Lenovo Yoga Slim 7x Gen 9の実機レビュー 予想以上の性能で全てがハイエンドのモバイルPC

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最新機能を搭載し、軽くて薄いながらも耐久性に優れたクリエイティブPC、Lenovo Yoga Slim 7x Gen 9を紹介します。

Snapdragon X Elite X1E-78-100を搭載しており、最大45TOPSのNPU性能を誇り、最新のCopilot +PCに対応しています。

さすがYogaシリーズというべき点は、音質の良さや、業務用レベルのディスプレイ品質です。また、大容量の32GBメモリを搭載しており、本格的なクリエイティブ作業にも対応します。

今回レビューしたモデルは貸出機で、スペックはSnapdragon X Elite X1E-78-100、メモリ32GB、SSD 1TBとなっています。

動画も作成したの、サクッと概要をつかみたい人はどうぞ。

 

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Yoga Slim 7x Gen 9のスペック

SoC Snapdragon X Elite X1E-78-100
メモリ LPDDR5X-8448 32GB
ストレージ SSD 1TB
グラフィックス 内蔵グラフィックス
ディスプレイ(14.5型) 3K OLED
OS Windows 11 Home
無線 Wi-Fi 7
生体認証 顔認証
WEBカメラ FHD+IRカメラ
オーディオ ドルビーアトモス対応2Wスピーカー×4
寸法(幅×奥行×高さ) 325 × 225.15 × 12.9mm
重さ 1.28㎏
バッテリー(JEITA 3.0) 最大約16.6時間
標準保証 1年間
価格 20.8万円~

<性能評価>

 

本機はIntelやAMDといういつものCPUじゃなく、タブレットなどに搭載されることが多いSoCが搭載で、超高性能Snapdragon X Elite X1E-78-100になります。

最大45TOPSのNPU性能を持ち、ハイパフォーマンスと長時間のバッテリーを両立させたPCです。この高性能NPU搭載なのでローカルAIの推論を行うことができます。

メモリはLPDDR5X-8448MHzのオンボード32GBで、ストレージはPCIe 4.0で1TBと大容量です。増設はできませんが、十分な容量です。

ディスプレイは業務用クリエイター向けで、高精細3KにOLEDディスプレイを採用、HDR True Black600に対応し、10 bit 10.74億色の発色、そしてデジタルシネマ規格のDCI-P3 100%になります。

また、14.5インチで画面アスペクト比が16:10と縦に長く、15.6インチ(16:9)よりも多くの情報を表示できるので、より作業がしやすいです。

その他のスペックはWindows 11 Home Arm版が搭載し、最新のWi-Fi 7に対応、Webカメラは高画質FHDに顔認証のIRカメラ付き、そしてドルビーアトモス対応2Wスピーカーが4つも搭載です。

14.5インチで1.28㎏と軽く、バッテリー駆動時間は最大約16.6時間と長めで、外出先でもがっつり作業をする人に合います。

インターフェースはUSB Type-C (USB 4) が3つのみなので、ドックがないと使いにくいかもしれません。

 

 

公式サイト

 

旧モデルとの比較

Slim 7xは初のシリーズで、旧モデルはありません。

 

 

Copilot +PC

Copilot+PC(コパイロットプラスピーシー)と言うのは、Microsoftが「Microsoft Build 2024」で発表した新しいカテゴリのPCで、AI技術を活用するための機種と位置付けられています。

主な特徴です。

・NPU搭載
・16GB以上のDDR5/LPDDR5メモリ
・256GB以上のストレージ
・40+TOPS(1秒当たり40兆回の演算)
・終日のバッテリー寿命
・最先端のAIモデルへのアクセス
・RecallでPCで見たものを簡単に検索
・CocreatorでほぼリアルタイムにAI画像の生成及び調整
・Live Captionで40以上の言語の音声を英語に翻訳
・薄型軽量、美しいデバイス

現時点ではNPUを使い以下のことができます。

・コクリエイター
・イメージクリエイター
・Windows Studio Effect
・ライブキャプション
・リコール(近日利用可能)

