現行最高峰のワークステーションで、個人でも業務用としても使用できるほどの性能です。
良い意味で、ここ最近のノートパソコンの流行に反した仕様で、大きく、そして分厚いです。ただし、排熱などを考えると薄型よりも大きく厚い筐体の方がより高い性能が発揮できるので、大きな可能性を秘めた機種だと思います。
まずはレビューのまとめをどうぞ。
良い点
・最新スペック満載
・画面比が16:10で、16型でも17型並みの情報が表示される
・現行最高峰の4K解像度でAdobe RGB 100%のディスプレイも搭載可能
・ECCメモリが通常メモリと同じ価格で搭載可能
・RAID設定も可能
・Wi-Fi 6E搭載でLTEも追加可能
・FHD 1080p Webカメラ搭載
・USB4が2つ搭載
・バッテリー駆動時間が長い
残念な点
・インターフェイスが若干少ない
・Xeonが選べない
Contents
ThinkPad P16 Gen 1 インテルのスペックレビュー
CPU | Core i5-12600HX Core i7-12800HX/12850HX Core i9-12900HX/12950HX |
---|---|
メモリ | 最大128GB |
ストレージ | SSD×2 最大8TB |
グラフィックス | NVIDIA RTX A1000 Laptop GPU NVIDIA RTX A2000 Laptop GPU NVIDIA RTX A3000 Laptop GPU NVIDIA RTX A4500 Laptop GPU NVIDIA RTX A5500 Laptop GPU |
ディスプレイ(16型) | WUXGA/WQXGA/WQUXGA IPS 光沢なし WQUXGA OLED 光沢なし |
OS | Windows 11 Home/Pro |
無線 | Wi-Fi 6E、4G LTEあり、Bluetooth 5.2 |
生体認証 | 指紋センサー、顔認証あり |
WEBカメラ | なし/FHD 1080p |
セキュリティ | ThinkShield |
寸法(幅×奥行×高さ) | 364 × 266 × 30.23㎜ |
重さ | 2.95㎏ |
バッテリー 電源 |
最大約23.5時間 170W/230W |
保証 | 1年間 |
価格 | 29.4万円~ |
<性能評価>
パソコンの頭脳であるCPUは、これ以上はないといったくらい最高性能で、最新のインテル第12世代HXシリーズが搭載です。Core i9はデスクトップのCore i7-12700ほどのPassmarkスコアがあり、Core i5-12600HXは11世代Core i9-11900ほどのPassmarkスコアになっています。
めちゃくちゃ性能が高いですね。
メモリも最新のDDR5-4800MHzが搭載で、メモリスロット4つの最大128GBにできます。ノートパソコンとしては十分な容量です。メモリは、ECCメモリと通常メモリが選べます。
ストレージも最新のPCI Express 4.0が搭載で、最大2枚搭載可能です。デュアルストレージにした場合は、RAID 0か1の設定もできます。
グラフィックボードはDirectX(3Dゲーム)に最適化されたGeForceじゃなく、高度な技術計算(OpenGL)に最適化されたAシリーズ(旧称Quadro)です。発色が良く、CAD等を使う設計・建築、メディアクリエイターなどの業務用グラフィックボードです。
ディスプレイは画面アスペクト比が16:10と縦に長く、16インチでも17インチ並みの情報が表示されます。解像度はフルHD相当のWUXGA、2.5KのWQXGA、そして4KのWQUXGAがあり、Adobe RGB 100%の色域もあります。プロ向けの品質ですね。
パソコンのコアスペックはかなり高く、現行最高峰のワークステーションだと思います。
その他のスペックは、Windows 11 HomeかProが選べ、Wi-Fi 6E対応、4G LTEはオプションで追加可能、RJ45(イーサネット)はありませんが、変換ケーブルで使用も可能です。
指紋センサーは標準搭載で、オプションで顔認証も追加でき、WEBカメラはFHD 1080pと高画質です。
電源は170Wか230Wと大きく、最大バッテリー駆動時間は約23.5時間と長いです。
