もともと量販店モデルとして販売されていた機種ですが、インテル11世代CPUを新たに搭載して公式サイトでの販売が始まりました。
S540と言えば2019年に14型と15型が販売されたモデルで私も購入したのですが、13型は2020年1月に販売開始しました。当初から13型のみ「なんでこんなに先鋭的でスペックが高いの?」と思っていたのですが、2021年モデルはより一層スペックが上がっていますね。
IdeaPadってプロモデルがあるのですが、それと同じくらいかそれ以上にハイスペックになっています。
Contents
IdeaPad S540 13.3型のスペックレビュー
CPU | Core i5-1135G7 Core i7-1165G7 |
---|---|
メモリ | 8GB |
ストレージ | 512GB |
グラフィックス | Iris Xe |
ディスプレイ | QHD(2.5K) IPS 光沢あり 画面比16:10 |
OS | Windows 10 Home |
無線 | WiFi6、Bluetooth v5.0 |
生体認証 | 顔認証 |
Microsoft Office | Office Home &Business 2019 |
寸法(幅x奥行きx高さ) | 296.9 x 208.5 x 15.95㎜ |
重さ | 1.25㎏ |
バッテリー | 最大14時間 |
保証 | 1年間 |
価格 | 9.9万円~ |
パソコンの頭脳であるCPUは最新のインテル11世代CPUが搭載で、Core i5とi7があります。今までのCPUとは比べ物にならないくらい快適に使えるようになっており、グラフィック性能も大きく上がり、動画編集や画像編集などもかなりしやすくなっています。
グラフィック性能は、外部グラフィックボードのNVIDIA GeForce MX 330並みの性能で、内蔵グラフィックスとしては最高峰です。
メモリはオンボード8GBで、DDR4-3200MHzが搭載です。処理速度が速いので、アプリやWebサイトなどもより速く表示されます。また、ストレージもM.2 SSDなので、とにかく速いですね。
ディスプレイはなんと画面縦横比が通常の16:9でなく、縦が長い16:10なのでより多くの情報が表示されます。今まで13型だと表示される情報が少ないので生産性が悪かったですが、本機種は14型以上の情報が表示されるので、快適に使うことができます。
また、2.5Kの高解像度で、視野角も広くコントラスト比も高いIPS液晶が搭載です。sRGB 100%なので、クリエイター向けの品質です。
WiFi6に対応しており、カフェなどの混雑した回線でも安定した通信が可能、顔認証対応なので一瞬でサインインもできます。
重さはたったの1.25㎏と持ち運びがしやすく、それでいてバッテリー駆動時間は最大14時間と長いので、充電アダプターの持ち運びも必要なく一日使えるケースが多いと思います。
その上、IdeaPad初のThunderblt 4搭載機種で、ビジネスパーソンにもクリエイターにも使いやすくなっています。総合的に見て、IdeaPadで一番高い性能だと思います。
旧モデルとの比較
<左・本機種/右・旧モデル>
旧モデルのS540 13との比較です。同じ筐体を使用しており、スペックが若干変わっています。(メモリ・SSD・バッテリーは最大値)
本機種 | S540 13 | |
CPU | Core i5-1135G7 Core i7-1165G7 |
Core i5-10210U Core i7-10510U |
メモリ | 8GB(3200MHz) | 8GB(2666MHz) |
ストレージ | SSD 512GB | |
ディスプレイ | 2.5K IPS 画面比16:10 | |
無線 | WiFi6 | |
バッテリー | 14.5時間 | 24時間 |
重量 | 1.25㎏ | |
Thunderbolt 4 | あり | なし |
価格 | 9.9万円~ | 14.2万円(割引前価格) |
注)量販店ではAMD Ryzenが搭載した機種も販売しています
同じ筐体を使用しているため重さなどは同じで、変更点は以下になります。
- 10世代CPU→11世代CPU
- メモリの周波数が上がった
- バッテリー駆動時間が短くなった
- Thunderblt 4が追加!
