本機種はここ最近人気のChromebookで、標準的なスペックの機種になります。
普段使い用や学生向けの機種としては十分な性能で、メモリが8GBと大きいので比較的使いやすいと思います。
品質はほどほどよく、ディスプレイはFHD IPS液晶でタッチディスプレイと使いやすく、重さも1.45㎏と持ち運びもしやすいサイズです。
Contents
Chromebookとは?
本機種の詳細レビューに行く前に、まずは「Chromebookって何?」と言う人のために、ご紹介します。
ChromeBook | Windows PC | |
OS | Chrome OS | Windows |
ブラウザ | 基本的にGoogle Chrome | Edge(好きなものを選択可能) |
保存 | 基本的にGoogle Drive | 基本的に内蔵ストレージ |
ダウンロード | Google Play | Microsoft Store 各Webサイト |
Office | 〇 | 〇 |
セキュリティ | 完全自動 | 自分でも対処した方が良し |
Chromebookって何?って思う人も多いと思いますが、簡単に言うと「普通のノートパソコン」です。普通に使えます。
ただし、OSがChrome OSなので、Androidスマホのパソコン版と言った感じです。Windowsパソコンとの大きな違いは、好きなものをダウンロードできるかどうかですね。
Win PCは各Webサイトから好きなものをダウンロードできますが、ChromebookはGoogle Playからのみダウンロードができます。なので、「特殊なアプリやソフトをダウンロードしない」人は、特に気にならないと思います。
また、Chromebookはストレージが小さいので、パソコン本体にデータを保存せずに(保存してもOK)、クラウドにデータを保存するような仕様です。これは、いつでもどこでも、どのデバイスでも情報をシームレスに共有できるようにするためですね。
また、セキュリティはGoogleが対処しており、基本的に自分で何かをすると言う必要はありません。万が一、変なサイトに飛んでしまっても、システムと切り離されているので、そのページを閉じればOKです。パソコンがウイルス感染したりすることはほぼ無いそうです。
パソコンに詳しくなくても、簡単に使えますね。
画面はタブレットの様な画面でWin PCとは違いますが、特に違和感は無いと思います。
Lenovo 14e Chromebook Gen 2(AMD)のスペックレビュー
CPU | AMD 3015e |
---|---|
メモリ | 8GB |
ストレージ | eMMC 64GB |
ディスプレイ(14型) | FHD IPS液晶 マルチタッチ |
OS | Chrome OS |
無線 | WiFi5/6、Bluetooth V5.1 |
生体認証 | ― |
寸法 | 325 x 223 x 17.7㎜ |
重さ | 1.45㎏ |
バッテリー | 最大10.8時間 |
保証 | 1年間 |
自動更新ポリシー | 2029年6月 |
価格 | 4.7万円 |
パソコンの頭脳であるCPUはAMD 3015eが搭載で、性能は低いですがChromebookなので普通に動作するほどの性能です。Chrome OSを使用しているデバイスは、CPUの性能が低くてもサクサク動くんですよね。
メモリは最新のDDR4が搭載で、8GBとChromebookにしては大きな容量です。標準的なChromebookには2GB~4GBが多く、中には6GBなどもありますが、8GBと言うのはほとんど見ないくらい大きい容量なんです。メモリが大きいとより多くのデータを処理できるので、色々なアプリを同時に使ったりしても重くなりにくいです。
ストレージはeMMC 64GBで、基本的にChromebookではGoogle Driveに保存するか他のクラウドサービスを使ってデータを保存するので、小さな容量になっています。また、本機種はUSB-CとAが計3つあるので、外付けHDDを接続してデータ保存もできます。
ディスプレイは高画質のフルHDで、視野角が広くコントラスト比も高いIPS液晶が搭載です。ディスプレイは高品質ですね。
バッテリー駆動時間は最大約10.8時間とそこそこ長いので、学校に持っていく場合や外出用として使う場合でも、充電アダプターの持ち運びが必要ない場合が多いと思います。
執筆時点ではWiFi5モデルしかないですが、公式サイトに「WiFi6対応」と記載されているので、後日WiFi6モデルが販売されると思います。
総合的に見てエントリークラスのスペックですが、メモリが大きい分、他のChromebookよりも使いやすいと思います。
旧モデルとの比較
<左/本機種・右/旧モデル>
