普段使い用PCなのに、かなり高い性能のIdeaCentreです。これを最初に見たとき、「ん?何かの間違い?」と思うほどCPU性能は高く、ストレージも増設できたりと、普段使いPC以上のデスクトップです。
それでいて、8万円台からと購入しやすい価格帯なので、人気が出そうな機種です。
当サイトの評価は、このようになりました。
スペック | [usr 4.5] |
---|---|
コスパ | [usr 4.6] |
総合評価 | [usr 4.6] |
Contents
IdeaCentre 5i Gen 8のスペック
CPU | Core i5-13400 Core i7-13700 |
---|---|
メモリ | 最大32GB |
ストレージ | SSD 最大1TB(HDD増設可能) |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス |
OS | Windows 11 Home |
通信 | Wi-Fi 6、2.5Gbe(1000BASE-T/2.5GBASE-T)、Bluetooth 5.2 |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ |
オーディオ | High Definition Audio、スピーカー無し |
寸法(幅×奥行×高さ) | 145 × 288 × 340㎜ |
重さ | 約5.4㎏ |
電源 | 310W 80PLUS PLATINUM |
標準保証 | 1年間 |
価格 | 8.8万円~ |
<性能評価>
IdeaCentreと言えば普段使い用PCなのですが、これ、すごいですね。Core i5のCPU Markスコアは約2.6万、Core i7は約4万です。ビジネス用途でも、スコアが1万くらいあれば十分な速度ですが、、、。
さすが、最新の13世代CPUですね。
メモリはDDR4-3200MHzで、最大32GBです。これだけあれば、ビジネス用途でも十分に使えますね。
ストレージは最新のSSD PCIe 4.0が搭載で、3.5インチHDDの増設も可能です。SSDは爆速なので、何をするにもサクサク使えます。
通信環境も抜群で、2.5ギガビットイーサネットに対応し、Wi-Fi 6も対応です。有線でも無線でも、高速通信が可能です。ちなみに、2.5ギガビットイーサネットは、ワークステーションに搭載される超高速通信規格で、普段使いモデルに搭載されることはほとんどないです。
その他のスペックはWindows 11 Homeが搭載で、DVDスーパーマルチドライブ付き、オーディオ機能はありますが、スピーカーはありません。電源は最上位モデルで、80PLUS PLATINUMが搭載です。
メモリだけ最新じゃないですが、なんか、かなりこだわったPCですね。ちなみに、VGAやHDMI 1.4bもありますが、仕様書によると、VGAの最大解像度は2048×1536ドット、HDMIは1920×1080(FHD)になっています。FHD解像度より高いモニターを使用する場合は、ご注意を。最大解像度より高い解像度にはなりません。
総合的に見て、普段使い以上の性能で、ビジネス用途でも十分に使えます。クリエイターには向かないですが、多くの人に使いやすい機種です。
旧モデルとの比較
<左/本機種・右/旧モデル>
旧モデルのTIdeaCentre 570iとの比較です。570iは全く同じ筐体です。(表のメモリ・ストレージは最大値)
本機種 | 570i | |
CPU | Core i5-13400 Core i7-13700 |
Core i3-12100 Core i5-12400 Core i7-12700 |
メモリ | 32GB | |
ストレージ | SSD+HDD | |
通信 | Wi-Fi 6、2.5Gbe | |
電源 | 310W 80PLUS PLATINUM | 260W 80PLUS GOLD |
重量 | 5.4㎏ | |
価格 | 8.8万円~(Core i5) | 7.4万円~(Core i5) |
変更点です。
・CPUが13世代に
・電源が大きくなり、品質アップ
・USB 3.2 Gen 2がGen 1にグレードダウン
旧モデルは2022年7月に発売開始したモデルで、執筆時現在7カ月しかたっていないので、大きな変更点はありません。
プロセッサーの性能を表すCPU markスコアです。
CPU Markスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-13700 | |
---|---|
Core i7-12700 | |
Core i5-13400 | |
Core i5-12400 | |
Core i3-12100 |
CPU性能は、Core i7が約33%、Core i5は約35%アップになっています。もう、普段使い用PCのレベルじゃないですね。
IdeaCentre 5i Gen 8の特徴
2022年モデルから筐体が今の形状になり、ずいぶんとおしゃれで、機能的になったと思います。以前は無駄に開閉パネルがあったので、光学ドライブ搭載モデルを使っていると、いちいちパネルを動かさないといけなかったですしね。
寸法は
・幅 145㎜
・奥行 288㎜
・高さ 340㎜
で、重さは5.4㎏になっています。ミニタワークラスのサイズで軽く、PCの設置も楽にできるし、机上や机の下など、場所を選ばないと思います。また、外観もおしゃれなので、リビングでも自室でも、好きなところに置いても部屋の雰囲気を壊さないと思います。
左側面です。
右側面です。
天面です。
見てわかる通り、通気孔は正面の枠部分のみで、サイドパネルや天面にはありません。グラボ無しとは言え、インテルCPUなので、通気孔がもっとあった方が安心ですね。
背面には、もちろん排気口があります。
また、背面インターフェイスは、ライン出力、HDMI、VGA、RJ45、そしてUSB 2.0が4つにあります。
USB 2.0は、マウスやキーボードをつなぐポートです。
正面にはUSB 3.2 Gen 1が3つあり、そのうちの1つは、USB Type-Cになります。
拡張性はそこまでないですが、PCI Express x16とx1があり、一応グラフィックカードも、寸法が合えば搭載可能です。載せるなら、ロープロファイルのカードですね。
底面にはゴム足があるので、安定しているし、床を傷つけません。
CPU
Core i7-13700 | Core i5-13400 | |
Pコア | 8 | 6 |
Eコア | 8 | 4 |
スレッド | 24 | 16 |
クロック Pコア/Eコア |
2.1/1.5GHz | 2.5/1.8GHz |
ターボブースト | p: 5.1GHz E: 4.1GHz |
