最新のインテル第12世代CPU・Core i3-12100は性能が高く、普段使い用や比較的高負荷なこともするビジネス用途に向いています。
旧モデルから50%ほど性能が上がっており、同等クラスの性能はCore i5-11400TやRyzen 5 4600GEなどになります。
レビュー機はLenovo ThinkCentre Neo 50s Small Gen 3で、メモリ1枚(8GB)だとシングルチャンネルメモリなので、メモリを追加してデュアルチャンネルメモリ(8GB+8GB)でもベンチマークも取っています。
Contents
Core i3-12100の仕様
Pentium Gold G7400 | Core i3-12100 | Core i3-12300 | |
開発コード | Alder Lake | ||
---|---|---|---|
製造プロセス | Intel 7 | ||
Pコア | 2 | 4 | 4 |
Eコア | 0 | 0 | 0 |
スレッド | 2 | 8 | 8 |
キャッシュ | 6MB | 12MB | 12MB |
GPU実行ユニット | 16 | 24 | 24 |
ターボブースト | – | 4.3GHz | 4.4GHz |
Pコア最大周波数 | – | 4.3GHz | 4.4GHz |
Pコア基本周波数 | 3.7GHz | 3.3GHz | 3.5GHz |
ベースパワー | 46W | 60W | 60W |
最大パワー | – | 89W | 89W |
一緒に記載しているのは同じく下位モデルで、比較対象です。
下位モデルは第12世代特有の2つのコアがなく、Pコアのみになっています。ノートパソコンではCore i3以上でEコアもありますが、デスクトップ用はCore i7以上になります。
Passmarkスコア
<左・メモリ8GB/右・メモリ16GB>
メモリ1枚・8GB時は14089、メモリ2枚の16GB時は14774となりました。
スコアの目安
- 2000~・ネットサーフィンでもストレスを感じるほど
- 5000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 7000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 10000~・ハイエンドPCに搭載される
- 17000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-12700K | |
---|---|
Core i7-12700 | |
Core i9-11900 | |
Core i7-11700 | |
Core i5-12600 | |
Core i5-12400 | |
Core i5-11400 | |
Core i3-12300 | |
Core i3-12100 16GB | |
Core i3-12100 8GB | |
Core i5-11400T | |
Core i3-10105 | |
Pentium Gold G7400 |
予想通りのスコアといった感じです。
Cinebench R23
<左・メモリ16GB時/右・メモリ8GB時>
こちらは8GB時でマルチコアは8300、シングルコアは1557、16GB時はマルチコア8377、シングルコア1665となりました。
マルチコアは10世代Core i5-10400以上で、シングルコアはメモリ16GB時は第11世代Core i9-11900並でした。Core i3にしては高めの性能です。
Cinebench R23は、CPUの3DCGレンダリング性能を測定します。一般的に、3Dレンダリングやエンコードはマルチコア、モデリングやCAD、編集中、ゲームはシングルコアを重視します。
マルチコアは6000ほどで高性能、8000以上でかなり高性能、シングルコアは1500以上でかなり高性能になります。
マルチコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-12700 | |
---|---|
Ryzen 7 5800X | |
Core i7-11700 | |
Ryzen 7 Pro 4750G | |
Core i5-12400 | |
Core i7-10700 | |
Ryzen 5 5600G | |
Core i5-11400 | |
Ryzen 5 Pro 4650G | |
Core i3-12100 16GB | |
Core i3-12100 8GB | |
Core i5-10400 | |
Ryzen 3 Pro 4350G | |
Core i3-10105 | |
Ryzen 5 Pro 3400G |
シングルコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-12700 | |
---|---|
Core i5-12500 | |
Core i3-12100 16GB | |
Ryzen 9 5900X | |
Core i9-11900 | |
Ryzen 9 5900 | |
Core i5-12400 | |
Ryzen 7 5800X | |
Ryzen 5 5600X | |
Core i3-12100 8GB | |
Core i7-11700 | |
Core i5-11400 | |
Ryzen 7 Pro 4750G | |
Ryzen 5 Pro 4650G | |
