Lenovo Yoga Book C930は、今までにない新たなノートパソコンを体現したモデルです。
キーボードが無く、E-Inkディスプレイというメインのディスプレイじゃない方にデジタルなキーボードを表示してタイピングが出来ます。
キーボードとして使わない時は、ペンでメモを取ったりデッサンをしたりと色々な使い方が出来ます。
タイピングをすることが多い人には不向きですが、メモを取ったりデッサンをしたりする人、または奇抜でおしゃれなパソコンが欲しい人にはうってつけの一品です。
2020年10月8日)
本機種は販売が終了しました!似たような機種で天板にE-Inkディスプレイ搭載のThinkBook Plusという機種が新たに発表されたので、こちらもご一緒にどうぞ。
ThinkBook Plusのレビュー
Contents
Yoga book C930(10.5型)のレビュー
まずはスペックを見ていきましょう。
CPU | Intel core m3-7Y30、i5-7Y54 |
---|---|
コア・スレッド数 | 2コア4スレッド |
メモリ | 4GB |
SSD | 128GB・256GB |
OS | Windows 10 Home |
セキュリティ | Windows Defender |
Office | 有り |
グラフィックス | インテル HD グラフィックス615 |
ディスプレイ1 | QHD IPS液晶 解像度2560x1600 |
ディスプレイ2 | E-Ink FHD |
指紋センサー | 有り |
バッテリー | 10時間 |
LTE | 対応モデル有 |
前面カメラ | 200万画素 |
サイズ | 260.4×179.44×9.9mm |
重量 | 799g |
保証 | 1年間ADP |
価格 | 約13万円~ |
Yoga book C930は、すっごく軽くて薄いですね。厚さは1㎝以下で、799gです。
大学ノートの厚さが2㎜なので、5冊分以下です。外出時に持ち歩きやすいですね。
また、天板を軽く2回たたくとパソコンが開くので、片手しか使えない時には役に立ちますね。(といっても、1㎝ほどしか開かないので結局両手が必要ですが・・・)
もう一つの特徴は、E-Inkディスプレイです。
画面を見ながら絵を描いたりもできるし、他の時はキーボードを表示して普通のパソコンとして使ったりできます。
Yogaシリーズは2 in 1 PCと言って、通常のデスクトップモードにしたり、タブレットモードにしたりと形状を変えることが出来るので、家でも、電車でも、車内でも場所を選ばずに使えます。
以下にて詳しく解説しますが、スペックは高くないし、キーボードは前機種に比べ改善したとはいえ普通のキーボードのような打感がないので、長時間使うには向いていません。
あくまでもパソコンで絵を描いたりしたい、そしてパソコンもちょっとは使うという人に向けた機種になります。
Yogaシリーズで価格・性能共に良く、コスパの高い機種「Yoga C740」のレビューはこちらからどうぞ。
Yoga book C930の特徴
各項目や特徴を詳しくご紹介します。
2 in 1 PC
先ほども少し言いましたが、Yogaと言えばこれですね。2 in 1 PC。
これがあるのでYogaは人気があります。
ベッドに寝転がって映画を見る時はテントモードにしてみたり、カフェにいる時はタブレットモードにしたりと、状況に応じて形を変えれるのでどこででも使えます。
10型ノートなので小さめではあるのですが、厚さが1㎝以下なのでカバンに入れて持ち運びがかなりしやすいですね。
サイズは260.4×179.44×9.9mmとなっており、大学ノートA4サイズ(297×210㎜)と比べても、横-3.7㎝、縦-3.05㎝とかなり小型ですね。
重量も799gと激軽なので、パソコンを持っている感じがないくらい軽いです。通常は1㎏~1.3㎏で軽い部類なので、799gはいかに軽いかが分かると思います。
ディスプレイ
メインのディスプレイは解像度が2560x1600・IPS液晶となっており、解像度が高いので画面がきれいに見えますね。
横にスクロールできます↓
光沢 | 解像度 | 液晶 | 輝度 | コントラスト比 | NTSC | |
メインディスプレイ QHD |
有り | 2560x1600 | IPS | 400nit | 1526:1 | 85% |
E-Inkディスプレイ FHD |
ー | 1920x1080 | E Ink | ー | ー | ー |
IPS液晶とは視野角が広い液晶で、画面の角度を変えてもきれいに見えるという特徴があります。コントラスト比が標準的なノートパソコンの倍、4K UHDディスプレイ並みなので、かなり鮮やかな色が表現されます。
キーボードのディスプレイは、1920x1080でFHD(フル・ハイディフィニション)なので、こちらも標準並みのきれいな画質です。
Yoga Book C930にはLenovo Precision Penが付属していて、傾き検知に対応、筆圧は4096段階感知します。
本物の紙の上に書いている様とは言いませんが、かなり書きやすくなっています。
書いた文字をコピーしてメモやWordに貼り付けたりも出来るし、スクショなどの写真をE-Inkディスプレイに表示して写真上に書き込みをしたりも出来ます。
ペンはマグネットになっているので、使わない時は本体に貼り付けたりできますが、本体に収納が出来ないので、しっかり管理していないと失くす可能性があります。