p: 4.6GHz E: 3.3GHz |
ターボブーストMax3.0 | 5.2GHz | – |
キャッシュ(L2) | 30MB(24MB) | 20MB(9.5MB) |
基本電力 | 65W | |
最大電力 | 219W | 154W/148W |
CPUはPコア(Performance Core)とEコア(Efficient Core)の2つを搭載しており、高負荷な作業はPコアで処理を、低負荷な事はEコアで処理することによって、パワフルでも省電力性を兼ね揃えたCPUになっています。
また、Intel Thread Directorというハードコアが、命令をより効率よくPコアとEコアに割り当てて実行できるので、性能もかなり上がっています。
Core i7は「ターボブーストMax3.0」に、対応しています。
- インテル ターボ・ブースト・マックス・テクノロジー 3.0 は、プロセッサーの中の最もパフォーマンスの高いコアを識別し、電力と熱のヘッドルームを利用して、必要に応じてそれらのコアの周波数をあげることにより更なるパフォーマンスを提供します
こちらはCPUの性能を測るCPU markスコアです。
スコアの目安
- 7000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 10000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 14000~・ハイエンドPCに搭載される
- 15000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
CPU Markスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-13700K | |
---|---|
Core i7-13700 | |
Core i9-12900K | |
Core i9-12900 | |
Core i5-13600K | |
Core i7-12700K | |
Core i5-12600K | |
Core i5-13400 | |
Core i5-12600 | |
Core i5-12500 |
これ、ゲーミングPCに搭載されるような性能ですね。。。
普段使い用のIdeaCentreで使うのには、十分以上です。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
搭載メモリはDDR4-3200MHzで、最大32GBになります。ヘビーユーザーも安心して使えますね。
ちなみに、通常の13世代CPUは、最新のメモリDDR5に対応していますが、本機は仕様書を見るとDDR4までしかサポートしていないので、自己増設/換装する場合はご注意を。
ストレージ
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
搭載ストレージは最新のSSD PCI Express 4.0で、最大データ転送速度が旧モデルの倍になっており、パソコンの起動も速く、大きなデータ移動もしやすくなっています。
HDDの増設もでき、アマゾンで大容量3TBでも7000円ほどなので、安く大容量にできますね。
こちらはシーケンシャル速度の、おおよその速度です。
シーケンシャル速度
オレンジ色・・・リード 青・・・ライト
PCIe 4.0×4 | |
---|---|
PCIe 3.0×4 | |
HDD |
セキュリティ
Windows DefenderやTPMなど、一般的なパソコンのセキュリティが搭載ですが、セキュリティソフトをお考えの場合は「Lenovoパソコンにおすすめのセキュリティソフト」も併せて読んでみてください。
2.5GbeとWi-Fi 6に対応
対応周波数 | 速度 | |
IEEE802.11ac (Wi-Fi 5) |
5GHz | 6.9Gbps |
インテルWireless-AC 9560 2×2(Wi-Fi 5) | 2.4/5GHz | 1.7Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6E) |
2.4/5/6GHz | 9.6Gbps |
次世代通信規格のWi-Fi 6に対応しており、現在主流のWi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
有線接続は最大で2.5Gbeに対応しており、一般的な有線接続は1Gbeなので、契約回線が速い人はかなり高速な通信が可能です。
電源はPlatinum
一般的に普段使いPCには80 PLUS Bronzeが多いのですが、本機は最上位モデルの80PLUS Platinumで、品質が高いです。また、旧モデルの260Wから、50W大きくなった310W になっています。
各カテゴリは変換効率が違い、%が高い方が無駄な電気を消費しないです。
・80PLUS Standard・・・80%
・80PLUS Bronze・・・82%~85%
・80PLUS Silver・・・85~88%
・80PLUS GOLD・・・87%~90%
・80PLUS Platinum・・・90~92%
・80PLUS Titanium・・・92~94%
モニター
モニターの購入をお考えの場合は、こちらも併せてどうぞ。
サポート・保証
標準で1年間の「引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、最長4年まで延長できます。また、Premium Careと言うサポートにアップグレードができ、こちらは24時間365日専任のエージェントが電話対応します。(通常サポートは朝9時~夕方6時まで)
- 引き取り修理・・・家などの指定住所にLenovoの指定業者がPCを引き取りに来てリペアセンターに配送、修理後、郵送してくれる保証です。保証期間内は、基本的に修理費・郵送費など無料です。
まとめ
良い点
・超高性能インテル13世代CPU搭載
・メモリが最大32GBと大きい
・2.5ギガビットイーサネット対応
・光学ドライブ搭載
・Wi-Fi 6対応
・一応、グラボの増設が可能
・(執筆時現在)マウス・キーボード付き
残念な点
・最大解像度がFHD(HDMI接続時)
・インターフェイスの最大データ転送速度が、5Gbpsに落ちた
総合評価
本機は普段使い用PCとしては考えられないくらい高い性能で、それでいて、価格も控えめです。
ミニタワーの筐体で置き場所にも困らないし、インテリアに溶け込む外観だと思います。机の上でも下でもいいし、リビングの見えるところでも問題なく置けると思います。
映像出力の最大解像度がFHDなので、4Kモニターなどを使いたい人にはお勧めできません。