1300T | |
MediaTek Dimensity 7050 | |
MediaTek Helio G99 | |
Snapdragon 695 | |
Snapdragon 750G | |
MediaTek Helio G99 | |
Snapdragon 690 5G | |
Snapdragon 7c Gen 2 | |
Snapdragon 730G | |
MediaTek Helio G90T | |
Snapdragon 680 | |
MediaTek Kompanio 520 | |
Helio G88 | |
Helio G85 | |
Snapdragon 662 | |
MediaTek MT8183 | |
Unisoc T610 | |
Unisoc T606 | |
MediaTek Helio P90 | |
MediaTek Helio P22T | |
MediaTek Helio P60T IdeaPad Duet |
|
Snapdragon 439 | |
Helio G80 | |
Ryzen 3 3250C | |
Snapdragon 429 | |
MT8166 | |
MediaTek Helio A22 |
Geekbench 6 シングルコア
オレンジ色・・・本機種 赤・・・旧モデル
Snapdragon 8+ Gen 1 | |
---|---|
Snapdragon 870 | |
MediaTek Dimensity 7300 | |
MediaTek Dimensity 7050 | |
Snapdragon 870 | |
Snapdragon 695 | |
MediaTek Kompanio 1300T | |
MediaTek Helio G99 | |
Snapdragon 750G | |
MediaTek Kompanio 520 | |
Snapdragon 690 5G | |
MediaTek Helio G99 | |
Snapdragon 7c Gen 2 Duet 560 Chromebook |
|
Snapdragon 730G | |
MediaTek Helio G90T | |
Snapdragon 680 | |
Unisoc T606 | |
Unisoc T610 | |
Snapdragon 662 | |
Helio G80 |
メモリの規格が後退した
ThinkPhone 25 | 旧モデル | |
メモリ | LPDDR4X 8GB | LPDDR5 8GB |
旧モデルには当時最新のLPDDR5が搭載しており、メモリの処理速度は超高速でした。処理速度が速いということは、何をやってもサクサク使えます。
<旧モデルのメモリ処理速度>
新機種ではLPDDR4Xになったので、処理速度は8GB~10GB/秒くらい(同じメモリの別機種がこのくらい)になると思われます。
ストレージ
ThinkPhone 25 | 旧モデル | |
ストレージ | uMCP 256GB | UFS 256GB |
ストレージはUFSベースのuMCPが採用されていますが、これ、uMCP4かuMCP5かの記載がないため、詳細は分かりません。
<旧モデルのストレージ処理速度>
旧モデルのシーケンシャル速度はリードが1330MB/秒、ライトが626MB/秒と超高速でした。新機種もこのくらいの速度があればいいですね。
ディスプレイ
ちょっと左の旧モデル(カバー付き)がズームになりすぎましたが、左は筆者が使っている旧モデル、右は公式サイトにあった本機の写真です。
大きさは0.2インチほどしか変わりませんが、新機種は画面の割合が95.3%とほぼすべてディスプレイになっています。
違いはこちらです。
ThinkPhone 25 | 旧モデル | |
インチ | 6.36型 | 6.6型 |
解像度 | Super HD(2670×1220ドット) | FHD+(2400×1080ドット) |
ディスプレイ | pOLED(AMOLED) | pOLED(AMOLED) |
dpi | 460 | 402 |
色域 | DCI-P3 | DCI-P3 |
色深度 | 10 bit | 10 bit |
リフレッシュレート | 120Hz | 144Hz |
ピーク輝度 | 3000ニト(HDR) | 1200ニト |
画面比 | 95.3% | 87.8% |
ガラス | Corning Gorilla Glass 7i | Corning Gorilla Glass |
解像度が若干高くなりましたが、肉眼ではこの差はほとんどわからないくらいです。また、ディスプレイは同じくAMOLED(Active Matrics Organic Light Emitting Diode式の有機EL)を採用し、基盤にはガラスでなくプラスチック版を用いており(pOLEDと呼ばれています)、フレキシブルなディスプレイを実現する技術です。
dpi(1インチ当たりのドット数(ピクセル密度))も460と上がりました。ちなみに、dpiはプリンタやスキャナなどのデジタルじゃない装置を介するときに使用されることが多く、PCなどは一般的にppi(Pixel Per Inch)が使用されます。どうでもいいけど、なんでdpi表示なんでしょうね?
色域も依然と同じDCI-P3で約10億色表現できる10 bit、リフレッシュレートは若干下がり120Hz、ただしピーク輝度は3000ニトとめちゃくちゃ明るいです。
今のThinkPhoneも直射日光が当たっても比較的見やすいですが、3000ニトは楽しみですね。
ディスプレイにはCorning Gorilla Glass 7iになり、耐落下・耐擦傷性が上がっているようです。
と言うか、旧モデルのThinkPhoneもすごいですよ。今までに余裕で100回以上落としていますし(カバーなし)、フィルムは張っていますがディスプレイ面を落としたことも何回もありますが、ディスプレイは無傷です。
ボディも色が剥げているくらいで、全然壊れていませんが、今へこんでいるところを発見しました(笑)。
フィルムが傷ついていますが、2年たった今も完璧な状態です。ディスプレイも本当に強度が高いです。
カバーなしで落とすので、カラーが剥げてメタルが見えます。ちなみに、シャーシ部分は航空機に使用されるアルミニウムを使用しています。
へこみ発見!
ここもメタルが出ていますね
傷ついていますが、サクサク動きます。
カメラ
ThinkPhone 25 | 旧モデル | |
カメラ | リア 5000万画素 1300万画素(Ultra Wide) 1000万画素 最大4k動画 フロント/3200万画素、最大4Kビデオ |
リア 5000万画素 1300万画素 200万画素 最大8k動画 フロント/3200万画素、最大4Kビデオ |
カメラはほぼ同じなんですが、第3カメラの解像度が1000万画素に上がり、今まで8K動画も取れていたのですが、最大4Kになりました。
まぁ、8K動画とっても使うことほとんどないし、8Kディスプレイ持っている人の方が少ないから、必要ないとは思います。
一応、こちらでFHD、4K、8Kのビデオ紹介です。
無線
ThinkPhone 25 | 旧モデル | |
無線 | 5G sub6/LTE/3G、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3、nfc |
無線も以前と同じですが、ThinkPhone 25はeSIMに対応しました。旧モデルはSIM2枚差しでしたが、この価格のスマホならeSIM対応は必須ですね。
まとめ
進化
・より小型軽量になった
・解像度がちょっと上がった
・画面比率が上がった
・eSIMに対応
・第3カメラの性能が上がった
・価格が半分になった
退化
・SoCの性能が下がった
・メモリがLPDDR4Xに
・8K動画が取れなくなった
・バッテリー駆動時間が2時間下がった
スペック比較をする前は、「これは買わないでしょ~」とか思っていましたが、これアリじゃないですか?たいしてスペックダウンもしていませんが、価格は半分ですよ。
全体的なスペックも高めだし、何といってもセキュリティがThinkShieldだし、耐久性が高いんですよね。カバーなしでドロップしまくったのに、まだまだ元気なので(旧モデルの話ですが・・・)。
とりあえず、発売されたら購入してみますね。旧モデルは旅行中だったか、一番発売が速かったかでスペインのモトローラで購入したので、興味がある方はスペックを見てみてください。