本機は筐体がかなり大きく、重量も3㎏に届くくらいなのですが、個人的には「ようやく本来のワークステーションに戻った」と言う感じがしています。と言うのも、ここ最近の流れで、ノートパソコンはコンパクト化が進んでいますが、がっつり使えて排熱効率も高い必要があるワークステーションなので、ちょっと大きくても「実際に使える」機種じゃないとだめですよね。
持ち運びはしにくいですが、それでもがっつり使える機種です。
2022年のトレンドと比較
2022年のハイエンドノートパソコンのトレンドをまとめたので、本機がどのくらい満たしているか比較してみます。
12世代CPU | Evo | DDR5 | PCIe 4.0 |
〇 | × | 〇 | 〇 |
アスペクト比16:10 | sRGB 100%以上 | 輝度300nit以上 | 1080P Webカメラ |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
Wi-Fi 6E | メタル素材 | Dolby Atmos | 全方位360°マイクが4つ |
〇 | アルミニウム | △ | × |
Thunderbolt 4 | 生体認証 | 18時間以上バッテリー | |
〇 | 〇 | 〇 |
本機は、Evo認証とマイク以外は全項目を満たしていますね。
旧モデルとの比較
同じ時期に発売開始したP16s Gen 1という兄弟モデルはありますが、旧モデルはありません。
ThinkPad P16 Gen 1の特徴
ワークステーションとしてはベゼル(画面の黒い枠)も細めで、すっきりした印象です。
寸法は
・幅 364㎜
・奥行 266㎜
・高さ 30.23㎜
と、高さ以外は一般的な16インチの寸法で、重さは2.95㎏とヘビー級です。
厚さ(高さ)は3㎝オーバーと分厚く、薄型ノートパソコン2台分くらいのサイズですね。エアフローが良くなるので、薄型よりも好まれると思います。
排気口は背面の2か所にあります。赤のラインが特徴的ですね。
底面の通気孔は大きくとられています。エアフローは良さそうですね。
実は本機は2つのカラーが使われており、天板はストームグレー、底面はブラックとなっています。
筐体は前部に行くにつれて細くなっているので、スリムに見えますね。
キーボードはフルサイズ・110キーで、テンキーとバックライト付きです。
トラックパッドは115㎜×67.6㎜で、独立した3つのボタンがあるので、16インチにしては小さめです。
また、日本語キーか英語キーが選べます。
カメラ回り
WEBカメラは高画質FHD 1080pが搭載で、顔認証用のIRカメラも搭載できます。
今まではほとんどの機種で低画質HD 720pのカメラを搭載していましたが、2022年からThinkPadではほとんどの機種でFHDカメラが搭載できるので、Web会議が多い人にも使いやすくなりましたね。
ただし、IRカメラを付けた場合は、WEBカメラとIRカメラのハイブリットになり、あまり高画質には見えません。
マイクはデュアルアレイの遠距離マイクが搭載で、オーディオは、ドルビーアトモスに最適化された2Wスピーカーが2つついています。
Dolby Atmosは一般的なオーディオの様な平面的じゃなく、立体的な音を体感できるので、複数人でのWebミーティングや動画視聴などもよりしやすいです。
生体認証
生体認証は先述した顔認証(IRカメラ/オプション)と、指紋センサー(標準搭載)になります。
電源ボタンと統合されているので、電源を付けたらサインインも完了です。
MILスペック
本機はMIL規格と言う12項目の米軍の物資調達規格に準拠しており、落下テストや気温・気圧の変化テスト、ディスプレイ部の耐久性など様々なテストもクリアしています。他にも、200の項目の品質チェックをしており、安心して使える機種です。
CPU
Core i5-12600HX | Core i7- 12800HX/12850HX |
Core i9- 12900HX/12950HX |
|
製造プロセス | 10nm | ||
Pコア | 4コア | 8コア | |
Eコア | 8コア | ||
スレッド | 16 | 24 | |
キャッシュ | 18MB | 25MB | 30MB |
ブーストクロック | 4.6GHz | 4.8GHz | 5.0GHz |
Pコア最大周波数 | 4.6GHz | 4.8GHz | 5.0GHz |
Eコア最大周波数 | 3.3GHz | 3.4GHz | 3.6GHz |
GPU実行ユニット | 32 | ||
vPro | 対応 | 非対応/対応 | 非対応/対応 |