まだまだ機能は少ないですが、今後どんどん増えていきます。

また、こちらにLenovoの全AI PCをまとめているので合わせてどうぞ。

Lenovo AI搭載PC(Copilot+PC)全機種の特徴とレビュー

 

Arm版Windows 11でできること、できないこと

Arm版のOSって、通常のWindowsと違いできないこともあります。

以前ARM版Windows 10で使えないものとして、Google日本語入力やプリンター用ドライバーが有名でしたが、Windows 11では対応ソフトが増えました。

今回はいくつか一般的なソフトやデバイスと筆者が頻繁に使うソフトを検証しました(2024年9月末に別機種のArm版Copilot+PCで検証)。

 

Microsoft Office
Google日本語入力
Canon製プリンターのドライバー ×
Bambu Studio (3Dプリンタソフト)
Bluetoothアクセサリ
(キーボード、マウス、イヤホン)
Xbox △ 一部対応
Photoshop
Lightroom

依然としてプリンターなどのドライバーには非対応なようで、Canonのプリンターは使えませんでしたが、メーカーがARM版ドライバーを出していれば使うことができます。

ソフト全般についてはARM版Windows 11からx64エミュレーションをサポートしているため、ARMにネイティブで対応しているソフトよりは効率が落ちますが動作可能です。

Xboxについては、クラウドゲーミングのみ表示され、他のデバイスで購入済みのゲームなどは表示されませんでした。ただし、MinecraftなどMicrosoft Storeからダウンロードできる一部のゲームはARM上でもプレイ可能です。

 

 

超高性能Snapdragon X Elite搭載

Snap dragon X Elite搭載

Snapdragon X Elite X1E-78-100
コア 12コア
Cache 合計42MB
TFLOPS(GPU) 最大4.6 TFLOPS
TOPS(NPU) 最大45 TOPS

このSoCの最大の特徴は、AI専用のNPUコアですね。最大45TOPS(1秒間に45兆回の演算を実行可能)と高いNPU性能です。

また、多くのアプリからArm版Windows向けネイティブアプリケーションが提供されており、今まで以上に使えるアプリが多くなっています。

マルチコア/シングルコア共にデスクトップ版のRyzen 7 5800Xより高いスコアで、シングルコアはApple M1より少し低いくらいの性能でした。めちゃくちゃすごいです。

今回ベンチマークをとったのはCPU MarkとCinebench 2024のみです。というのも、ほとんどのベンチマークがエミュレーターで動くので、本来の性能を測れないためです。

 

Lenovo Yoga Slim 7x Gen 9 CPU Markスコアの計測結果

CPU Markの計測結果は26611と、Ryzen 7 8840HS並みのスコアで高性能ですね。

 

スコアの目安

  • 7000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
  • 10000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
  • 15000~・ハイエンドPCに搭載される
  • 18000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い

CPU Markスコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core Ultra 9 185H  33266
Core Ultra 7 165H  28719
Snapdragon X Elite X1E-78-100  26611
Ryzen 7 8840HS  25148
Core Ultra 5 135H  24091
Core Ultra 7 155H  24271
Core Ultra 7 258V  21237
Ryzen 5 8640HS  21222
Core Ultra 5 125H  20071
Ryzen 5 8640U  19592
Snapdragon X Plus X1P-42-100  19377
Ryzen 5 8540U  19303
Core Ultra 5 135U  18742
Core Ultra 5 125U  17921
Core 5 120U  17292
Core 7 150U  16900
Core Ultra 7 165U  16756
Core Ultra 7 155U  16140
Core i7-1355U  15878

 

Lenovo Yoga Slim 7x Gen 9 Cinebench 2024の計測結果

Cinebench 2024のスコアで、Cinema 4DのデフォルトレンダリングエンジンであるRedshiftのパワーを利用して、CPUとGPUの能力を計測します。計測結果はマルチコア924、シングルコア107と、どちらもかなり良いスコアでした。

