Lenovoから新タブレットのTab B10 HD (2nd Gen)が、2022年3月8日に発売されました。
ただし、これよ~く見ると、Tab M10 HD 2nd Genと全く同じ筐体で、同じスペックですが、M10 HD 2nd Genは量販店モデルで、本機は公式サイトモデルになります。
スペックは高くないですが、大きな画面でWeb閲覧や電子書籍を見たい人、Youtubeなどの動画を見たいという低負荷な事をする人に合います。
2023年1月21日追記)メモリ3GBモデルがが発売開始しました。ただし、マイクが2つから1つに減っり、Miracast対応になった以外は、すべて同じです。
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Tab B10 HD (2nd Gen)のスペックレビュー
SoC | MediaTek P22T |
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メモリ | 2GB/3GB |
ストレージ | 32GB |
ディスプレイ(10.1型) | HD IPS液晶 |
OS | Android 10 |
無線 | WIFi、Bluetooth v5.0 |
オーディオ | Dolby Atmos(スピーカー2つ) |
内蔵カメラ | 前面500万画素、背面800万画素 |
寸法 | 241.54×149.38×8.25㎜ |
重さ | 420g |
バッテリー | 約10時間 |
保証 | 1年間 |
価格 | 1万4787円 |
<性能評価>
タブレットの頭脳であるSoCはMediaTek P22Tが搭載で、控えめな性能になっているので、高負荷な事をしない人に向いたモデルです。例えば、クリックした後に数秒待っても問題ない人や、Web閲覧などの軽い事しかしない人なら問題なく使えます。
SoCの性能も控えめですが、メモリも2GBと小さく、多くのアプリやタブを開いて使うと遅さを感じます。
ストレージも最低容量の32GBで、約10GBほどシステムやアプリで占拠されているので、使用できる容量は20GBちょっとになります。ただし、最大256GBのMicroSDカードを使えるので、ストレージ容量は気にならないかもしれません。
ディスプレイはHD解像度・IPS液晶になります。ここ最近はフルHD解像度が主流なのでHD解像度は見にくいかな?と思いましたが、10インチクラスの大きさなら、画質が荒いと思うことは無いと思います。
<下・HD解像度/上・FHD解像度>
さすがに並べると違いが分かりますが、10型くらいなら、HD解像度でも目に悪くないと思います。
インカメラは500万画素、アウトカメラは800万画素とそこそこの性能ですが、写真はスマホで撮った方が断然きれいなので使う機会は少ないかもです。ただし、ビデオ通話や、オンラインで口座開設をするときのセルフィ―などには十分使えるくらいです。
その他の特徴として、充電ポートはUSB Type-CでOTG機能付き、Wi-Fi 5にBluetooth 5対応、オーディオは意外に高性能のドルビーアトモス搭載です。そしてボディはメタルボディなので、普通に高級感があります。
重さは420gと標準的で、バッテリー駆動時間は最大約10時間になります。
スペックは低めなので、「サクサク快適に使いたい人」には合いませんが、普通に使う分には問題ないです。Web閲覧、オンラインショッピング、ビデオ通話、動画視聴、電子書籍などなどですね。
旧モデルとの比較
旧モデルのTab B10との比較です。(メモリ・SSD・バッテリーは最大値)
本機種 | B10 | |
CPU | MediaTek P22T | Snapdragon 429 |
メモリ | 2GB | |
ストレージ | 32GB | 16GB |
ディスプレイ | 10.1型 HD(1280×800) | |
無線 | Wi-Fi | |
バッテリー | 10時間 | 8.5時間 |
重量 | 420g | 480g |
価格 | 1.7万円 | 1.7万円 |
ディスプレイ解像度などの多くのスペックはそのままですが、プロセッサー性能が上がっています。あと、筐体が小さくなり、軽くなっていますね。
Geekbench 5はクロスプラットフォームのベンチマークで、パソコンの性能を測るCinebenchの様にシングルコア性能とマルチコア性能を測定できます。
Geekbench5 マルチコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
MediaTek Helio P22T Tab B10 HD 2nd Gen |
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Snapdragon 429 Tab B10 |
Geekbench5 シングルコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Snapdragon 429 Tab B10 |
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MediaTek Helio P22T Tab B10 HD 2nd Gen |
マルチコア性能は80%ほど上がっていますが、シングルコアは僅差で負けていますね。まぁ、マルチコアがこれだけ高いので、旧モデルに比べるとサクサク快適に使えます。
Tab B10 HD (2nd Gen)の特徴
ベゼル(画面の黒い枠)は、タブレットを持った時の親指が画面に反応しない程度に細められており、画面占有率は85%となっています。
寸法は
幅241.54㎜
奥行き149.38㎜
厚さ8.25㎜
とコンパクトで、重量は420gとなっています。10.1インチなので片手持ちはきびしいですが、400g前後なので持ち運びはしやすいです。
厚さは8.25㎜と激薄じゃないですが、分厚く感じることもない厚さです。
大きな特徴の一つである素材ですが、低価格モデルなのにメタルボディを採用です。安っぽさが全然ないし、強度も高いので安心して使えますね。
背面カメラは800万画素、フロントカメラは500万画素となっており、「一般的」なタブレットのカメラですね。SNSなどにアップする画像としてギリギリ使えるかなといったレベルです。
一番驚いたのが、本機にはDolby Atmosが採用されている点です。ハイエンドモデルには「当たり前」になってきましたが、低価格モデルでは珍しいですね。スピーカーは左右に1つづつの計2つになります。
筆者は公式サイトモデルのB10 HD 2nd Genじゃなく、量販店モデルのM10 HD 2nd Genを購入したのですが、全く同じものなので、写真を載せておきます。
SoC
MediaTek Helio P22T | |
コア | 8コア |
最大クロック数 | 2.0GHz |
内蔵GPU | IMG PowerVR GE8320 |
先ほどから控えめな性能のSoCと言ってきましたが、8コアもあるのである程度の並行作業はしやすいです。
こちらの画像は例ですが、基本的に1つのコアが1つの作業をするので、コアが多い方が同時にいろいろな事をしやすいです。
こちらはGeekbench 5のスコアです。Geekbench 5はクロスプラットフォームのベンチマークで、パソコンの性能を測るCinebenchの様にシングルコア性能とマルチコア性能を測定できます。
他機種との比較です
Geekbench5 マルチコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Snapdragon 870 Yoga Tab 13 |