ベースパワー | 55W | ||
ターボパワー | 157W |
CPUはPコア(Performance Core)とEコア(Efficient Core)の2つを搭載しており、高負荷な作業はPコアで処理を、低負荷な事はEコアで処理することによって、パワフルでも省電力性を兼ね揃えたCPUになっています。
また、Intel Thread Directorというハードコアが、命令をより効率よくPコアとEコアに割り当てて実行できるので、性能もかなり上がっています。
Core i7とCore i9は2種類のCPUがありますが、スペック表によると性能は全く同じでvProに対応しているかどうかの違いになります。
vProは企業が多くのPCを一括管理しやすく、パフォーマンス・セキュリティ・管理性・安定性にビジネス上のメリットをもたらす設計です。
こちらはCPUの性能を測るPassmarkスコアです。
スコアの目安
- 2000~・ネットサーフィンでもストレスを感じるほど
- 5000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 7000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 10000~・ハイエンドPCに搭載される
- 15000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i9-12900HX | |
---|---|
Core i7-12800HX | |
Core i9-12900H | |
Core i9-12900HK | |
Core i7-12700H | |
Ryzen 9 6900HS | |
Core i5-12600HX | |
Ryzen 9 5900HX | |
Core i5-12500H | |
Core i7-1280P | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1240P | |
Core i7-1165G7 |
こちらはCinebench R23のスコアで、CPUの3DCGレンダリング性能を測定します。一般的に、3Dレンダリングやエンコードはマルチコア、モデリングやCAD、編集中、ゲームはシングルコアを重視します。
Cinebench R23 マルチコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i9-12900HX | |
---|---|
Core i7-12700H | |
Core i9-12900H | |
Ryzen 9 PRO 6950H | |
Ryzen 7 6800U | |
Ryzen 9 5900HX | |
Ryzen 7 5800H | |
Core i9-11950H |
Cinebench R23 シングルコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i9-12900H | |
---|---|
Core i9-12900HX | |
Core i7-12700H | |
Core i7-1260P | |
Ryzen 9 PRO 6950H | |
Ryzen 7 6800U | |
Ryzen 7 5875U | |
Core i7-1165G7 | |
Ryzen 9 5900HX |
以前はマルチコアと言えばAMD、シングルコアと言えばIntelでしたが、12世代になりIntelはどちらも高スコアになっていますね。
グラフィックス
RTX A5500 |
RTX A4500 |
RTX A3000 |
RTX A2000 |
RTX A1000 |
|
アーキテクチャ | Ampere | ||||
CUDAコア | 7424 | 5888 | 4096 | 2560 | 2048 |
RTコア | 58 | 46 | 32 | 20 | 16 |
Tensorコア (TFLOPS) |
232 | 127 | 128 | 80 | 64 |
単精度性能 (TFLOPS) |
24.7 | 17.8 | – | 9.3 | 7.5 |
Tensor性能 | – | – | – | – | – |
メモリタイプ | GDDR6 | ||||
メモリ帯域- | 512GB/秒 | 512GB/秒 | 264GB/秒 | 192GB/秒 | 224GB/秒 |