マルチコアシングルコア

マルチコア性能

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較 

Snapdragon X Elite X1E-78-100  924
Ryzen 7 8845HS  867
Apple M1 Max  791
Snapdragon X Plus X1P-42-100 702
Core Ultra 5 125H  631
Ryzen 5 8640HS  557
Core Ultra 7 258V  556
Apple M1  509
Core i7-1280P  433
Ryzen 3 8300GE  414

シングルコア性能

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core Ultra 7 258V  119
Apple M1 Max  113
Apple M1  112
Snapdragon X Elite X1E-78-100  107
Snapdragon X Plus X1P-42-100 107
Ryzen 3 8300GE  101
Ryzen 7 8845HS  100
Core Ultra 5 125H  100
Ryzen 5 8640HS  95
Core i7-1280P  74

 

 

Lenovo Yoga Slim 7x Gen 9 PCMark 10の計測結果

次はPCMark10ですが、エミュレーターで動いてるのでスコアが伸びませんでした。あまり参考にせずに見てください。

Essentialは「通常用途(Web検索やビデオ会議、アプリの起動など)の性能」、Productivityは「Microsoft Office(事務系のアプリ)使用時の性能」、Digital Content Creationは「コンテンツ作成(画像・動画編集など)のしやすさ」を表しています。

  • 総合性能・・・4347
  • Essentials・・・7446
  • Productivity・・・4702
  • Digital conten Creation・・・6367

 

 

グラフィックス

グラフィック性能が高いと、Officeを使った作業や複数画面での作業、動画編集などがしやすくなります。

通常はFire Strikeなどのベンチマークを計測するのですが、エミュレーターで動いたので正確な性能が計測できないため、中止しました。

ただし、ドラゴンクエスト10と、ファイナルファンタジー14 黄金のレガシーのベンチマークを計測したのでご紹介します。

ドラクエXFFXIV

ドラクエX FHD画質

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core Ultra 7 258V  18362
Core Ultra 5 125H  17314
Core i7-1165G7  13150
Ryzen 5 5625U  10747
Ryzen 7 5700U  10370
Ryzen 3 5345U  9348
Ryzen 7 7730U  9033
Ryzen 5 8640HS  8954
Ryzen 5 PRO 6650U  7949
Ryzen 7 7735U  7291
Core i3-1115G4  7283
Core i7-1260P  6272
Core i7-1355U  6213
Core i5-1240P  6204
Snapdragon X Plus X1P-42-100  5157
Core i5-1335U  5150
Ryzen 3 7335U  5071
Snapdragon X Elite X1E-78-100  4968

FFXIV 標準品質

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core Ultra 7 258V  9490
Core Ultra 5 125H  7547
Snapdragon X Elite X1E-78-100  6556
Ryzen 5 8640HS  5470
Ryzen 7 8845HS  5345
Snapdragon X Plus X1P-42-100  4794
Ryzen 7 7735U  4398
Ryzen 3 7335U  2051

 

業務用レベルのディスプレイを搭載

Lenovo Yoga Slim 7x Gen 9 業務用レベルのディスプレイを搭載

ディスプレイは高精細3K(2944×1840ドット)解像度で、完全な黒を表現できるOLEDディスプレイを採用、タッチパネルで最大輝度は1000ニト、標準で500ニトとかなり高いです。光沢があるディスプレイなので、より明るく感じますが背景などが反射もします。

ハイダイナミックレンジのDolby VisionとHDR True Black600にも対応しており、メリハリのあるシャープな描写が可能です。

また、一般的なIPS液晶の発色数である1677万色を大きく上回る10.74憶色を表現でき、業務用スペックです。

色域はデジタルシネマ規格のDCI-P3 100%で、正確な色を見ながら編集作業ができます。その他の色域のディスプレイと比べると一目瞭然ですが、明るくメリハリがあり、豊かな色彩です。

それもそのはず、本機はPureSightディスプレイを採用しており、「よりシャープな映像がより速く、そしてより現実の様に描写できる」という宣伝文句です。リフレッシュレートは一般的な60Hzよりも高い90Hzで、滑らかな映像です。

 

ΔE

ΔE<1(Delta E測定で1以下)なので、現実のものと色差は肉眼ではわからないくらいになります。言い換えると、現実にあるものと本機のディスプレイに映し出されたものは、ほぼ同じ色彩であるということです。