旧モデルの14e Chromebookとの比較です。旧モデルは海外のみで販売されていたようです。(メモリ・ストレージ・バッテリーは最大値)
本機種 | 14e Chromebook | |
CPU | AMD 3015e | AMD A4 9120C AMD A6 9220C |
メモリ | 8GB(DDR4-1600MHz) | 8GB(DDR4-1666MHz) |
ストレージ | 64GB | 128GB |
ディスプレイ | 14型 FHD IPS | FHD IPS/FHD TN |
無線 | WiFi5/6 | WiFi5 |
バッテリー | 10.8時間 | 10時間 |
重量 | 1.45㎏ | 1.48㎏ |
価格 | 4.7万円 | – |
プロセッサーの性能は最大で4倍近くになっており、かなり快適に使えるようになっています。最大ストレージは、旧モデルの方が大きいですね。また、以前はTN液晶と言う低品質な液晶がありましたが、本機種はIPS液晶のみなので最低スペックが上がっていますね。
グラフはプロセッサーの性能を測る、Passmarkスコアです。
[visualizer id=”23102″ lazy=”no” class=””]グラフを見てわかる通り、かなり性能が上がっています。
ライバル機種
<左から本機種・Slim 360 Chromebook・HP Chromebook 14a>
本機種と似たような最新機種との比較です。(メモリ・ストレージ・バッテリーは最大値。スマホの人は表を右にスクロールできます)
本機種 | Slim 360 Chromebook | HP Chromebook 14a | |
CPU | AMD 3015e | Mediatek MT8183 | Pentium N5000 Pentium N5030 |
メモリ | 8GB | 4GB | 4GB |
ストレージ | 64GB | 64GB | 64GB |
ディスプレイ | FHD IPS タッチディスプレイ |
FHD IPS/TN タッチディスプレイあり |
FHD IPS タッチディスプレイ |
無線 | WiFi5/6 | WiFi5 | WiFi5 |
バッテリー | 10.8時間 | 16時間 | 11時間 |
重量 | 1.45㎏ | 1.4㎏ | 1.33㎏ |
価格 | 4.7万円 | 3.7万円~ | 3.9万円~ |
CPUの性能比較は、こちらになります。
[visualizer id=”23113″ lazy=”no” class=””]性能が一番高いのは本機種で、バッテリー駆動時間が長いのはSlim 360、一番軽いのはHPですね。それぞれ特徴が有るので、選びやすいと思います
購入のポイント
- 本機種・・・性能で選ぶならコレ!
- Flex・・・一番性能が低いが、持ち運びが多い人はコレ!
- HP Chromebook 14a・・・性能も高く軽いので、移動が多い人はコレ!
メリット・デメリット
良い点
・比較的軽量で持ち運びがしやすい
・バッテリー駆動時間が若干長い!
・USBポートがあるので機器を接続できる
・モバイル向けのCPUなので復帰が速い
・タッチディスプレイなので操作が楽
残念な点
・プロセッサーが4コア以上あればよかった
プロセッサーの事は下記「CPU」で詳しく紹介していますが、本機種搭載のCPUは2コアなので、多くのアプリやタブを開いて使う時に、若干遅さを感じると思います。
Lenovo 14e Chromebook Gen 2(AMD)の特徴
Chromebookにしてはベゼル(画面の黒い枠)が細くて、おしゃれですね。Chromebookって低価格なものが多いし、学生向けに作られているものが多いので、落としたりぶつけた時にディスプレイが壊れにくいようにベゼルが太めなんですよね。
本機種は米軍の物資調達規格であるMIL-STD-810Hに準拠しており、落下・衝撃テストや温度や湿度の変化テストなども行っており、キーボードは耐水性になっています。
14型ノートパソコンとしては標準的な寸法で、
・幅325㎜は、一万円札2枚分(320㎜)
・奥行き223㎜は、千円札1.5枚分(225㎜)
・高さ17.7㎜は、一円玉の直径(20㎜)
とほぼ同じです。重さは1.45㎏と平均的で大きくないので、持ち運びもしやすいし、今お使いのカバンにすっぽり入ると思います。
エッジが丸みを帯びているので、おしゃれだと思います。
後ろから見ても、すっきりした印象の機種ですね。
天板にはLenovoとGoogleのロゴもあります。
キーボード
<購入時には日本語キーボードになります>
耐水性キーボードなので、ちょっとした水滴なんかでは故障しにくいと思います。スピーカーがキーボード上部にあるので、音もクリアに聞こえますね。