Core i7-10700 | |
Core i3-10105 | |
Core i3-10100 | |
Core i5-10400 |
PCMark10
・Essentialは「通常用途(Web検索やビデオ会議、アプリの起動など)の性能」
・Productivityは「Microsoft Office(事務系のアプリ)使用時の性能」
・Digital Content Creationは「コンテンツ作成(画像・動画編集など)のしやすさ」
を表しています。
総合性能は、以下が目安です。
5000以上・・・超ハイスペック(グラボ搭載機種はこれ以上)
4000以上・・・ハイスペック
3000以上・・・中位モデル
2000以下・・・エントリ―クラス
メモリが8GBでも16GBでも、そこまで変わりませんでした。
<メモリ8GB時>
- 総合性能は4732
- Essentialは9297
- Productivityは7214
- Digital content creationは4289
<メモリ24GB時>
- 総合性能は4891
- Essentialは9899
- Productivityは7291
- Digital content creationは4400
Essential
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i3-12100 16GB | |
---|---|
Core i3-1215U | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 | |
Core i3-12100 8GB | |
Ryzen 7 4700U | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 3 5425U 8GB | |
Core i7-1065G7 | |
Core i3-1115G4 | |
Ryzen 3 Pro 4350G | |
Core i5-1235U | |
Ryzen 5 5500U |
Productivity
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 3 5425U | |
---|---|
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 7 4700U | |
Ryzen 3 Pro 4350G | |
Core i3-12100 | |
Core i3-12100 8GB | |
Ryzen 5 5500U | |
Core i7-1165G7 | |
Core i3-1215U | |
Core i5-1135G7 | |
Core i3-1115G4 | |
Core i5-1235U | |
Core i7-1065G7 |
Digital Content Creation
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 5700U | |
---|---|
Ryzen 7 4700U | |
Core i7-1165G7 | |
Core i3-1215U | |
Core i5-1235U | |
Ryzen 3 Pro 4350G | |
Ryzen 5 5500U | |
Core i3-12100 16GB | |
Core i3-12100 8GB | |
Ryzen 3 5425U | |
Core i5-1135G7 | |
Core i7-1065G7 | |
Core i3-1115G4 |
実務の使いやすさで言えば、Ryzen 7 5700Uよりも使い勝手が高い場面もあり、すべての項目でRyzen 5 5500U以上になっていますね。
Geekbench 5
8GBは計測するの忘れました。すみません。
<16GB時>
16GB時はマルチコア6402、シングルコアは1652とかなり高かったです。12世代になり、Core i3はデスクトップ版もノートパソコン版も性能が似たり寄ったりになってきた感じですね。
Geekbench 5はクロスプラットフォームのベンチマークで、Cinebenchの様にシングルコア性能とマルチコア性能を測定できます。
Geekbench 5 マルチコア
オレンジ色・・・計測機種 青・・・比較
Core i5-1235U | |
---|---|
Core i3-12100 | |
Core i3-1215U | |
Ryzen 5 5500U | |
Snapdragon 8cx Gen 3 | |
Ryzen 7 5700U | |
Core i7-1165G7 | |
Core i7-1195G7 | |
Ryzen 7 4700U | |
Core i5-1135G7 | |
Ryzen 3 5425U | |
Core i7-10510U | |
Core i3-1115G4 |
Geekbench 5 シングルコア
オレンジ色・・・計測機種 青・・・比較
Core i3-12100 | |
---|---|
Core i3-1215U | |
Core i7-1195G7 | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1235U | |
Core i5-1135G7 | |
Ryzen 3 5425U 8GB | |
Core i3-1115G4 | |