これは本当に、プロ向け業務用の品質です。

しかも、X-Riteファクトリーカラーキャリブレーションに対応しているので、ワンクリックで工場出荷時の状態に戻せます。

 

ディスプレイはあまり見慣れない14.5インチで、画面アスペクト比が16:10と縦に長いので15.6インチディスプレイ以上の情報が表示されます。

15.6インチ以上の情報が表示されるのに、質量はたったの1.28㎏と13.3インチ並みで持ち運びも軽々ですね。

 

輝度は平常時最大500ニトで、ピーク時(HDR)は1000ニトとかなり明るいです。こちらは輝度の目安です。

220ニト 室内ならなんとか使える。明るい室内では暗く見える
250ニト 室内向け。屋外では日陰ならギリギリ使える
300ニト 屋外の日陰でも見える
400ニト 屋外でも使いやすいが、直射日光が当たるとちょっとくらい
500ニト 屋外向け
600ニト 画面に直射日光が当たっても比較的見える
1000ニト以上 屋外サイネージディスプレイは1000~1500ニトと言われている

 

 

Copilotキー搭載キーボード

Lenovo Yoga Slim 7x Gen 9 Copilotキー<Copilotキー>

コパイロットはWordやExcelなどのMicrosoft製品をサポートする生成AIで、Chat GPTのような使い方もできます。

このボタン1つでいろいろなことができるので、最近はChatGPTじゃなくコパイロットを使うことが多くなりました。

 

Lenovo Yoga Slim 7x Gen 9 キーボード

キーピッチ(キーの中心から次のキーの中心までの距離)は18.7×18.4mmで、窮屈じゃない幅があります。また、キーストローク(キーを押し込む距離)は1.5mmと浅すぎず深すぎずですが、キーキャップは0.3ミリと薄く、素早いタイピングがしやすいです。

Lenovoのキーボードと言えば、アルファベットと数字のキーの下辺が弧を描くようになっており、タイピングがちょっとずれても反応しやすいようになっています。また、アルファベットと数字のキーはキートップが湾曲しており、中心を打ちやすいようになっています。

タッチパッドは約135×80mmとかなり大きく、操作性は高いです。もしかしたら、今までのレビューPCの中で同順含めてTOP 3に入る大きさかもしれません。

 

 

その他の特徴

Lenovo Yoga Slim 7x Gen 9 正面

Yogaシリーズ全般に言えることですが、やはり見た目がめっちゃかっこいいです! 画面は14.5インチと大きく、ベゼルも左右は約4.5mm、上は約6mm、下は約10mmと極細で画面占有率がかなり高いです。

 

Lenovo Yoga Slim 7x Gen 9 後ろから

筐体はユニボディ (継ぎはぎなしで1つのパーツから作られた筐体)でボディラインが美しく、耐久性も高いです 

 

Lenovo Yoga Slim 7x Gen 9の筐体 丸みがあるがエッジも効いている

全体的に丸みを帯びている一方で、側面とパームレストの境界は若干角ばっていてはっきりしています。このデザインの傾向はYoga Slim 7i Aura Edition Gen 9でも見られました。

寸法は横325mm、縦225.15mm、厚さ12.9mmで、14.5インチなのに1.28㎏と軽量です。持ってみると、大きさに対してかなり軽く感じました。

しかも、12.9ミリって、カバー付きタブレットの厚さですよ。めちゃくちゃ薄いです。バッテリー駆動時間も約16.6時間と長いため出先での作業にピッタリです。

 

Lenovo Yoga Slim 7x Gen 9 右斜め前から

本機はパームレストを抑えることなく、ディスプレイを持ち上げるだけで簡単に開きます。片手がふさがっている時でも楽に開けられますね。

片手で開けられる機種って限られているのですが、こういうこだわりはYogaシリーズらしさを感じれられます。

 

Lenovo Yoga Slim 7x Gen 9 横から

ディスプレイは150度くらいでしょうか、ここまで開きます。

 