メモリ容量 | 16GB | 16GB | 12GB | 8GB | 4GB |
TGP | 115W | 115W | 115W | 60W | 60W |
詳細情報はNVIDIA公式サイトになかったのですべてが分かりませんでしたが、一番ローエンドのRTX A1000でもCUDAコア2048もあります。RTX A2000以上はミドル~ハイエンドモデルで、ビデオメモリも8GB~16GBとかなり大きいです。
ディスプレイ
解像度 | 光沢 | 液晶 | 輝度 |
WUXGA WQXGA WQUXGA |
なし | IPS | 300nit 400nit 600nit |
コントラスト比 | 色域 | 視野角 | その他 |
1200:1 1200:1 1500:1 |
sRGB 100% sRGB 100% Adobe RGB 100% |
178° 170° 178° |
ブルーライト軽減、カラーキャリブレーション |
※WQUXGAにはOLED液晶・タッチパネル・DCI-P3 100%があるようですが、執筆時現在未発売
WQUXGA | 4Kで解像度は3840 × 2400ドット |
---|---|
WQXGA | 2.5Kで解像度は2560 × 1600ドット |
WUXGA | FHD相当で、1920 × 1200ドット |
光沢 | 光沢ありは発色が良い反面、自分や背景が映り込みしやすい。光沢無しは映り込みがしにくい |
コントラスト比 | 最少輝度と最大輝度の差。差が大きい方が力強い描写が可能 |
IPS液晶 | コントラスト比が高く、視野角も広い |
nit | 明るさを表す単位。通常250nitが標準 |
X-Rite Pantone | ファクトリー・カラー・キャリブレーション。工場出荷時の発色データが保存されており、DLすることでいつでも工場出荷時の発色に戻すことができる |
ディスプレイは画面が縦に長いアスペクト比16:10で、もともと16インチと大きなディスプレイですが、17インチ並みの情報が表示されます。より細かな部分も見れるので、作業効率もアップしますね。
また、全機種に共通してX-Rite Pantoneのカラーキャリブレーション対応なので、あの面倒くさいキャリブレーションをせずに済みます。
ディスプレイは3種類あり、FHD相当のWUXGAと2.5K WQXGAは比較的一般的な品質ですが、sRGB 100%と広色域で、輝度も高めです。400ニトあれば屋外でも使いやすいですね。
もう一つは4K解像度WQUXGAで、こちらはIPS液晶とOLED液晶(タッチパネル)があります。
IPS液晶はAdobe RGB 100%で、OLED液晶はDCI-P3 100%と、どちらもかなり広い色域なので、ほとんどの用途に合います。
・Adobe RGB 100%・・・プリント・製版向け
・DCI-P3 100%・・・デジタルシネマ規格で、映像編集向け
・sRGB 100%・・・画像編集向け
・NTSC 45%・・・普通のノートパソコンに搭載
上の画像は分かりやすいようにちょっと大げさにしていますが、おおむねこの様な色域です。
ちょっと今手元にAdobe RGB 100%のディスプレイがないのですが、ほかの色域はこの様に見えます。
持ち運び用だったり、メイン機種で最終調整をする人はsRGB 100%で十分だと思いますが、本機がメイン機種の場合はAdobe RGB 100%のディスプレイを検討してもいいかもしれません。
また、WQUXGAはDolby VisonやHDR400に対応しており、よりシャープな描写が可能です。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
メモリは最新のDDR5-4800MHzが搭載で、メモリスロット4つ・最大128GBと大容量です。
メモリは通常のメモリとワークステーション用のECCメモリ2種類があり、どちらも同じ価格になっています。
ECCメモリは業務用サーバーやワークステーションに特化したメモリで、「データの破損」が絶対に許されないような金融機関、科学技術計算、サーバー業務などに使用する機種に搭載されます 。
ストレージ
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
SSDも最新のPCI Express 4.0が搭載で、最大2基搭載でき、デュアルストレージにしたらRAID設定も可能です。