ちなみに、キーボードバックライトはありません。
CPU
CPUにはAMD 3015eが搭載で、こちらはモバイルプロセッサーになります。モバイル用プロセッサーはスリープからの復帰が早かったり、省電力なのでバッテリーの持ちが良いというメリットがある反面、パソコン用のプロセッサーよりも性能が劣るというデメリットもあります。
ただし、本機種はChromebookなので、モバイル用プロセッサーでもサクサク動くんですね。さすが、Googleです。
下のグラフは、CPUの性能を表すPassmarkスコアです。
↓グラフをタップすると数値が表示されます↓
[visualizer id=”23137″ lazy=”no” class=””]グラフ一番上のCore i3-10110Uは「ノートパソコン向けのCPU」で、エントリ―クラスになります。本機種搭載CPUは数値だけを見ると低い方ですが、Chromebookとしてはそこそこの性能になります。
学生や子供向けとしては十分な性能があります。
ただしプロセッサーは2コアなので、多くのアプリやタブを開いて使う場合は、若干遅さを感じると思います。
<アプリの数は例です>
コア数が多いと、より多くのデータを同時に処理できます。
ディスプレイ
解像度 | インチ | 液晶 | マルチタッチ |
FHD 1920×1080 |
14型 | IPS | 有り |
ディスプレイは高解像度のフルHDで、視野角やコントラスト比も高いIPS液晶なので見やすいです。子供にも安心して使わせることができる品質です。
もちろんWebカメラやマイクも内蔵されているので、オンライン授業にも対応できるし、カメラにはプライバシーシャッターという物理シャッターがあるので、使用していないときや授業の合間はシャッターを閉じてプライバシーを守ることができます。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
本機種にはDDR4-1600MHzが搭載で、オンボード・8GBと大容量です。1600MHzという動作周波数は小さめですが、何度も言っているようにChromebookは性能が低くても快適に使える仕様なので、サクサク使えます。
ストレージ
SSD(PCIe NVMe) | eMMC | HDD | |
最大データ転送速度 | 最大16Gbps~32Gbps | HDD以上SSD以下 | 最大6Gbps(SATAの場合) |
平均起動時間 | 10秒~15秒 | HDD以上SSD以下 | 30秒~2分(新品の場合) |
温度 | 熱くなりにくい | 熱くなりにくい | 熱くなりやすい |
価格 | 高い | 中価格 | 安い |
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
eMMCはスマホやタブレットに搭載されるストレージで、パソコン用のSSDほどじゃないですがデータ転送速度も速く使いやすいストレージです。
ただしストレージは64GBと小さいので、ChromebookではGoogle Driveにデータを保存した方が使いやすいかもしれません。もしくはmicroSDカードや外付けHDDを使って、データ保存もできます。
バッテリー駆動時間
バッテリーは3セルで、最大使用時間は10.8時間とそこそこ長いです。学校で使う分には十分だと思います。また、4時間の充電で満タンになります。
インターフェイス
右側面にはUSB-C 3.2 Gen 1(映像出力機能付き)、USB-A 3.2 Gen 1、マイク・ヘッドフォンジャック、microSDカードリーダーがあります。
左側面にはUSB-A 3.2 Gen 1、HDMI、セキュリティーキーホールがあります。
全てのUSBは最大データ転送速度が5Gbpsとなっています。また、HDMIもあるしUSB-CはDisplay portに出力できるので、外付けモニターを使うこともできます。
サポート・保証
標準で1年間の「片道引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、サポートは朝9時~夕方6時までになります。
通常、保証は3年まで延長できますが、現時点では1年のみとなっています。
まとめ
全体的な質は高く、大きなマイナスポイントも見当たらない機種です。学生・子供向けに作られているので、MILスペック準拠で耐久性や信頼性は高く、安心して使えると思います。
性能的にも文系の大学生なら問題なく使えると思うし、小・中学生、高校生であれば十二分に使える性能だと思います。
一つ言うなれば、プロセッサーが2コアなので、「あれもこれも同時やりたい」というヘビーな使い方には向いていません。(ただし、メモリが大きいので多くのデータも処理しやすいです)