Lenovo Yoga Slim 7x Gen 9 天板

天板の中央にはLenovoのロゴがあります。シンプルでかっこいいですが、せっかくなのでYogaとして欲しかった感が否めないです。代わりにパームレストにはYogaのロゴがあります。

コスミックブルーの濃い青でアルミニウムを使用しており、高級感があります。

 

Lenovo Yoga Slim 7x Gen 9 底面カバー

底面カバーの通気口も大きく、エアフローもよさそうです。

 

排熱性能

Lenovo Yoga Slim 7x Gen 9 Cinebench 2024を実行中に計測したCPU温度の推移

Cinebench 2024というベンチマークソフトを実行中の様子です。温度の変動が大きくあまり安定していません。Snapdragon X Elite X1P-42-100搭載のIdeaPad 5x 2-in-1 Gen 9でも、同様の傾向でした。

使用していて、発熱のせいでCPU性能が落ちたりクロック数が急に下がるということも確認できなかったので、問題ないとは思いますが。

 

PC Mark10を計測時に測ったYoga Slim 7x Gen 9の筐体表面温度

これはPCMark10を計測時に測った筐体表面の温度ですが、37.4°と微熱程度でした(笑)。CPU温度もそうですが、熱くなりすぎてクロックが落ちているわけじゃないようです。

 

Yoga slim 7x Gen 9 Cinebench 2024実行中の騒音値を計測

同じくCinebench 2024実行中の騒音値を計測しました。計測にはiOSのSound Meterを使用しました。
平均38.9dBで最小37から最大で41dBと静かでした。耳を澄ますとちょっと気になる程度です。

 

 

WEBカメラ周り

Lenovo Yoga Slim 7x Gen 9 Webカメラ

高画質のWebカメラと顔認証センサー、そして電子式プライバシーシャッターがあります。

顔認証の精度は高く、スムーズにログインできます。普段は指紋認証のPCを使っているのですが、顔認証も便利ですね。

 

左は本機のWEBカメラで、右は比較用に別機種のFHDカメラで撮影したものですが、本機の映りは悪くないと思います。標準的な品質です。

 

Lenovo Yoga Slim 7x Gen 9 コミュニケーションバー

WEBカメラとマイクはコミュニケーションバーに集約され、今まで以上にマイクの感度やカメラの品質などが上がったとのことです。

マイクは4つも搭載しているので、感度も良く、声をしっかりと拾ってくれます。

 

Lenovo Yoga Slim 7x Gen 9 キーボード

2Wのツイーターとウーファーをそれぞれ2基ずつ搭載しており、Dolby Atmos対応で音質はかなりいいです。

 

 

メモリ

Lenovo Yoga Slim 7x Gen 9 Memory Mark計測結果

メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。

最新のLPDDR5X-8448MHz搭載で、オンボード32GBになります。Memory Markで計測したら、4211と過去最高のスコアでした。

ベンチマーク結果の中で上位99%という結果で、この間IdeaPad 5xで95%が出てかなり驚いたのですが、こちらは更に上回る結果に。大容量、超高速メモリです。

体感でも速いなって思う程です。

その他のメモリとの比較です。

Memory Mark

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

本機種  4211
LPDDR5X平均  3503
DDR5平均  2769
LPDDR5平均  2759
LPDDR4X-4266MHz平均  2502
DDR4-3200MHz平均  2165

 

 

ストレージ

Lenovo Yoga Slim 7x Gen 9 シーケンシャル速度計測結果

ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。

搭載ストレージはSSD PCIe 4.0で、512GBか1TBになります。シーケンシャル速度を計測したら、リード(読み込み速度)は5164/秒、ライト(書き込み速度)は4700MB/秒とかなり速いです。

大きなデータ移動もサクサクです。

こちらはシーケンシャル速度の、おおよその速度です。

シーケンシャル速度

オレンジ色・・・リード 青・・・ライト

本機種  5164MB/秒
 4700MB/秒
PCIe 4.0×4  ~約7000MB/秒
 ~約5000MB/秒
PCIe 3.0×4  ~約3000MB/秒
 ~約2000MB/秒
HDD  600MB/秒
 200MB/秒

 