Ryzen 5 5500U | |
Snapdragon 8cx Gen 3 | |
Ryzen 7 5700U | |
Core i7-10510U | |
Ryzen 7 4700U |
グラフィック性能
グラフィック性能はかなり低い数値が出て、8GB時で1328、16GB時でも1501でした。12世代CPUになり、下位モデルはグラフィック性能が極端に低い数値が出ていますが、Photoshopなど編集アプリは快適に使えているので、不思議です。
他機種との比較で、ほかのCPUはすべてノートパソコン用です。
Video Card Benchmarks
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 PRO 6850U | |
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MX550 | |
MX450 | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 | |
Ryzen 7 5800U | |
Ryzen 5 5500U | |
Core i3-1215U | |
Ryzen 7 5700U | |
Core i5-1235U | |
Core i3-1115G4 | |
Ryzen 5 5600U | |
Ryzen 7 4700U | |
Ryzen 5 4500U | |
Ryzen 3 5400U | |
Ryzen 3 5300U | |
Core i3-12100 16GB | |
Core i3-12100 8GB | |
Ryzen 3 4300U | |
Ryzen 3 5425U |
ゲームのベンチマーク
前項のグラフィック性能のベンチマークでも分かりますが、ゲーム向きのCPUではありませんでした。グラフィック性能が低いです。ドラクエなどのかる~いゲームなら何とかといった感じです。
まずはドラゴンクエストXです。
標準品質・FHD画質で、どちらも快適でした。
ちょっと重ためのFFXIV ENDWALKER 暁月のフィナーレは、16GB時のみ計測しました。標準品質で4302・普通となりました。
他のCPUとの比較です。
ドラクエX FHD画質
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-1165G7 | |
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Ryzen 5 5500U | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 3 5425U | |
Core i3-1115G4 | |
Core i3-12100 16GB | |
Core i3-1215U | |
Core i3-12100 | |
Core i5-1235U |
FFXIV 標準品質
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i3-1215U | |
---|---|
Core i7-1165G7 | |
Core i3-12100 16GB | |
Ryzen 3 5425U | |
Ryzen 5 5500U | |
Ryzen 7 5700U | |
Core i5-1235U | |
Core i3-1115G4 |
使用レビュー機
レビュー機は、Lenovo ThinkCentre Neo 50s Small Gen 3で、最新のインテル12世代CPU搭載とCPU性能はかなり高くなっています。その分、今までのThinkcentreよりも排熱効率を高めており、排気口が大きく設置されています。メモリは最大64GBですが、十分な大きさがあり、ほとんどの人は事足りると思います。筆者も先日購入して使っていますが、こんなに安いのにサクサク使えて驚いています。
CPU | Pentium Gold G7400 Core i3-12100/12300 Core i5-12400/12500/12600 Core i7-12700 Core i9-12900 |
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メモリ | 最大64GB |
ストレージ | 最大 SSD+HDD |
OS | Windows 11 |
無線 | Wi-Fi 6/5、Bluetooth搭載可能 |
有線 | ギガビットイーサネット |
その他 | 光学ドライブ、内蔵スピーカー搭載可能 |
寸法(幅×奥行×高さ) | 100×274.8×308㎜ |
重さ | 最大4.5㎏ |
電源 | 180W/260W |
価格 | 6.6万円~ |
最後に
性能としては普段使い用はもちろん、高負荷な使い方をするビジネス用途でも十分に使えるスペックだと思います。
ほとんどの人は満足すると思いますが、グラフィック性能が必要な使い方をする人は、ビデオカードを入れたほうが使いやすいと思います。
私の用途(Wordpress・Wordで執筆、Excel、Phtoshop、Lightroom、ビデオエディターなど)だと十分快適に使えており、レビュー機の価格は6万円ぐらいだったので、コスパがかなり高いと思います。
第12世代になり、全体的なCPU性能が上がってきたので、今までCore i5やi7じゃないと使いにくいと言っていた層にも、Core i3は検討の価値があると思います。