- RAID 0・・・読み込み書き込みが高速で出来るし、分散してデータを保存ができる反面、1つのストレージに障害が発生すると復旧できません。なので、RAID 1やRAID 5と組み合わせて使うことが多いです。
- RAID 1・・・読み書きが遅いが、複数のストレージに「同じデータを書き込む」ので、1つのストレージに障害があってももう一つの方のデータを使って作業が出来ます。
こちらはシーケンシャル速度のおおよそ最大速度ですが、PCIe 4.0はノートパソコンでは3000~4000MB/秒がほとんどです。
シーケンシャルリード
オレンジ色・・・リード 青・・・ライト
PCIe 4.0×4 | |
---|---|
PCIe 3.0×4 | |
HDD |
セキュリティ
ThinkPadは、全方位から備えるサイバーセキュリティのThinkShieldによって守られており(詳しくは、公式サイトをどうぞ)、スペックによってはSecured Core Level 3が施されています。
詳細は公表されていませんが、Windows OSのハードウェアやセキュリティ関連の設定条件が一番厳しい基準になっているとのことです。ちなみにこれはLenovoの設定・基準じゃなく、Windowsによるものです。
この様に、一般的なノートパソコンよりは強固ですが、セキュリティソフトをお考えの場合は「Lenovoパソコンにおすすめのセキュリティソフト」も併せて読んでみてください。
通信環境
周波数 | 通信速度 | |
IEEE802.11ax | 2.4/5/6GHz | 9.6Gbps |
次世代通信規格のWi-Fi 6Eに対応しており、現在主流のWi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
Wi-Fi 6EはWi-Fi 6のExtended(エクステンディット)版で、6GHz帯(高速通信)での通信ができるのですが、執筆時現在の日本では6GHz帯はまだないので使えません。最大で5GHz帯になります。
また、RJ45はないので、変換ケーブルなどを使用して使います。
LTE
WWANは標準でなしですが、Fibocom L860-GL 16 4Gが搭載可能で、ダウンロードは最大1Gbps、アップロードは最大75Mbpsになります。
LTE用の格安SIMなら、大手のIIJmioがおすすめですよ。
バッテリー駆動時間
バッテリーは大容量6セル・94Whrで、最大23.5時間ものバッテリー駆動時間があります。長いですね。
ただし、グラボ搭載でがっつりした作業をするとここまで持たないので、長時間の外出になる場合は、充電アダプタも持ち歩いた方がよさそうです。
インターフェイス
左側面インターフェイスはUSB 3.2 Gen 1、USB 3.2 Gen 2 Type-C、マイク/ヘッドフォンジャック、nanoSIMカードスロットになります。
右側面インターフェイスはスマートカードリーダー、SDカードリーダー、USB 3.2 Gen 1、そしてセキュリティキーホールです。
背面インターフェイスは電源コネクタ、USB4(Thunderolt 4対応)が2つ、HDMIになります。
Thunderbolt 4には、こういった機能・性能があります。
- Power delivery対応、DisplayPort出力機能付き、DC-in機能付き
- 最大データ転送速度40GB/秒が2mのケーブルでも出る(以前は0.8mまで)
- PCIeの転送速度は32GB、ストレージ転送速度は最大3000Mbps
- 4Kディスプレイ2台同時に出力可能
- 8K出力にも対応
インターフェイスは多くないですが、まぁ、RJ45がないこと以外は使いやすいと思います。
サポート・保証
Lenovoでは通常以下の様な補用とサービスがありますが、執筆時現在、1年間しか選べないようになっています。
標準で1年間の「引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、通常、最長5年まで延長できます。また、プレミアサポートと言うサポートにアップグレードができ、こちらは24時間365日専任のエージェントが電話対応します。(通常サポートは朝9時~夕方6時まで)
また、保証は引き取り修理とオンサイト修理、翌営業日オンサイト修理の3種類があります。