起動時間を計測しましたが、思ったほど早くありませんでした。

1回目 23秒
2回目 18秒
3回目 17秒
4回目 18秒
5回目 18秒
平均 18.8秒

 

 

Wi-Fi 7に対応

対応周波数 速度
IEEE802.11ac
(Wi-Fi 5)
5GHz 6.9Gbps
IEEE802.11ax
(Wi-Fi 6)
2.4/5GHz 9.6Gbps
IEEE802.11ax
(Wi-Fi 6E)
2.4/5/6GHz 9.6Gbps
IEEE802.11be
(Wi-Fi 7)
2.4/5/6GHz 46Gbps

次世代通信規格のWi-Fi 7に対応しており、現在主流のWi-Fi 6の約5倍、低価格モデルのPCに採用されるWi-Fi 5の約13倍、現在主流のWi-Fi 6/6Eの約5倍の最大通信速度があります。また、理論上16本のストリームになり、今まで以上に多くのデバイス(理論上2倍)を接続して快適に使えます。

6GHzで最大320MHzのチャンネル幅があり、Wi-Fi 6E(最大160MHz)の2倍の帯域幅になります。

 

インターフェイス

インターフェイスは右側面にプライバシーシャッターのスイッチ、電源ボタン、USB4で、左側面にはUSB4が2つあります。

かなり割り切ったインターフェイスですね。ここ最近USB-Aを使うことは減っていますが、まだまだ必要な場面もあるので、USB-Aポートがあった方が使いやすいという人も多いと思います。

お使いのモニターにUSB Type-Cポートがない場合は、USB-C to HDMIなどのアダプタ(Amazonで1000円くらいからあります)が必要になります。

もしくは、据え置き用として使うことが多い場合は、ドックがあると便利です。

ThinkPad ユニバーサル Thunderbolt 4 ドックのレビュー

 

 

サポート・保証

Lenovo サポートと保証

標準で1年間の「引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、最長4年まで延長できます。また、Premium Care Plus/プレミアムケアと言うサポートにアップグレードができ、こちらは24時間365日専任のエージェントが電話対応します。(通常サポートは朝9時~夕方6時まで)

また、保証は引き取り修理のみです。

  • 引き取り修理・・・家などの指定住所にLenovoの指定業者がPCを引き取りに来てリペアセンターに配送、修理後、郵送してくれる保証です。保証期間内は、基本的に修理費・郵送費など無料です。

 

 

ライバル機種

ライバル機種は、IntelかAMD搭載のCopilot+PCです。こちらであればOSはいつもと同じWindows 11なので、気にすることなく今まで使っていたソフトやアプリ、ドライバーが使えます。

 

Yoga Slim 7i Aura Edition Gen 9

Lenovo Yoga Slim 7i Aura Edition Gen 9筆者購入機種
最先端のAIソフトを詰め込んだ様な機種で、NPUは最大47TOPSとかなりハイスペックです。画面比が16:10の15.3インチで1.53㎏と軽く、バッテリー駆動時間は最大13.7時間と長時間作業ができます。筐体もコンパクトで薄い、そしてパワフルの機種です。ディスプレイはIPS液晶ですがPureSight Proディスプレイを採用しており、OLEDディスプレイとあまりそん色ないほど高品質です

CPU Core Ultra 7 258V
メモリ LPDDR5X 32GB
ストレージ SSD 最大1TB
ディスプレイ(15.3型) 2.8K IPS
OS Windows 11 Home
無線 Wi-Fi 7
生体認証 顔認証
WEBカメラ FHD
重さ 約1.53㎏
バッテリー 最大約13.7時間
価格 24.9万円~

レビュー

 

Yoga Pro 7 Gen 9 14.5型(AMD)

Yoga Pro 7 Gen 9 14.5型(AMD)最大50TOPSのRyzen AI 9を搭載し、Puresight Pro 14.5型 2.8K OLEDディスプレイを採用した本格クリエイターPCです。ハードウェアブーストでCPU出力を増幅し、バイオミメティックファンが必要な場所に必要な個所に冷気を送ります。14.5インチの大きな筐体ですが、コンパクトな14インチの寸法です