まずはCPUの性能を表すPassmarkスコアです。
[visualizer id=”23494″ lazy=”no” class=””]本機種搭載の11世代CPUは断トツで高い性能ですね。ビジネス用途で使う場合のスコアの目安が約7000なので、以前のCPUも悪くないですが本機種はかなり高性能です。
また、Thunderbolt 4と言う万能ポートが搭載なので、ビジネス用途でもそうでなくても使い勝手が高くなっていますね。
ライバル機種
<左から本機種・IdeaPad Slim 560i Pro(14型)・Yoga Slim 750i Carbon>
本機種と似たような最新機種との比較です。(メモリ・SSD・バッテリーは最大値。スマホの人は表を右にスクロールできます)
本機種 | Slim 560i Pro | Yoga Slim 750i Carbon | |
CPU | Core i5-1135G7 Core i7-1165G7 |
Core i5-1135G7 Core i7-1165G7 |
Core i5-1135G7 Core i7-1165G7 |
メモリ | 16GB | 16GB | 16GB |
ストレージ | SSD 512GB | SSD 512GB | SSD 1TB |
グラフィックス | Iris Xe | Iris Xe | Iris Xe |
ディスプレイ | 2.5K 画面比16:10 |
14型 2,2K 画面比16:10 |
2.5K 画面比16:10 |
無線 | WiFi6 | WiFi6 | WiFi6 |
バッテリー | 14.5時間 | 17時間 | 14時間 |
重量 | 1.25㎏ | 1.38㎏ | 966g |
Thunderbolt 4 | あり | なし | あり |
価格 | 9.9万円~ | 9.6万円~ | 11.8万円~ |
全機種ハイエンドモデルなので、高いスペックです。11世代CPUに画面比も16:10と縦に長く、そして軽い!また、全機種で色域が広いsRGB 100%なので、クリエイターに合うディスプレイです。唯一、560i ProにはThunderbolt 4が搭載していません。
同じCPUを使っているので、性能はほぼ互角ですね。
購入のポイント
- 本機種・・・IdeaPad初のThunderbolt搭載機種で、ハイスペック・軽量
- Slim 560i Pro・・・14型なので機動性・作業効率のバランスが取れた機種
- Yoga Slim 750i Carbon・・・超軽量モデルで機動性抜群
メリット・デメリット
良い点
・小型軽量で持ち運びがしやすい
・画面比が16:10で、13.3型でも14型以上の情報が表示される
・11世代CPU・Thunderbolt 4・WiFi6など高性能
・映像出力付きUSB-Cが2つ(うち1つはThunderbolt 4)あるので複数画面で作業がしやすい
残念な点
・SDカードリーダーがあればフォトグラファーやクリエイターにも使いやすかった
・HDMIがあればなお良かった
IdeaPad S540 13.3型の特徴
ベゼル(画面の黒い枠)が極薄ですね。画面全体がディスプレイになっているように見えるほどです。旧モデルが販売されたのは2020年1月ですが、この頃から「なんでこの機種だけこんなにおしゃれで軽く、高性能なのか?」と疑問に思っていました。Lenovoで画面の縦横比が16:10のディスプレイが販売されたのも本機種が最初で、他機種より半年以上早かったですね。
当時、私はIdeaPad S540 15型を購入したので本機種は購入しませんでしたが、「記載ミスかな?」と思ったくらい本機種はずば抜けていたし、2021年現在でもIdeaPadでは飛びぬけた性能の機種です。
<当時購入したS540 15型>
寸法は
・幅296.9㎜(=千円札2枚分・300㎜)
・奥行き208.5㎜(=500mlペットボトルの高さ・205㎜)
・高さ15.95㎜(=一円玉・直径20㎜)
とほぼ同じサイズです。一般的な書類で使うA4サイズ(297㎜x210㎜)と比べても、ほぼ同じ寸法です。
光沢のあるアルミボディで、エッジも丸みを帯びているのでおしゃれです。どこにでも持っていきたくなるような見た目です。
指紋センサーは無いですが顔認証があるので、サインインも一瞬で終わります。キーボードは84キーで、バックライトもあるので暗がりで作業をするときに役に立ちますね。
素材
素材は何とIdeaPadでは珍しく、オールメタルボディでアルミニウム素材になっています。通常IdeaPadでは天板がアルミで底面カバーが樹脂素材と言う組み合わせが多いのですが、本機種は他機種と差別化を図っていますね。
アルミは軽量で剛性が高くたわみに強いので、例えば、満員の通勤列車でぎゅうぎゅう詰めでも安心ですね。
CPU
Core i7-1165G7 | Core i5-1135G7 | |
製造プロセス | 10nm SuperFin |
10nm SuperFin |
---|---|---|
コア/スレッド | 4/8 | 4/8 |
キャッシュ | 12MB | 8MB |
グラフィックス | Iris Xe | Iris Xe |
基本クロック | 2.8GHz | 2.4GHz |
ブーストクロック | 4.7GHz | 4.2GHz |
パソコンの頭脳であるCPUは最新の11世代が搭載で、ハイエンドモデルのCore i5とi7が選べます。
スコアの目安
- 2000~・ネットサーフィンでもストレスを感じるほど
- 5000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 7000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 10000~・ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
↓グラフをタップすると数値が表示されます↓
[visualizer id=”23511″ lazy=”no” class=””]Core i5もi7もスコア1万オーバーと、専門的な用途の機種に搭載されるようなハイスペックになっています。ほとんどの用途で、十分快適に使えるほどです。
こちらはパソコンの総合性能であるマルチコア性能と、クリエイティブワークをするときに重要なシングルコア性能を測定したCinebench R23です。