- 引き取り修理・・・家などの指定住所にLenovoの指定業者がPCを引き取りに来てリペアセンターに配送、修理後、郵送してくれる保証です。保証期間内は、基本的に修理費・郵送費など無料です。
- オンサイト修理・・・事務所や自宅にエンジニアが来て修理
- 翌営業日オンサイト修理・・・翌営業日(土日祝日以外)にエンジニアが来て修理
ライバル機種
<左から本機種・ThinkPad P17 Gen 2・HP ZBook Fury 17 G8>
本機種と似たような機種との比較です。(メモリ・SSD・バッテリーは最大値。スマホの人は表を右にスクロールできます)
本機種 | ThinkPad P17 Gen 2 | ZBook Fury 17 G8 | |
CPU | Core i5-12600HX Core i7-12800HX/12850HX Core i9-12900HX/12950HX |
Core i5-11500H Core i7-11800H/11850H Core i9-11950H Xeon W-11855M/11955M |
Core i7-11800H Core i7-11850H Core i9-11950H |
メモリ | DDR5 128GB | DDR4 128GB | |
ストレージ | PCIe 4.0 SSD×2 | PCIe 3.0 SSD ×3 | PCIe 3.0 SSD×4 |
グラフィックス | RTX A1000~5000 | NVIDIA T1200 RTX A2000/A3000 /A4000/A5000 |
|
ディスプレイ | WUXGA、WQXGA WQUXGA 16型 画面比16:10 |
FHD/UHD IPS 17.3型 画面比16:9 |
UHD IPS 17.3型 画面比16:9 |
無線 | Wi-Fi 6E LTE | Wi-Fi 6E、LTE | Wi-Fi 6 |
バッテリー | 23.5時間 | 11時間 | 10時間 |
重量 | 2.95㎏ | 3.67㎏ | 3㎏ |
価格 | 29.4万円~ | 25.3万円~ | 39.1万円~ |
ThinkPad P17とHP ZBookは17インチでより大型で、インターフェイスも豊富ですが、CPUやメモリ、SSDは1つ前の世代になります。
各機種の特徴です。
・本機種・・・最新スペック満載で現行最高峰のワークステーション。16インチで画面アスペクト比が16:10と縦に長いので、17インチに近い情報が表示可能。
・ThinkPad P17 Gen 2・・・1つ前の世代のスペックとは言え、ハイエンドスペックでGPU性能はあまり遜色なし。17.3型の大画面なのでより見やすい、SSDが最大3枚搭載可能で、Xeonも搭載できる
・ZBook Fury 17 G8・・・同じく1つ前の世代のスペックだが、P17 Gen 2同様ハイエンドモデル。SSDを4枚搭載できるのもポイントが高い。価格は高めだが、HP独自のセキュリティが施されており安心度は一番
まとめ
良い点
・最新スペック満載
・画面比が16:10で、16型でも17型並みの情報が表示される
・現行最高峰の4K解像度でAdobe RGB 100%のディスプレイも搭載可能
・ECCメモリが通常メモリと同じ価格で搭載可能
・RAID設定も可能
・Wi-Fi 6E搭載でLTEも追加可能
・FHD 1080p Webカメラ搭載
・USB4が2つ搭載
・バッテリー駆動時間が長い
残念な点
・インターフェイスが若干少ない
・Xeonが選べない
総合評価
CPUに最新のインテル12世代HXシリーズに、DDR5・最大128GBのメモリ、SD PCI Express 4.0が最大2枚、そして最大でNVIDIA RTX A5500も搭載でき、現行最高峰のスペックになっています。
ディスプレイも高品質でsRGB 100%やDCI-P3 100%、そして最高峰のAdobe RGB 100%のディスプレイもあるので、まず困ることはないと思います。
意外にもバッテリー駆動時間が長いので、軽い負荷の作業であれば充電アダプタなしでもそこそこの時間使えると思うので、ちょっとした外出時にも便利ですね。
もうちょっとインターフェイスがあればな~と思いますが、USBハブなどの購入したら大丈夫です。
また、一部の人には不評かもしれませんが、意外にXeonが搭載できないですね。このクラスのLenovoワークステーションであれば、Xeonが搭載できそうなんですが、執筆時現在、2022年発売のPCではXeon搭載モデルはありません。