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Snapdragon 870 Tab P12 Pro |
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Snapdragon 690 5G Lenovo TAB6 |
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Snapdragon 730G Tab P11 Pro |
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MediaTek Helio G90T Yoga Tab 11 |
|
Snapdragon 662 Tab P11 |
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Snapdragon 662 XiaoXin Pad |
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MediaTek Helio P90 X Game |
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MediaTek Helio P22T | |
Snapdragon 439 Yoga Smart Tab |
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Snapdragon 429 Tab B10 |
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MT8166 Tab M7 (3rd Gen) |
Geekbench5 シングルコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Snapdragon 870 Yoga Tab 13 |
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Snapdragon 870 Tab P12 Pro |
|
Snapdragon 690 5G Lenovo TAB6 |
|
Snapdragon 730G Tab P11 Pro |
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MediaTek Helio G90T Yoga Tab 11 |
|
Snapdragon 662 XiaoXin Pad |
|
Snapdragon 662 Tab P11 |
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MediaTek Helio P90 X Game |
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Snapdragon 439 Yoga Smart Tab |
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Snapdragon 429 Tab B10 |
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MediaTek Helio P22T | |
MT8166 Tab M7 (3rd Gen) |
メモリ
メモリはタブレットの作業台で、大きなメモリはより大きなデータを扱いやすくなるし、より多くの事を同時にできます。
本機にはLPDDR4Xが搭載で、2GBになります。LPDDR4Xは高性能なので良いのですが、容量が2GBと少ないので、多くの事を同時にするのは苦手です。
ストレージ
ストレージは、フラッシュメモリが32GB搭載です。Google Driveを使う人は十分かもしれませんが、多くのデータをダウンロードしたり、写真を保存する人は、MicroSDカードを増設しておいた方が良いと思います。
最大256GBmで増設でき、有名どころでSanDiskのmicroSDカードは高品質なのでお勧めです。MicroSDカードには「A1」と「A2」があり、速度が速いのはA2になります。
ディスプレイ
解像度 | 光沢 | 液晶 | 色域 |
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HD相当 1280×800 |
あり | IPS マルチタッチ |
NTSC 60% |
HD | ハイディフィニション、低解像度で安い機種に使用される |
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FHD | フル・ハイディフィニション、一般的な画質 |
光沢 | 光沢ありは発色が良い反面、自分や背景が映り込みしやすい。光沢無しは映り込みがしにくい |
IPS液晶 | コントラスト比が高く、視野角も広い |
色域 | 一般的なノートパソコンはNTSC 45%、タブレットはNTSC 70%前後が多い。この数値が高いとより詳細な色が描写できる |
ディスプレイはHD解像度相当の1280×800と低解像度ですが、10.1インチなので特に気にならずに見ることができます。先ほどFHDと比べた写真を紹介しましたが、横に並べて見比べないと違いは分からないと思います。
ディスプレイは低価格モデルなりの品質です。
インターフェイス
インターフェイスは
- スマートコネクタ
- USB Type-C(OTG機能付き)
- マイク/ヘッドフォンジャック
になります。
USBは、タブレットに直接HDDなどの外付けストレージを接続して使えるOTG機能付きなので、パソコンがない人でも容量がいっぱいになったら簡単にデータが移動できます。
スマートコネクタは、↓こういったスピーカー兼充電機能付きのSmart Dockが使えますが、別売りされていないので現在は使えません。
サポート・保証
標準で1年間の「引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、最長4年まで延長できます。また、Premium Careと言うサポートにアップグレードができ、こちらは24時間365日専任のエージェントが電話対応します。(通常サポートは朝9時~夕方6時まで)
引き取り修理とは、家などの指定住所にLenovoの指定業者がPCを引き取りに来てリペアセンターに配送、修理後、郵送してくれる保証です。保証期間内は、基本的に修理費・郵送費など無料です。
修理拠点は日本国内なので対応も速く、安心して任せることができます。
Androidタブレットをサブモニターとして使用する方法
無料アプリのSpacedeskをダウンロードして、PCのサブモニターとしてタブレットも使えます。PCとタブレット両方にアプリをダウンロードしたら使えますが、詳しい方法はこちらの記事にまとめているので併せてどうぞ。
まとめ
1.7万円台と比較的低価格で、10.1型と大きいので電子書籍や動画はかなり見やすいですね。
仕事に使わずにプライベート用途であれば、ちょっと待っても(動作が遅くても)問題ないと思うので、そこが気にならない人には使いやすい機種だと思います。
SoCやメモリ、ストレージは低容量ですが、メタルボディでDolby Atmos搭載と、お金をかけるところはかけている印象を受けます。また、OTG機能付きのため、PCが無くてもデータを移動できるし、MicroSDカードも搭載できるので使いやすいと思います。