[visualizer id=”23515″ lazy=”no” class=””]マルチコアはさすがにハイパフォーマンスモデルのCore i7-10750Hに負けていますが、シングルコア性能はCore i5で約20%、Core i7で30%以上勝っています。
次の項目で紹介しているグラフィック性能も高いので、画像編集をするクリエイターにも使いやすい機種になっています。
グラフィックス
グラフィック性能は動画編集や画像編集、ゲーム、そしてOfficeワークや複数画面を使った作業など、多くの場面で「あったら良い」性能です。普通に使う人は特に気にしなくても大丈夫です。
[visualizer id=”23521″ lazy=”no” class=””]Iris XeはCPU内蔵のグラフィックスですが、外部グラフィックボードのNVIDIA GeForce MX 330並みの性能になっており、比較的快適に画像編集ができます。動画編集も凝ったものじゃなければ、普通にできます。
ディスプレイ
右にスライドできます↓
解像度 | 光沢/液晶 | 画面比率 | 輝度 | 色域 |
QHD 2560×1600 |
あり/IPS | 16:10 | 300nit | NTSC 72% |
光沢 | 光沢ありは発色が良い反面、自分や背景が映り込みしやすい。光沢無しは映り込みがしにくい | |||
液晶 | IPS液晶はコントラスト比が高く、視野角も広い | |||
画面比率 | 通常のディスプレイは16:9だが、本機種は縦が長い16:10 | |||
nit | 明るさを表す単位。通常250前後が標準 | |||
色域 | NTSC 72%はsRGB 100%相当で、Web用画像編集にも向いているほどの色域 |
高解像度2.5Kのディスプレイで、コントラスト比が高く視野角も広いIPS液晶が搭載です。輝度も300nitと高く、日中の明るい場所でも見やすいですね。
上の写真は、画面比16:10の13.3型ディスプレイと、画面比16:9の14型ディスプレイの比較で、16:10の方が縦に表示される情報が多いので、一目でより多くのことが見ることができます。上に行ったり下に行ったりと見返すことが減るので、作業効率もアップしますね。
こちらはNTSC 72%(sRGB 100%相当)と通常のノートパソコンに使用されるNTSC 45%を一眼カメラで撮影して並べたものですが、左の方がより鮮やかな色になっているのが分かると思います。Web用画像編集をするクリエイター向けの品質です。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
搭載メモリはDDR4-3200MHzで、オンボードなので増設はできません。動作周波数が3200MHzと最高速度なので、データ処理速度がかなり速いです。旧モデルは2666MHzだったので、20%以上早くなっています。
ストレージ
SSD(PCIe NVMe) | HDD | |
最大データ転送速度 | 最大16Gbps~32Gbps | 最大6Gbps(SATAの場合) |
平均起動時間 | 10秒~15秒 | 30秒~2分 |
温度 | 熱くなりにくい | 熱くなりやすい |
価格 | 高い | 安い |
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
本機種搭載のストレージはM.2 PCIe 3.0×4と高速のものが搭載なので、データ移動はもちろん、Webサイトの読み込みやアプリの起動など高速です。
WiFi6
次世代通信規格のWiFi6に対応しており、現在主流のWiFi5より約40%最大通信速度が上がっています。今まで5GHzにしか対応していなかった周波数が、2.4GHzと5GHzと2バンドに対応しており、また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、カフェなどの混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
バッテリー駆動時間
バッテリーは3セルで、Core i7が約14時間、Core i5が約12時間となっています。パソコンの持ち運びが多い学生やビジネスパーソンでも、多くの人は丸一日使えるくらい長いですね。
また、1時間で約80%の充電ができるので、急な予定が入ってもサクッと充電して出かけることもできますね。
インターフェイス
左側面インターフェースはUSB-C(Power DeliveryとDisplay Port出力機能付き)が2つあり、このうち一つは新規格のThunderbolt 4対応で、以下のような特徴があります。
- Power delivery対応、DisplayPort出力機能付き、DC-in機能付き
- 最大データ転送速度40GB/秒が2mのケーブルでも出る(以前は0.8mまで)
- PCIeの転送速度は32GB、ストレージ転送速度は最大3000Mbps
- 4Kディスプレイ2台同時に出力可能
- 8K出力にも対応
右側面には電源ボタンにマイク・ヘッドフォンジャック、そしてUSB-A 3.0があります。
Thunderbolt 4があるので問題なくいろいろな機器に繋げますが、HDMIがあったら助かりましたね。また、画像編集クリエイター向けのスペックなので、SDカードリーダーがあればより使いやすかったと思います。
それでも十分なインターフェースです。
サポート・保証
標準で1年間の「引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、最長3年まで延長できます。また、Premium Careと言うサポートにアップグレードができ、こちらは24時間365日専任のエージェントが電話対応します。(通常サポートは朝9時~夕方6時まで)
引き取り修理とは、家などの指定住所にLenovoの指定業者がPCを引き取りに来てリペアセンターに配送、修理後、郵送してくれる保証です。保証期間内は、基本的に修理費・郵送費など無料です。
修理拠点は日本国内なので対応も速く、安心して任せることができます。
まとめ
小型軽量で性能も高く、Thunderbolt 4も搭載と、上位モデルのYogaみたいな機種です。顔認証もあるし、WiFi6にも対応、ディスプレイは2.5Kの画面縦横比が16:10なので、本格的な作業がしやすいです。
普段使い用としてはもちろん、大学生やビジネスパーソン、そしてクリエイターにも合う機種です。