また、キーボードをタイプすると、ある程度の押しごたえがありバイブレーションや音などの効果もあるので、本物のキーを押した感覚に近づけています。
とは言っても本物に比べたら打感がないので、長時間のタイピングには不向きですね。
CPU(プロセッサ)
CPUはパソコンの頭脳部分なので、一番重要と言えるパーツですね。
Yoga book C930には、Intel core m3-7Y30かIntel core i5-7Y54が搭載できます。
このCPU(Yシリーズ)はミニノートやモバイル用のCPUなので、通常のパソコンに搭載されているIntel coreシリーズと比べるとあまり性能は良くないです。
ライトユーザーであればそこまで気にならないと思いますが、仕事で長時間使う場合にはストレスを感じるかもしれません。(まぁ、がっつりパソコンを使う人向けじゃないので、しょうがないですが・・・)
下のグラフは本機種搭載のCPUと、その他一般的なノートパソコンに使われるCPUのPassMarkスコアの比較です。
[visualizer id=”10181″]m3よりi5の方が若干性能がいいですが、それでも通常のパソコンに使われるCPUと比べたら性能は結構劣ります。
また、コアとスレッド数は2コア4スレッドと標準的なので、そこそこの数のアプリを同時に使っても比較的使いやすいです。
メモリ
メモリもCPUと同じく重要なパーツで、作業台のイメージですね。
メモリが大きい=テーブルが大きい=多くのアプリやファイル、ページを開ける=作業がしやすいです。
C930は4GBとなっていて、悪くはないですが良くもないです。標準的なスペックですが、この価格のPCなら8GBは入れていてほしかったですね。
ストレージ
ストレージはSSDで、128GB、256GBがあります。
またですが、この価格でこのストレージは小さすぎますね・・・。
ただしSSD(ソリッド・ステート・ドライブ)を使っているので、データ移動などサクサクできます。
よく聞くストレージはHDD(ハードディスクドライブ)だと思いますが、これは旧タイプのストレージで安いパソコンや古いものに使われています。
SSD | HDD | |
値段 | 高い | 安い |
動作音 | 静か | うるさい |
温度 | 熱くなりにくい | 熱くなりやすい |
データ移動 | 速い | 遅い |
寿命 | 長い(壊れにくい) | 短い(壊れやすい) |
SSDとHDDは仕組みが全然違うのですが、HDDは磁気を帯びたディスクを高速で回転させ、磁気の性質を変えてデータを保存するのに対して、SSDはデータ保存をする空間に0と1の数字を書き込みデータ保存をします。
なのでSSDは壊れにくいし、データ移動のスピードが速いんですね。
搭載SSDはPCle-NVMeというモデルで、めちゃくちゃ速い性能を持っています。一般的にSATAというタイプと、このPCle-NVMeというタイプが使われるのですが、
- SATA・・・データ転送速度の理論値が6Gbps
- PCle-NVMe・・・データ転送速度の理論値が40Gbps
この様に、SSDの性能は高いものが使われています。
OS
オペレーティングシステムには、最新のWindows 10 Homeが使われていて、Windows Defenderというセキュリティが標準装備されています。
マルウェア対策や、フィッシング対策もしてあり、危険なページやアプリを実行しようとするとブロックし、警告を出してくれるし、ランサムウェアの検出テストでは失敗無しの検出率だったので、この面でもパソコンの保護が期待できますね。
最近では、セキュリティソフトのランキングでも上位に入ってくるほど、性能が高いです。
グラフィックス
グラフィックスは3Dグラフィックスを使う時に必要なものですが、CPUに内蔵されたIntel HD グラフィックス615が搭載されています。
標準的な内蔵グラフィックスの性能です。
LTE対応
LTEと言ってSIMカードを差してパケット通信できるので、外出が多い人や、常にネットに繋がっていないといけないような人は助かりますね。
LTE対応とそうでないモデルがあるので、購入時にはご注意を。
公式ページのWWANと書かれた項目が「あり」となっていたらLTE対応で、「なし」はなしです。
保証
レノボのパソコンには通常、引き取り修理が1年間付いているのですが、S740にはADP(アクシデント・ダメージ・プロテクション)が標準搭載です。
これ、通常8250円で販売されているサービスなので、無料で付いててお得ですね。
保証内容は、落下、水濡れ、火災や盗難、紛失などがあっても1年間補償してくれます。
パソコンって意外に落とすことが多いですよね?(私だけ?)標準でこういった補償が付いているのは嬉しいですね。
インターフェース
- USB3.1 Type-C
- microSD スロット/SIM カードスロット(nanoSIM カード対応、LTEモデルに搭載)
- ボリュームボタン
- 電源ボタン
- USB3.1 Type-C
Yogaシリーズで価格・性能共に良く、コスパの高い機種「Yoga C740」のレビューはこちらからどうぞ。
最後に
スペックや特徴を紹介してきましたが、最初に言ったようにがっつりパソコンを使う人向けの機種ではありません。
珍しいものが好きな人で、簡単なデッサンやメモを取る人には合いますね。
スペックが低いとは言っても、販売が始まってからかなり人気の機種なので売れ行きは好調との事です。
アマゾンのLenovo公式ページで販売があっているようなので、アマゾン公式ページをどうぞ。
Lenovo公式ページでは、在庫切れになっています。