CPU Ryzen AI 9 365
メモリ LPDDR5X-7500 32GB
ストレージ SSD 1TB
ディスプレイ(14.5型) 2.8K OLED 400nit ΔE<1
OS Windows 11 Home
無線 Wi-Fi 6E
生体認証 顔認証
WEBカメラ FHD
重さ 約1.54㎏
バッテリー 最大約11.5時間
価格 25.9万円~

レビュー

 

IdeaPad 5x 2-in-1 Gen 9

Lenovo IdeaPad 5x 2-in-1 Gen 9筆者購入機種
IdeaPad初のCopilot+PCで、最大45TOPSを持つSnapdragon X Plus X1P-42-100搭載です。ディスプレイはWUXGAですが有機ELディスプレイで10bit(10.74億色)対応と、高品質です。しかもWi-Fi 7に対応し、今まで以上に高速通信が可能です。Copilot+PCと言えば価格が高いですが、本機は11万円台と比較的安く、学生にも手が出やすいと思います。

CPU Snapdragon X Plus X1P-42-100
メモリ LPDDR5X 16GB
ストレージ SSD 最大1TB
ディスプレイ(14型) WUXGA OLED 10bit
OS Windows 11 Home
無線 Wi-Fi 7
生体認証 指紋センサー
WEBカメラ FHD
重さ 約1.5㎏
バッテリー 最大約14.1時間
価格 11.9万円~

レビュー

 

 

まとめ

良い点

・小型軽量で持ち運びがしやすい
・NPU (AIエンジン) 搭載
・高級感のあるデザイン
・発熱が比較的小さく、ファン音も静か
・ディスプレイが高品質
・画面比が16:10で、14.5インチでも15.6インチ以上の情報が表示される
・高画質FHD Webカメラと便利な顔認証センサー
・バッテリー駆動時間が長い
・最新規格Wi-Fi 7に対応

残念な点

・Windows 11になってある程度は改善したものの、ARM版であることは依然としてデメリットになっている
・Type-Cしか搭載していないため周辺機器の接続に少し不便

 

 

総合評価

画面比が16:10の14.5インチで、一般的な15.6インチよりも表示量が多く、それでいて1.28㎏と激軽、さらにコンパクトな筐体で厚さがたったの12.9㎜と薄いので、持ち運びにも向いています。

また、バッテリー駆動時間が16.6時間と長く、外出先でも丸一日使えるほどです。

NPUを搭載しているのでローカルでも最新ソフトや機能が使え、ディスプレイが本当に高品質で目も疲れにくいし、本格的な映像編集もできるほどのスペックです。

ただし、OSがArm版なので意外に「あれ?これ使えないの?」みたいなものが出てくるかもしれません。筆者が確認したところ、私の用途ではCanon製のプリンターが使えなかったところはマイナスポイントです。

Windows 11になり、以前より多くのアプリに対応はしてきていますし、エミュレーターで動くのほとんどのことはできると思います。ただし、100%を求めるならIntelやAMD搭載のCopilot+PCをお勧めします。

 

 

こんな人にお勧め

こんな人に本機はおすすめ

こんな人におすすめ 理由
画像・動画編集をする人 ディスプレイが超高品質/ 3K PureSight OLEDディスプレイ、Δ<1、10bit 10.74億色など
外出が多い人 コンパクトで1.28㎏と軽量だが、表示情報が多い
最先端のAI PCを使いたい人 Copilot+PCで最大45TOPSのNPU性能を持つ
高品質な音楽を聴きたい人 ドルビーアトモス対応2Wスピーカーが4つも搭載!
高速無線通信が必要な人 最新のWi-Fi 7対応で、現在主流のWi-Fi 6/6Eの約5倍の最大通信速度
Webカメラをよく使う人 Widows Studio Effectが使える
とにかく高性能なPCが欲しい人 CPU、メモリ、ストレージ性能は抜群
Arm版OSでも問題ない人 Arm版OSを採用
ブロガー コクリエイターやイメージクリエイターで必要な画像を作れる

 

 

公式サイト

 

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